2017.04.20
「保護者向け合宿2017」のご案内
奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局です。
毎年恒例、保護者向け合宿のご案内はこちらの記事となります
今年も「保護者向けケース検討会」を行います
実際にあったケース(よくあるケース)から、参加者全員に考えてもらいます。それから奥田先生の解決方法が紹介されます。専門家を養成するようなコースみたいでとても実践的と、大好評でした
昨年も、保護者だけでなく専門家の参加もありました。心理士、学校教員、児童発達支援の実践家などが、保護者と共に学ぶ時間です。
奥田健次先生からのコメントです。
昨年、よくある事例いくつか取り上げました。頭を柔らかくしてもらって、日々の療育や実践に結びつけてもらえればと。本を読むだけではとても足りないので、年に一度、こういう合宿を活かして下さい。
ただ、なんだか「自分のことを分かってもらいたい!」みたいな目的の人は受講ご遠慮下さい。むしろ「自分のことはどうでもいい、子どもために役立ちたい」という方、お待ちしています。
すぐにクレームを言う方も来ないで下さい。100%学ぶ姿勢を求めます。
志ある方だけで少人数ゼミみたいにやりたいなと、私個人は思ってます。
あと、こないだのNONFIXの解説やら、泣く泣くカットされた部分のトーク秘話も披露するかも。
先生からのメッセージは以上です
社会人として大学に入り直したり通信教育を受けるまでは経済的にも時間的にも負担が大きすぎる方などに、年に1度の大人も学ぶことのできるこの保護者合宿、毎年好評です。
昨年の『保護者向け合宿2016』に参加された方には、リピーター割引価格になっています
このたった2日の合宿に参加すれば、奥田先生のご指導や仁藤先生のワークショップを受けることができるのです 仁藤先生のワークも毎年好評です
ふるってご参加をお待ちしています
※締切ました
ただ、案内にも書かれていますが、お子さんの相談のために参加することはご遠慮下さい。あくまで、保護者自身が学んで身につけて、自宅で実践していただけるためのものと捉えてお申し込み下さい。
なお、行動分析学道場2017 のほうも同時に募集中です(事例研究コースの締め切りは5月2日、一般受講生の締め切りは5月24日です)。行動分析学道場のご案内は、こちら をご覧下さい
今回の合宿の事前課題として指定されている教科書を、下記にリンクを貼っておきます。
他にも、奥田先生の2冊のマンガはじめ、著訳書を読んでおられることを推奨します。
文責:奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局
Posted by 事務局 教育 学ぶこと 特別支援教育 お知らせ | Permalink
2017.04.02
行動分析学道場2017募集開始
奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局です。
毎年恒例、行動分析学道場2017の募集を開始しました!!
全国から多くの方々が行動分析学を学びに、毎年、軽井沢まで足を運んで下さいます
参加者は、心理士、教員、医師、医療、福祉関係、行政関係、動物関係など、全国各地の行動分析学に強い関心をもつ専門家 の出会いと交流の場にもなっています。
本日、正式に参加者の募集を開始いたします
超一流の講師陣が揃って、とっても贅沢な3日間です
学校長の奥田健次先生、杉山尚子先生(星槎大学)、島宗理先生(法政大学)、そしてゲスト講師に山本央子先生(ヤマザキ動物専門学校/帝京科学大学)が師範として、道場のコーチと共にご指導を行っていただきます
今回の受講生も2つのタイプに分けます。
「事例研究コース」と「一般受講生」の2つです。
詳しい内容は、下記からダウンロードしてご覧下さい。
【行動分析学道場2017】
主催:行動コーチングアカデミー
場所:長野県北佐久郡
日時:2017年8月8日(火)〜10日(木)
内容等、下記のファイル(word)をダウンロードしてご覧下さい(直接、ファイルに必要事項を明記して、添付ファイルにてご提出下さい)。
※締め切りました
※お申し込みの方へ:申込みメールの本文に「事例研究コースとして参加希望」か「一般受講生として参加希望」か、明記して下さいますようお願い申し上げます。
※「 事例研究コース 」については事前指導を受けていただく関係上、申込み締め切りを5月2日に設定してあります。別途、確認同意書もお送りいただくことになります。ダウンロードしたファイルの最後にありますので、ご確認下さい。
「一般受講生」の申込み締切は5月24日です。
【5月3日追記】
事例研究コースは定員となりましたので募集停止としました。一般受講生は引き続き募集しております。
少し敷居を高く感じておられる方は、「一般受講生」として参加することができます。一般の主婦や保護者などは「一般受講生」として参加しておいたほうが無難な感じがします(近日中に、保護者向け合宿2017のご案内も予定しています)。今回の事例研究コースもすべて『じぶん実験』に限ります。
旧ぶろぐ事務局のワタクシも、いつか「事例研究コース」を受けてみたいのですが、いつも定員で埋まってしまいます
昨年までの実績では、事例研究コースは若干名ですので、すぐに定員が埋まってしまうことでしょう。事例研究コースに入れなかった場合、一般受講生でも構わない方は、そのことも記載しておいていただければ幸いです。
申込み者すべてが参加出来るものではなく、書類審査にてお受けできない場合もありますので、あらかじめご了承下さい。教育相談目的や起業目的、あるいは仕事も明確でない方のご参加もお断りする方針となっています。
講師陣の代表的なご著書を、下記にリンクを貼っておきます
特に、島宗理先生の新著「使える行動分析学-じぶん実験のすすめ」 は必ずしっかり読んでおいて下さい。
文責:奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局
Posted by 事務局 教育 学ぶこと 特別支援教育 お知らせ | Permalink
2016.06.22
『サマースクール2016 in 西軽井沢』 一般募集開始しました!(追記あり)
奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局です。
保護者向け合宿に続いてのご案内です
今年は4年ぶりに軽井沢で『サマースクール』を開催します。前回は2012年に徳島ABA研究会のスタッフをお招きし、徳島で毎年開催しているサマースクールを西軽井沢に出前してもらいました。
今回も徳島ABA研究会のスタッフ数名と、そして奥田先生の研究室スタッフ数名コラボで開催されます
今年は、奥田先生のたっての願いで長野県の教員や専門職の方々に優先的に参加していただけるよう、長野県には先行募集をかけていました。
本日より、全国からご希望の方々の募集を開始します
案内にありますように、原則的に教員や支援者を対象にしています。幼稚園教諭や保育士、心理士、福祉関係など、指導や支援に携わっておられる方も対象です。
このサマースクールは保護者対象ではありませんので、保護者合宿のほうをお申し込み下さいませ
保護者合宿のお申し込みご案内は、こちら をご覧下さい。まだ募集しております
もし、募集締め切りが近づいて空きがあれば保護者にも募集を呼びかける可能性もあるとのことです。締め切りを延長しました。あと若干名、募集いたします。教員以外の支援者も受講可能です。お待ちしております。(保護者への募集はまだ行いません)
奥田健次先生からのコメントです
このサマースクールですが、全国から徳島県に一番教員を送り込んできたのは私だということです。あちこちの講演会、研修会でご紹介して来ましたとおりです。
全国から徳島に人は集まるのですが、徳島の外でこの素晴らしいイベントが広がっていかないことをずっと残念に思っていて、4年前に自腹を切って徳島から多くのスタッフを講師としてをお招きしました。大好評でしたが、それでも徳島県外に撒かれた種が芽を出して定着するまでには至りませんでした。
ただ今回は、長野県で同じような志を持つ教員集団との出会いもあって、その先生方に直接このサマースクールを通して、これが長野県で単発のイベントではなく定着して地域貢献していける可能性が見えてきました。
そんなわけで、もう一度、私が一念発起して開催することにしたのです。
長野県内の教員に1名でも多くご参加いただきたいのですが、行動分析学道場と同じように恐らく全国から教員が集まることでしょう。
ミツバチの花粉が花畑を拡げていくようなイメージです。良いものは拡大しよう。待っていても広がりませんでした。待つのはやめて、効果的な方法で誰かが動けば良い。その役割を私が担おうと思います。大学を早期退職までしたんですから、そりゃやること全部本気ですよ。笑
サマースクールの特徴は、研修時間の約半分がワークです。話を聞く時間がかなり少なくて、とにかく学習者が行動してスキルを身につけて行きます。
自称「文系」で数字が苦手という教員でも、たったこの2日のプログラムで行動を数えることができるようになります。
ぜひ、ご都合をつけてサマースクールにお越し下さい。
先生からのメッセージは以上の通りです
ふるってご参加をお待ちしています
※申込み書のダウンロードは終了しました。
(ワードファイルがうまくダウンロードできない場合、PDFファイルのほうをご利用下さい)
用語など参考になる教科書を、下記にリンクを貼っておきます。
文責:奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局
Posted by 事務局 教育 学ぶこと 特別支援教育 お知らせ | Permalink
2016.06.10
「保護者向け合宿2016」のご案内
奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局です。
今回は、保護者向け合宿のご案内です
今年の目玉は「保護者向けケース検討会」ということになります
実際にあったケース(よくあるケース)から、参加者全員に考えてもらって、それから奥田先生の解決方法を紹介するような、まるで専門家育成のためのコンテンツ
過去には、保護者だけでなく専門家の参加もありましたので、みなさんであれこれと考えてみてください
奥田健次先生からのコメントです。
聞いて学ぶ、やってみて学ぶ。そして、考えてみる。それから家へ帰ってやってみる。すばらしい。以上。笑
先生からのメッセージは以上です
社会人として大学に入り直したり通信教育を受けるまでは経済的にも時間的にも負担が大きすぎる方などに、年に1度の大人も学ぶことのできるこの保護者合宿、毎年好評です。
昨年の『保護者向け合宿2015』に参加された方には、リピーター割引価格になっています。 この2日だけの合宿に参加すれば、奥田先生のご指導や仁藤先生のワークショップを受けることができるのです
ふるってご参加をお待ちしています
※申込み書のダウンロードは終了しました。
(ワードファイルがうまくダウンロードできない場合、PDFファイルのほうをご利用下さい)
ただし、案内にも書かれていますが、お子さんの相談のために参加することはご遠慮下さい。あくまで、保護者自身が学んで身につけて、自宅で実践していただけるためのものと捉えてお申し込み下さい。
今回の合宿の事前課題として指定されている教科書を、下記にリンクを貼っておきます。
他にも、奥田先生の図書類を読んでおられることを推奨します。
文責:奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局
Posted by 事務局 教育 学ぶこと 特別支援教育 お知らせ | Permalink
2016.03.30
行動分析学道場2016募集開始
奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局です。
恒例の行動分析学道場の募集を開始しました
毎年、全国から多くの方々が行動分析学を学びに、軽井沢まで足を運んで下さいます
これまで、心理士や教員だけでなく、医師や社会福祉関係、行政関係、動物関係などなど、全国各地の専門家の出会いと交流の場にもなっています。
本日、正式に参加者の募集を開始いたします
超一流の講師陣が揃って、とても贅沢な3日間です
学校長の奥田健次先生、杉山尚子先生、島宗理先生、そしてゲスト講師に山本央子先生が師範として、道場のコーチと共にご指導を行っていただきます
今回の受講生も2つのタイプに分けます。
「事例研究初級コース」と「一般受講生」の2つです。
詳しい内容は、下記からダウンロードしてご覧下さい。
【行動分析学道場2016】
主催:行動コーチングアカデミー
場所:長野県北佐久郡
日時:2016年8月8日(月)〜10日(水)
内容等、下記のファイル(word)をダウンロードしてご覧下さい(直接、ファイルに必要事項を明記して、添付ファイルにてご提出下さい)。
※3月31日にURLについて追記しました。
※お申し込みの方へ:申込みメールの本文に「事例研究初級コースとして参加希望」か「一般受講生として参加希望」か、明記して下さいますようお願い申し上げます。
※「 事例研究初級コース 」については事前指導を受けていただく関係上、申込み締め切りを5月2日に設定してあります。別途、確認同意書もお送りいただくことになります。ダウンロードしたファイルの最後にありますので、ご確認下さい。
「一般受講生」の申込み締切は5月25日です。
※4/26追記
「事例研究初級コース」は、あと1名で締め切りとなります。これから「事例研究初級コース」をお申し込みの方は、下記の通り、「事例研究初級コース希望だが、定員オーバーになったら一般受講生として希望」と明記して、お申し込み下さいませ。「一般受講生」は、引き続き募集しております。
※事例研究初級コースの申込みは終了しました。「一般受講生」は、引き続き募集しております。
※すべてのお申込みは定員となりましたので終了しました。
少し敷居を高く感じておられる方は、「一般受講生」として参加することができます。一般の主婦や保護者などは「一般受講生」として参加しておいたほうが無難な感じがしますが、今回の事例研究初級コースもすべて『じぶん実験』に限ります。
毎年、自分の恥ずかしいクセ直しとかで「事例研究初級コース」を受けてみようかな、とかワタクシも思います
昨年の実績では、事例研究初級コースは若干名ですので、すぐに定員が埋まってしまうことでしょう。事例研究初級コースがあぶれた場合、一般受講生でも構わない方は、そのことも記載しておいていただければ幸いです。
申込み者すべてが参加出来るものではなく、書類審査にてお受けできない場合もありますので、あらかじめご了承下さい。教育相談目的や起業目的、あるいは仕事も明確でない方のご参加もお断りする方針となっています。
講師陣の代表的なご著書を、下記にリンクを貼っておきます
特に、島宗理先生の新著「使える行動分析学-じぶん実験のすすめ」 は必ずしっかり読んでおいて下さい。
文責:奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局
Posted by 事務局 教育 学ぶこと 特別支援教育 お知らせ | Permalink
2015.06.07
保護者向け合宿2015のご案内
奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局です。
今年も保護者向け合宿、開催されることになりました
ご案内をこちらにアップいたしました
昨年までの保護者向け学生向けの合宿も大好評で、全国各地から奥田先生の方法や行動分析学の基礎を学びたいという保護者が集まりました
また専門家を目指す学生さんの参加もありました
ご案内のPDFファイルは、次からダウンロードして下さい。定員を満たした時点で募集を停止いたします。
※申込み書のダウンロードは終了しました。
奥田健次先生からのコメントです。
今年は演習やワークだけでなく実習も入れるつもりです。実演します。ただし、「うちの子はまだ無理」とか「うちの子は、そんなのはもう出来ているし参考にならない」という姿勢の人は、申し込んでこないで下さい。教育相談が目的ではないからです。原理や応用例を学んで、頭を柔らかくしてもらいたいと思っています。
毎回お伝えしていますが、お子さんや特定の子どもについて相談を目的としたご参加は固くお断りします。
定期的な相談と、合宿とは目的も機能もまったく異なるからです。
夕食会や懇親会とかは楽しくやりましょう。マンガ版アスペルガー先生の貴重な原画など、スペシャルなものもご覧頂けます。笑
先生からのメッセージは以上です。
社会人として大学に入り直したり通信教育を受けるまでは経済的にも時間的にも負担が大きすぎる方などに、年に1度の大人も学ぶことのできるこの保護者合宿を楽しみにしてくれている人もいると聞いています。
昨年の『保護者向け合宿2014』に参加された方には、リピーター割引価格になっています。 この2日だけの合宿に参加すれば、奥田先生のご指導を受けることができるのです。また、大好評だった仁藤先生のワークショップもお楽しみにして下さい
ふるってご参加をお待ちしています
ただし、案内にも書かれていますが、お子さんの相談のために参加することはご遠慮下さい。あくまで、保護者自身が学んで身につけて、自宅で実践していただけるためのものと捉えてお申し込み下さい。
今回の合宿の事前課題として指定されている教科書を、下記にリンクを貼っておきます。
他にも、奥田先生の図書類を読んでおられることを推奨します。
文責:奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局
Posted by 事務局 教育 学ぶこと 特別支援教育 お知らせ | Permalink
2015.03.29
行動分析学道場2015募集開始
奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局です。
毎年恒例となり、大好評をいただいております行動分析学道場のお知らせです
これまでの行動分析学道場には、全国から多くの方々が行動分析学を学びに軽井沢まで来て下さいました
昨年には、地元の学校教員の参加もありまして、地元と全国各地の専門家の出会いや交流の場にもなっているようです。
今年は、昨年までよりも早い時期に開催することになりました。本日、正式に参加者の募集を開始いたします
これまで同様、超一流の講師陣が揃って、とても贅沢な3日間となります
学校長の奥田健次先生はじめ、杉山尚子先生、島宗理先生、そしてゲスト講師に山本央子先生にお越しいただきます
今回の受講生も2つのタイプに分けます。
「事例研究初級コース」と「一般受講生」の2つです。
詳しい内容は、下記からダウンロードしてご覧下さい。
【行動分析学道場2015】
主催:行動コーチングアカデミー
場所:長野県北佐久郡
日時:2015年8月4日(火)〜6日(木)
内容等、下記のファイル(word)をダウンロードしてご覧下さい(直接、ファイルに必要事項を明記して、添付ファイルにてご提出下さい)。
※申込み書のダウンロードは終了しました。
※お申し込みの方へ:申込みメールの本文に「事例研究初級コースとして参加希望」か「一般受講生として参加希望」か、明記して下さいますようお願い申し上げます。
※「 事例研究初級コース 」については事前指導を受けていただく関係上、申込み締め切りを4月28日に設定してあります。別途、確認同意書もお送りいただくことになります。ダウンロードしたファイルの最後にありますので、ご確認下さい。
「一般受講生」の申込み締切は5月20日です。
少し敷居を高く感じておられる方は、「一般受講生」として参加することができます。ワタクシのような一般の主婦というか保護者などは「一般受講生」として参加しておいたほうが無難な感じがしますが、今回の事例研究はすべて『じぶん実験』に限るそうです。
でしたら、ワタクシも自分の恥ずかしいクセ直しとかで「事例研究初級コース」を受けてみようかなとも思います
申込み者すべてが参加出来るものではなく、書類審査にてお受けできない場合もありますので、あらかじめご了承下さい。教育相談目的や起業目的、あるいは仕事も明確でない方のご参加もお断りする方針となっています。
講師陣の代表的なご著書を、下記にリンクを貼っておきます
特に、島宗理先生の新著「使える行動分析学-じぶん実験のすすめ」 は必ずしっかり読んでおいて下さい。
文責:奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局
Posted by 事務局 教育 学ぶこと 特別支援教育 お知らせ | Permalink
2014.07.19
【新刊】拝啓、アスペルガー先生 ―私の支援記録より(飛鳥新社)【予約開始!!】
奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局です。
奥田健次先生の新著 、飛鳥新社さんから拝啓、アスペルガー先生 ―私の支援記録より が、近日中に発売されます
このタイトル、めっちゃ読みたくなります
今回は奥田先生のブログ での発表が先になりました
前々から告知されていましたが、雑誌『アスペハート』(アスペ・エルデの会刊)で連載されていた中から、選り抜きして単行本化したそうです。選り抜いただけでなく、より具体的に思い切って加筆されたとのこと。とっても楽しみです
奥田先生から、こちらの旧ブログ用にいただいたばかりのコメントです。ちょっと長いよっ
教科書でもない、子育て本でもない。読み物として小説っぽく読めるかもしれませんが、すべて実際に出会った子どもたちの記録に基づいています。心がけたのは、出てくる親子や私の様子が目に浮かぶように書くということ。
出版社の担当者らは感動して何度もウルっとヤバかったらしいのですが、自分としては「どして? なるべくしてなってるし? あ、もしかして親子が喜んでいる姿に反応してるのね?」ってな具合です。その変化はその都度うれしいですよ。でも、その変化は計画通りなので、実行している自分的には「よっしゃ完成! 次!」という感じですかね。
いくらでも繰り返せるのですが、どうしても読者の中には「うまくいった事例ばかり載せている」と批判する人って出てくるのですが、今回なんか特にそうでしょうね。そういう方は知識と経験が足りなさすぎるということです。分野が違うと、分からないと言えばそれまでですが、でも学会の学者でもそういう素人同然なことを言う人がいますからねえ。
たとえばそれは、プロのピアニストに「これから『ドミソド』の和音をアルペジオで弾いて下さい、絶対にミスタッチしないように!」とお願いするくらい、失礼かつアホなことと同じです。ピアニストからすれば「馬鹿か、お前! なめんなよ!」ってなものです。
ピアニストが難しい曲を難なく弾くように、教室に入れない子どもを教室に入れる方法があるということです。
逆に俺は、むしろなかなか上手く計画通りに行かない事例があれば、そっちのほうこそ学会発表したり研修会で紹介したりしたくなります。どうやって計画変更してうまくいったか、あるいはなぜ終結するに至ったかを発表するのに恐れがありません。
ピアノのことがまったく分からない人にとって、たかだか片手で基本の和音を鳴らすことすら「すごい!」と思うのでしょうが、人の臨床だって同じですよ。「たまたまうまくいったんでしょ」などと発想すること自体が愚かしい。
今回の新刊ですが、実際にあっちこっちで『さじをなげられた子』がたくさん出てきます。それを、いとも簡単に「ドミソド」を鳴らすくらい簡単に変えたか、ご覧頂けると思います。まあ、あちこちで直らなかった子どもたちですので「ドミソド」どころか、実際にはリストの超絶技巧の曲をさらりと弾いているのかもしれませんけどね。
海外で定期的に教育相談をやっている事例も紹介しています。
ところどころ、子どもたちの反応がチャーミングです。
タイトルに「アスペルガー」と入れていますが、アスペルガー症候群の事例に限っていません。自閉症、LD、ADHD、中には定型発達の子どもの事例も入っています。中学生くらいでも、発達支援の理解を深めるために役立てられるだろうと。あるいは、発達障害の子を持つ家族のストレスや悩み、そこから成長していく姿などを読み取ることもできるかもしれません。
色んな読み方ができるので、自分のキャリアの中ではこれはまったく新しいタイプの本となりました。
お楽しみ下さい。
ニュータイプの本ですか
ってか、長っ
にしても、ホント楽しみですねぇ
下記のリンクから、予約申し込みができます
書店では売り切れですぐに揃わないかもしれませんので、早めのご予約がお勧めです。
文責:奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局
Posted by 事務局 教育 学ぶこと 特別支援教育 お知らせ | Permalink
2014.06.29
行動分析学道場2014
奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局です。
昨年、一昨年に引き続きまして、行動分析学道場のお知らせです
昨年の行動分析学道場も全国から多くの方々が行動分析学を学びに軽井沢まで来て下さいました
今年はさらに中身をリニューアルしました。すでに、日程と内容について部分的に告知してきましたが、いよいよ正式に参加者の募集を始めました
講師陣は、これまで同様に超一流の先生方が揃って、とても贅沢な3日間となります
学校長の奥田健次先生はじめ、杉山尚子先生、そして島宗理先生です。そして、ゲスト講師は今年も山本央子先生にお越しいただきます
参加者の声で最も多かったのが「大学の集中講義やスクーリングと違ってゼミの合宿みたいで濃厚だった」というものでした。
さて、今回の受講生についてですが明確に2つのタイプに分けることにしました。
「プロ受講生」と「一般受講生」の2つです。
※プロ受講生は定員となりましたので受付を終了しました。
詳しい内容は、下記からダウンロードしてご覧下さい。
【行動分析学道場2014】
主催:行動コーチングアカデミー
場所:長野県北佐久郡
日時:2014年8月18日(月)〜20日(水)
内容等、下記のファイル(word)をダウンロードしてご覧下さい(直接、ファイルに必要事項を明記して、添付ファイルにてご提出下さい)。
※申込み書のダウンロードは終了しました。
※お申し込みの方へ:申込みメールの本文に「プロ受講生として参加希望」か「一般受講生として参加希望」か、明記して下さいますようお願い申し上げます。
※「プロ受講生」については事前に島宗先生のご指導を受けていただくことと人数把握の関係上、申込みの締切を7月29日とさせていただきます。申込みが早ければ早いほど十分なご指導を受けていただけますので、ご検討中の方はお早めにお申し込み下さい。「一般受講生」の申込み締切は8月8日です。
奥田健次先生から、メッセージをいただきました。
今年は2つの受講生タイプに分けていますので、自信がそれほど無いけど参加しながら行動分析学の奥の深さを学んでいきたいという方でも参加しやすいようになっています。そういう方は「一般受講生」としてお申し込み下さい。
専門職に就いており、どうせ参加するなら何らかの具体的な達成目標を掲げて身につけて帰りたいという方は「プロ受講生」としてお申し込み下さい。
プロ受講生のほうは、主に島宗先生が事前課題から当日の指導まで、懇切丁寧にご指導を担当して下さいます。もちろん、全体のプログラムについても参加でき、すべての講師陣からの指導を受けることもできます。
プロ受講生は、具体的には「事例検討の方法」について学んでいただくことに特化しています。申込み多数の場合は、プロ受講生として希望されても一般受講生のほうに回っていただくこともありますので、あらかじめご了承下さい。
イメージとしては、ボクシングのジムでプロとして試合に出る方と、試合には出ないけどボクシングやエクササイズが好きで楽しみを体験したり共有したりしたい人を分けるような感じです。
リピーターも参加しやすくしていますので、年1回の修行を習慣にしたいという方も歓迎します。 全国からいろいろな立場の方が来られます。昨年同様、同志との交流もお楽しみ下さい。
参加の躊躇が無くなりますね
敷居を高く感じておられた方は、「一般受講生」として参加することができます。ワタクシのような主婦というか保護者などは「一般受講生」として触れておきたいなという感じです。いえ、もしかしたら保護者でも「プロ受講生」として参加チャレンジするのもアリかもしれませんね。
ただし、断り書きがありますように「教育相談や起業相談等を目的とした方のご参加は、固くお断りいたします」 とのことですので、そういう方のご参加はご遠慮いただきます。また、保護者でもなく仕事も明確でない方のご参加もお断りする方針です。
先生方の代表的なご著書を、下記にリンクを貼っておきます
特に、島宗理先生の新著「使える行動分析学-じぶん実験のすすめ」 は必ずしっかり読んでおいて下さい。
文責:奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局
Posted by 事務局 教育 学ぶこと 特別支援教育 お知らせ | Permalink
2014.06.03
保護者向け合宿2014のご案内
奥田健次の教育改革ぶろぐろ部(旧ブログ)の事務局です。
さて、今回は合宿のお知らせです。
奥田先生のダイヤモンドブログのほうで先に日程だけ通知されていましたが、本決まりとなりましたご案内をこちらにアップしております。
昨年の保護者向け学生向けの合宿も大好評で、全国各地から奥田先生の方法や行動分析学の基礎を学びたいという保護者が集まりました。また一般の社会人や、教育関係の学生さんの参加もありました。
ご案内のPDFファイルは、次からダウンロードして下さい。
※受付は終了しました。
定員を満たした時点で募集を停止いたします。
奥田健次先生からのコメントです。
昨年、一昨年と保護者向けの合宿をやらせていただきました。
昨年の内容よりもさらに新しい講義や演習を増やしましたので、より実践に活かせるアイデアを得ていただけるだろうと思っています。それなりに費用がかかりますから、きっとしっかり学ぶ姿勢の方ばかりでしょう。
ただし、お子さんや特定の子どもについて相談を目的としたご参加は固くお断りします。定期的な相談と、合宿とは目的も機能もまったく異なるからです。
夕食会や懇親会とかは楽しくやりましょう。
その頃までに、1冊本が出ているかもしれません。参加者には、それらの本の作成秘話など、ブログに書けないようなお話も出るかもしれません。
先生からのメッセージは以上です。
社会人になって、大学の科目等履修生で受講すると、検定料、入学金、授業料で、半期1コマだけで14万円ほどかかりましたし、他にも通学にかかる費用や教科書代、図書類の複写などの諸費用がかかるのですから、こうした合宿はとても良心的だと感じます。なおかつ、昨年のこの保護者向けの合宿に参加された方には、リピーター割引価格になっています。
大学などで科目等履修生となって毎週通学することが困難な方には、この2日だけの合宿に参加するだけで、奥田先生のご指導を受けることができるのです。ぜひどうぞご参加下さい。
ただし、案内にも書かれていますが、お子さんの相談のために参加することはご遠慮下さい。あくまで、保護者自身が学んで身につけて、自宅で実践していただけるためのものと捉えてお申し込み下さい。
今回の合宿の事前課題として指定されている教科書を、下記にリンクを貼っておきます。
文責:奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局
Posted by 事務局 教育 学ぶこと 特別支援教育 お知らせ | Permalink
2013.07.10
行動分析学道場2013
奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局です。
昨年に引き続きまして、行動分析学道場のお知らせです
昨年、第1回目の行動分析学道場をオープン記念が大々的に開催され、全国から多くの方々が行動分析学を学びに軽井沢まで来られ、とても盛大な修行の場となりました。そのシーンの一部は、今年2月に放送されたNNNドキュメントで放映されました
今年は、中身をリニューアルしまして開催されます。講師陣は、昨年と同様に超一流の先生方が揃っており、とても贅沢な3日間となることは間違いありません。学校長の奥田健次先生はじめ、杉山尚子先生、そして島宗理先生です
奇しくも、今年4月、NHK『あさイチ!』にご出演なさったお三人。生で『あさイチ!』の続きも楽しめそうです
そして、ゲスト講師として、今年も山本央子先生にもお越しいただけることとなりました
昨年の道場も、この4人の講師を中心に、研修者を巻き込んで丁々発止な掛け合いは、大変に盛り上がったそうです
大学の集中講義やスクーリングとは、比べものにならない贅沢さですね。宿泊しながら、空いた時間があればいつでも行動分析学について教えてもらえる機会というのは、学会でもなかなか得られそうにありません。
「行動分析学道場 2013」
主催:行動コーチングアカデミー
場所:長野県北佐久郡
日時:2013年8月20日(火)〜22日(木)
内容等、下記のファイルをダウンロードしてご覧下さい。
※申込み書のダウンロードは終了しました。
※ファイル、wordに変更しました。直接、ファイルに必要事項を明記して、添付ファイルにてご提出下さい。
別の合宿のときにも申し上げましたが、大学の科目等履修生になろうとする場合、大学によって違うようですが、検定料、入学金、授業料で、半期1コマだけでワタクシの場合は14万円ほどかかりましたし、他にも通学にかかる費用や教科書代、文献複写などの諸費用がかかるのですから、朝食や昼食、宿泊代込みの行動コーチングアカデミーの合宿はとても良心的。
とはいえ、この行動分析学道場は学ぶ側にすれば「道場」の名の通り、気合いを入れて参加しないと、いろんな意味でもったいないと思います
行動分析学道場の講師陣の大学などで科目等履修生となって毎週通学することが困難な方が、道場の講師陣からの直接ご指導を受けられる機会なんて他にはないでしょう
奥田健次先生から、メッセージをいただきました。
今年もやります。オープン記念の昨年の道場では、多方面の参加者が来られたので、多少ねらいが拡散したところもあります。それはそれで面白かったのですが、今年は昨年よりも実践寄りにしたいと思って、講師の先生方と打ち合わせをしてきました。個人的には、実践寄りでありながらも「え? そんなのも実験できるの?」というところまで討論したいと思っています。そして、昨年よりもワークを増やしたいなと。
実験的な試みとして楽しみにしているのは、最終日のイベント。あえて、行動分析学に対するよくある批判(または誤解)について、研修者自身が相手の立場を想定して問答するものです。産業図書の『行動分析学入門』では、行動分析学ゼミの中であれやこれやと質問が出まくっています。あんなことを実際にやってみようではないかと。
たとえば、「夢」を見るということ。寝てる間に見る夢。将来のやりたいことを語ること。それらが問題になった場合(怖くて眠れない、現実離れした夢を語り続ける等)。これらの行動随伴性は? 臨床的にはどのような支援ができるか? どのような行動を測定すればいいのか?
こういった質問を大歓迎し、まるで産業図書『行動分析学入門』の中のゼミ生になったかのような体験をしていただきたいと思っています。実際、この本の著者2名が道場の講師ですから、まさしく実現可能です。
マニアックな質問も大歓迎です。もちろん、なるべくただの問答に終わらないように、臨床家としての立場から実用性のある回答や提案なども提供することもあるでしょう。講師陣と合宿所で、また旧軽井沢などに一緒に出かけた先で、ひたすら研究や臨床についての質問も歓迎します。学生の頃の、あの盛り上がったゼミや研究会を思い出していただけるでしょう。
昨年は、全国からいろいろな立場の方々が行動分析学を学ぼうと来られました。同志との交流もお楽しみ下さい。
いいなぁー
こういうメッセージをお聞きすると、本当にワタクシも参加させていただきたいと、ちょっと前向きに考えてしまいます。夏の軽井沢ですし、避暑にももってこいの季節でしょうね
先生方の代表的なご著書を、下記にリンクを貼っておきます
文責:奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局
Posted by 事務局 教育 学ぶこと 特別支援教育 お知らせ | Permalink
2013.05.31
日本テレビ『スッキリ!!』出演情報!!
奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局です。
朝の情報ワイド番組、あの『スッキリ!!』に奥田健次先生がご出演なさいます
この番組からのご依頼についても、あまりにも急だったそうで、その顛末は先生から聞いてビックリしました。先月の『モーニングバード』なんかは、前日の夜にコメントを求められたのだとか。NHKの『あさイチ』も平日毎日やってる番組だから、かなりの過密なスケジュールだったと聞いています。
今度の『スッキリ!!』は、日本テレビ開局60年記念 のベルト企画っていうんですって。それが教育をテーマにしているらしく。ですから、来週の月曜日から金曜日まで、いま注目されている日本の5人の教育関係者を紹介する特別企画なのだそうです
海外出張中の奥田先生から、つい先ほどコメント(長文)をいただきました
スッキリに出るんやけど、おれみたいな見た目がスッキリせん男がな(笑)。いや、おれはホンマはスッキリし過ぎているのかもしれんけども。たとえば、大学を退職したときも失業保険を受けられるらしいところ、おれは「要らない」に○を付けたしな。他にもブログでは言えないスッキリしたエピソードも山ほどあるけどさ。スッキリやなくて『キッパリ!!』か。
急な依頼で、かなり無茶な要求オンパレード。特に無茶なのが「子どもや親を指導しているシーンを撮影したい」というやつね。放送日が決まっててさ、普通は無理でしょ? でもまあ、長年支援してきた家族のご協力によって、それは撮れましたよ。前のドキュメントのときは「初診を撮りたい」ということで、それはもう絶望的に厳しかったんですがね。半年以上かけて協力者が見つかった次第です。
シーンはケース会議、教育相談、佐世保での講演、軽井沢でのロケ、成田空港でのロケなどから抜粋されるんでしょう。15分程度の特集だそうです。たった15分なので、かなり削られるんでしょう。
浅井企画のマネージャーによれば、今どき、テレビ番組で一人の人が15分の時間を持つというのは「かなり長い」のだそうです。確かに。バラエティー番組でも、使っている人が多すぎて、一人が喋ってるところなんか1分も無いくらいかもしれんもんね。
今回、おれは久しぶりに上から下まで真っ黒の服装にしてます。なぜか。それは、すみませんね、他局ですが。『TAKE FIVE』にハマってましてね。TAKE FIVEが盗みに入るときは黒ずくめですから。それだけの理由なり。
日テレさんがどう編集するか分からないけども、おれがどんなに苦労してきたかというような部分はね。そんなに使わないで欲しいねんけどな。そんなもんは窓から捨てちゃえって。苦労してきたという自覚がおれ本人に無いからな。他人から見たら、そりゃそう見えるのかもしれんけども。たまたま生き抜いてきただけで、それは人それぞれやんか。いろんな人がいるって。
そっちよりも、「どんだけ複雑な問題でもサラッと直してるよ、当たり前でしょ」っていう部分を前面に出してもらえればね。努力して結果を出しているんじゃなくて、結果を出すのが仕事ですからね。見所は「嘔吐する子を1回の教育相談で直した」、「強迫性障害の子を1回の教育相談で直した」結果を確認するシーンでしょう。「すごいですね」と言われても、「当たり前です」と答えてます。意外と『アッサリ!!』やねん。
ディレクターに「どこからその自信が出てくるのですか?」と何度も聞かれたけどもね。一般の人にも聞かれますが。あのな・・・。プロのピアニストがドミソの和音を取っただけで「すごいですね」と言われるようなもんでしょ。おれにしてみたら、教育上の課題ってのはそれくらい簡単なものでね。「自信がある」と言うほうが恥ずかしいやん。だから、『アッサリ!!』と「当たり前です」と。
ただ、いじめを見殺しにして言い逃れをする校長らの、言い逃れを許さない指摘だけは、初めてカメラに向かって「おいこら!! ふざけんな、お前らな!!」と、ほとんどプロレスラー状態。プロレスラー状態かもしれんけど、100%の怒りと悲しみをディレクターによって引き出されてしまった格好です。これ、日テレが採用するかどうか、乞うご期待。
それにしても、5月に入ってからの、すでにすべてのスケジュールが決まっている中で、よく実現したよな。しかも、すべての要素が入ってて。ケース会議、臨床、講演、海外移動。そして、軽井沢での農作業。およそ、おれのやってることが撮られましたよ。
前のドキュメントはシリアスな感じになってたけど、今度のは「ドヤ的」なところが出ていればええね。ドキュメントの真似事なら『ガッカリ!!』です(笑)。メッセージがしっかり伝われば『ヤッタゼ!!』『バッチリ!!』ですし、関西人らしさが『クッキリ!!』と『コッテリ!!』出ていれば『スッキリ!!』です。
・・・。
奥田先生、最後のほうは悪ノリ
放送日は、6月5日(水)です
番組自体は8時からの 番組なのですが、奥田先生が登場する特集は9時頃からということですので、「6月5日(水)あさ9時から日本テレビ系列」で でしょう。
仕事中の方は録画を。主婦の方々は生放送をご覧下さいね
文責:奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局
Posted by 事務局 いじめ・ハラスメント 教育 学ぶこと 特別支援教育 お知らせ | Permalink
2013.05.23
【お知らせ】デュオ講演会のご案内【in 軽井沢】
奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局です。
ご無沙汰しておりますが、こちら旧ブログでは事務局のワタクシめが主に一般向け講演会やメディア等の出演情報をお知らせしております
といいましても、2月の『NNNドキュメント'13』(日本テレビ)以降、ご案内ができずにおりました。その後、奥田健次先生は4月『あさイチ』(NHK)、5月『モーニングバード』(テレビ朝日)、そして6月『スッキリ!』(日本テレビ)など、地上波 でも多数ご出演されています
ニュース系などは当日インタビュー、翌朝放送ということもありますので、奥田先生ご自身で書いておられる新ブログ『ダイヤモンドブログ』を読者登録(無料)して、お見逃しないように
さて、今回は一般向けの講演会を軽井沢で開催することになりました。奥田先生の強いご希望で、今回は小林重雄先生(筑波大学名誉教授)とのデュエット講演会になりました
この両先生のコンビといえば
学苑社さんのロングセラー『自閉症児のための明るい療育相談室ー親と教師のための楽しいABA講座』の共著者コンビ
予定では、上記の本の中身が飛び出したような講演会になるようです。初めて来られる方は、事前に上記の本を読んでおかれると、当日の楽しみが増えると思いますよ
通常、こんな破格では講演会は出来ないのですが、「地元向けではこういう感じでやってますというご挨拶みたいなもん」 と、奥田先生。もちろん、地元の方々に限らず、東京の生活圏ですので関東エリアの方々も、軽井沢のカフェ 散策やアウトレットでのショッピング なども、ぜひこの機会に
詳しくは、こちらのページ に案内が出ています。お申し込み方法等、ご確認なさって下さい。※
ところで、新ブログのほうですが、ストーカーコメント(ワタクシも確認しましたが、性的な関係を迫るような内容に満ちていました)を入れる人がいて、本人を特定できましたので、その方は読者登録できないようになっています。奥田先生はこういった身の程知らずの女性を、たいへん嫌っておられます。もし、今度の講演会にも、その本人と覚しき人から申し込みがあってもお断りしますし、会場でも奥田先生にはスタッフを張り付けて、近寄らせないようにするかもしれません。強行的に接近する場合は、警察にもすぐに通報いたします。
※5月28日追記
講演会事務局より。申込みが当初予定の90名に達しましたので申込み受け付けを終了しました。 たくさんのお申込みありがとうございました。 なお、お申込み頂いた方には全て返信をさしあげています。 まだ返信が届いていない場合には、携帯電話のメール設定が@gmail.comからのメールを拒否する設定になっていること等が考えられますので、設定を変更して再度お申込みいただくか、他のメールアドレスからお申込みください。 以上、よろしくお願いいたします。
文責:奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局
Posted by 事務局 教育 学ぶこと 特別支援教育 お知らせ | Permalink
2013.02.19
番組放送後の反響
奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局です。
先日のNNNドキュメント放送後、いや放送中、ものすごい反響でした
Yahooの項目検索で「奥田健次」が、ずっとトップ3以内キープしてましたし
番組は本当に時間があったらもっと続きを見せて欲しいくらいで、あっという間に終わってしまいました
番組放送後、かなり興奮してなかなか寝付けませんでしたよ
放送前後からネットのほうでも、かなりの反響があったことも伺えます。翌日以降、ブログなどでもいろいろなことを書かれていましたね。いくつかは、事務局のワタクシから移動中の奥田先生に報告いたしました。
結果、先ほどお返事をいただきました。
あらかじめブログで言っていた通りでしょ。同業者らしき人の反響には、レベルの低さを感じます。「好き嫌い」の感情的なレベルのものは常々あるのでさておき、技術レベルについての評論もあるんやね。読んだけど、分かってないねぇ。およそ、大学院を出て数年ほど実践してるんやろうけど、論文と本を読んで大学や現場で臨床をやっただけのレベルなのかね。枠の中に収まっているから、そんなのはこれからも大したことないでしょう。
ちなみに、おれは別にABAを売り込もうと安易に思ってないし。それに、臨床心理士として肩書きが付いているのは番組側の意図。資格もどうでもええねん。そこのアイデンティティーにしがみついている奴があれこれ言うてるだけ。臨床心理学を学んでいるのに、そこに気づけない、気づいてもコントロールできん奴らが結構いるってこと。
今回のドキュメントを通して言いたかったことは、「必ず変わる」という事実くらいやな。2年間で50本以上のテープを回した中から抜粋した45分ほどの中身。技術的なことが伝わるわけがないやろ。
技術の評論とか馬鹿らしい。こないだ書いたけど、パネルクイズアタック25の最後のクイズみたいなもんや。隠れた部分の多い中で、ちらちら見えるもので全部が分かったようなことを言うのは注意深さが足りんよな。専門家ならばこそ、学会とか研究会で堂々と名乗り出てくれたら教えてやるねんけどな。ブログとか実名が分からん人の論評なんか、気にせんでええよ。実名が分かってもネット上は不毛やわ。
たとえば、アイコンタクトは形成するべきものというより、結果として付いてくるようにしてあげたほうが良い。アイコンタクトを教えようとするのではなく、別の課題の中で必要に応じて自在に使えるようにするのが臨床的には理想的。このことは、弟子らにもっと教えてあげないといかんねんけども。おれのゼミや研究会などに学びにくる人にはただで教えているんで、弟子らが教えてやればええんよ。教えてもらって分かるレベルではまだまだや。自分のものにせいよと。
ついつい、こうやって名前も顔も目に浮かぶ仲間に対して、辛口に言ってしまう自分がいる。それくらい、おれはネット上の名前の知らない人の論評は気にしてないってこと。
ABAで一緒?
あほか。
同じ臨床心理士資格?
おれは別にいらん。
野球やってます。草野球とプロ野球の一流選手は同じレベルか? ちゃうやろ(笑)。
でもな。嬉しかったのはな。同業者の中でも、大学病院で勤務している医師、医科大で勤務する心理士で、やっぱりケースの数が多い方々は、シンプルに「素晴らしかった」とメールくれました。その理由が
またこちらも「お、そこを分かってくれましたか?」と唸らされるし、弁別課題の本当の狙いについても気づいてくれているのかもしれない。
子どもが脳のどこを使っているか、知覚運動でどこを働かせたいか。同時に使わせるか、単一で使わせたほうが良いのか。微細な行動もチェックしながら、おれはそんなことも考えてます。ABAだけでそんなこと学べるかいっ。
まあ、これ以上ブログで言う必要なし。学会で会ったときに聞いてきて下さるので、こちらも相手の質問の意図を確認しながら回答しますから。
こういう人たちは、おれより一回りくらい年上でも「奥田先生」と呼んで「また今度、続きを教えて下さい」みたいに結んである。したがって、こちらこそ尊敬しているわけです。
なるほどー。まあ、確かに奥田先生はこの旧ブログ時代から現在のダイヤモンドブログまで一貫して実名でやってこられましたからね。それに対して、あれこれと論評するのは相手にする必要なしってことですね。お弟子さんがもっと頑張ってというメッセージかしら?
技術的なことであれこれというのも、ちょっとワタクシとしては気になりますが、草野球選手が不調のメジャーリーガーにあれこれ言うようで滑稽でもありますね。
そういえば、費用のこともいろいろと言われていました。それも、奥田先生はブログの方であらかじめ書いておられましたね。やっぱり先生の予想通り、同業者からの声。「50分でいくら」じゃなくて、カウンセラーの出張時間を考えないといけませんのに。例えば、往復12時間かけて出張したら、時給4,000円程度。別途の交通費は人が動く経費として交通機関に支払われるもの。ほとんどの場合、万一のために前日入りされる先生なので1泊2日での換算なら1,000円〜2,000円程度かしら。4、5日かかる海外出張だと時給で900円前後かゼロ近くになることもある計算になりますね。
ワタクシも自宅に来もらってのご指導でしたが、先生の移動時間を考えると確かに本当に申し訳ないくらいの報酬にしかならなかったと思います。買い手側の親ですが、買い手側の支払い代金だけで考えませんでしたよ。どれだけ先生のお時間を拘束したのかと考えれば、分かると思います。うちの子はすぐに学校に行くようになったので、よほど他の相談室や病院で効き目のない指導を受け続けるよりもコストは低く、効果絶大、薬漬けになるリスク回避になったことか。
妬みややっかみだらけの世界なのかな。ワタクシも奥田先生が最近しょっちゅう仰るように、今回の放送後のいくつかの反響を見て「ABAだから良いだろう」なんて思わなくなりました。あの番組を見て論評するABA専門家やABAオタク院生(?)は、どうかしてるんでしょう。尺の関係で、かなりカットされているのも画面で分かりますのに。後は、先生のご著書やブログなどのご発言に、普段からムカついておられるのかしら。
ちょっと、今回はワタクシのほうが辛口だったかしら
念のため、この1行上のところまで「こんなんでアップしてよろしいですか?」と、念のため先生に確認したところ、「センスあるあんたに任せてるんやから、ちょっとぐらい自分の考えをぶちまいたところでええんちゃう? 最後に『私のことは嫌いでも奥田健次のことは嫌いにならないで下さい!ふらいんぐげっと』って言っておいてくれたらええわ。今後、そんなことを確認せんでもええよ」 とのことでした
ワタクシのことは嫌いでも、奥田健次のことは嫌いにならないで下さい! ふらいんぐげっと
あとですね、これも先生の予想通り、アマゾンや楽天などで「メリットの法則」「叱りゼロ」「子育てプリンシプル」「自閉症児のための明るい療育相談室」が全部完売
どころか、アマゾンのベストセラー商品ランキングでトップ10入りしてますし、サブカテゴリ(子育てとか障害児教育だとか心理学だとか)はずっと 位キープしてました
テレビで初めて知った方が多いでしょうが、書物については奥田先生のまた全然ちがったユニークな側面を知ることができるでしょう 今回のドキュメント番組では「ちょっと怖っ」っていう印象かも知れませんが、「メリットの法則」とかお読みいただくと「なんちゅう面白い人」っていう発見があるかもしれませんね
文責:奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局
Posted by 事務局 教育 学ぶこと 特別支援教育 お知らせ | Permalink
2013.02.11
NNNドキュメント'13『孤高の出張カウンセラー 自閉症の子どもたちとの500日』
奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局です。
いよいよ、奥田健次先生のご出演されるドキュメント番組が、次の日曜日に放送日を迎えます 亀梨君と江川さん上田さんのGoing! の直後の番組、NNNドキュメント'13 です
日テレ系列の別のサイトを見ましたら、タイトルが変わっておりました
最初は、
異才の心理療法士
だったのですが、
孤高の出張カウンセラー
に、変わってます
事務局のワタクシの子は、不登校だったので自閉症だけじゃないのですが、まさしく新しいタイトルの通り、我が家に奥田先生に来ていただいて、あちこちで聞いていた話とまったく違った方向に修正してもらって、助けられました
昨夜、NNNドキュメントの来週の予告で、ちらっと先生の回のを見ることができましたよ
あんな短い予告だけでも、子どもたちが4,5人くらい出てきました。で、先生はいつも通りの感じで、関西弁で普段着な感じに見えます
夜中でしたが、奥田先生に予告編を見た感想をお伝えしましたら、こちらのブログ用にとコメント返信いただきました
ホテルで仕事してたんやけど、おれも見たよ。自分って感じがせんよな。すでに過去の自分は客観的にしか見れんから、抜け殻みたいな感じやな。それか『パーマン』に出てくるコピーロボットみたいな感じかな。子どもらは、カメラマンがさすがというか、やっぱりエモーショナルな感じが出てて、どの子も可愛らしいわな。当然、希望だらけですがな。おれには〜、希望がある、そして〜、持病がある、ララララ♪
最後の子のは、ちょっと番宣がてらに解説しておくと、お母さんが「家でいくら書かせようとしても嫌がって書こうとしないんです」と言うので、おれが「それは簡単ですよ、今やって見せましょか?」っていうことで、即座になぞり書きをやったシーンです。
同じく、別の子。「どうやっても蝶結びができません」。「簡単です、今やりましょうか」。お母さんからしたら「できない」。おれからしたら「簡単」。よくあることです。この辺りは大胆じゃない。フツーです。ただ、タイミングやら指の使い方まで微細な技術的なものはあります。カメラの前でガチで解説しながらお見せました。
それが、実際の放送でどこまで詳細に紹介されるのか分かりません。細かすぎて伝わらないのは全部カットされるんやろね。多分、もっと激しい暴力。長引く行動障害。これも「簡単」。「大胆」というならまあ、こっちのほうは確かにね。一般視聴者に分かりやすいってことで、多めに紹介されるようです。
せっかく仕事を紹介してくれるのなら、一般視聴者への分かりやすさよりも、微妙なテクニックを使ったマニアックな職人技みたいなところをお願いしたかったのですが、こればかりは制作サイドの意向がすべてです。
あと一つ、この次回予告を、おれ本人にやらせてもらいたかったなぁと。おれならね。マスオさんになりきれるし。
「さぁて、来週のNNNドキュメさんは~?
ケンジです。ええぇっ!? 金曜日の午前に講義を終わらせてそのまま空港に直行してバンコクへ? 土日にセラピーやったら月曜の深夜便で翌早朝に空港に戻って、大学に直帰? 月曜の研究日だけで海外でも仕事して来れるんですかぁ、お義父さん。次回、NNNドキュメント、55分の拡大枠で行きます。お楽しみに。
来週もまた見てくださいね!! ジャン、ケン、ポン!! うふふふふ…。」
おれなら、ここをマスオさんの声マネでやるんやけどなぁ。あ、サザエさんは他局か。サっザエさーんは、たっきょくやっ、なー♪
これこれ、先生 悪のりしすぎ
たぶん、「孤高の」とかってタイトルになっちゃったから、そのイメージ崩しに走っておられるんだろうと予想してますが
前のタイトルの「異才の」も、今回のタイトルの「孤高の」も、いずれにしても奥田先生を形容するのに相応しいものだと思います。以前、お電話でお話しをしたときは先生ご自身、「『孤高の』とかやなくて、『紅茶派の』とか『鼻炎の』とか『忌野』とかにしてくれたらええのに」 と仰ってました
とっても楽しみです 奥田先生のお仕事ぶりの、ほんのわずか一部分のダイジェストくらいなのでしょうが、先生の凄さが番組で取り上げられただけでも親としては大満足です
日曜日の深夜ですよ、お間違いなく。日付的には月曜日になっている遅い時間ですが、週刊テレビガイドや日曜日の新聞テレビ欄などをチェックしてみて下さいね
次回予告動画は、番組サイトにアップされると思います この数日しか見られないものですので、要チェックです
http://www.ntv.co.jp/document/
予告動画は、こちらです。
http://www.dai2ntv.jp/player/index.php?corner_id=000001167z
日本テレビ系列「NNNドキュメント」、2月17日(日)に全国放送です
2月17日(日) 24時50分~ 55分枠
日本テレビ「NNNドキュメント'13」
再放送①
2月24日(日) BS日テレ 11:00~ 再放送②
2月24日(日) CS「日テレNEWS24」 18:00~
※番組終了後用の公式サイトの予告動画です。画像をクリックしたら公式サイト動画に移行します。
文責:奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局
Posted by 事務局 教育 学ぶこと 特別支援教育 お知らせ | Permalink
2013.01.30
NNNドキュメント『異才の心理療法士』
奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局です。
先日、奥田先生のドキュメント番組について、こちら旧ブログでもお知らせしました。テレビ出演情報
その後、NNNドキュメントの番組サイトで、奥田先生の放送回についての内容告知がありましたので、こちらでも引用してリンクを貼っておきます。NNNドキュメント
異才の心理療法士 自閉症の子ども達との500日[仮題]
わが子が自閉症と宣告された母親の苦悩を希望へと導く臨床心理士がいる。歯に衣着せぬ言動と奇抜な風貌で国内外を飛び回る“出張型心理カウンセラー”奥田健次(41)氏。番組ではわが子の将来を案じて思い悩む母親と、知的障害を伴い言葉の発達が困難と思われた男児が、わずか数ヶ月で驚きの成長を見せる姿を追う。その一方で奥田の大胆な手法に戸惑う家族も…。子どもの問題行動に向き合った瞬間に独自のひらめきで解決策を見出し、確かな変化をもたらす奥田の手法。その根底にあるものは数多くの臨床実績と、「障害は的確なアプローチによって改善する可能性がある」という信念だ。そして、奥田が幼少期に受けた暴力…。その体験を乗り越え、自閉症の子どもたちに情熱を注ぐ姿に密着する。
奥田先生の仕事っぷりが、この短い番組告知文でもよく現れていると思いますよ
昨夜、この告知文について先生のコメントをいただきました
もうすでにおれの手を離れて制作者サイドの料理になっているからな。その番組サイトの文章についてもおれはまったく知らない。何遍も言ってるけど、おれは素材を提供しただけ。
奇抜な風貌って言われても。フツーなんですけど。「わずか数ヶ月で驚きの成長を」ってあるけど、実際の指導はその数か月の間、1回とか2回だけやからね。取材が数か月くらいのスパンで来ただけでしょ。親御さんが家で今やるべき関わり方を提案し、その通りに正しくやっていただいたら、その日から変わるっての。
「障害は的確なアプローチによって改善する可能性がある」というのも甘っちょろい。 おれが言ったのは「「障害は的確なアプローチによって改善する」やで。他にも「幼少期の暴力」についてはどこまで扱うんやろうな。そしておれ、何も乗り越えてないよ。 何か乗り越えたような実感が一つもあらへん。ただ、歩んできただけ。ただし、その道は、ひどかったんやと思うわ。聞く人が驚くからな。
あ、あと小林重雄先生も出てくるってよ。日テレのプロデューサーが、小林先生のお名前を知っていたんやって。で、おれからインタビューを受けて下さるようにお願いするとコンプライアンスの問題があるらしいから、おれは一切、ノータッチ。制作サイドが小林先生の勤務先に直接問い合わせて実現したみたい。だから、どんなことを仰ったのかは自分もオンエアまで知りませんわ。ただ、『自閉症児のための明るい療育相談室』のあとがきに書き合ったように、「とんでもねえ育ちの悪い可愛い野郎だ」くらいのことは言って下さっていると思うけどね。
取材を受けた当人すら、どんな感じに料理されるのか分からないから、「どうにでもなれ! どんなだろうと、おれの臨床の仕事は変わらんわ!」っていう心境やね。それでも、まじめな番組に出たらもう後はウンコの帽子を頭にかぶるような番組にしか出ないよ。
再現すると、こんな感じでした
事務局させてもらってるワタクシは、うちの子の不登校を1回目と2回目で指導されたことを実行しただけで、すんなり登校できるようになりました。実行しただけ、というと簡単なように今は聞こえますが、当時は考えもしなかったような提案をされましたので、かなりビビリましたが
その後も、事あるごとに具体的な解決方法を1回で出していただいてます。最初はワタクシは否定されてばかりで面食らっていましたが、今は逆に「どんな提案されるんだろう? ああかな、こうかな」と、どっか余裕で奥田先生のご提案を予想するのを楽しんでいます
そんなわけで、個人的にも今回のドキュメンタリーは非常に楽しみです。深夜ですがモチロン生で見ます
当時の担任やスクールカウンセラーとかにも見てもらいたいです
放送は日本テレビ系列「NNNドキュメント」、2月17日(日)に全国放送です
放送日
2月17日(日) 24時50分~ 60分 日本テレビ「NNNドキュメント'13」
再放送①
2月24日(日) BS日テレ 11:00~ 再放送②
2月24日(日) CS「日テレNEWS24」 18:00~
文責:奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局
Posted by 事務局 教育 学ぶこと 特別支援教育 お知らせ | Permalink
2013.01.16
テレビ出演情報
奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局です。
こちら旧ブログのほう、ご無沙汰しております
奥田先生の新著『メリットの法則−行動分析学・実践編』(集英社)は、発売2か月を過ぎてなお書店で完売が続き、とても順調に部数を伸ばしているようです
もうワタクシ、2回ゆっくり読了して3回目をゆっくり読んでいるところです
やっぱり「すごいなぁ」と思うのは、奥田先生の場合は実際に直しちゃうってところ。行動分析学の研究者でもあるから客観的なデータも取っておられる。それはワタクシのような親にとってデータがどうこういうのは、あんまり意味ないかもしれませんが。
この『メリットの法則』、相変わらず奥田先生の専門家に対する怒りというか苛立ちというか、それはすごいぶっこんでおられるところもあります
ああだこうだと外野からの声は聞こえなくもないですが、目標設定の適切さとその到達までの早さというか、他の人もそういう臨床家としての仕事で満足させてよって、ワタクシは元・不登校児の親として思います。
ところで、新オフィシャルブログ(奥田健次オフィシャルブログbyダイヤモンドブログ)のほうで、奥田先生がご自身でちらちらと告知されておられましたが、いよいよ正式に告知できる段階が来ました。
2月17日(日) 24時50分~ 60分 日本テレビ「NNNドキュメント'13」(サブタイトルは1月末決定)
再放送①→BS日テレ 24日 日曜日 11:00~ 再放送②→CS「日テレNEWS24」 24日 日曜日 18:30~ (拡大枠は18:00~)
NNNドキュメントですって
日本Top3の長寿番組です
上田さん、江川さん、亀梨くんの『Going!』を観て、そのまま夜更かししたら始まる番組ですよね。
通常、30分枠なのだそうですが、年に数回の1時間枠ってのがあるそうなのですが、それです
2年間も取材を受けてこられたとのこと。そして、海外ロケも何回も行われたんですって
技術的な凄さは、例えば『自閉症児への明るい療育相談室』(学苑社)を読めば分かる人は分かるのですが、ドキュメンタリー取材によって実際の療育相談を観ることができるというのは出版物の何百倍。非常に楽しみです。
奥田先生から昨日、コメントをいただきましたのでそのまま掲載します(大学の実名のところは「○○」にしてます)。最後のほうはかなりヤバイです ガクガクブルブル
もちろん、ワタクシもムカついてます
まじめ一直線。爆発しているところとか、アホなことを言っているところとか、全部カットされると思うよ。取材内容はガチンコです。今の時代、ヤラセとかに制作会社もテレビ局も何の旨味も無いでしょ。だから、本当に番組に出てくる親子とは、すべて事前の打ち合わせもゼロにして、普段やってる臨床の通り、初顔合わせのインテイク。または学校コンサル。これも学校に行くまで、どんな相談内容か自分は聞かないことにしているので。 今回の取材時のケースですが、外科医の手術に喩えれば、誰も出来ない手術ではなくて誰でもできるケースばかりになってしまいました。同時期、どこを訪ねても「できない、直らない」と言われて専門家すら手に負えなかった一家心中寸前のケースもインテイクしていて、2回目のセッションまでに数百レベルの激しい行動をゼロにしただけでなく、ご両親も前向きな生活ができるようになったのとかもありました。ただ、あまりにインテイク前にひどい状態だったので、取材協力を申し出るのも痛ましくて出来なかった。ひどければひどいほど、視聴者には「ドラスティックに変わる」というのを目の当たりにしていただけるんですがね。 ただ、一般視聴者ではなくて専門家はどう観るんやろうね。まあ、自分はそういう同業者や臨床心理士らの論評(ツイートっての?)なんざ「うっとうしいな、データ持ってこいや」というスタンスなんでね。自然科学のレベルで、自分がやったことと結果を語り合える人相手ならワクワクするねんけど、そんな人は残念ながら超レア。 しかし、ドキュメンタリーって言っても、こちらは普段やってる仕事をお見せするだけ。素材提供で終わり。制作サイドが2年間で集めた素材をどう料理するかです。自分は、他局でよくある「自閉症児の親は大変だ、ほらこんなに子どもがパニクってる」「もっとこういう親子を周囲が理解してあげて」という文脈にしないことを条件に、取材を引き受けたんよね。「必ず目の前で分かりやすい成果を上げてみせますから」ということを約束して引き受けたわけ。何のプレッシャーも無かったよ。どんな問題でもすぐに直してきたわけやから。視聴者に「こんなに良くなるんだ! 変わらないと思っていた行動がこんなにすぐに変わるんだ!」という明るい光を見せること。これだけは制作サイドにお願いしてきた。 先日、ダイヤモンドブログのほうにも書いておいたけども、番組を観たからって安易に相談の申し込みをしてこられても困るので、こっちのブログに来た人も問い合わせる前に呼んでおいて下さい(テレビ出演後の仕事の依頼について )。いつも番組放送後、そういう依頼が殺到しますが、ほとんど返信もできませんので。おれの身体、一つしかないもん。がんばるけど。すでにがんばってるけど。 そうそう。ある親御さん達から聞いた話やけど、某ABAの関係者が「奥田先生がもし死んだら指導してもらえないですよ! その点、うちは誰が担当しても同じプログラムをずっと提供できますよ! バックに○○大学が付いてますし」と営業かけられたってことを耳にした。「奥田先生がもし死んだら」とかって(怒)。あー、そうですよ。おれが死んだら終わりやわな。だから、おれは自分のクライアントにいつも「私が明日死んでも大丈夫なように・・・」と毎回毎回、すべての助言を遺言だと思って自立してもらうよう支援してるねん。自分で「明日事故で死ぬかもしれない」と言うのはええけども。お前ら、自分らの営業が自滅発言だってのに気づけよ。これ、そのまま載せてええよ。
最後のほうの話、似たようなことはワタクシも耳にしたことがあります 別の大学でしたが。
正直、親の立場から言わせてもらえれば、「同業者でしょ、どうせやっかみ」。ABAというのだけ同じでも大した成果を上げてないから、先生の普段から仰る「臨床」という部分の技術的な「すごさ」が分からないんですよ。草野球選手がイチロー選手のバッティング技術を語るようなものですって。もしくは、自分らもイチロー選手と同じことができるって思っているのかしら。その身の程しらずがレベルの低すぎさを物語ってます。それにしても「死んだら」ってホント失礼
・・・すみませんね 先生の怒りが飛び火しちゃいました
でも、今回のNNNドキュメントはもちろん一般視聴者向け。奥田先生の当初からの目的「明るい光を見せる」 が達成されますように
遅い時間なので、昼寝をしておいて「Going! 亀梨君からの〜」で奥田先生60分を観たいと思います
文責:奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局
Posted by 事務局 教育 社会 学ぶこと 特別支援教育 お知らせ | Permalink
2012.11.15
【動画アップ】メリットの法則――行動分析学・実践編【集英社新書】
奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局です。
奥田健次先生の新書、メリットの法則――行動分析学・実践編 が、いよいよ明日発売となります
amazonや楽天などで予約開始後、ずっと集英社新書トップセラーにランクインしていたようで、注目度がすごいです
で、そのamazonさんにですが、奥田先生の動画がアップされておりました
新ブログのほうで、先生ご自身で「集英社に行って撮影してきたでー」 と仰っていたやつですね(こちらの記事 です)。
めっちゃ真面目なトーンで始まったかと思ったら、後半、崩されていましたね
真面目なトーンで「パンダの着ぐるみまで」 って
なんであそこでパンダが出てくるのかって(笑)
思わず飲んでた抹茶ラテ 、 に吹き出しそうになっちゃいました
いや、あの最初の真面目なトーン自体、奥田先生のボケかまし なんだという気がします
下記のリンクから、amazonのページをご覧いただければ、どなたでも動画をチェックできますよ
明日から全国書店の目立つところに並ぶことと思います
ぜひ、お読み下さいませ
事務局のワタクシ、非常に楽しみにしています
文責:奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局
関連記事:
メリットの法則――行動分析学・実践編(集英社新書)、発売間近!!
Posted by 事務局 教育 学ぶこと 特別支援教育 健康・美容 お知らせ | Permalink
2012.10.25
メリットの法則――行動分析学・実践編(集英社新書)、発売間近!!
奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局です。
奥田健次先生の新著 、集英社新書からメリットの法則――行動分析学・実践編 が、まもなく発売されます
このタイトル、奥田先生がビーバップ!ハイヒール ご出演 のときのテーマじゃないですか
当時の記事は、こちらなどですね
【本日10/16放送】ビーバップ!ハイヒール【山形テレビ】
【本日オンエア】ビーバップ!ハイヒール【名古屋中京広域圏】
【本日9/9放送】ビーバップ!ハイヒール【行動分析学】
【テレビ出演】ビーバップ!ハイヒール【行動分析学】
この番組、面白かったなー
深夜帯なのに高視聴率13.5%を記録したということでした
今回の新著、来月11月16日に全国書店に並ぶそうです。インターネットサイトではすでに予約開始されてます 今回も早めに予約購入しておくと、発売日にいち早くお手元に届くんじゃないでしょうか
今回もまた、めちゃくちゃ楽しみなのです
奥田先生にいただいたばかりのコメントを読むと、ますます早く読みたくてウズウズします
奥田健次先生のコメント:
今回のは何せ新書ですからね。書店の専門書コーナーに行く必要がないというところがポイントです。今までは、教育・心理学・子育てなどのコーナーに行って見つけるという感じ。新書の場合は、普通に新書コーナーに並んでるから。駅のkioskとかに並ぶわけです。つまり、対象は一般読者向け。ですが、自分はこれを教科書のつもりで書きました。
なぜか。一つはその出演したテレビ番組の方針で、専門用語ゼロで解説しないといけなかったので、どうしても厳密な説明が省略されてしまうわけです。だから、どうしてもきちんと厳密なことを書いておく責任を感じたから。
もう一つは、やっぱり同じ集英社新書で、杉山尚子先生のベストセラー&ロングセラー『行動分析学入門 ―ヒトの行動の思いがけない理由』が、やはり新書なのに教科書として利用可能という路線だからです。新書だからって、キャッチーなコピーで大げさなことを書くのではなく、新書そのものを基本図書にすることが可能だということが証明されたようなもんです。
今まで書いた本の中で、一番「まじめに」書きましたよ。新書だからって奇をてらっていません。ごく当たり前のことを、ひたすらまじめに書きました。それでも、リストカットのことをラテン系の楽器「ギロ」に喩えた話など、テイストは軽いです。だから、新書らしくサラッと読めます。でも、ある程度以上の基礎知識のある人にとっては、実は非常に奥の深い事例が出てきて、実践で使ってみて、 また何度か読み直してみて、 ようやく「なるほどね」という意味で、やはり教科書(ちょっとマニアックな)みたいになるでしょう。
タイトルや帯については、いつものように出版社の販売の部署の意向で、またもちょっとど派手な感じですが、『ONE PIECE』『ドラゴンボール』『北斗の拳』『ジョジョ』などの集英社の意向ですから、お任せするのが一番。
本文の中では、「えっ、そんな病気まで直るの?」という事実から始まって、「えっ、そんなふうにすれば逆に病気になるのか」という新しい行動病理モデルの提案まで、一般の人にとっても専門家にとっても読み応えのある章もあります。
いつになく、コメントも「まじめ」にいただきました
新書は700円前後のお値段で、しかも読みやすい軽いテイストということなので、これまでとは違って果てしなく読者ターゲットが広がりますね
早くもアマゾンさんは、画像がアップされてました
確かに、ど派手な帯
まさしく、メリットの法則の番組出演時の出で立ちですね
下記のリンクから、予約申し込みができます 乞うご期待 ですね
文責:奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局
Posted by 事務局 教育 社会 学ぶこと 特別支援教育 お知らせ | Permalink
2012.07.09
第1回 行動分析学道場 in 西軽井沢
奥田健次の教育改革ぶろぐろ部(旧ブログ)の事務局です。
こちらのブログのほう、ほとんど終了しておりますが、ニュースを不定期にアップさせていただくこともございます。
さて、今回は合宿のお知らせです。
奥田健次先生のご講演などでは予定がお知らせされていたようですが、その日程の通りで現時点で確定していることをアップさせていただきます。もう1か月ほど先の夏休みになりましたので、詳細はまだですが、お申し込みも受け付けておりますので、よろしくお願いいたします。
「第1回 行動分析学道場」
主催:行動コーチングアカデミー
場所:長野県北佐久郡
日時:2012年8月7日(火)〜10日(金)
内容:
--
8月7日(火) ABAサマースクール(初級1日目)
8月8日(水) ABAサマースクール(初級2日目)
定員:各日程40名まで
※どちらか1日だけという申し込みは出来ません。
--
8月9日(木) 行動分析学の基本・デモンストレーションなど(1日目)
8月10日(金) 行動分析学の基本・応用・座談会など(2日目)
※どちらか1日だけという申し込みは出来ません。
--
奥田先生からご説明があったのは、上記の内容まででした。そして、少し詳細な内容についてはファイルが送られてきましたので、ご関心のある方はダウンロードしてご利用下さい。
ご案内と申し込みフォーム(※対象者の範囲を少し広げました ※メールのみでのお申し込みとさせていただきました ※9〜10日のほうは定員に達しましたので申し込みを締め切りました ※全日程を終了しました)
内容については、非常にエキサイティングなものとなりそうです。8月7日~8日は、今年、日本行動分析学会実践賞を受賞された「徳島ABA研究会」によるABAサマースクールです。関東、東日本方面で、徳島まで行けなかった、特別支援教育に関わる教職員、学生、福祉関係者向けのイベントです。
8月9日~10日には、行動コーチングアカデミーの奥田健次学校長による講義・演習、「行動分析学入門」などのベストセラー基本図書の著者・杉山尚子先生によるレクチャー、山本央子先生(ヤマザキ動物専門学校/帝京科学大学)によるトレーナートレーニングの実践講座を予定しています。また、島宗理先生(法政大学)と愛犬「はるちゃん」の暮らしを支援するための、行動分析学コーチングのデモンストレーションを予定しています。
以上のように、日本を代表する行動分析学の専門家によるプレゼンテーションやデモンストレーションは、行動分析学が実際の社会問題や生活にどのように活かされているのか、入り込んでいるのかを目の当たりにできるイベントとなります。
なお、保護者対象の合宿は、また別の機会に行う予定だとのことですので、今回は教師、保育士、心理士、発達支援者、特別支援に関わる学生、行動分析学の研修を続けたい社会人などを対象としています。
合宿所で泊まり込みながら、じっくりと行動分析学の研修を受けられるという、おそらく日本で初めての研修会となりそうです。ぜひ、この機会に各分野のご専門の先生方と直接お会いし、指導や助言を受けてみてはいかがでしょうか。
先生方の代表的なご著書を、下記にリンクを貼っておきます。
本当に超・豪華な講師陣ですね
文責:奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局
Posted by 事務局 教育 学ぶこと 特別支援教育 お知らせ | Permalink
2011.11.05
【講演会】子育て講演会の情報【またまた名古屋】
奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局です。
2011年12月の講演会のご案内です。先日の500人会場のホールは、大入り満員 でございました
さて、今回はまた名古屋で講演会です。今度は、ちゃれんじキッズさんの3周年記念講演会
講演というよりも、独演会のような感じになるのでしょうか やってみないとわからない、まったく新しいタイプのイベントになるようです
ちゃれんじキッズさんのホームページ をご覧下さい。また、すぐに満員 になるでしょうから、お申し込みはお早めに
それに、奥田健次先生の新著がもうすぐ出ます アマゾンでも、もう予約ができる状態になっていました。ワタクシも、早くもアマゾンさんに予約申し込みをしました
本のタイトルは変更されるんですって。今年の年末年始は、奥田先生の新しい子育て本を片手に、のんびりお正月を過ごそうと思います
ぜひ、みなさまもお楽しみに。タイトルからして楽しみですね
奥田先生からコメントをいただきました。
体調が悪い、ほんまに。まあ、あと少し何とかやるしかねえな。講演はうまくいくか分からへんね。スタッフらとの会話を公開するようなもんやからな。笑点みたいに大喜利やるかもな。もちろん、お客さんがいるんやから意識してセーブするやろうけども。とにかく、紅白歌合戦を見ながら年越しそばを食べて、行く年来る年を見つめてゴワーンと静かに年を越しましょう。 自分の体調のことよりも、バンコクの親子たちが心配。定期的に支援に行っている国の一つやから余計に毎日心配。こないだ講演をやったときには、いつもの町並みやったのに、その数日後にまったく別の景色になってしまった。日本人学校が心配。早く回復しますように、心から祈っています。
バンコクの平穏な日の戻りますことをお祈りいたします。
文責:奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局
Posted by 事務局 教育 社会 学ぶこと 特別支援教育 お知らせ | Permalink
2011.09.04
【講演会】愛知県自閉症協会支援セミナー【@名古屋】
奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局です。
2011年11月の講演会のご案内です。
愛知県自閉症協会(つぼみの会)さん主催の支援セミナーで、自閉症児の「困った行動」に困らない明るい支援 というタイトルが付いております
「困った行動」に困らないとは、奥田先生ならではのタイトルですね
なんと会場は、今回500人規模 のホールだそうです。午前の奥田先生の基調講演から夕方のパネルディスカッションまで、盛りだくさんのセミナーです。ワタクシも出席しようかしら・・・
この夏、あちこちを飛び回って足を悪くされた奥田先生にコメントをいただくのは心苦しかったのですが 、コメントいただいちゃいました
どでかいホールですな。1,200人規模のホールでやったこともありますが、500人くらいでも、ちょっとしたコンサートライブですよ。今回、自分の講演よりも実は午後のパネルに、県外から特別ゲストパネラーをお招きすることになり、これが何よりワクワク楽しみですよ。愛知県や名古屋の教員や教育行政、福祉職の方々には、ちょっと井戸の外を見てもらうことになるでしょう。化学反応が起きるのを楽しみにしています。久しぶりに、「まぜるな危険」やで。やはり外からの血を入れないとね。中部地区は、悪い意味で「そのまま」なところがありますから。そのままでええのは、相田みつをだけにしておけばええがな。
なんだか、久しぶりに過激で毒々しいディスカッション になりそうなのですね。危険なニオイがしますよ ぜひ、午前中から午後までの全日程にご参加され、お聞き逃しありませぬよう
以下、インフォメーションです。つぼみの会さん 、自閉症児のための明るい療育相談室の学苑社さんホームページ もご覧下さい。
>>>
愛知県自閉症協会支援セミナー 【自閉症児の「困った行動」に困らない明るい支援】
愛知県自閉症協会では、下記のとおり、支援セミナーを行います。自閉症についてもっと理解したいと思っている保護者の方、幼稚園や保育園、学校の先生、学生の方、福祉サービスに従事している方、企業の方、一般の方などたくさんの方のご参加をお待ちしております。 今回のセミナーでは、国内外で自閉症児の臨床活動をされている奥田健次先生をお招きします。この機会に一人でも多くの方に、奥田先生の療育の極意にふれていただきたいと思います。参加ご希望の方は下記要項をご覧いただきお申し込みください。
記
日時:平成23年11月3日(祝・木)10:00~15:45(途中昼食休憩) 会場:中区役所ホール(中区栄4-1-18)*地下鉄栄駅下車 栄地下街12番出口より東へ徒歩1分 *駐車場がございませんので、公共交通機関をご利用ください。 内容:10:00~ 基調講演 『自閉症児の「困った行動」に困らない明るい支援 ~家庭・学校・施設における対応のポイント~』 13:30~ パネルディスカッション 講師:奥田 健次先生(桜花学園大学人文学部准教授) *兵庫県西宮市出身。専門行動療法士、学校心理士、臨床心理士。 1999年、 日本行動療法学会 内山記念賞受賞。 2003年、日本教育実践学会研究奨励賞受賞。 2008年、第4回日本行動分析学会学会賞(論文賞)受賞。 日本国内だけでなく、海外でもご活躍の先生です。 コーディネーター:船橋 篤彦先生(愛知教育大学障害児教育講座准教授) パネリスト:奥田健次先生、公立学校教員、愛知県自閉症協会保護者(調整中) 定員:450名(先着順) 資料代:つぼみの会会員1,000円 会員外2,000円 学生1,000円(要学生証提示) (当日会場で申受けます) 締切:10月15日(必着)*ただし、定員に達した場合は、締め切り前でも受付終了となります。 共催:あいち発達障害者支援センター、名古屋市発達障害者支援センター りんくす名古屋 【申込方法】 ◎会員・会員外とも往復はがきでのお申し込みのみ受付けます。上記の内容をお書きください。 往信はがき=「11月セミナー参加希望」と必ずお書き添えの上、①参加者氏名、②ご住所、③連絡先(自宅、携帯など確実に連絡の取れる番号)、④会員/会員外の区別、⑤保護者/専門職/支援者/学生などお立場をご記入下さい。 返信はがき=表面は返信先の住所、氏名を必ずお書きください。 裏面は入場券を印刷しますので何も書かないでください。 入場券は10月15日以降、順次発送いたしますのでご了承ください。 ◎なお、お申込はがきはお一人一通有効です。ご家族でお申込の場合でも、お1人ずつお申し込みください。 申込先:愛知県自閉症協会(つぼみの会)「11月セミナー申込係」 〒460-0013 愛知県名古屋市中区上前津2-14-25 上前津中央マンション202号 問合せ先:TEL/FAX052-323-0298 *事前にお申し込みください。お申し込みなしの当日参加はお受けできかねますのでご協力をお願い致します。 *会場内(ホール・ロビー)は飲食禁止です。休憩の際の昼食については、お手数ですが各自会場外でお摂りいただくようお願い致します。
>>>
文責:奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局
Posted by 事務局 教育 学ぶこと 特別支援教育 お知らせ | Permalink
2011.04.27
【新刊】行動分析学研究アンソロジー2010【単行本】
奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局です。
久しぶりの更新となります。東日本大震災のこともあって、生活が落ち着かず、記事が滞っておりました。この度の大震災で被災された方々に、心からお見舞い申し上げます。
さて、星和書店 さんから行動分析学研究アンソロジー2010 が刊行されました
チラシには、下記のように紹介されております。
日本行動分析学会創立30周年を記念して刊行された。
日本行動分析学会の学会誌「行動分析学研究」から
珠玉の論文21編を集め、新たに論文へのコメントを追加した。
行動分析学初学者の「行動分析学的な研究とはどのようなものか」
という問いに具体的に答えるために編纂された一冊である。
テーマは哲学、基礎実験、応用実験、実践と多岐にわたる。
つまり、学会の論文とかは図書館で複写をお願いするとか学会員でなければ、なかなかお目にすることはできないんですけども、こうやって書籍化されると一般の人でも他の本と同じように購入できるというメリットがあるんですね
哲学や基礎実験とか、素人のワタクシにはちょっとコムズカシそう ですけども、興味あるところ必要なところを読むだけでも、手元に置いておきたい便利本なのかもしれません
そして、何より。
奥田健次先生の学会賞受賞論文が所収されているのです そういうのもあって、当然「買い」です。サインしてもらおうっと
コメントをいただいております(ちなみに、奥田先生のコメントは大震災前の、この本の発売前のものですので、まだこの本が先生の手元になかった2月中旬頃のコメントです)。
おお、これね。不登校の論文ですわ。その後も同じような子ども達を、わんさと元気にしてるからね。論文については教科書的ですよ。オーソドックスやと思う。どんなコメントが書かれているのかが楽しみです。それにしても、アメリカから戻ってきて誰の紹介もなく行動分析学会の大会に初参加したのが懐かしい。あのとき、自分の論文がこんなふうにアンソロられるなんて想像もせんかった。だから、別にそれを意識したこともなかったので目標にしていたわけでもない。そんなもんです。自分としては、もっとすごくて、もっと面白くて、もっとワクワクするような介入のほうが沢山あって。そっちを論文にできない(または書く時間がない)のが、何とももどかしい。ええよぉー、ほんまに。自分の仕事をこんなに真剣に出来るなんて最高ですわー。
また、先生は照れ隠しみたいな 改めてコメントとかお願いすると、奥田先生ってまず決まってマトモに答えてくれないです。おちょくられるワタクシがいけないのかな。。
しかし、お会いするとどんだけ情熱的なお方か、お会いした方は分かると思いますけどね。不登校のお仕事にしても、いじめの問題への取り組みにしても、何時間もかけて妥協を一切ゆるさない態度は、ブログのコメントでは絶対に伝わらないと思います
事務局のワタクシなんかは、怒濤の如く叱っていただきましたから。怒鳴ったりされないんですが、怒濤ではありますね。親子関係が安定すると途端にお茶目な先生が出てきます
先日、フォトアルバムにチョッパーを追加しましたが、奥田先生に加工後のお写真をお見せしたときにワタクシはまた要らんことを聞いてしまいました。「先生はONE PIECEに出てくるキャラみたいに、強くて、優しくて、明るくて、お茶目で、激しいですね」と何気なく発言したのですが、「ちょい待ち! 『おバカで』が抜けてるやろ! あと『おマヌケで』とか『おムコウミズで』とかも忘れたらいかんぜよ」 と返されました
不登校のことについてになると、ついついワタクシ、途方に暮れていた日々に奥田先生に助けていただいた日のことを思い出して、感動やら感謝やら、感慨ひとしおな気持ちになってしまうのでした
ぜひこの珠玉の論文集、他の本とはひと味も違うものですので、ぜひ蔵書の一つに加えてみてはいかがでしょうか。石川健介先生の解説コメントを読みまして、奥田先生がどのような点で細やかな配慮をしておられたのかネタバラシ的なところがあって「ナルホド 」と、それも得した気分になりました
文責:奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局
関連記事:
奥田先生、学会賞を受賞!!(事務局からのお知らせ)
Posted by 事務局 教育 学ぶこと 特別支援教育 お知らせ | Permalink
2010.12.02
【特別講義】いじめの防止と再登校支援【@法政大学】
奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局です。
あっという間に12月
みなさま、いかがお過ごしでしょうか
すでに、島宗先生のブログ でご紹介されておりますが、今年もまた法政大学で奥田先生の特別講義が開催されることになりました(奥田先生は法政大学大学院の講師でもあります)。一般の方も参加できるそうですので、ご関心のある方はぜひこの機会にどうぞ
奥田先生のコメント:
さむい。しぶくて熱い煎茶を飲みながら柿の種を食べたい。ピーナッツは捨てるけども。特別講義はこれ、急遽、決まりました。法政大は非常勤やら客員研究員やらで関わらせていただいとりますから、こんな離れ業っぽく急に特別講義というのもありえるんです。不登校の話で、いつもと同じ講義ですけれども、2回3回と聞いてもらって良いんじゃないかと。世の中で言われてることとあまりにかけ離れてることを言ってるんやから、しっかり問題解決につながる考え方に巻き戻していただかないとね。簡単よ。簡単にほんまに良くなるのにね。それを、受講者に実感していただくことが第一です。自分は理念ばかりの教育学者と違うので、講義や講演だけやってるわけじゃないやんか。今日も不登校の子どもの相談してきたところ。前回の1回の親面接だけで、元気に学校に行ってますって(当たり前すぎて自慢にもならんけど、両親とも感激されてるのがうれしいね)。それよりも、ぽかぽか温かい縁側でお茶をゆっくり飲みながら柿の種を食べたい。ピーナッツ抜きで!
コメント、ありがとうございました
そんなわけで、みなさんもぜひ柿ピーをお食べ、じゃなかった 法政大にお越し下さいね
そして、律儀なお方にはぜひともあらかじめ子育てプリンシプル と、前回記事 の児童心理 の奥田先生の担当箇所「初期の登校しぶりへの介入」を、特別講義前に読んでおいていただければと思います
文責:奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局
Posted by 事務局 教育 社会 学ぶこと 特別支援教育 お知らせ | Permalink
2010.11.18
【新刊】児童心理 2010年12月号 臨時増刊【行動療法】
奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局です。
おなじみ金子書房さんの雑誌です。ちょうど1年前の臨時増刊 にも登場されていましたね
特集のテーマは子どもの認知行動療法入門 です
事務局のワタクシはさっそく書店にて購入し、読ませていただきました。奥田先生の担当箇所は、初期の登校しぶりへの介入 です。内容は、出だしからいきなり毒舌 という感じでした、今回は
その他、奥田先生の「子育てプリンシプル」と「自閉症児のための明るい療育相談室──親と教師のための楽しいABA講座」の書評も掲載されていました
奥田先生ご自身は、杉山尚子先生の「行動分析学入門─ヒトの行動の思いがけない理由」の書評を書いておられました こちらはこちらでまた過激。確かに「そういうお方には、この入門書を読んでからにしなよ」って思いました
奥田先生からのコメントです。
え、もう読んだの? こちとら、まだ手元にないんやで。多分、研究室には届いていると思うけどね。今回は代打やってん。本来、他の人が書くところを、締め切りちょっと前になって辞退されたとかで、急遽ワシのところに回ってきた話。あてにされているみたいで、あてにされていなかったのか。なめられてんのか、イチモク置かれてるのか。まあ、「急に書いてくれ」って言われて書けるもんでもないから、イチモク置かれてるのかもしれんね。いや、やっぱりなめられてんのか。この辺のことを、編者の先生に率直に愚痴ってみたら、自分がどれだけ不登校とかなおしてるか他の先生らとの違いを、お世辞でも切々と言われるので、引くに引けなくなってしまったのね。悪態をついたのに、編者の先生は気分を害されるどころか、むしろ「4番でエース」とまで言われたのでね(単純やな、自分;苦笑)。編者の先生の勝ちです。そんなこんなで、編者の先生の許可を得て、のっけから「認知行動療法」への批判から書き始めています。一緒にしてくれるなと。何が「認知」やねん。自分は流行なんかに乗らへんよ。いつも言ってるけど、自然法則それ自体に流行りなんかあらへん。流行り廃りは「理論」や「モデル」などに見られることであって、自然法則に廃りがあるのなら、それは法則ではなかったっちゅうこと。
すんごい裏話のような気もするのですが、ブログに載せても大丈夫ですか と確認しましたが、「もちろんええよ、ほんまの話やもん」 とのことでした
ぜひ読みやすいので、お読み下さい。事務局のワタクシも、奥田健次先生の行動療法によって息子を再登校まで導いていただいた一人です。当時、親としての初期対応がことごとく間違っていたなぁ、家で過ごさせることのメリットばかり得させることになってしまっていたなぁと、今では実感できるわけですが、根気強くその間違いを一つ一つ正していただきました。その振り返りができました。保護者、教師、心理士、その他の多くの専門家にお読みいただきたいと思います。
文責:奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局
Posted by 事務局 教育 特別支援教育 お知らせ | Permalink
2010.10.30
【エキスポ出演】学習を促進する個別指導の原理【JDDネット】
奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局です。
2年に1度だったはずの発達障害児支援エキスポ「次世代育成と発達障害児者支援の体験博覧会 」が、今回から年に1度に? 初回も2回目も、奥田健次先生のワークショップは満員御礼札止め でした
去年:【速報】発達障害児支援エキスポ2009【事務局より】
3年前:発達障害児支援エキスポ2007
今年は熊本県内にて開催されるとのこと 九州看護福祉大学にて、11月20日(土)15:30-17:30 です。
奥田先生にブログ用コメントいただきました
これね。今回はさすがに札止めにはならんでしょう。ちょっと情報公開が遅かったかもしれないので。てか、他の先生方よりも多めに設定してますから。何年前か熊本のでっかいホールで現場の教員対象の講演をやったり、一般向けの講演をやったりしたけど、そんときは「熊本県民こんなに一箇所に集まってええの?」というくらいやったね。自分は家族支援とか地道な活動を熊本でもやってきたけど、講演は久しぶりやなあ。馬刺と辛子蓮根を食べに行きますよ。あとは、今回こそ熊本城の「武者返し」を登りきりたい。多分、無理。加藤清正のすごさを味わうには石垣を素手で登るのが一番。返されるよ。馬刺や蓮根よりも熊本を味わえるよ。欧米の観光客に「ニンジャ・ブシドー」とか、また言われるに決まってる。ナメルナ。しゃらっぷ。A ninja has special equipment. But I don't have it.や。素登りやぞ、こっちは。
せ、先生!?
今年のワークショップは「発達にどんなつまずきのある子どもであっても、すべての子どもは絶対に良くなる」という実感を持っていただける話をします。内心、「どうせ無理だ」とか「やっても無駄だ」と無気力になっている人は少なくない。そんな無気力を蹴散らしてしまう話です。後は、具体的な実践事例を紹介して、明日からの学校教育、家庭教育、相談室での支援に役立つ話題を提供する予定です。
コメント、ありがとうございます 途中なんやかんやと熊本城のワークショップと間違えられてはいけませんので 、勝手にコメントを分割させていただきました
ワークショップは、満員になると申し込みができなくなるみたいですので、迷っておられるお方はお早めに
ホームページはこちらをクリックして下さい
次世代育成と発達障害者支援の体験博覧会2010
文責:奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局
Posted by 事務局 学ぶこと 特別支援教育 お知らせ | Permalink
2010.10.15
【本日10/16放送】ビーバップ!ハイヒール【山形テレビ】
奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局です。
奥田健次先生が登場されるビーバップ!ハイヒール 、「人はガラッと変わる! 行動のウラに隠された法則」。山形テレビ で放送されます
2010/10/16 24:30 ~ 2010/10/17 1:25
上記の時間のようです。該当する地域の方はご自身で番組表をお確かめ下さいね
さて、先日の神戸親和女子大で開かれた行動分析学会大会に出席して来られた奥田先生。どうでしたか?とメールで聞きましたところ、
>おう。タクシーで入ろうとしたら門番に入り口で降りるように言われたわ。そこをなんとか坂の上までプリーズとお願いしてみたが、みなさまここで降りていただいてますからと。なかなかキチンとした門番で、お寺の仁王をホーフツさせたわ
ちがーう
そうじゃなくって、ちょうどビーバップ放送1か月後で、しかも行動分析学会で、しかも関西だからどうだったんですかって聞きたかったんですよ 再度メールをしてみましたら、先ほどいただきましたお返事
そりゃ、いろんな人に質問されたよ。放送内容についての学術的質問からミーハー的質問、写真撮影やら、しぇいくはんどやら。理事会でツルシアゲにされるとかあるんかなと思っていたけど、今の理事会の先生方はユーモアセンスあふれる方ばかり。理事会とか以外でも、番組でしゃべったことの補足説明やカットされた部分などを聞いた若い衆らは、事前に杉山尚子先生の新書や、子育てプリンシプルなどを読んで取材し構成したディレクターさんや放送作家さんも本当にすごいと。まったくその闘莉王、ちゃう。そのトゥーリオ、ちゃう。その通りよ、うん。あと、有料サイトの動画にアップされてるけど、とある話しの流れから自分がアドリブで「デメリット」の解説をすることになったんやけど。台本では「メリットの法則」だけで進行する予定だったのが、うまいことデメリットの話にも展開できたのは儲けもん。しかも、小杉さんが「電気ショック」を提案して、凡人チームが3人そろって吉田さんをビリビリ攻撃。吉田さんが「え、そんな○○○的な罰?」と、芸人さんが「電気ショック」とか「罰」という専門用語を並べてくれた。自分は立場上、こんな罰の話はしたらいかんでしょ。人相手に使わへんしさ。芸人さんたちやから、そんな話をしてくれて良かったんよ。だからあの展開はベストやね。お世辞抜きに、頭の良い人たちやわー、ほんまに。
ほんと、そう思います それをアドリブでうまく引き出した奥田先生もグッジョブ
ビーバップ!ハイヒールの携帯サイトの動画は6か月ほどで見られなくなるようです。ぜひ、そのブラマヨ吉田さんの「○○○的な罰?」 というご発言をご覧になって、吉田さんの言葉のチョイスのすばらしさを今のうちに堪能して下さいね あと、隠れた名場面は何と言ってもたむらけんじ さんの「情けない表情」です 奥田先生がちゃんとたむけんさんに「申し訳ないんですけど」と前置きしてから、行動を見りゃわかる事実をキッパリ伝えているときに、それを聞いておられる表情が愛らしくてたまりませんでした 小杉さんもわざとたむけんさんの情けなさを際だたせようと奥田先生の解説を繰り返し強調して言語化しておられてヒドイ たむけんさん、ほとんど半泣きじゃないですか たむけんさんは獅子舞キャラよりも、あんな情けないキャラが大好きです ぜひ、有料ですが動画サイトをご覧くださいね
ビーバップ!ハイヒール のPCサイトは、こちら 。
奥田先生の登場回のバックナンバーページは、こちら。人はガラッと変わる! 行動のウラに隠された法則
放送作家りんたろうさんの記事は、こちら。人や自分を思い通りにできる~行動分析学~
あと、ワタクシも番組で紹介された筒井先生の裏辞典を購入しました。抱腹絶倒というか、見ちゃいけないものを見てしまった感じでした
文責:奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局
前回までの関連記事:
【本日オンエア】ビーバップ!ハイヒール【名古屋中京広域圏】
【本日9/9放送】ビーバップ!ハイヒール【行動分析学】
【テレビ出演】ビーバップ!ハイヒール【行動分析学】
Posted by 事務局 教育 学ぶこと 特別支援教育 健康・美容 お知らせ | Permalink
2010.09.23
【本日オンエア】ビーバップ!ハイヒール【名古屋中京広域圏】
奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局です。
先日、ようやく事務局のワタクシも9月9日に近畿圏で放送(ビーバップ!ハイヒール )されたテープを見ることができました
面白い
わかりやすい
奥田先生はいつものボケをかましておられました しつこく長いノリにはしっかりとツッコミを入れてもらっていましたね プロのツッコミに心底よろこんでいる奥田先生の笑顔が印象的でした
ちなみに、なんと視聴率13.5%
これは夜11時台では、かなり脅威的な数字だそうです 確かにこの回の内容はローカル番組ならではというより、あきらかに全国区的な内容ですもんね。ツイッターやブログなどでも大反響でしたね
さて、この放送が名古屋はじめ中京広域圏で、本日9月23日(木)24時20分から 放送されます(日付は24日ですが、23日の深夜ということです)。メ〜テレです。名古屋は先生のお膝元。そして、この日はちょうど栄で講演会ですね。講演会の後、名古屋におられる方はそのまま夜遅くから放送されるので、ご覧になって下さいね (補足:岡山・香川地区も本日深夜、放送されるようです。それぞれ放送時間をご確認下さい)
奥田先生からコメントをいただきました。
自分は9月9日には見られへんかったんです。あっちこっちお仕事ツアーやったからね。テレビ局から滞在先まで送ってもらったDVDで、遅ればせながら見ましたわ。普段、一人ボケをやってるからどうしてもノリが長くなってしまってる。そこはリンゴねえさんにバッチリしばいてもらえたので感謝(笑)。途中、自分のボケをブラマヨ小杉さんが乗ってくれて吉田さんがツッコミを入れつつ、そのツッコミがズレてきて(笑)、逆に小杉さんに激しくツッコミ返されるという展開になるとは(感激でした)。とにかく、あれ、まったく打ち合わせゼロです。ほんまにプロってすごいわ。質問コーナーも打ち合わせする暇が無かったんです。だからアドリブで回答してます。吉田さんの切実な相談を5秒で回答してしまって、ちょっと悪かったかもしれん(笑)。たむけんさん、夏川純さんへの回答は、かなり真面目な内容なのですが、それらはモバイルサイトでペイパービューです(1回視聴するのに30円くらい)。ペイパービューって、林家ペーパー夫妻を見ることちゃうで。
やはり学術的な説明は全部カットされてました。やや認知っぽい説明をしてしまっている部分がオンエアされてますが、そこも収録では「新しい随伴性にさらされることになる」という意味の説明をしているのです。それでも、収録ですら「随伴性」とかの専門用語は、口にさえ出せる雰囲気ではありませんでした。しかしまあ、文句を言いそうなのは意地悪な同業者だけでしょう。やってる自分は分かってるし、使い分けてるんやからええねん。使い分けられへんほうが、どうかしてるゼ(笑)。情報バラエティー番組やで。放送大学とちゃうねんって。
それにしても「メリットの法則」という一般向けネーミング。放送後にいろいろ反響があったようですが、これは行動分析学では「強化の原理」と言います。もっときちんと学びたいと思ったお方は、わが国の行動分析学の第一人者、杉山尚子先生の教科書をぜひお読み下さい。正しい用語で、なおかつ分かりやすく解説されており、今回の放送をご覧になった方には特別に理解が深められるはずでしょう。
それにしても、打ち合わせゼロであれだけ堂々と芸人さんらと渡り合える奥田先生って、やっぱり話し慣れしておられるから それとも関西人だからかしら
事務局のワタクシのお気に入りシーンは、
1位 究極のダイエット
2位 先祖が海賊
3位 吉田さんへの5秒回答
モバイルサイトのほうは、
1位 たむけんさんへの回答に、小杉さん「メリットが小盛り」と
2位 夏川純さん母にさらっと「チーム牛若」入りを勧める奥田先生
3位 吉田さんへのデメリット提案に対する吉田さんのコメント
これらが何度みても笑えるポイントです
では、本編のほう、名古屋地区の方、お楽しみ下さいね
文責:奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局
前回までの関連記事:
【本日9/9放送】ビーバップ!ハイヒール【行動分析学】
【テレビ出演】ビーバップ!ハイヒール【行動分析学】
Posted by 事務局 教育 学ぶこと 特別支援教育 健康・美容 お知らせ | Permalink
2010.09.09
【本日9/9放送】ビーバップ!ハイヒール【行動分析学】
奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局です。
今日9月9日は、ビーバップ!ハイヒール の放送日です。先日のお知らせ の追加情報です。
番組サイトからの情報です。
人はガラッと変わる! 行動のウラに隠された法則
■番組内容 「ニワトリが三目ならべで人間に勝つ!」「ハトが上手にピンポンをする」「インコがくちばしでゴルフのパットを決める」・・・。動物達に芸を仕込むのは大変な感じがするが、実はさほど大変ではない。動物には、いつでもどんな動物でも共通(人間も含めて!)の、行動に関するとある『法則』があり、それを上手に使えば、たった数時間でこれらのことを教えることができるのだ! では、その法則とは一体どんな法則なのか? (以下、省略)
面白そう つづきは、番組サイトの「モバイル」のほうからご覧ください。ビーバップ!ハイヒール
他にも、インターネットTVガイドさん。
番組詳細 ゲストに桜花学園大学准教授の奥田健次さんを迎え、行動の裏に隠された法則を紹介する。多くの人は、自分の欲求や意思で行動していると考えるが、行動の原因は全く別のところにあるという。そこには共通の法則があり、それを応用すれば、やめたいと思っている癖なども解決できるという。そこで、人の行動を変えることができる法則の正体を解明。さらに、ダイエットに成功する方法も伝授する。「ハテナの自由研究」は、たむらけんじの新企画”適正価格HOWマッチ?”をおくる。
この「人は、自分の欲求や意思で行動していると思い込んでいるけども、行動の原因はまったく別のところにある」という出だしだけでも、えーーーっ て思いますね でもそれが行動分析学、というところでしょうか。
奥田先生から放送直前にもうひと声、メールいただきました。
番組のディレクターさんや放送作家さんが杉山尚子先生の入門書とかを事前によく読んでいて下さったので、すごいな業界の人たちはと感心しました。たとえば、事例の再現VTR。行動分析学入門などでも紹介されている事例をもとに構成されています。ひとつ目の「便秘」の事例。これはまあ収録では「便秘を治す」ということで子ども限定でしょという雰囲気になってしまったところもありますが、本当は「トイレを嫌がる(結果として便秘を引き起こす)」のをどうやってトイレに楽しく行けるようにするかを主眼としたものです。収録ではうまく伝わらなかったと思います。 ふたつ目の「嘔吐を繰り返す子」の事例。これは、制作の段階では「消去」の介入の紹介だけでした。ここは、自分が少し念を押して台本を書き直してもらいました。「消去」だけでなく「消去抵抗」に関する説明、そして重要なことは同時に「別の適切な行動」を増やすことを目指すことです。これがなければ、かなり厳しい印象だけ与えてしまって、一般の人にはとても受け入れられない支援と思われますから。自分のやってる臨床では実際に「適切な行動を増やす支援」を必ず提供しています。 VTR撮りまで監修していませんが、かなり良い感じに仕上がってました。苦しんでいた女の子が元気になったシーンを、出演者は収録で初めて見て、再現VTRとはいえ、みんな「治ってよかったなぁー」と感動してました。
ますます楽しみになってきました
奥田先生のコメントつづきです。
それから、後半に「何とかしたい!こんな困った人の行動」という質問コーナーがあります。打ち合わせもなしに台本もなしにアドリブで答えさせていただきました。そもそも、行動分析学の立場からは「困った人」という考え方はありません。「人を困らせる行動」はあるでしょう。このコーナーは、そういう自分の行動分析家としてのこだわり部分が出て、番組制作側の意図や期待には添えなかったかもしれません。実際、ブラマヨの小杉さん、吉田さんが出してきた質問に対する自分の回答は、いずれも「その行動を変える必要はありませんよ」というものだったと思います。しばしば行動分析学は「何が何でも人の行動を変容しようとしている」と誤解されます。人間が豊かな生活を送る上で、価値のある行動(他人から見ると価値のないように見える行動も)もあるし、価値(好子や嫌子)は人それぞれだからです。詳しい説明は収録では専門的すぎるので、あんまりできませんでした。あとは、夏川純さんの質問に対する回答が、行動分析的にはもっとも役立つものだと思います。専門用語でいえば「両立できない行動の分化強化」です。教科書的です。しかし、もしかしたらこれカットされているみたい(涙)。なんでカットされたんやろ。ブラマヨ吉田さんがセクハラ発言したからかなぁ。いや、そこではしてなかったか。いやいや、吉田さんの目がセクハラっぽかったからか。せや、その可能性をぬぐい去ることはできへん(笑)。とにかく、番組では「循環論」の「じゅ」も、「強化」の「きょ」も、「好子」の「こ」も、随伴性の「ず」も使わせてもらえませんでしたので、少しやりにくかったです。逆に、制作側の意図としてはそういう専門用語を徹底的に排除して、いかに分かりやすく伝えるかを主眼としていたでしょうから、そこは制作サイドの意図通りにはなってるのでしょうね。その他ですが、予期せぬ「すべり」が起きたんです。講演ですべったことがないネタがなぜ!? まあ、事前の打ち合わせがゼロで、しかも真面目なトーンでみんな真面目に聞いてくれているときにボケかました自分が悪いんですけども。いや。すべってません。わざと起こした事故や。すべってなんかーーー、い・ま・せ・んーーー。
奥田先生がすべった 貴重な映像になりそうです
番宣CMのVTR、見る限り本当に盛り上がってますね
行動分析学がテレビで紹介されること自体があまりありませんので、ぜひみなさまご覧になってくださいね 今日9月9日、よる11時17分からです。
文責:奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局
前の記事:【テレビ出演】ビーバップ!ハイヒール【行動分析学】
Posted by 事務局 教育 学ぶこと 特別支援教育 健康・美容 お知らせ | Permalink
2010.08.27
【テレビ出演】ビーバップ!ハイヒール【行動分析学】
奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局です。
メディアへの出演情報です 今回は朝日放送のビーバップ!ハイヒール
放送エリアですが、近畿圏2府5県(大阪・京都・兵庫・滋賀・奈良・和歌山・徳島)、その他放送地域:名古屋・福岡・熊本・岡山・香川・高知・宮城・福島・長野となっとります
番組のサイトはこちら
ビーバップ!ハイヒール
テーマは行動分析学 。バラエティー仕立てになっているでしょうから、内容がとても楽しみです
奥田先生からメールでコメントいただきました
行動分析学の、あるいは行動科学の真髄というか、醍醐味というか、守備範囲の広さというか、その魅力の片鱗がほんの少しでも紹介されればと思います。子どもの症例の再現VTRについては、実際の臨床現場の様子を制作サイドに事前に伝えておきました。厳密にいえば説明不足なところもあるのですが、子役の迫真の演技もあって臨床現場をイメージしやすいでしょう(医者がお手上げ状態でも行動分析学なら解決可能という、よくある流れです)。VTRの症例は、海外で実際に行われた研究を下地にしたものです。自分もそれらをアレンジしていろいろやってますので、そんな日本の職人ならではの工夫についても、ディレクターさんには事前に伝えていました。でも、収録では残念ながら時間がなくて、その職人らしさを語るまでには至りませんでした。普段は講演で2時間ほどの独壇場なのですが、出演者の多いバラエティ番組では30秒くらいで説明すると良い感じで、1分以上しゃべり続けると長すぎるような雰囲気があります。そんなわけで、いつもと勝手が違いすぎたため、自己採点としては20点くらいです。あとは、編集でプラス80点にして下さることを祈ります。「編集力(へんしゅうりき)」でお願いしますm(_ _)m 収録後、差し替えVTR撮りがありましたので、出演者のみなさまやスタッフのみなさまにはご挨拶の間もなかったのが心残りです。
---
それから、すでにご存じでしょうが、日本の行動分析学の第一人者であり国際行動分析学会会長などを歴任された佐藤方哉先生が痛ましい事故でお亡くなりになりました。あまりにも突然の訃報を聞いたあとは、仕事しながら講演しながら涙が出てきたりしました。この収録の前日の訃報でした。とてもバラエティ番組の収録に臨める気分では無かったのですが、佐藤先生ならば「奥田君らしく行動分析学を明るく楽しく世間一般に伝えて欲しい」と仰ったでしょうから、そう自分自身に言い聞かせて(とても役不足ですが)収録に臨みました。佐藤先生とはこないだのテキサスでの学会でお会いしたのが最後となりました。何か佐藤先生のことを偲びつつ収録に臨めないか思案していたのですが、最後にテキサスでお会いしたときに着ていた服を引っ張り出して、それで出演することにしました。だから、テンガロンハットにターバン、ウエスタンブーツにジーンズと、カウボーイスタイルで出ています。佐藤先生との思い出の写真は、このブログの“photo”にあります。佐藤方哉先生、本当に寂しくてたまりませんが、これまでの御恩を自分は一生忘れません。
佐藤方哉先生の突然の訃報、事務局スタッフ一同、本当に信じられませんし、なかなか受け入れることができません。番組の収録現場ではこの悲痛な事情には微塵も触れず、明るく楽しく振る舞われた奥田先生には本当に頭が下がります。
先生のコメントの続きです。
関西では9月9日(木)23:17〜放送ですが、それ以外の地域では1週間以上、放送日が遅くなりますので、それぞれ番組表などをご覧になって、ぜひ行動分析学のこの回をご覧ください。ちなみに名古屋地区は9月23日オンエアとのことです。 また、放送を見た後にでも感想なり、補足なり(必要であれば)、送りますよ。ブラマヨ吉田さんの「父親 のフエ」相談、小杉さんのコンビ愛、夏川純さんの明るい悩み相談、たむらけんじさんの情けなーい相談事などなど、まじめで笑える内容もりだくさんです。かなり編集されるでしょうが、自分も楽しみにしておきます。
わくわくしますね
そういえば、ワタクシがちょっと前にお電話で、「最近、メディア関係のお仕事が多いみたいですね」といらぬことを伺いますと、奥田先生「ネクタイしろだの言われるんならテレビには出んよ。どうしてもネクタイ巻いて欲しいんやったら、頭に巻き巻きウ○コを乗せて出てやる。それでちょうど釣り合いがとれるやろ! ガハハハ!!」 とのことでした
関東圏の方は、どこか放送エリア内の知り合いの方に、録画などをお願いしてみて下さいね。間違いなく保存版です
奥田先生の著書だけでなく、放送中にも紹介されたという杉山尚子先生のご著書も、まだの方はぜひお読み下さい
※(9/4追記)ビーバップ!ハイヒールのサイトが更新されましたね 9/9放送日の番宣動画もチェックできます 奥田先生のキャラ負けしない出で立ち、たむらさんの情けな〜い表情、小杉さんの大爆笑 それぞれの個性が短い時間にあふれている気がします 本当に収録現場が楽しそうな雰囲気ですね はやく見たいなー
※(10/3追記)収録日の直前に急逝された佐藤方哉先生とテキサスでお会いしたときに奥田健次先生が着ていた服というのがこちらです。放送ではずっと着席しておられたので、全身のお姿を見ることができませんでしたが、完全に同じ服装だったとのことです。佐藤先生とのお写真も再掲いたします。いずれも、今年のサンアントニオでの学会大会での一コマです。国際行動分析学会の新旧会長と一緒に写っている貴重なお写真の一枚として、今度の日本行動分析学会年次大会での「佐藤先生を偲ぶ会」でも掲示されると伺いました。その他の写真や奥田先生からいただいたコメントは、photo album をご覧ください。
文責:奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局
関連記事(裏ネタあり):
【2/12沖縄で放送】ビーバップ!ハイヒール【QAB琉球朝日放送】
【本日10/16放送】ビーバップ!ハイヒール【山形テレビ】
【本日オンエア】ビーバップ!ハイヒール【名古屋中京広域圏】
【本日9/9放送】ビーバップ!ハイヒール【行動分析学】
Posted by 事務局 学ぶこと 特別支援教育 健康・美容 お知らせ | Permalink
2010.07.11
【講演会】名古屋栄で講演会!!【子育て】
奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局です。
9月の講演会のご案内です。奥田先生のお膝元・名古屋にて、ちゃれんじキッズ 主催、特別講演会です
子育てプリンシプル が教育や心理臨床の専門家にも読まれており、支援の方向付けに役立てられているとのことです
名古屋は栄のど真ん中 とても便利な都会ですので、観光もご計画に入れてお越しになってみてはいかがでしょう
詳しくは、ちゃれんじキッズのページをご覧ください
ちゃれんじキッズ 講演会のお知らせ
文責:奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局
Posted by 事務局 教育 学ぶこと 特別支援教育 お知らせ | Permalink
2010.06.17
【関東地区】講演会のお知らせ
奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局です。
講演会のご案内です。松戸市の小金北中学区教育コミュニティ会議主催、講演会です
子育てのプリンシプルを必要としている教職員、保護者など、自由に参加ができるとのことです。あらかじめ子育てプリンシプル を読んでおかれると、理解をより深めることでしょう
ご案内は下をクリックして下さい。ファイルがダウンロードされます。
「子育てプリンシプル講演会」をダウンロード
奥田先生に伺ったところ、「不登校への対応を中心に話す予定です。いじめへの対処も少しだけ話すかも知れないけども、なにせ時間が限られているので、本当に伝えたいことを絞り込んで話します」とのことでした
「りす組さん」「らいおん組さん」(←子育てプリンシプルをお読みの方は分かりますよね)くらい年齢の小さいお子さんをお持ちのお母様方に、あるいは祖父母の皆様方に、ぜひとも先生のお話を役立てていただきたいと思います
文責:奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局
Posted by 事務局 いじめ・ハラスメント 教育 社会 学ぶこと 特別支援教育 お知らせ | Permalink
2010.05.27
【紀伊國屋書店】特別支援教育書フェア【開催中!】
奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局です。
先日、奥田健次先生と小林重雄先生のQ&A本、自閉症児のための明るい療育相談室ー親と教師のための楽しいABA講座 が増刷されたそうです。1年内に第3刷まで行きました 快挙
さて、このロングセラーのQ&A本ですが、紀伊國屋書店(新宿本店)で開催されている特別支援教育書フェア のラインナップ本となっております。「遊び」の本もラインナップされてます。紀伊国屋書店にお立ち寄りの際には、ぜひともお手にとってみて下さい
ウェブサイトは、こちらです
紀伊国屋書店特別支援教育書フェア
奥田先生は、国際行動分析学会にご出席されるため渡米されます。今回もどんな珍道中となるのでしょうか。送られてきたお写真はまた“photo album ”にアップしていきたいと思います
文責:奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局
Posted by 事務局 特別支援教育 お知らせ | Permalink
2010.03.22
小児科診療 2010年73巻4号
奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局です。
先生の論文が公刊されました
診断と治療社さんが出しておられる、小児科診療 という雑誌です
この号の特集ですが、特集/発達障害の未来を変える -小児科医に必要なスキル
というものです
奥田先生は、行動療法の箇所を担当されています。一般の方もご購入できますので、このテーマについて最新の情報を知りたい方はどうぞご購入下さい。
ワタクシはさっそく入手し、読ませていただきました こうした知見を、小児科医が幅広く知っておられるだけでも、親として安心かなーと思いました。行動療法が誤解されている部分は奥田先生も十分に承知の上で、先回りして誤解を解くような論述をされているところが印象的です。その他としては、巻末の執筆者紹介のところの先生の写真とコメントときたら・・・
奥田先生からコメントをいただきました。
小児科医には情熱的な方が多いですからね。本当は「行動療法」について解説して下さいと依頼されたときには、「なんで自分が?」と思ったもんですし、別に何か新しい発見を書くわけでもない。提言をするわけでもない。まったくロマンを感じない仕事やと思って、キッパリ断ろうと思ってたんです。でも、「行動療法をまだ良く理解していない小児科医や、誤解している医者に少しでも正しい知識を」ということで、押し切られました。確かにそれならちょっとはロマンもあるってなもんやと。そんなにロマンが大切かって? ロマンとパッションとユーモアは大切ぜよ。この3つが見事1つに揃ったってことや。うん。まさに、臨床家のモチベーションの宝石箱や〜。
最近、彦摩呂コメント増加中の奥田先生 ロマン、ロマンって言われますが、とにかく巻末のコメントが。違うでしょって。。。
そのボケ、誰も突っ込んでくれないと思いますよ
アマゾンではリンクがないので、とりあえず出版社のサイトをリンクしておきますね。専門家だけでなく、心理士の方、親御さんや院生さんにも、かなりお薦めです
小児科医療 2010年 73巻 4号(2010年3月発売)
文責:奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局
Posted by 事務局 教育 学ぶこと 特別支援教育 お知らせ | Permalink
2010.03.05
講演会のご案内【追記付き】
奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局です。
講演会のご案内です。名古屋市発達障害者支援センター「りんくす名古屋」主催、講演会です。タイトルは、
自閉症児のための明るい療育―子どもの「好き」を利用して伸ばす支援の基礎―
講演会への参加はなんと無料 とのことですので、ふるってご参加下さい。
限定ですが奥田先生のサイン会 もあるとのことです
事前予約ができませんので、当日、整理券が配られるそうです
良い席はお早めに
講演会のサイトは、こちら から
先生からようやくコメント、頂きました。
整理券って、コンサートじゃあるまいし。てゆーか、平日のそんな時間でしかも急遽依頼されてセットされた講演会やから、今回は3分の1くらいしか埋まらないんちゃうかなー。って言ってて入れなかったりする人がいたらゴメンネごめんね。半年前から広報してたら全然席が足らんでしょうが、1か月弱じゃそんなに埋まりませんよ。でも、名古屋は人が多いからワカラン。養殖ウナギも多いからワカラン。何を言っているのか自分でもワカラン。
ウナギは関係ないと思うのですが・・・
文責:奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局
※追記:『奥田健次の教育改革ぶろぐろ部』事務局より(2010年3月19日)
短い広報機関だったにもかかわらず、大盛況だったようです。サイン会も、こんなに盛り上がりました
行列のできる講演会ですね
奥田先生ご本人は「サインなんか無いんですよ、ごめんなさいねぇ、ありがとうございます!」 と繰り返し繰り返し一人一人に声をかけられ・・・。サインをもらったある女性の方は丁寧な先生の応対をご覧になって、「舞台の上のお姿とは、全然ちがうんですね〜 」 と感想を漏らしておられました スタッフには鬼のように厳しく 、舞台の上では仕事オーラが出まくりーんの先生ですからね
別の角度
Posted by 事務局 教育 学ぶこと 特別支援教育 お知らせ | Permalink
2009.12.08
【新刊】小・中 特別支援教育コーディネーターのための実践・新学習指導要領
奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局です。
奥田先生の予告通り、ここんとこ出版ラッシュ
今回は、教育開発研究所さんから出ましたタイムリーな参考書です。出版社さんの図書紹介によれば、
特別支援学校の新学習指導要領は,通常学校で特別支援教育を進める際にも有効・重要なリソースです! 小・中および特別支援学校の学習指導要領からポイントとなる部分をすべてピックアップし,通常学校の特別支援教育コーディネーターのために平易・具体的に解説! 新「自立活動」をベースにした新教育課程の具体例を多数収録! 小・中学校の各教科・領域では,どのように特別支援教育に配慮した指導を進めればよいのか,その具体的方法を提案します!
事務局ではまだ読み始めたばかりなのですが、執筆陣が現場の先生方を含め、とても実践的な先生ばかりで具体的な内容だなという印象です。
奥田先生のコメント:
これまた頼まれた原稿で、とてもお断りできなかったやつです。分量が少なかったのでコンパクトに必要なことをまとめるのに苦慮しました。読者にはどの箇所も読みやすいはず。特別支援教育に関わるコーディネーターや教師には必携の一冊やろうし、熱心な保護者の方々にも、学生さんにも手元に置いて参考にしていただければと。こないだの『児童心理』もここのブログで紹介してもらったら、あっという間に売り切れになってしまったみたいやね。アマゾンの在庫管理、どないなっとんねん? てゆーか、このブログが本のPRになってるからか。ということならば、一度、お礼を。毎度、ありがとうございます。あと、今月は雑誌ももう数冊、出ますよ。
楽しみです
柘植雅義先生とのお仕事は、以前の記事にも紹介されています。2つだけ紹介しておきますね
発達障害・不登校の事例に学ぶ 行動療法を生かした支援の実際
これならできる“LD・ADHD・高機能自閉症への対応” ──考え方・取り組み方と今やらなければならないこと
バナーリンクを貼っておきますね。
文責:奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局
Posted by 事務局 教育 学ぶこと 特別支援教育 お知らせ | Permalink
2009.11.12
【新刊】児童心理 2009年12月号 臨時増刊【雑誌】
奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局です。
金子書房さんから出版されている雑誌に、奥田先生のページが掲載されております
特集テーマは「通常学級で使える特別支援教育 実践のコツ」
奥田先生の担当箇所は「授業中のよそ見・私語」。
いつものようにひとこといただきました
頼まれて書いただけです。テーマも選ばせてもらえずに、そのまま分担箇所を書いてねと言われました。あんまりハウツーを文字にしたくないんやけどね。そのまんま真似しようとして失敗して文句いう教師とか保護者とかいるから、ええかげん辟易してます。あくまで参考に、ヒントに、手がかりにして、「自分で考えてください」と。うまくいかんかったらアレンジすれば良いだけやのにね。「うまくいかなかったらどうするの?」というレベルの低い質問はいかんよ。自分なら「うまくいくまで(別な方法を追加・変更しながら)やる」までよ。それが答えなのにね。それが教育実践でしょ。
ま、自分のところだけじゃなくって、他の先生方のところとか、結構お役に立つところ満載なんちゃうかな。各テーマごとに短い読み切りなので、実践やってる方や親御さん、学生さんらに幅広くお薦めします。雑誌なのでお早めにどうぞ。
バナーをリンクします。
文責:奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局
Posted by 事務局 教育 特別支援教育 お知らせ | Permalink
2009.10.01
【速報】発達障害児支援エキスポ2009【事務局より】
奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局です。
2年に1度の発達障害児支援エキスポ2009(次世代育成と発達障害児者支援の体験博覧会2009 )に、今回も奥田健次先生が出展依頼を受けました。2年前に奥田先生が書かれた記事はこちら です
前回も一番に満員御礼をいただきましたが、なんと今回もいち早く奥田先生のワークショップが<SOLD OUT> となってしまいました
それで申込者がまだ多数おられるということで、エキスポ主催者側が早くも定員増加の打診をしてこられたそうです。近々、増員分の受付が開始されるそうですので、ご希望の方はあきらめずにホームページ をチェックしてみて下さいね
それと、10月14日のシンポジウムは大ホールを借りておりますので、座席にかなり余裕があるとのことです。当日でも受付可能のようですし、こちらは無料ですのでどうぞお越し下さい。立命館大学の望月昭先生も来られて、すごいメンバーで開催されます。こちらのホームページ に情報があります。
文責:奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局
Posted by 事務局 教育 学ぶこと 特別支援教育 お知らせ | Permalink
2009.07.02
【トップセラー記録】自閉症児のための明るい療育相談室ー親と教師のための楽しいABA講座
奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局です。
学苑社さんから出版されました自閉症児のための明るい療育相談室ー親と教師のための楽しいABA講座 、発売後10日で重版が決定したそうで、いま第二刷を印刷中とのことです
多くの方に関心を持っていただき、このブログからもご購入いただき、ありがとうございました
発売前の予約注文段階からトップセラーの兆候があったそうです。
学苑社さんのブログ記事もご覧下さい。
【アマゾン・ヤフーショッピング障害児教育分門第1位】自閉症児のための明るい療育相談室
教育新聞にも取り上げられました。
【書評】自閉症児のための明るい療育相談室(教育新聞2009年6月1日書評より)
それでは、奥田先生からいただいたコメントです。
この本は発売前から言っていましたが「ええ本」です。手前味噌で恐縮ですが、企画として大成功です。企画書を学苑社さんに持ち込んだ際、担当者がOKを出してくれなかったら他の出版社から出そうと思っていたくらい、企画には自信がありました。そして、言うまでもなく心強かったのは小林重雄先生を巻き込んだところです。業界の大御所ですが、あえて対等に回答していただくところに、本書の面白さがあるのです。多くの医療関係者、教育関係者、福祉施設関係者、大学などの研究機関、臨床家、院生・学部生さん、そして保護者の方々が購入して下さいました。特に、小林先生と私はそれぞれいくつかの研究会に関わっていますが、これらの関係者の皆さんが購入して下さいました。 御礼代わりに裏話を一つしましょう。質問に対する回答ですが、あれは必ずしもすべて私たち著者の好みを反映しているわけではありません。この企画、完全なアドリブで取り組みました。つまり、私と小林先生が交互に回答しました(あとがきに書いている通りです)。実は、後攻のほうが大変で、先攻側にある程度のことを言われてしまうと、言うことがなくなる(というか蛇足に感じる)場合があるのです。そこで意識したのは(少なくとも私が意識したのは)、役割取得です。例えば、小林先生がモチベーション高めの子どもを想定して回答された場合、私はそうでない子どもの場合を想定して回答したり、比較的従順な子どもを想定して回答された場合には、行動・情緒的に荒れている子どもの場合についても回答を用意しておこう、というような役割意識です。このほうがきっと、より多くの読者に受け入れられやすくなるはずです。引き出しはまだまだたくさんあるのですが、回答がそれぞれ1回ずつですし、紙数の関係もあります。だから、どっちかというとアイデアとして具体的で面白い提案を紹介することに重きを置きました。実際に私の指導を受けている親御さんからすれば、本書で取り上げられていないような質問に対しても、あれこれ解決方法を提案しているので、本書がよくある質問のほんの一部に過ぎないということはお分かりでしょう。書物では限界があります。そういうことですので、よく勘違いされてしまうのですが、私や小林先生の回答が必ずしも二人の好みで答えているわけではなく、ところどころ読者のためにあえて「こんな方法もありますよ」的に、自分の好みとは異なる回答をしているところもあるというのが実際のところです。「うちの子には合わないわ!」という読み方ではなく、本書の「はじめに」でも書きましたが、答えは子どもの示す行動次第でいくらでもあるのです。「へぇ、こんな発想や方法もあるんだ」というスタンスで、目の前の子どもさんにとって有益な答えを導き出すための□に入れる数字を、読者のみなさんで自由にあれこれ考えて取り組んでいただければ幸いです。 ちなみに。アマゾンで部門1位になったときには、総合ランキングでも57位となりました。その時、ハリーポッターよりもモー娘。の高橋愛写真集よりも上位にランキングされたらしいのです(笑)。どうもお買い上げ、ありがとうございました。
以上です。
Posted by 事務局 特別支援教育 お知らせ | Permalink
2009.05.08
新著『自閉症児のための明るい療育相談室』発売間近!!
奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局です。
ここのところ、奥田先生、出版ラッシュ ですね。つい先日、子育てプリンシプル を紹介したばかりでした。
今回の一冊は『自閉症児のための明るい療育相談室−親と教師のための楽しいABA講座』。学苑社さん から出版されます。
奥田先生の恩師のお一人、小林重雄先生との共著 です。
帯のオモテ、ウラには次のようなことが書かれていました。
●帯より
これまで何千人ものクライアントと対峙してきた臨床家であり、自閉症研究者である二人の著者が、読みやすいQ&A方式で、読者の悩みにお答えします。全54の質問に対して、著者が繰り出すそれぞれの回答は、今まで詳しく明かされてこなかった“テクニック”“独自の技法”が満載です。
◆このような方法を紹介します ◆
腹五分目法/アメ横スルメ法/バルーンの原理/シンクロナイズの原理/ブルブル握手脱感作法/膝カックン式着席法/うっかり法/どさくさにまぎれて法/ マンガ喫茶式保管法/デジカメコレクション法/悪女の深情け法/こだま法 など
明るい 療育相談室 というだけあって、なんだか技法の名前も興味そそられるものばかりです
なんだか「どさくさにまぎれて法」 なんてのは、行動療法らしいなあと思ってしまいました
いつものように奥田先生からコメントをいただきました。
これはええ本やわ。すんごい面白い。小林先生のお茶目っぷりを引き出せたのは、企画として大成功。イラストもやわらかいし、本文の表現もかなりやわらかい言葉で書かれているんですけどね。でも、本当は普通の親御さんにとっては厳しいと思えることを、二人揃ってさらっと答えてるんですよ。たとえば、食べるときに遊んでしまう子どもに対して、私も小林先生も「時間が来たら、皿を下げてしまって、食事を終わりにしてしまいましょう」とハッキリと答えています。他にも「そんなことしてたら取り返しがつかなくなります」とか、良くない対応は良くないとキッパリ答えています。私と小林先生がそこまでハッキリキッパリ答えることができるのは、当然ですが親子共に良くなって欲しいという強い願いがあるからです。私自身が書いた「はじめに」はまあ良いのですが、著者二人の「あとがき」にぜひご注目下さい。私と小林先生の「なれそめ」が書かれています。行動療法の基礎がある程度できている読者にとったら、回答のアイデアの面白さが、ただ面白いアイデアだということではなく、その根底にはしっかりとした行動科学の基礎原理を用いているということにお気づきいただけるかもしれません。学術書ではありませんが、学術的に楽しむこともできる一冊です。
ワタクシは最終原稿を読ませていただきましたが、確かに「あとがき」もステキですが、本文を読むにつけ、奥田先生や小林先生のように職人気質なセラピストってやっぱりひと味もふた味も違うなーと思いました
保護者や教師の皆さんにとっては、身近な悩みへの具体的なヒント満載な一冊ですので、すごくオススメです。
こちらもアマゾンなどで予約購入が出来ます。ブログ左枠のバナーから購入できます。
Posted by 事務局 教育 学ぶこと 特別支援教育 お知らせ | Permalink
2009.04.21
新著『子育てプリンシプル』発売間近!!
奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局です。
この度、奥田健次先生の単著、子育てプリンシプル が発売されます!!
5月11日、一般書店にて発売予定。一ツ橋書店から出版されます。アマゾンでも近日中に予約購入の申し込みが開始されるとのことです。出版社さんのレビューはこちら をご覧ください。
すでに、ホームページ にもアップされていますが、印刷中の表紙カバーをブログでもアップさせていただきました。ド派手
帯のテキスト(表面)はこんな感じになっています
目先の損得勘定に気を取られるキリギリスのような親。 将来のことを考えず,今のムードに流されて揺れるクラゲのような親。 そんな大人の子育ては,かなりキケンなものなのです。 子どもに“苦労”をさせられますか? 子どもに“がまん”をさせられますか? 子どもの“苦労”や“がまん”を,しっかり激励してあげていますか? ブレない土台や羅針盤。それが,プリンシプル[=原理・原則]。 プリンシプルを求めることは,親と子の成長に欠かせません。 プリンシプルのある子育てに全力で取り組みましょう。
※本書には,親にとってシンドイ姿勢を求める提言など,カゲキな発言が含まれています。
“子育てブラックジャック”
待望の初単著!!
プリンシプルの直伝,ついに解禁!
最後の小さい字が良いですね。“これは劇薬です ”みたいな注意書きっぽくて面白い。表紙や帯などのデザインやコピーは、出版社や編集プロらが会議で決めたんだそうです。ちなみに、ワタクシ事務局の特権で原稿ゲラだけでなく見本デザインも見せていただきましたが、帯の袖にも小さな写真がありました。でも、ここではどの写真が載っているのかはナイショです 。皆様にはぜひ書店で手にとって見ていただきたいと思います。
奥田先生からいただいたコメントです。
なんか照れくさいというか恥ずかしい。しかし、プロダクションやデザイナーに任せることで、他人から自分がどんな目で見られているのか少し分かる気が。本書では、言いたいことの2割程度しか言えてないので、自分としてはこの本のどこが「カゲキ」なのか分かりませんね。講演とかではもっとカゲキなのに。それにしても、この本が1,050円(税込)って安すぎるんちゃうか。教科書や専門書だったら、この分厚さなら2,000円前後はするのに。だからなのか、カバー帯の写真はブログでアップされてるやつを使用したいってさ。単なる出版社のフトコロ事情なのか、深イイ話っぽい意図があるのか。これらの写真は、全部シロウトがパシャっと1枚だけ撮影したものなんよ。そういうのを帯とかで使用するか、普通? プロのカメラマンで撮影会とかするんでないの? などと、憎まれ口をききたくもなりますが、出版社としてはとにかく売れてくれないと話にならないでしょうから。売れれば映画化でもしてもらおうかしら。主演は小池徹平君でよろしく。まあ、しかし昨今はとにかく本が売れませんからね。マンガは売れるが、活字は売れない。売れなくても良いから、必要としている人にとって、何かの力になれば十分です。
確かに、お買い得 ですね。
映画化は、、、無理でしょう
しかし、ワタクシはこういう直言を待っておりました。奥田先生は、世の中が親に対して厳しいことを言わないから、先生ご自身が嫌われ役か憎まれ役でも買ってやる、という役回りをされているのでしょう。以前「ある意味、一人勝ちや 」と言っておられたことを思い出しました。直後に「ビジネスとしては勝ちとは言えんけどねっ 」と自嘲して笑っておられましたが、他にはないという意味で「勝ち」ということなのでしょう。
奥田先生は実際に問題を直せるから、過激なことを言っても通用するのです。これが、直せないのに口先だけというのでは、とても通用しないでしょう。「直してもらう問題なんかありません」という親には不要な直言かもしれませんが、ちょっとでも助けを必要としている親には、本当に大切なことが書かれていると思います。特に、8歳までの子をもつ親御さんにはぜひとも読んでいただきたいと思っています。
アマゾンなどで予約購入が出来るようになりました!
ブログの左枠のバナーから購入できます。
Posted by 事務局 教育 社会 学ぶこと 特別支援教育 お知らせ | Permalink
2008.12.11
奥田先生、学会賞を受賞!!(事務局からのお知らせ)
奥田健次の教育改革ぶろぐろ部の事務局です。
最新ニュース が入ってきました!!
奥田健次先生が、「第4回日本行動分析学会学会賞(論文賞)」を受賞されました!!
奥田先生からいただいたコメントです(メール本文そのまま掲載いたします)。
このところ忙しくて、研究が思うように進んでおらず、投稿できる論文数も減ってきました。ですから、行動分析学会の論文賞というのは意識にありませんでした。この度、突然に今回の受賞の知らせを受け、「シンジラレナーイ、すりーぴんぐイヤーにウォーター!」という心境であります。私という人物を選んでくださったのではなく、論文を評価してくださったことを、とてもありがたく嬉しく思います。私にはクラゲを光らせることはできませんが、子どもたちを光らせることをこれからも一番の仕事として、最期の日まで励んでいきたいと思います。
奥田先生らしい、ウィットに富んだコメントですね
なお、受賞式と受賞講演は、2009年度大会(筑波大学)にて行われるとのことです。(学会のニュースレターは、こちら をクリックすればダウンロードできます)
もう一つ、奥田先生の近況を。来年、バルセロナで開催される教育シンポジウムから講演依頼があったそうです(国際的っ! )。使用言語は英語だということもあって、先生はこの依頼を引き受ける気まんまんでした。ところが、このシンポジウムの日程が上記の行動分析学会と重なっているんだそうです。
「受賞式とかが無ければ筑波をサボってバルセロナやねんけどなあ、ユーロも安いしなあ、マイルも貯まってるしなあ、でもやっぱり受賞式を欠席するわけにはいかんやろぉ、パーマンのコピーロボットがほしいなぁ 」と、ボヤいておられました。まあ、まあ、先生 。今回は行くなってことでしょう。講演の機会はまたあるでしょうから。
それよりも心配なのが、先生の体調です。このところ、ずっと悪い状態が続いているそうで。一同、もっと自分のための時間を作られると良いのにと思っているのですが、なかなか言うことを聞いてくれないんですよね。ホント、休んでくださいってば。お願いいたします
Posted by 事務局 教育 学ぶこと 特別支援教育 お知らせ | Permalink
| トラックバック
(1)
2008.03.13
2ちゃんで誹謗中傷された学園長の記者会見
ネット(2ちゃんねる)で誹謗中傷を繰り返した保護者が名誉毀損で罰金刑。
学園長が記者会見をしたようですが、なかなか良いことを言ってくれた。
「ネットの怖さ知って」ライナス学園長
2008.3.12 20:41
「『2ちゃんねる』さえなければ、と思った。ネットの怖さをもっと分かってほしい」−。インターネット掲示板での中傷で退学者が出るなどの被害を受けた学校法人「湘南ライナス学園」(神奈川県小田原市)。吉崎真里学園長は、いわれのない誹謗(ひぼう)中傷に翻弄(ほんろう)された2年間を、苦渋の表情で振り返った。
「ライナスのやりたいことは洋服屋、カランの店の労働力探し」「奪い取った入学金は洋服屋の仕入れ金として消えていきます」「学園長が精神異常者」
LD(学習障害)などで一般の学校で居場所のない児童生徒を受け入れる同学園が開校してから半年後。平成17年11月から始まった誹謗中傷の書き込みは、生徒の就労訓練などのため運営されている婦人服店をターゲットにして始まった。吉崎さんへの個人攻撃もエスカレートしていった。
これらの書き込みは昨年末に名誉棄損で罰金刑を受けた元生徒の父親のものと確認されているが、ネットの匿名社会は、「祭り」と称して多くの便乗組を呼んだ。
代理人の弁護士によると、同学園に関する「2ちゃんねる」での書き込みは計5000〜6000件で、そのうち約2000件が中傷的な内容。 同学園は父親のほか1人に対して損害賠償を求め提訴しているが、その人物は学園とは無関係な第三者だった。
「ネットの書き込みを読むたびに吐いた」と吉崎さん。当初「2ちゃんねる担当」とされた職員は、半年後に鬱病(うつびょう)になって退職し、後を引き継いだ夫もノイローゼ症状を起こした。退学者が相次ぎ、48人いた児童生徒は26人にまで減少。母校が中傷されたショックから自傷行為に走る卒業生も出たという。
書き込みをした父親は、プロバイダーの情報開示により特定された後の19年4月、学園に謝罪文を提出した。書き込みをした理由は「学園について疑問を感じていて、情報がほしかった」とした。吉崎学園長は「なぜこんなことをやったのか、いまだに分からない。子供が楽しみにしていた文化祭を中止にしたことぐらいしか、心当たりはない」と話す。
また、「子供のために自ら選んだ学校を、自分で壊すようなことがなぜできるのか。うちに通いたがる子供の意思を無視して退学させた親もいた。この2年で、親というものに疑問を抱いた」と率直に語る。
吉崎さんは「(ネット上の誹謗中傷を)警察にきちんと取り締まってほしい」と主張する。
「今の子供たちはネットの世界で生きていく。今きちんとしておかなければ、教育を何もかも壊されてしまう」
会見には、生徒会の生徒も同席した。生徒会長で高校3年生の佐藤祐樹君は「2ちゃんねるにああいう書き込みをされて、とても辛く、怒りを覚えている。学校で暴れていた自分は、ここに通うようになって人の痛みを分かる心ができた。ネットの書き込みより、今現在の自分たちを見て考えてほしい」と訴えた。
この記事を読んでみて、この学校の学園長はなかなかしっかりした先生だと思いますよ。「2ちゃんねる」というネットの問題だけ取り上げて終わりではなく、親の姿勢に疑問を抱いたということを率直に述べている。
「子供のために自ら選んだ学校を、自分で壊すようなことがなぜできるのか。うちに通いたがる子供の意思を無視して退学させた親もいた。この2年で、親というものに疑問を抱いた」
世間では親の問題を指摘できない空気がある。そのために、親のレベルは「裸の王様」よろしく自分が何を言っているのか分からないほど理性が低下してきている。マスコミも学者も教育関係者も、堂々と親の問題を指摘できない(裏では悪口を言っている)。
子どもや保護者におもねる教育者など、絶対に信用しない方がよい。そんなものはホストみたいなもの。足らないところ、至らないところを指摘してくれる教育者なら、少しは耳を傾けてみても良いかもしれない。ただし、これまたそのベースに愛情が無いとね。厳しいことを言うだけなら、占い師でも出来るから。
愛情があるふりをしておもねるだけの教育者は害悪、厳しいことを言うだけの教育者も疑問。なかなか難しいもんです。
だから自分としては、ひたすら目の前の問題を解決してあげることにのみコミットすることにしている。気持ちが伝わらなくても、問題が解決していく事実の積み重ねだけは本物をお見せすることができますからね。誤魔化しも効きませんでしょ。自分はこれまで同様、職人の道を歩み続けます。
←ま、気が向いたら投票してください。
Posted by 奥田健次 いじめ・ハラスメント 教育 社会 特別支援教育 | Permalink
2008.03.04
大学で発達障害学生を支援すること
ようやく日本でも大学において発達障害学生を支援する必要性が認められはじめたようで。
しかし、実態を直視するならば、大学に入るまで診断を受けずに放置されていた(あるいは、診断を認めずに放置していた)ということが問題を大きくしていて、早期診断と早期支援が重要だと、改めて思わされるわけです。
発達障害の学生の人づきあいを大学が支援 京大など
2008年02月23日
各地の大学で近年、自閉症やアスペルガー症候群など発達障害とみられる学生が目立っている。 人間関係などに難しさを抱え、大学に通わなくなる学生も。か
かわる全教員が特性を理解し支える京都大学、インターネットによる支援体制をつくる富山大学など、フォローに乗り出す大学が出始めた。
京都大学 では、高機能自閉症の3回生男子(21)を、所属学部の教職員やカウンセラーがチームで支えてきた。
「遠回しな表現を理解できません」「否定的な言葉かけに過剰反応します」。合格後すぐ、母親は、成育歴や問題点をファイルにまとめて、理解を求めた。大学側は、高校の担任からも話を聞き、相談役を決めた。情報は、かかわる全教職員で共有した。
1回生の6月、この学生が教務課に退学届を手に飛び込んできた。「もう京大生としてやっていけない」。語学で音読がよくできていないと指摘され、パニック状態だった。1時間ほどじっくりと聴くと、落ち着いた。
相談役の職員(56)は、今も年6回面接をする。学生は「いつでも相談できて助かった」。京大では今後、様々な障害のある学生の支援を、大学全体で継続して進める学生センター設置を検討中だ。
高知大学 は06年度から、入学時の健康診断で自閉症傾向が強ければ、保健管理センターの面接に誘う。早期コンタクトで、気軽に相談できる体制づくりを狙う。発達障害が疑われる学生は、06、07年度新入生でそれぞれ複数。また昨年度、センターへ相談に来た中にも十数人いた。
富山大学 は4月、学生と教職員向けのソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を立ち上げる。面と向かっての相談が苦手な学生向けに、カウンセラーとネット上でやりとりできる。
「孤立させたくない」と斎藤清二保健管理センター長(57)。年100人ほどの新規相談者中、昨年は1〜2割に発達障害が疑われたという。
多くは、過去に診断を受けていない。「知的レベルが高く、気づかれずに来た」 と斎藤さん。
国立特別支援教育総合研究所などが05年度、全国の大学や短大の相談担当者らに実施した調査では、過去5年間で約760校のうち3割が、発達障害の診断があるか疑いのある学生の相談を受けていた。
岐阜大学医学部・高岡健准教授(児童精神医学)は「発達障害の人にとって必要なのは、障害の理解に基づいて生活しやすい環境を整えるということ。今後もこうした視点による、取り組みを広げていく必要がある」と話す。
《発達障害》 (1)自閉症やアスペルガー症候群を含む「広汎性発達障害」(2)落ち着きがない「注意欠陥・多動性障害(ADHD)」(3)読み書きや計算など特定分野が困難な「学習障害(LD)」など。脳の機能障害が原因と考えられている。文部科学省の02年調査では、普通学級に通う小中学生の6.3%に発達障害の可能性があるとされた。05年4月、早期発見と支援を国・自治体の責務とする発達障害者支援法が施行された。
この記事を読んでみれば、大学で学生生活につまずいてからその大学で初めて発達障害の疑いや診断がなされる というような状況が見えてきます。
これでは、マスメディアが大きく取り上げるような凶悪な事件が起きてから、その後の取り調べや鑑定によって「元々、発達障害があった」と診断されるようなものと同じではありませんか。
診断は医療機関でなされるものです。「サスペクト(発達障害の疑いや可能性)」くらいなら、児童相談所や保健所などの公的機関でもできます。
だから、医療機関や公的相談機関での発達障害の疑いや診断技術を向上していくことのほうが第一に重要 なのです。この一番重要なことに触れずに、大学で支援を拡げていこうというのは、本末転倒というものでしょう。マスコミは、こういうところまで踏み込んでいないし、学者もここまで踏み込んで発言する人はいないようですね。
大学生になるまで放ったらかしにされた発達障害のある青年の多くは、すでに多く傷ついていたりするのです。
一方で、医療機関、児相、保健所などが、早期の診断(サスペクトを含む)をしにくい他の要因も分かっているので、それを斟酌すれば一方的にこれらの診断の遅れを非難するのも気の毒な面があるんですね。
「診断しにくくしている要因」について解説しようと思いましたが、やっぱりやめときます。ここまで書いたんですから、ちょっと考えてみて下さい。ヒントは「多くの親も悪い」ということです。ヒントというか、ほとんど答えですね。
自分の教え子の中には、大学院まで修了した青年もいます。友達は多くはありませんが、今では真面目な社会人です。他にも、大学や専門学校に進学した子もいます。この教え子らには、やはり知的な遅れはないのですが、早期から自分の支援を親子共々受けていたということです。
←ま、気が向いたら投票してください。
関連記事:『KY』と『心の理論』 よくわかる発達障害 【お知らせ】教職研修7月号増刊 LD、ADHDの児童生徒が通級指導の対象に ミサイルのようなロッカー など。
Posted by 奥田健次 特別支援教育 | Permalink
2008.03.02
法政大学の客員研究員になりました
法政大学大学院にライフスキル教育研究所が設置されました(研究所のホームページはこちらをクリック )。
そしてこの度、客員研究員に招へいされました。
それぞれの分野で大変著名な先生方や業界大手の方々と、これからどんな仕事が展開できるのやら。楽しみです。
昨日は徳島で講演、そして先生方の事例発表会に参加してきました。
ただの講演ではなく、徳島ABA研究会 が主催で、現場の先生方が事例相談を行い、自分がそれぞれの事例に助言を行うというシリーズものの企画です。
コンサルテーションの時間も機会も少なかったのに、それぞれの先生方が一定以上の成果を挙げておられて、とても嬉しく思いました。中には、大きな成果を挙げた事例もあり、この研究会のレベルの高さを頼もしく思います。学会みたいにポスター発表がたくさんありました。
参加者のある先生は「また新しい事例に取り組んでいきますので、ご助言をお願いします」と積極的。すだちの次に有名な、徳島名物『徳島ABA研究会のサマースクール』で鍛えられているし、試行錯誤の実践から成功経験を積み重ねてきているだけに、動機づけの高い先生方ばかりです。他の都道府県にお住まいの教員も、このサマースクールにぜひ参加してみて下さい。必ず、現場での指導に役立つスキルを身に付けることができるでしょう。
このサマースクールの生みの親、法政大学の島宗先生も来場されました。自分は事例発表会の後の懇親会には参加できずとんぼ返りでしたが、いろいろ情報交換ができました。また、東京都の特別支援教育の現状や課題を聞きました。きっと、それらの課題もまた徳島と同じように、島宗先生はクリアしていかれるのでしょう。
自分も直接・間接的に、研究所のお仕事も含めて協力できればと思います。
さっそく、ライフスキル教育研究所の講座がスタートしました。島宗先生のブログ をご覧下さい。
←ま、気が向いたら投票してください。
関連記事:徳島県で事例研、行ってきました。 岡山県総合教育センターに行ってきました。 久里浜養護学校に行ってきました。 全体研修より事例研を(2) 全体研修より事例研を(1) など。
Posted by 奥田健次 特別支援教育 | Permalink
2008.02.03
ユニクロ、だいすき!!
ユニクロ、よく頑張っているんですね。
久々に買い物に行こうかな(笑)。
とにかく応援しますよ。
障害者雇用率、ユニクロ首位・厚労省調査
厚生労働省は民間企業の企業別の障害者雇用状況(2007年6月現在)の調査をまとめた。従業員5000人以上の企業で従業員に占める障害者の割合が最も高かったのは、カジュアル衣料のユニクロで7.43%だった。フルタイムの従業員1万541人のうち783人を雇用、2位のすかいらーく(2.9%)を大幅に上回った。
障害者雇用促進法は従業員56人以上の企業に対し、従業員数の一定割合の障害者を雇うことを義務付けている。現在の法定雇用率は1.8%で、未達成の企業には納付金の支払いなどの義務がある。07年の全企業の障害者雇用率の平均は1.55%だった。(11:24)
まあ、この記事だけでは詳しい中身までは分かりません。
問題もいろいろあるでしょうが、「実践しながら考える」という姿勢があるならそれを評価したいと思います。実践もせず、あーだこーだと考えたフリして何もしない大人が多いものですから。
そうそう、TBS『だいすき!!』 。やはりヒューマンドラマというか、連続ドラマなのに毎回泣かせるシーンがあって困ります(苦笑)。「偏見」→「理解」という展開なんですけど、もしかしたらこのドラマ、このまま終わってしまうのかもしれない。
実際、「障害の理解」というのは最終目標ではないはず。ところが、「うちの子のことをもっと理解して!」が目標になってしまっているケースが少なくない。それだけ周囲の無理解が多いからでしょうが、自分は「(理解を前提に)いかに援助するか」を考えて仕事しています。
ドラマの主人公の「ゆず」が母親としての幸せを感じられるためには、そりゃあ並々ならぬ専門家の援助があるんですよ。こういう専門家の援助など、ドラマではほとんど描かれていません(主として家族の思いや努力が描かれるのは当然ですね、ドラマですからね)。
毎回、涙さそう展開なので「この野郎!」と思いつつ、ドラマ嫌いな自分がついつい見てしまいます。
←ま、気が向いたら投票してください。
関連記事:ドラマ「だいすき!!」 『KY』と『心の理論』 自閉症生徒を勝手にカットした中学校 発達障害児支援エキスポ2007 たまには仕事のことを(研究室の惨状はオマケ) など多数。
Posted by 奥田健次 社会 特別支援教育 | Permalink
2008.02.02
講演のお知らせ
来月1日、徳島県で一般公開の講演があります。
タイトルは「特別支援教育によって成長する子ども・学校・保護者」の予定です。自分の講演よりも、現場の先生方による事例発表に価値があります。他県からもどうぞご参加下さい。
以下、主催者からのご案内のページ のコピーです。
春の特別講座(3月1日)開催のご案内 さて、今年度も「春の特別講座」を開催します。
今年度の講座には,桜花学園大学准教授の奥田健次先生をお招きし,これからの特別支援教育のあり方について,応用行動分析の視点からの様々な展開のアイデアを,お話しいただきます。 また,本年度,小学校や特別支援学校で行われた事例研究のポスター発表を行い,どんな子どもにどんな支援ができるのか,具体的な情報交換の場を提供します。特別支援教育に関わる教師,保育士,関係の方々のご参加をお待ちしております。
日 時:2008年3月1日(土)13:30〜17:00 場 所:鳴門教育大学附属特別支援学校体育館(徳島市上吉野町) 参加費:無料 対 象:特別支援教育に関わる保育士,幼・小・中・高・特別支援学校等教員,関係機関職員,保護者,一般 主催:徳島ABA研究会 後援:日本行動分析学会・徳島県教育委員会・徳島県特別支援教育研究会・徳島新聞社,NHK徳島放送局 連絡先:鳴門教育大学大学院障害児教育専攻 猪子秀太郎(inoko@naruto-u.ac.jp)
詳しくは、下記の開催要項をご覧下さい。 たくさんの参加をお待ちしています。
←ま、気が向いたら投票してください。
Posted by 奥田健次 特別支援教育 お知らせ | Permalink
2008.01.23
トイレのレバーの話(お下品ねえと医者に叱られるか?)
ええ記事やぁ(笑)。
「うん、うん」と頷けるし。
今宵もトイレ談義に花を咲かせましょう。
トイレの小レバーこれって必要なの?
1月22日17時0分配信 R25
「大」であれ「小」であれ、流すときはいつも「大」…という人多いのでは? なにって、トイレの話です。大レバーなら一気に流れるので、「流してやったり!」という爽快感 が味わえますよね。でも小レバーは“いつまでレバーを押さえていればいいのか分からない”“ちゃんと流れたか心配になる”という不安感 があったりします。女子は、小の時も紙を使うので、小レバーはいらないって人もいるみたいだし、結局のところいらないんじゃないの? どうなの?
「それは言い過ぎです。大レバーと小レバーでは流れる水の量がおよそ2リットルも違うんですよ」(TOTO広報・久野さん)
2リットル。大きいペットボトルほども違うのか。「小」のときも大レバーを使っていた僕は、1日何リットル無駄遣いしていたのか、怖くて計算できません。
でもやっぱり、小レバーはいつまで押さえていればいいのかわからなくて不安。なにか目安みたいなのはあるんですか?
「それが、これといってないんです。便器の水からにごりが消えるまで、目で判断するしかありません。84年にはノンホールドタイプという押さえなくてもいいタイプが開発されていますが、便器のリフォームのタイミングは30〜40年ともいわれており、なかなか入れ替わらないみたいです」(同)
う〜ん、やっぱり見て判断するしかないのか。でも、排泄物を流すためにそんなに水が必要なんですかね?
「トイレの水は、排泄物を便器から流したらそれで終わりじゃないんです。その先の配管まで流さなきゃいけないんですね。形式にもよりますが、大レバーだとおよそ8リットル、小レバーだと6リットルの水が必要です。 古いものだと10リットル以上流れるものもあるんですよ」(同)
意外と水を使うトイレ。大・小を使い分けている人とそうでない人では1日6回「小」をするとして、年間でおよそ1160円の違いが出るとか。そう聞くと使い分けたほうがいいのかも。 (R25編集部)
そうなの? 大レバーと小レバーで2リットルも違うのかい。そりゃあ、てーへんだ、てーへんだ!
TOTOの方、いつも真面目にお話ししてくれるのが嬉しいね。便器の水からにごりが消えるまで目視せよ、ですか。そりゃ、厳しいっすよ。
ホテルのトイレだと、だいたい大も小も関係ないよね。それから、飛行機と新幹線のバキューム方式。あれのシステムはスゴイ!! 中川家(弟)ばりに700系と500系のバキューム音の違いを表現できるように練習してみたけど。新幹線好きの小学生に披露してあげたら「すげ〜!!」と喜んでくれました。何がスゴイんだか(笑)。
それにしてもこの記事。『大レバーなら一気に流れるので、「流してやったり!」という爽快感』ですか。言い得て妙ですな。そりゃ、ダブル爽快ですがな(爆)。
ちょうど今日のケースカンファで、真面目にうちのスタッフらにトイレットトレーニングの指導をしました。簡単すぎて自慢にもならんのですが、トイレットトレーニングほど余裕かつ簡単、なのに親御さんにとても喜んでもらえるものはないですね。専門家のくせにトイレッティングの指導もできん人がいるのには驚きですわ。
←ま、気が向いたら投票してください。
Posted by 奥田健次 特別支援教育 脱力系 | Permalink
2008.01.15
ドラマ「だいすき!!」
知的障害のある母親の育児。
こういうテーマのドラマです。年末から、何度も番宣やってたので気になってました。
私としては原作自体を知りませんでしたので、ドラマの内容や方向性がどんなものなのかまったく分かりません。ただ、自分の生涯の仕事として身近に関わっている人が取り上げられているような気がしますので、みなさまにも紹介いたします。
主役の香里奈さんは、確か前の自閉症者ドラマではヒロイン役で出演されていましたよね。放送局のホームページはこちらです。
TBS『だいすき!!』
今週木曜日、1月17日(木)夜10時からスタート です。知的障害に関心のある方はもちろん、奥田研究室の仕事に興味のある方は、どうぞご覧下さい。
←ま、気が向いたら投票してください。
関連記事:『KY』と『心の理論』 自閉症生徒を勝手にカットした中学校 発達障害児支援エキスポ2007 たまには仕事のことを(研究室の惨状はオマケ) など多数。
<A HREF="http://ws.amazon.co.jp/widgets/q?ServiceVersion=20070822&MarketPlace=JP&ID=V20070822%2FJP%2Fkenjiokudasof-22%2F8003%2Ffc59e03e-de71-40dd-ae87-082a076267b3&Operation=NoScript">Amazon.co.jp ウィジェット</A>
Posted by 奥田健次 教育 特別支援教育 | Permalink
2008.01.04
『KY』と『心の理論』
最近、あっちこっちで「KY、KY」と。
流行りすぎたために、そのうち「古い!」という風に死語化するんでしょうな。
まずは、面白い記事。英語の勉強にもなるかもよ。
空気を読む
「KY」(空気が読めない)という言葉が若者の間ではやり、今年の流行語大賞の候補にもなりました。安倍前首相に関して言及した表現が多く聞かれたように思います。
「空気を読む」とは、周りの状況や雰囲気に合った言動を取ることのようですが、ケースによって英訳の仕方は変わります。例えば、安倍さんの突然の辞任表明に対するある政党の地方組織幹部の言葉。「空気が読めない首相らしく、参院選で国民が示した『ノー』にようやく気が付いたのでは」なら、Typical of a prime minister who fails to read each situation,it's only now that he's finally become aware of the rejection(of his administration)expressed by the public in the House of Councilors election.などとなります。
read(judge) the situation は、文字通り状況を読む、という意味です。これは、He's not tuned in to what's going on (状況を把握していない).He fails to sense the mood of the public(世論に鈍感だ).などの言い方もできるでしょう。
次に、同窓会の帰り道の会話。「Aの会社が業績不振で給料が大幅にカットされたのをみんなで心配してたところだったのに、羽振りのいいBは、新しいベンツを買ったとか自慢話ばかりしてたんだ。ほんとあいつは空気読めないよな」なら、Even though we were all worried about the huge pay cut A got,because his company's business isn't going well,B,who's well paid,went on and on bragging about things like his new Mercedes.That guy really doesn't pay any attention to the situation he's in.です。
一方、読売新聞の「週刊KODOMO新聞」の中学生記者のコラムに、こんなものがありました。同じ掃除当番でも、部活などがあって急いで終わらせたい生徒が多い場合は、まじめにやっている生徒が「KY」と言われ、逆の場合はいいかげんにやっている生徒がそう呼ばれるとか。これでは、物事の正否にかかわらず、暗に迎合を強いているだけに見えます。最後にこの生徒はこう結んでいます。It's really difficult to decide whether to accept a situation so that you don't disrupt the calm,or to stick to what you think is right even if you are called“KY”.(空気を読んで波風を立てないようにするか、「KY」と呼ばれても自分の考えを貫き通すか。本当に難しい)(塚原真美記者)
(2007年12月28日 読売新聞)
英語での表現は、それこそシチュエーションによって表現が変わるんでちょっと難しいかもな。
しかし、英語でも“situationを読む”の他に“contextを読む”という使い方もあって、欧米でも『KY』な人がいるというのを察することができる。
ところで、心理学では1980年代から『心の理論(Theory of Mind)』という概念が提唱されて、これが20世紀最後の新しいトピックの一つとして注目されていた。これは、ブログ用に簡単にいえば「他人の気持ちを理解すること(understanding other mind)」、「相手の心を読むこと(mind reading)」。
知的に高い自閉症の子どもが『心の理論』をテストする課題で、おしなべて低い成績を取るということで注目された概念です。ちなみに、自分の研究上の専門です。「奥田健次」「心の理論」でググってみてください。ネットで検索するだけでも、いろんな記事が出てくると思います。
ブログでお手軽に理解しようとするのではなく、たくさん本や論文を書いてきているので、真剣に学びたい人は後で紹介する書物から学んでください。ブログやらネットで「分かったような気持ち」にならんで下さい(最近、そういうお手軽な奴らが増えている)。
まあ、自分が専門に実験研究を続けてきて分かったことってのは、「心を読むこと」と言っても、結局は「状況を読むこと」でしょ、ということ。マインドリーディングという概念が流行していた頃から、自分は一貫して「マインドじゃなくって、シチュエーションリーディング」と言い続けてきたよ。
ともかく、そういう意味で『KY』と『心の理論』というのは類似した概念といえるでしょう。
しかし、知的に遅れのない自閉症の子どもさんでも「空気を読む」というのを獲得する方法を開発してきたし、すでに学会発表もしてきました。この指導プログラムはある程度限定された場面を用いるのですが、学会発表後も、今のところすべての子どもに成功を収めています。
奥田健次(2003)通常学級における自閉症児に対する挙手行動の指導プログラム.日本行動分析学会第21回年次大会発表論文集, 67.
この指導プログラムは、きっと普通の自閉症療育の発想では生まれないアイデアに基づくだろうと思います。
しかしまあ、安倍さんもそうですが、自閉症児者でなくても『KYな人』『心の理論の欠如した人』ってのは少なくないですね。表面上のことに反応してしまう傾向が強いというか衝動的というか、そんな人が増えているってことじゃないでしょうか。
ミネルヴァ書房の『よくわかる発達障害』が、お陰様で売れ行き好調のようです。半年程度で第6刷まで増刷されて、先日の学会にて編者の先生にお礼を言われました。自分、2頁しか担当してないんですけどね(苦笑)。でも、うちのブログからも沢山お買い上げ下さっているのは事実です(感謝です)。この本に『心の理論』の解説を書いてますので、関心のある方はどうぞお読み下さい。
ブレーン出版の『ことばと行動』のほうは、相当、お勉強できる人でないと難しいと思います。こちらも、心の理論について丸1章執筆しています。なんと、アマゾンで古本が倍近くのプレミアになってますよ! ブレーン出版さん、増刷ぷり〜ず!
←ポチっと一押しに感謝。
関連記事:よくわかる発達障害 品川でシンポジウムやります ABA2006参加記(4)
Posted by 奥田健次 社会 特別支援教育 | Permalink
2007.12.08
自閉症生徒を勝手にカットした中学校
とんでもない話だ。私立学校では、ときどきそういう話を聞くことがあるけども。
単純にムカっとする。
自閉症の生徒外しDVD 東京の中学 保護者訴え、復活
2007年12月08日17時11分
東京都練馬区の区立中学校が校内で開かれた合唱コンクールのDVDをつくる際、1年生の学級で自閉症の生徒が映っていない映像を撮り直して販売しようとしていたことがわかった。この生徒の保護者の訴えで中学校は生徒の映像を復活させることにしたという。
同校や関係者によると、合唱コンクールは11月8日に開かれた。各学級が2曲ずつ歌い、その様子を録画していた。
自閉症の男子生徒(12)は最初は音楽に合わせて体を揺らしていたが、1曲目の途中で舞台から退場してしまった。このため学校側は、すべての学級が歌い終わった後、この学級だけ1曲目を撮り直し、DVDにはこの映像を収録しようと計画した。男子生徒の保護者からも購入希望があったため、この保護者用に男子生徒が映っているDVDを1枚だけ特別につくり、他の希望者には映っていないDVDを売ろうとしたという。
これを知った男子生徒の保護者は「みんなに販売されるDVDにも息子の映像を入れてほしい」と訴え、学校側も映像を編集していないDVDを販売することに改めた。保護者は「クラスの一員として参加したのだから、DVDに入れないのはおかしいと思う。何に対する配慮なのか分からない」と話している。
これに対して校長は「退場していく映像を残すことは(自閉症の)生徒に対して酷では、と考えた。保護者の心情をくみ取れなかった」と話している。
校長さんよ。「保護者の心情をくみ取れなかった」などと言うが、そんな言い訳が通用するのかね。
せやけど、校長だけが悪いわけではないやろ。撮り直しと決めた教師ら、映像を差し替えようと決めた教師ら、自閉症児の保護者にだけ編集前のDVDを渡そうと決めた教師ら。これらの過程で、疑問は起こらなかったのかね。
取り直して編集したということは、学校側は「完成形」にこだわったということか。となると、「自閉症の生徒が入ったものは不完全」ということになるよな。そんなもん、身体を揺らしたりその場から離れたりすることがあるのは分かってたでしょ。クラスメイトを外すことのほうが不完全やろ。
今回の問題は象徴的なものであって、根本的にはあちこちの学校でみられることですよ。
特別支援教育においては、保護者との話し合いが重要。最近、保護者との話し合いを避けようとする学校や幼稚園、保育所が多い。確かに、話すと自己主張しかしないトンデモナイ保護者が多くなっているのも事実。トンデモナイ要望について長い時間をかけて話を聞く必要はない。
学校の先生が忙しすぎる状況にあるのも事実。しかし、正直なところ「どういう要望は聞いたほうが良いのか、どういう要望は突っぱねても良いのか」という基本的な弁別が出来ない教師が多い、と自分は見ている。正直な教師なら、率直にそういった質問をして来られる。
人間関係が苦手な教師なら仕方がない(どうやって採用されたんやっていう話)。しかし、不勉強な校長や教師が多いのは困る。少なくとも、今年4月の「特別支援教育の推進について(通知)」 を読んでみて欲しい。これ、読んでいない校長がいたのにはビックリした。
他にも「発達障害者支援法」 についても、しっかり読んでいただきたい。
しかし、保護者の中にもこれらを読んでいないか、斜め読みしている人が多いということも事実なので、あえて指摘しておこう。
自分は学校の味方でもないし保護者の味方でもない。自閉症児者の味方であり続けたい。だから、今回のような話には単純にムカっとくる。
←ポチっと一押しに感謝。
関連記事:徳島県で事例研、行ってきました。 【お知らせ】教職研修7月号増刊 LD、ADHDの児童生徒が通級指導の対象に 発達障害者支援法の通知文書 など。
Posted by 奥田健次 特別支援教育 | Permalink
2007.11.15
発達障害児支援エキスポ2007
博覧会に出展して下さい、との依頼を受けました。
エキスポですか。一体、どんな風景になることやら。
自分としては「焼きとうもろこし」「焼きそば」などの屋台をやりたかった。それなのに、まじめな話をしなきゃならんみたい(涙)。うちのスタッフにモリゾーとキッコロの格好をさせたかったのに。
名古屋市内で12月2日(日)。定員は30名なので申し込みはお早めに。本日15日から申し込みが始まるそうです。普通の講演会なら参加費はもっと高いと思いますが、きっと格安で参加できると思います。
ワークショップですが、ビデオを観たりしながらの講演です。一度でも講演に来たことのある方も、復習がてらどうぞ。
詳しくはこちらをご覧下さい。徐々に更新されていくようです。
次世代育成と発達障害児者支援の体験博覧会2007
←ポチっと一押しに感謝。
Posted by 奥田健次 特別支援教育 お知らせ | Permalink
2007.10.12
徳島県で事例研、行ってきました。
久しぶりに徳島県に事例研の講師として出張してきました。
徳島県の特別支援学校(養護学校)には、かなり初期の頃に応用行動分析学のプロジェクトに関わらせてもらっていたのでした。
それが、今では県内の特別支援学校のすべてに応用行動分析学のテクノロジーが取り入れられて発展を遂げており、全国でも有数の『行動分析学モデル学校』のある自治体となっています。
今回の徳島出張は4回目。2日間の間に、特別支援学校2校と公立小学校1校を巡回しつつの事例研。馬車馬のようにパッカパッカ働いてきました(苦笑)。
今回の仕事の主催は、徳島ABA研究会 。徳島県の教員が自主的に応用行動分析学の研修と、特別支援教育への援用を推進するための、草の根的な研究会なのです。
この徳島ABA研究会という教師による自主研修会が、サマースクールや研究会、事例研究データベース作成など、学校教育現場のニーズに直結する企画を立ち上げては実行しておられるのだから、本当に頭の下がる思いがします。島宗先生 が立ち上げられたシステムが発展し、止まることなく動いているんですよね。
とにかく、徳島県の教員は基本的な姿勢がすばらしいと思いますよ。
なんせ、今回の事例研。事前に主催者側が「奥田先生に事例の助言をしてもらいたい学校は手を挙げてください」と声をかけたそうで、そしたらあっという間にスケジュールを超えてしまうほどの希望者がいたようです。
普通ね、教師の多くは(というかほとんどは)部外者に授業を見られることは嫌がるものですよ。それに、事例をある程度まとめなきゃならんし、しかもどんな指摘をされるか分からないでしょ? 実力が無くてプライドだけは高い教師とか、メンドクサーな教師とかは、別に給料が上がるわけでもなし、出世に関係あるでもなし、事例を出そうとは思いませんよ。
しかも、下町のガンコ職人で「怖い、厳しい」と言われている(?)自分が助言者でしょ。(ホントは現場に対しては建設的で優しいんやけどねえ)
それなのに、事例発表の定数オーバーでお断りしなきゃならん学校もあったとのこと。こんな積極的な自治体を自分は他に知りません(それに比べて自分の地元はというとまだまだ全然....)。
事例発表して下さった先生方、事例発表に関わられた先生方、本当にご苦労さまでした。まだ、事例研究データベースのための指導計画を見直ししなければなりませんが、間違いなく発表者の先生方のスキルは向上しますので。がんばって下さい。
そりゃ向上しますよ。講演とかで、自分の面白い話を聞いて「なるほど」っていうのよりも、先生方が「考えて、作って、また考えて、作る」わけですから。こういう『思考のキャッチボール』が、問題解決力を生み出すわけですよ。確実に。
それにしても、大変やったけど充実していたなあ。酷使されたけど(笑)、やっぱり先生方が熱心なんやもん。楽しかったよぉ。学校に行くときも「かかってこいやー!^^」みたいな姿勢でいるんですが、まあかわいいもんでした。やっぱり楽しいよ、巡回は。誰も来ない相談室で時間つぶししなきゃならんスクールカウンセラーとかは、自分にはとても苦痛やからギャラが良くてもお断り。「今、ここ」の子どもへの支援をやってこそ、職人の血が騒ぐってもんだい、べらぼーめぇ。
事例研では最後に過激なことを提言せざるを得ないことになってしまって、いろいろな意味で失礼しました。でも、地域の子どもや家族を、そして学校を良くするためには、どうしても必要な提言なのです。喫緊の課題が見えてしまったわけです(「通級指導教室」の設置・利用促進とか、「専門家チーム」の設置とか)。
今回、事例発表された先生方は真面目で真剣な方ばかりでした。教師一人の力で学級経営をなんとかしようと孤軍奮闘しておられます。でも、学級経営は教師一人が抱えるものではありません。学校全体で支援体制を構築することに、教師がこぞって力を合わせていかなければならないんですよ。『チーム支援』ですよ。教師個人の力量に依存する支援ではなくて、組織や体制による支援が必要なのです。それが特別支援教育なんですからね。システム作りが必要なんです。
これをよく読んで下さい。事例研の最後でお話しした「特別支援教育の推進について(通知)」 です。徳島県に限らず、他の地域の読者の親御さんも。
みなさんの地域や学校で、これらのうち取り組みがなされていない項目があれば、その自治体や学校は『違法』なんだと言っていいんですよ。何もやっていない教育委員会はまだまだたくさんありますね。はっきり言って予想通り、ものすごい格差ですよ。
まあしかし、保護者がまずはしっかり勉強していてくれなきゃ、話になりませんよ。熱意もあって実力もあるし工夫もしている教師が、学校の支援体制の低さのために潰されていくケースが少なくないんやからね。
あちこちで過激なことを言って回っているけど、自分は保護者に対して厳しいことを言える数少ない専門家であると自負している(だからマスメディアはいつもボツにしよる)。利用してくれたら良いよ。嫌われ役なら任せといて(ちょっとつらいけどね)。
今はまあ、喉が森進一 状態。
今週は1週間で6回のフライト。CAよりも乗ってるやん(苦笑)。
東京→高知、高知→名古屋、名古屋→徳島、徳島→名古屋、名古屋→仙台、仙台→伊丹という流れ。その間、ちゃんと大学で講義もやって委員会の仕事もやってますよ。ホテルでも仕事してるんで、オーバーワーク状態。
今日は最後の学校で倒れそうになりやした。襲われたらきっと抵抗できませんでした。すだち を買って帰ればよかったよ(泣)。
←ポチっと一押しに感謝。
関連記事:岡山県総合教育センターに行ってきました。 久里浜養護学校に行ってきました。 全体研修より事例研を(2) 全体研修より事例研を(1) など。
Posted by 奥田健次 特別支援教育 | Permalink
2007.09.19
続いてバンコク(奇跡のズー物語)
Uh yeah, forever 旅の September♪
なんて、サザンの曲が耳に聞こえる今日この頃。
バタバタとバンコクで仕事を終わらせて日本に帰ります。
この9月は、名古屋を起点にして東京、ハワイ、関西、北海道、博多、北陸、東京、タイという感じで世界中を転々と。合間に名古屋に戻りつつの動きですから、閉口してしまいますよ。夜中に職場で少し仕事して、自宅に戻ってズボンとシャツを交換したらまた出発という日々。この後さらに9月末までに、神戸で学会、高知、沖縄という動き。北から南まで、どんだけ〜的な動きですわ。
そういえば、アメリカの学会で出会った野球帽の男が「オレは世界中を駆け巡る臨床家だ」とか言っていたけどね。「どことかに行ったんだ?」と聞いたら、「全米各地をあちこちだ」
と。
この野球帽、アメリカのことを「世界」と思っていて、合衆国以外の土地は「異国」と思っているようやね(笑)。今のところ、これだけ各地に呼ばれて出ていく臨床家は自分の他に知らない。
初日の仕事を終えて、セブンイレブンに買い物に行く途中、ホテルの裏道を歩いていると突然目の前に大きな壁が。と思ったら、なんと象。ゾウですよ、ゾウ。エレファントですわ。ゾウさんとすれ違いました。バンコクには何度も来てるけど、こんなん初めてですわー。ここは、Zooか?
翌日、現地の親御さんに聞いてみたら、あれは商売なのだという。象を連れ回してエサを買ってもらうことで、象は飯にありつけるし飼い主も儲かるというシステム。飼い主はどこで象と一緒に生活してるのかというと、ほとんどホームレス状態のようだ。そりゃそうでしょうな。だって、家の中に入れないじゃん。
象とすれ違ったあと、その通りは元々スラム街だったのもあって、数年前と同じく0歳〜4、5歳くらいの「グターーーー」っとした子どもを抱いた母親が、釣り銭をコップに入れろと物乞いしてる。夜中の地べたに、元気なはずの幼児がとにかくほとんど死人のように「グターーーー」っとしているわけ。悲しくなるよな。
現地のレストランで一人で食事していると、まあ次から次へと現地の10代の女の子を連れたオッサンどもがワラワラと。これもいつもの光景だ。どう見てもモテなさそうなオッサン同士が日本語で何やら話していて、現地の少女をホテルに連れて行くわけ。日本人も多いけど、買春やってる白人もかなり多い。売春もビジネスになってるんよ。これも、悲しくなるよな。
初期のエントリーにも書いた けど、別に自分は「日本は経済大国で良かった」と単純に喜べないんよ。いずれ、日本もこうなるのかな(すでになってるのかな)という危機感の一つでも持たなきゃ。かといって、国家が裕福ならそれでいいのかというとそうでもない。国民がある程度豊かであるほうがいいけど、豊かであるために日本の国柄や歴史を外国に売り渡すのなら、それは売春と大差ない。
最終日の夜、またセブンイレブンに買い出しに。今度はまたゾウさんに出会ったら写メをと思って携帯を持参して外出。「まあ、今夜は無理やろな」と思ってたら、何のことはない。ホテルを出てすぐ、エレファントが側道を歩いとるんですよ。すぐに追いかけて写メりました。
ほれ、これ。ホテルのスタバの前を移動中のZooの後ろ姿。あ、ズーちゃうわ、ゾウ(笑)。なんや、顔を覗いてみると牙が生えてるやん(ちょっと恐怖感が...)。
さらに追いかけて、マクドの前。
ここでもう1枚。
すると、飼い主の兄ちゃんはさすが目ざとい。写メった後、自分はすぐに電話してるフリをしたけども、おもむろに接近してきて「エサを買ってください」と(苦笑)。
まあ、しょうがねえなあ。まあ、やっぱ餌付けもしてみたいし。そう思って、20バーツ(80円程)で野菜の入った小袋を購入。購入した時点で、このゾウさんは180度こちらを振り向き、鼻を伸ばしてくる。「動物使いになりたいと思っていた少年時代が自分にもあったはずだ」と言い聞かせて、しっかりと一切れずつ野菜を手渡してみる。ゾウさんも上手に鼻をクルっと丸めて受けとって口に運ぶ。その素早さたるや! 餌付けしているところを自分で写メする暇もなかったぞ。
この写真は、餌付けをやることになったマクド前での接写。ギガでかっす。
さて、その餌付け。自分もいろんな国の激しい行動障害のある人にも食事指導をしてきた経験とテクがあるので、ゾウさんにもきちんと一切れずつ鼻に手渡すわけです。
しかしこれだけでは面白くないので、遊び心が豊かな自分は、ほんのちょっと渡すペースを遅らせてみました。そしたら、なんとやっぱりこのズーさん。鼻の甲(?)で、自分のみぞおち辺りをコンコンやるんですよ。エレファント・ボディーブロー はなかなかキツイものがある。ウェイト差があるでしょ。ウルトラスーパーヘビー級のボクサーが、ライト級のボクサーを殴るようなもんやわ。
後からダメージが来たよ。どんなダメージかって? 臭いがクッサイ。しょうがないから、元のペースで残りの野菜を一切れずつプレゼンツ。袋の中の野菜が無いと見て取るや、ズーさん、また巨体を180度反転させて次の客探し。ズーさん、現金な奴。飼い主と一緒に交通量の多い大きな道路を横断して反対側へ消えていきました。
買い物をしてホテルに戻っても、ズーさんの香り がTシャツに残ってますわ。肌触りはザラザラでしたよ。「ダブなら〜、埴輪が有田焼になるって感じ!」っていうちょっと前のCMの商品を使って、ちゃんと洗顔してほしいね。あ、買い物の帰りにまた別のズーさんとすれ違った。ここんとこ、増えてるのかね? ズーさんビジネスが。
スラムの死人同様の幼児を連れた物乞いと売春少女の街には悲しさを感じるが、ズーさんビジネスには少しだけ微笑ましさを感じるといえば、あまりにも『動物贔屓』ですかね。
とにかく、「タイは象の国」というのを町中で初めて実感しました。
ズ〜さん ズ〜さん にほひがキツイのね そうよ かあさんも キツイのよ♪
←ポチっと一押しに感謝。
関連記事:大変なときに来タイですたい 初ワイハからアロハ〜♪ 子や孫の世代まで など。
Posted by 奥田健次 特別支援教育 | Permalink
2007.09.17
トークン・エコノミー法(バックアップ編)
親御さんや教師の中に、トークン・エコノミー法(こちらを参照;前編 、後編 )を上手に使いこなす人もいれば、イマイチうまくいかなくて諦めてしまう人もいる。時には、(自称)専門家ですらこの指導法を使いこなせず、誤解している人もいる。
前編でも言ったように、この指導法の決め手は「さじ加減」。さじ加減を間違えると、有効であるはずの子どもにすら、効果が低減してしまう。子どもの状態を検討し、その子どもにとっての課題(環境側)の要因についても検討し、「さじ加減」を調整しなければならない。
さて、今回紹介したいのはトークン・エコノミー法で用いられる好子(こうし)について。定められた分量のトークンを集めたら、それと引き替えにもらえる「楽しみ」のことを、バックアップ好子といいます。まあ、分かりやすくいえば報酬みたいなもの。
スタンプカードが「20個でマグカップ、50個でフラワーギフト...」みたいなシステムだ。他にも、いろいろなシステムがある。「ドラゴンボールを7つ集めたら神龍が出てきて願い事ゲット」というのもそう。
親御さんが子どもの楽しみを知っているつもりで知らないケースが少なくない(「子の心、親知らず」という感じか)。多くの親御さんは、親が望ましいと思っている遊びを与えようとしているようだ。だが、子どもにとっての楽しみは、必ずしも親が望ましいと思っている遊びと一致するわけではない。どちらかというと、一致しないことのほうが多いのではないか。
「どんなものがバックアップ好子として使えますか?」と質問されることが多い。自分は「駄菓子屋で小賢しく買い集めたくなるようなシリーズ物、コレクション物が使えることが多いかな」と助言するんですが、最近の親御さんは「?」という感じ。もしかして、駄菓子屋で買い物経験が無いのではないか? そう思ったので、一つだけ紹介。
遠くに出張するための移動中、こんなものを仕入れた。自閉症スペクトラムでなくてもコレクションに楽しみを感じる子どもには有効なことが多い。
左側のはポケモンのシール。男の子にも女の子にも人気がある。右側のはプリキュア。他にもドラゴンボールとか、いろんなラインナップも豊富だ。それぞれ、シールの入ったポチ袋が30袋も束になっていて630円。ポチ袋1つをゲットするために、トークンを一定量集めなければならないので、そんなに高いものではない。やり方によれば、週1回程度のバックアップだけでも十分効果的な子どももいる。
自分も「ビックリマンチョコ」のシールとか、「プロ野球チップス」の選手カードとか、メンコとか集めていた。
最近は、駄菓子屋がほとんど見つからないが、スーパーの中に似たようなコーナーがあるし、コンビニでもこういった袋入りのカードやシールを見つけることができる。
コレクションが楽しみの子どもさんには、ぜひ使ってみてほしい。
←ポチっと一押しに感謝。
関連記事:トークン・エコノミー法(後編)
トークン・エコノミー法(前編)
Posted by 奥田健次 特別支援教育 | Permalink
2007.09.06
初ワイハからアロハ〜♪
成田からドタバタとワイハ入り。ぷらいべーと?
んなわけ、ないでしょーが。
現地在住の家族支援。
アメリカではこれまで、ニューヨーク、シカゴ、LA、サンディエゴで出張セラピーをやってきたが、ハワイでは初めて。新しい場所が苦手という「場所見知り」があるので、ちょっと緊張しながらホノルル到着。しかも、悪いことに飛行機の中で持病の頭痛が。こういうときは必殺技ダ、「テ〜イク、メディシーン!」 。
ホノルルに着いてみたら拍子抜け。アナウンスは日本語、看板も日本語、入国審査も税関も、こっちが英語で喋ってるのに日本語で返して来られるんだもん。税関のオヤジも「ヒャクマンエン、モッテ、 ケ マシタカ〜?」 とか妙な日本語で聞いてくるし(笑)。そういや、機内で隣だった老婆は思いっきり日本人の顔してるくせに、英語しか喋れない現地人だった。
飛行機では絶対に眠れないので、時差ぼけしながらワイキキのホテルで夕食。なんか、やっぱり沖縄に似ているよね。だから、何遍もハワイのことを聞くつもりで「沖縄では・・・・」と間違えてしまう。2日目になると、「ここはアメリカ」というより「ハワイはハワイだ」とトートロジーも使って納得。
2日目に家族支援をしました。トレーニーの何気ないリアクションが、かわいいんですよね。世界中、どこへ行っても求められることは同じだし、明確で具体的なビジョンを家族に示していくのが自分の仕事。ときに厳しいことを言っても、それが必要なことだと理解してくれる親御さんは、親としての地頭が強いんだと思うね。なにげに、トークン・エコノミー法 とかをうまく応用して成功してくれてるし(スバラスィ)。自分のかわいい教え子も、直接指導によって新しいことをどんどん学習してくれる。これまたスバラスィ。
お仕事の後、束の間のハワイ滞在のために親御さんがプチ観光にお付き合い下さいました。
ワイキキは人がいっぱいということで、地元の人に人気の静かなビーチへ繰り出す。こんな景色。
ちょっと寒かったけど、子どもらと一緒に海水浴。波が来て、波に揺られて、笑うだけ。ホント、海の中で笑いっぱなしだった。
日本からやってきた日本人と遊ぶだけでも楽しいでしょうに、海水浴、遊び上手で子どもと動物にはモテモテの自分という3つの要素が合わさると、子どもらのハッピーな笑顔といったら、そりゃあもう極上。
世界最強ベビーシッター でしたよ(笑)。
近くの超高級ホテル のプールで飼っているイルカも見てきました。ちょうどトレーニングの最中でした。思いっきり間近でチェックできましたよ。
思いっきり「オペラント条件づけ」なんですね。イルカが「ねえ、ねえ、褒めてよ」 ってな感じで、トレーナーの近くで顔を出す辺り「やっぱ、チミたちもボクらと同じ哺乳類ですな!」 と納得。Sea Worldで見たときよりも親近感があったよ。
いつか、ドルフィン・エンカウンターをやってみたいね。きっと、自分ならオペラント条件づけで勝手にトレーニングを始めてしまうと思うけど(笑)。動物へのオペラント条件づけの参考図書として、所属学会の先生方の教科書を紹介しておきます。
沖縄でやった「きょうだいの会」 のハワイ版という感じの楽しい一日でした。
夜には、ハワイでは定番のコンビニ(スーパー?)といわれる、ABCマートへ。食品類のラインナップが、ジャパニーズって感じ。「ざるそば」とか「いなりずし」なんかも揃ってた。中には「スパムむすび」みたいに、日本とハワイのコラボ作品も。
ほれ、これが「ざるそば」の写真。ひらがなで商品名が書かれてる。
多分、美味しいと思う。ABCマート、恐るべし。日本語でいえば「いろは屋」か。
そして、その翌日はもう帰国する日。帰国したら自宅へ戻って職場で仕事して、またすぐに日本各地を転々とする日々へ。
依頼原稿やら4本ほど貯まっているので、移動中にパソコン開いてガンバッとります。真面目かどうかは分かりませんが、遊んでるわけじゃありませんからね。
帰りの飛行機。眠れそうで眠れずにウトウトしている頃、機長が「左下にフレンチフライが食えます」とかなんとか言うんで、「へ? マクドの支店が太平洋上に?」と。左側窓席だったので、外を見てビックリ。これ、ミッドウェーのフレンチフリーゲート礁 じゃん。あわてて、写メは使えないのでPDA内蔵カメラで撮影。ハウ・ビューリホー。
しかし、PDAからPCにファイルを送る方法が分からない機械オンチ野郎なので、みなさんにはお見せできず。正直、スマン。 そんなわけで、初ワイハはプライベートではなく、やっぱり超過密スケジュールなお仕事なのでした。
マハロ!
←ポチっと一押しに感謝。
関連記事:きょうだいの会 in 沖縄 2007 たまには仕事のことを(研究室の惨状はオマケ) トルネード・チューブ トークン・エコノミー法(後編) トークン・エコノミー法(前編) など。
Posted by 奥田健次 教育 特別支援教育 | Permalink
2007.08.14
きょうだいの会 in 沖縄 2007
今年も『きょうだいの会』を沖縄で実施しました。きょうだいの会の趣旨は、去年の記事 をご覧下さい。
今年も、時間を忘れてメンバーの子どもたちと、沖縄でゆるゆる遊び尽くしましたよ。「時間を忘れて」というのと、「遊び尽くす」というのがポイントです。
週間天気予報では、今週の沖縄は水曜日までずっと大雨というものでした。また、前日の天気予報でも今日は降水確率80〜90%。誰もが「今回、海水浴はアウトかな」と思っていました。
ところが。
未明から南南東の風が強い雨雲を沖縄本島のぎりぎり西へ追いやってくれたのです。ちょっと風が強かったのですが、例年通り海水浴ができました。宜野湾のトロピカルビーチ です。2年前、日焼けを通り越した大やけどをして死にかけたビーチです(悲)。
死にかけただけあって、日焼け対策は万全。うちなんちゅ(沖縄人)と同じ、上半身は長袖Tシャツ式でバッチリ。Tシャツも海パンもおニューざます。
残念だったのは、海の水が去年と比べると澄んでいなくて、自分的に勝手に夏の風物詩にしている「熱帯魚を追いかけること」ができませんでした。
夕方から潮が満ちてきたら、子どもらと一緒に宝物探し遊び。「生きた貝」を探しまくるんですね。こうやって、文章で書くだけでは「何が面白いんやろう?」なんですが、やってみると1時間でも飽きないもんですよ。
その後、とても風が強くて寒くなりました。少し早めに海から出ることにしました。
去年はビーチ終了後、レストランで夕食だったのですが、今回は親御さんが「うちなー式BBQ」 を準備してくださいました。ウワサに聞いていましたが、内地のBBQと比べて豪快。本格的。
内地では準備に時間がかかるでしょ。食材を串に刺しておいたり、炭火で火を付けるのに時間をかけたり。なんか面倒くさい。
ところが、うちなー式ではレンタルの鉄板にプロパンガスですよ。テキ屋が使うようなシステム。だから、あっという間に料理が出来るんですわ。
豪快! 肉がデカイ!! お母さん方、こんな豪快な食材もサッサッサと焼いていくんですね。
また、肉が柔らかくて美味しい。ソースは『A1ソース』。沖縄でしか見かけないソースです。
ソースがなくても美味しい鉄板焼きです。自分が小食なのが恨めしい。食べる早さは人一倍。食べる量が少なくて残念。もう食べられないってのに、あまりに美味しいから最後は無理して食べてしまうことに。こうやって、沖縄に来る度にウエート・オーバーするって寸法です。
きょうだい達の食欲は底なし。「食べる〜、食べる〜、俺ーたーちー♪」という曲が聞こえてきそう(笑)。
参加したきょうだい達は、今日は主役です。普段、自分がみている子ども達は自宅や祖父母宅でお留守番。こういう逆転現象は、やっぱり必要だなといつも実感します。お互いに良い体験になります。
自分が覚えたばかりの『うちなーぐち(沖縄ことば)』を使いまくり(笑)。
「まじむん、出ぇるでぇぇぇーーー」。
「まじむん」とは「魔物」のことです。小学校入学前の子どもをビビらせてみます。「こわい?」と聞くと、頷いてくれました。頷いてくれたら、「大丈夫やで、奥田先生がまじむん、やっつけてやるからな」と言って抱きしめてやるのです。ま、要するに「美味しいとこ取り」ってわけです(笑)。今夜、子どもが眠れなかったらママとの絆を深めていただくチャンス。
強烈なインパクトを受けた子なんか、その後「まじむんとスパイダーマンはどっちが強いの?」とか聞いていました。子どもらしくてカワユイ。
←「まじむん、出ぇるでぇぇぇーーー」とか言ってる自分。うーん、役者やなあ(笑)。
楽しいBBQの後、北谷町のジャスコのゲーセンに繰り出しました。
今年は「太鼓の達人」、小学生リーダーに完敗しました。去年、辛勝したのが効いたようで、「ゼッタイ、奥田先生にリベンジ!」と、かなり練習を積んだようです。こちらは去年以来、一度もやってません。そりゃ負けるやろと思ったら、完膚無きまでに打ちのめされました。
しかたなく、得意のUFOキャッチャーへ。ま、UFOキャッチャーは少年時代から通算すれば小型のベンツ が買えるほど鍛えてますんで、今年もそれなりにGETして子どもらにあげました。
親・教師公認の夜遊びでした。ま、あんまり遊びすぎると「まじむん」出てきそうなので、それなりの時間に解散しました。
また来年、みんな揃って遊べると楽しいでしょうね。きょうだい達の成長ぶりが見られるのも楽しみなことです。
今年の夏もこれで終わり。明日からまた移動&仕事の日々です。
また来年、会えると良いねぇ。
写真はまた追加します。
←ポチっと一押しに感謝。
関連記事:きょうだいの会 in 沖縄 2006
Posted by 奥田健次 特別支援教育 | Permalink
|
2007.08.12
大盛況御礼@沖縄講演
沖縄での講演 、とても盛り上がりました。2日前から大雨洪水警報が出続けていたのに、参加者で会場が埋め尽くされました。わざわざ本州からこの講演に参加するために、何人かお越しになった人もおられて。なんだか恐縮っす。
いつも沖縄に行くと良い天気に恵まれるのですが、なぜだか今回は沖縄の歴史上でもまれな大洪水。河川のない沖縄で洪水のシーンを見るとは、タクシーのおっちゃんも驚いていましたね。車がお風呂に浸かった状態になるんですね。
これ、お馴染みの那覇市牧志の国際通り が浸水してますよ。ほんと、沖縄ではありえん光景。
講演は午前から午後まで90分を3コマ。行動分析学の基礎的なお話しと、技術的なお話しのイントロダクション。
実際のセラピーでどれくらい子どもらが変わるかってのをビデオを観てもらってイメージしていただく。まったく無発語の子どもらが、どんな風に指導して、どんな風に言葉が出るようになるのか、参加者は固唾をのんで見守っているのでしょう。
だから、子どもが発話した瞬間などは感動が伝わるようで、何度も「おおおーーーーっ!」と歓声が上がり拍手が起こりました。そういう姿勢でビデオを観られるというのは、参加者の質の高さを物語っているといえます。
後半は、特別支援教育について。特別支援教育については、技術論というよりもシステム論。教師個人の力量を高めるというより、学校としてどういった支援を進めていくのか資料を提供しつつ紹介した。沖縄で、親御さんと学校と地域の専門家がうまく特別支援教育を進めていってくれることを期待したい。
それにしても、90分の3セッションなんて「あっという間」だったでしょう。自分ももう喉がガラガラだったけども、まだまだ話し足りないところもありました。
驚いたのは、なんと今回の講演会があることを知った団体が、「沖縄そば」の屋台を開いてくれたことです。自分も今までいろんなところで講演をやってきたけれども、自分の講演を『縁日』みたいにテキ屋さんが出てくれるなんてのは初めてですよ(笑)。祭 ?
この写真ね。さすがに売れないでしょうと思ったら、結構、売れたそうな。ううむ。確かに本格的な味だったからなあ。今度は「焼きとうもろこし」とかもプリーズ。
それから、会場は沖縄国際大学でした。明日、8月13日は「沖縄国際大学に米軍ヘリが墜落し、日本の警察が入ることもできなかった記念日」 です。あれから3年になります。講演は、その軍用ヘリがぶつかった建物の隣の棟。空から降ってくるものって、「雨」「ペンギンちゃんの帽子」「ペンギンちゃんのステッキ」 「かみなりちゃん」くらいしか知らんよ。沖縄国際大のキャンパスでは、「空からヘリが降ってきた♪」なんですからね。半端やない!
沖国の学生さんらも負けてない。講演の途中から、ライブが始まった。「何?」と思ったら、かなり本格的なライブ。ステッカーとか団扇をもらってきました。コンサートの名前は『NO FLY ZONE』 。ラムズフェルドが普天間基地を視察したとき、 「事故が起きないほうが不思議だ」と危険性を認めたほど。「世界一危険な基地」などといわれている。
講演でお話ししている最中、何度かヘリが降ってくるんではないかと本気で思いましたよ。
とても不謹慎なので「ヘリ、ヘリ、降れ、降れ、もっと降れ〜♪」 とは歌いませんでしたが、「もっと怒りを!」とは思いました。
これは入り口の岩。岩に穴が空いている(まさか弾丸の跡?)。その左側に見える建物が、ヘリのぶつかったビル。現在は新築されています(米軍による証拠隠滅ともいう)。墜落後、ここに日本の警察は立ち入ることすらできませんでした(怒)。
講演会終了後、いろいろな方々が挨拶に来てくれました。正直、嬉しかったです。
打ち上げは近くの居酒屋『ぱいかじ』。沖国大前店です。綺麗で個室も広くて料理も色々でとても良いお店でした。ファミリーメンタルクリニック の仲俣先生、沖縄国際大学の知名先生、スタッフのみなさん、沖国OBとご一緒しました。さんざんローカルな話で盛り上がりました。自分も、「読谷村ネタ」やら「元・ポパイ」の中華料理店やら「沖縄のお墓でBBQ」やら、うちなんちゅ(沖縄人)でも知らないような話をしまくり。楽しい時間でした。
それにしても、こんなに天候が悪いところ定員オーバーするほど来ていただいて、沖縄そばの屋台まで来ていただいて、感謝・感激・ヘリ・アラレ。ん? 間違い。感謝・感激・雨・アラレ。
明日からまだ仕事なんですね、自分は。少なくとも、沖縄。晴れてよ。ビューティフルマンデーをお願いします。
【追記】 ココログからgooのブログにはなぜだかTBが通りませんので、なかまた先生のブログの記事、リンクを貼っておきます。こちらをクリック して、ご覧下さい。
【追記2】 ぱいかじでの飲み会の写真付き記事 もアップされていました(苦笑)。「ふぁみめファミリー」と和気藹々。
←ポチっと一押しに感謝。
関連記事:【8月講演】ABAワークショップ in 沖縄
Posted by 奥田健次 学ぶこと 特別支援教育 | Permalink
2007.07.28
行動療法を生かした支援の実際
このところ、出版ラッシュ。まあ、たまたま時期が重なっただけのこと。去年から今年にかけて、書きまくったからねえ。
今回は、これ。画像をクリックしたら拡大できます。
発達障害・不登校の事例に学ぶ 行動療法を生かした支援の実際 (小野昌彦・奥田健次・柘植雅義 編)東洋館出版社
今回は編著者としてのお仕事をさせていただきました(そういえば、この編者3人で数年前に奈良でご一緒しましたねえ^^)。この教科書では、事例をたくさん紹介していますので、本書のタイトル通り「支援の実際」を読者にご覧頂きたい、そして何かヒントを見つけて頂ければとの思いを込めて編集しました。
行動療法による支援がなぜ効果的なのかというところまで、本書から読み取っていただければ、編著者の一人としては最高ですね。
この1か月だけで3冊。前の2冊は、これ。
小学校 学級づくりの救急箱
よくわかる発達障害
あと、年内にもう1冊かな。それから仕込み中の単行本 もね。お楽しみに!
←ポチっと一押しに感謝。
Posted by 奥田健次 特別支援教育 お知らせ | Permalink
2007.07.23
岡山県総合教育センターに行ってきました。
やり残した仕事の一つ。当時、自分の転勤のために約束していた研修会が実現できなかった。「転勤先から手弁当で研修会に行きますよ」と本気で申し出たのに、教育委員会のほうが遠慮して実現しなかったものだから、ずっと気がかりになっていたんですね。
それが、ようやく別のカタチで実現しました。岡山県総合教育センターというと、自分も転勤前最後に岡山市内で講師をやって以来。ところが、なんと呼ばれて行った場所は、とんでもないド田舎!
吉備高原に移転した というんですね。知りませなんだ。
前の職場にほど近いため、なんだか「イヤ〜な気分」が半分と、今回のように当時から自分みたいな過激派(?)を必要としてくれていたという「アリガタ〜イ気分」が半分という感じ。いや、アリガタ〜イ気分のほうがほとんどなのに、そのアリガタ〜イ気持ちを邪魔するのが吉備という土地なんですわ(笑)。
午前中に岡山駅前のホテルからタクシーで移動すること1時間。よく行き来した山道を、ロング(遠距離乗車)でゴキゲンなドライバーの観光案内を聞きつつ現地入り。
ビックリするほど綺麗な建物。岡山のどこにそんな金が残っていたの(笑)?
いや、こんなスバラシイ施設があるんなら良い仕事が出来そうじゃないですか。今年の4月に出来たばかりで、ホルムアルデヒドに囲まれた室内とFOMAが圏外という悪条件を除いて、うらやましい限り。
さて研修内容について。今回は、巡回相談を担当される教員の研修会だった。ただの単発の講演会ならお断りしたと思うけど、シリーズで依頼されていたので引き受けてました。受講者70人中10人程度は「常連さん」。でも、60人は初顔合わせなので基礎的な話をやんなきゃならない。
さらに悩ましいのは、自分の尊敬している数少ない大学教員、岡山大学の佐藤暁先生もまた自分の話を聞きに来られるということだった。自分の集中講義にも最後の一コマまで聞かれちゃってるので、手の内を知られてしまっている(苦笑)。同じ話では恐縮だと勝手に感じてしまって仕方がない。でもやっぱり初めての方のほうが多いし。
でも、センターからの研修リクエストが「中学生以上の特別支援教育について何かお話しを」ということだったので、よっしゃ分かった。あ、ちょうどタイムリーな動きがあったわ。よっしゃ、よっしゃ。
などと閃いたわけです。
ところが、閃いたのが遅すぎた(泣)。というか、日曜日の夜にホテル入りしてから調べ始めたんですねー。相変わらず、取りかかるのが遅い。
パワーポイント作成していたら、気がついたら明け方の4時過ぎですよ(泣々)。小鳥さんの朝のさえずりが聞こえるし、しばらくするとJRの始発も動き始めるし、ほとんど眠れませんでした。まっ、ボクが悪いんですけどね(泣×3)。
今年度から文科省の新しい事業として「高等学校における発達障害支援モデル事業」 というのがあるんです。文科省のHPで1か月前に資料が情報公開されたばかり。これを紹介することから始めることにしたわけです。
全国で14校の国公私立高校がモデル校に指定されています(北海道、埼玉県、東京都2、静岡県、滋賀県、京都府、大阪府2、和歌山県、福岡県2、長崎県、熊本県)。
なんで、愛知県は無いの? 兵庫県も無いの? 神奈川県も無いの? おかしいなー、なーんてね。愛知、兵庫、神奈川だからねぇ(笑み)。
高等学校における特別支援教育となると、小中学校の特別支援教育とはまた違った視点からの支援が必要となる。特に、進路指導や就労支援などが大きなウエイトを占めるようになるし、他機関との連携もハローワークやら厚生労働省の就業事業などの利用とか、教員にとっても新しい知見の修得が求められる。上記14校の取り組みに注目したい。
研修会ではこれらの話のほか、保護者や学校や対象生徒のアセスメント方法などについて専門的な話もした。いつものことながら、あっという間の90分。休憩を挟んで、佐藤先生とのパネルディスカッション風の質疑応答。これはこれで、まったくの打ち合わせ無しなのに盛り上がるんですね。
受講者にも、自分と佐藤先生の少しずつ違った角度からの話で、しかしほとんど同じような方向を目指しているということに気付いていただけたのかもしれない。最後まで真剣かつユーモア溢れる、あっという間の研修会でした。
ゴキゲンなタクシードライバーに岡山駅まで運んでもらって、速攻で名古屋に帰りました。名古屋は大都会やなあと改めて実感。『大名古屋ビルヂング』があるくらい(笑)。
そんなわけで、次回またよろしくお願いいたします。
佐藤先生のご著書と、今回の研修会で紹介した拙著も下記に紹介しておきます。
←ポチっと一押しに感謝。
Posted by 奥田健次 特別支援教育 | Permalink
2007.07.17
よくわかる発達障害
長いこと待たされましたが。ようやく出ました。今年の3月に「軽度発達障害」という誤解を招く用語が見直されたばかりなので、逆にタイムリーかも。
『よくわかる発達障害』(ミネルヴァ書房)。
自分も、専門分野である『心の理論』 のところを分担執筆。
その他、発達障害に関する基礎的知識から応用分野でのテクノロジー、今日的な課題まで、幅広く取り扱われている(高度な専門的知識については、本シリーズの趣旨に反するのであくまでも入門書です)。学生や親御さん、教員・管理職、心理士、巡回相談員などが知っておくべき基本ばかりなので、ぜひ手元に一冊置いてください。
編者が、小野次郎先生、上野一彦先生、藤田継道先生のお三方ですから、教育、心理、医療、行政などの分野からの専門家が、ギュッと集められたという感があります。
最後の写真付きの『執筆者紹介』に、執筆陣の個性が表れていて興味深い。「読者へのメッセージ」というのがあって、自分が一人だけ浮いている結果に(苦笑)。また、真面目というか揚げ足取りなお人からは、「ふざけている」なんて声が聞こえてきそうですが、「個性、個性」というならば、これも個性と言える度量が必要なんですよ。分かった?
ユーモアも分からないお人じゃ、柔軟な支援なんて出来ませんがなー。
とはいいつつ、物書き以外の自分は不真面目なのが大嫌い。このブログとかの軽いノリをみて、気易く講演や取材の依頼とかして来ないでください。そういうのは時間の無駄なので無視します。ブログのノリに騙されないようにご注意を。
ってなわけで、とにかくタイムリーに良い本が出ましたよ。書店などで手にとってご覧下さい。
※ミネルヴァ書房はまだ画像を出していないためか、amazonでもまだ画像が出ていません(が、購入可能です)。
←ポチっと一押しに感謝。
Posted by 奥田健次 特別支援教育 お知らせ | Permalink
2007.07.06
【8月講演】ABAワークショップ in 沖縄
講演会の講師として沖縄 に行くことになりました。沖縄での講演は2年ぶりになります。特別支援教育、応用行動分析、子育てに役立つ知恵など、まる1日かけて講義と演習を行います。県外の方も、沖縄への家族旅行などを兼ねて、奮ってご参加下さい。詳細おお申し込みは、ファミリーメンタルクリニック まで。
Posted by 奥田健次 特別支援教育 お知らせ | Permalink
2007.06.20
たまには仕事のことを(研究室の惨状はオマケ)
先日のこと。3歳の頃から関わっている自閉症の男の子のセラピー。開始当初、簡単な言葉を絵カードを利用してオウム返しさせながら教えていたような子どもさんでした。
もうすぐ2年近くになりますが、ABA(応用行動分析)やら行動療法を駆使して、驚くべき進歩で成長を遂げています。
ドアを開けて来たときから、笑顔いっぱいでした。
ご挨拶をするなり、「せんせいと一緒に遊ぶよ〜、今日は」 なんて言います。のっけから自然な会話にちょっと感激。
自分も率直に「うわあ、Aちゃんは、いっぱいお話しが出来るようになったねえ」 と言いますと、「うん!」 とこれまた見事に自然な受け答え。
「お話し出来るようになって楽しい?」 と聞いてみたら、「うん、楽しいよ!」 とこれまた自然な会話になってます。感激して涙が出そうになりました。
セラピストとしては「自分が教えた言葉を使ってくれている」という、ちょっと独りよがりかもしれない満足感や達成感が、実はこの仕事を続けるにあたって、お金や名誉よりも効き目のあるファクターになっているのです。
数年前、教えた子どもが大きくなって手紙を書いてくれたときも感動しました。言葉もゼロから教えましたし、文字を書くのも指をマジックのインクだらけにしながら繰り返し教えました。教えた自分の癖が出ている文字なんですね。
ただし、こういう心境になるまでにはそれは血の滲むような修行の連続あってのことです。もちろん、まだまだ修行中。誰にも負けない修行を死ぬまで続けます。「こうすれば、もっとよかった」「こんなことは、しないほうがよかった」など、いろいろな失敗や反省もたくさんあります。だからずっと修行なのです。
しかし、こんなことだけ言っていると本当に独りよがりな感じがします。
ここには当然、親御さんの支えがあるわけです。といいますか、これが本当は一番大きなファクターなのですね。自分はほとんどの場合、親御さんのやってきた方法、場合によっては考え方まで否定することは多々ありますし、ほとんどすべての親御さんに修正を求めています。自分のやっているセラピーは、外科手術のようなものです。毒にも薬にもなります。当然ながら、親御さんには自分と同じように外科手術ができるわけありません。
このAくんの親御さんも、自分の言うことを最初から最後まで信じてやってくれました(最初は自分の見た目の学生っぽさのために、信じてくれていたかどうかは怪しいですが)。自分が「これは家でもやるべき」「これは絶対にやらないで」 など、かなり具体的な処方箋を出すわけですが、基本的に言うとおりにやってくれます。言うとおりにやってくれると、当然ながらうまくいきます。ちょっと違うやり方をやったら、うまくいかないわけです。これを親御さんも何度か経験されると、当然ですが自然に信用してくれるわけです。
最初から信用してくれていたわけですから、それは当然、驚くほどに改善するわけです。
だから、本当のところは「独りよがり」なんてあるわけがなく、自ずと親御さんの支えを必要としている仕事ですから、自分の達成感や満足感の中には「親御さんの理解と協力」が含まれているわけです。したがって、共に喜ぶことができるのです。
問題を乗り越える度に、常に「一緒に乗り越えた」という感覚が得られます。決して、「俺のお蔭だ!」などと思うことはありません。親御さんの協力を前提としている以上、そういう心境になることはありえないのです。
外科手術に似ているところもあり、違うところもある。そういったところでしょうか。いずれにしても、子どもらの(そして親御さんの)成長に関わって成果を出すことが、自分には麻薬のようなものといえるでしょう。体を壊しても、やめられないわけです。
少し編集してアップしていただいた親御さんの気持ちについては、興味のある方は奥田研究室ホームページの「相談活動」をご覧下さい(保護者の声1 、保護者の声2 )。
さて、前のエントリー の内容が不明というご意見をいただきました。面白おかしく書いていますが、書いていることは作り話ではありません。内容について説明するつもりはありませんが、「研究室が意外に綺麗ですね」「整然としていますね」 という実態と異なるコメントやメールをいただきましたので、実態を少しお見せしましょう(画像をクリックすれば拡大されます)。
まず、入り口のドアから眺めた光景。テーブルの上には物を書く隙間もないほど、書類や書籍を平積みしています。左手に見えますのは、高さ240cmのヤシの木でございます。さらに、ヤシの木の手前にはデッキチェアとパラソルがあります。 つまり、研究室の中が限りなく南国っぽいグリーン。すべて自腹で買いました。
そうそう、このパラソルにはエピソードもあります。ある日、大学の事務員さんが自分への用事のために、初めて奥田研究室を訪問したときのことです。自分が書類に押印するのを忘れていたため、それを持ってきてくれたわけです。ドアを開けるなり「奥田先生、書類に印鑑を…。うわあ、センセ、お部屋の中にパラソルですかぁ?」 と驚かれたので、自分は真顔で「すみません、自分、紫外線に弱いもんですから」 と答えました。この事務員さんは真面目に「それは大変ですねえ……、では書類に印鑑を」 というリアクション。ノー・ツッコミ。こういうのを『ボケ殺し』と言ったりします。この生真面目な事務員さんのお蔭で、自分は「紫外線に弱い男」と認識されてしまったわけです。そこは最低でも「なんでやねん!」 とか「南米か!」 などと言って欲しかった。
2枚目。昨日の写真の背景をもう少し後ろから撮影。左手にはヤシやら南国グリーンがやっぱり見えます。本棚は天井まであります。右側の壁一面が本棚。その向かいの壁一面の保管庫も本棚になっとります。
図書館で専門書を借りるのが嫌な自分は、もっぱら自腹で購入しています。最近は新しく購入した本を置くスペースがなくなりつつあります。北方領土をなんとしても返していただかねばなりません。外資に皇居周辺の土地を買収されるのもまっぴら御免です。
3枚目。デスクの右側の光景。東海大地震 が来たわけではありません。ファイルとかの整理がテキトーになると、震度5のような惨状になるんです。なるんですって!
よく、「秘書が必要ですね」 と言われます。気の利く大学院生が「テーブルの上だけでも片付けましょうか?」 と申し出てくれるのですが、慎んでお断りしています。なぜなら、散らかったあのようなテーブルの上ですら、どの辺りにどの書類が埋まっているのか、これでも一応把握しているつもり。勝手に動かされては、自分の認知地図が狂ってしまう。だから「あああっ! 勝手に動かさんとって!(しかも山が崩れるし!)」 というわけなのです。一人で大袈裟に「地殻変動がぁぁぁ!!」 と慌てているわけです。どの地層 のあたりに何が埋もれているのか。いかにうまく発掘 するか。山を崩してはいけません、そうっと、そうっと。こうした考古学者か地質学者のような会話を、奥田研究室では楽しむことができるわけです。ま、自分が一人楽しんでいるだけで、学生らは絶句している様子ではあります。
秘書に整理整頓をすべてお任せできるほど、こだわりの気持ちが解放されると良いのですが。まだまだそういう気持ちになれない自分です。
いやあ、すっきり。きちんと整理整頓が出来ていると勘違いされるのは、ちょっと窮屈だったものですから、messyなところをお見せした次第です(「記事にするんだったら片付けろ!」とお叱りの声も聞こえてきそうですが)。今年もまた喘息が出始めた自分にとって、埃っぽいのが玉に瑕。
おしまい。
←ポチっと一押しに感謝。
Posted by 奥田健次 特別支援教育 脱力系 | Permalink
2007.06.04
トルネード・チューブ
国際学会で参加した初日のシンポジウム。ここでアメリカのセラピストらが使っていた『トルネード・チューブ』。そのとき書いたエントリー で、この玩具が気になると言ってたんやけどね。
トルネード・チューブってのは、ボタンを押すと水がクルクル回って流れる玩具なのだとか。そんな玩具、あるんかいな? 勝手に作ったオリジナル作品ならどうしようもないけど、市販しているなら買いたいよなあ。なんて思って、学会の期間中から終わってからも、それっぽいお店に立ち寄ってはチェックしてたんやけどね。
はい。ありましたよ!
まさか、見つかるとは!!
トルネード・チューブという名前では無かったので、きっと別のものなんでしょうけどね。
透明の円柱の中を、思いっきり渦巻いてるじゃん(笑)!
これよ、これ。
水洗便所の水の流れに見えるもん!!
やったー! これが欲しかったんですわ。重たい荷物が増えるけど、もちろん購入したざます。
これで、自分のみている自閉症の子ども達が喜んでくれるなら。誰かに使えるって思って買ったわけではないけど、親御さんに「こんなものがありまっせ〜」的に紹介できるってなもんです。
これ、玩具というよりもインテリアのコーナーに置いてあったんですわ。ちょっと携帯の写メでは分かりにくいけど、ホンマに綺麗に渦巻いてます。トルネード であります。鳴門のうずしお であります。
自分用にお土産を買わないのは、小学校の頃から変わらないなあ。修学旅行とかでも家族用にしか買わず、「自分の? あれれ、何も買ってないよ」ってのが毎度のパターン。今回のこの『トルネードくん』(←勝手に命名)も仕事用って感じ。
はい。しばらく日本を留守にしていたので、帰国後また睡眠時間を削って仕事の虫に戻りますです。
←ポチっと一押しに感謝。
関連記事:トークン・エコノミー法(後編)
トークン・エコノミー法(前編)
Posted by 奥田健次 特別支援教育 脱力系 | Permalink
2007.05.30
シンポジウム、その他。
国際学会で参加したシンポジウム。自閉症児の感情行動について。
なかなか面白かったし、自分の仕事関係でもちょっとしたヒントを思いついたので、参加して良かった。
以下、自分用の覚え書き。最後のほうは、とあるミュージシャンと再会した話になるんやけどね(笑)。
自閉症の子どもは、社会的な行動に問題を持っている。社会的な行動には、色々なものが含まれ、その範囲はとても広い。
そのうち、感情行動と呼ばれるものを指導できるか。効果的な指導プログラムはどんなものか。
今回のシンポジストの研究発表の一つでは、「言語的なもの(verbal)」、「顔の表情(non-verbal)」、「声のイントネーション(non-verbal)」の3つを行動レベルで定義して扱っていた。
ハンドアウト資料が無かったので、自分の汚いメモだけだから不正確かもしれないが。4つの感情行動が、標的行動として選定されていた。
「馬鹿馬鹿しい」「興奮」「感謝」「同情」だったと思う。
具体的には、先生が「冷蔵庫の中にパンダを入れてきたよ」と言ったとき、子どもは「馬鹿馬鹿しい」というセリフと表情をすることが求められる。他にも先生に「好きなほうをあげるよ」と言われて、感謝の言動をする。先生に「私は調子が悪い」と言われたら、「お気の毒に」と言う。まあ、こんな感じ(例は勝手に作っています)。
指導方法は、モデルの提示、スクリプトフェイディング(台本を読ませ、そのうち台本が無くても出来るようにする方法)、シェイピング(行動形成)など。データをみれば、明らかに子どもの言動が指導前と比べて改善しているのが分かる。
もう1つの研究でも同じような実験研究が紹介された。
しかし、どうも両方ともかなり不自然である。そう感じるのは自分が日本人だからかな、と思っていた。日本人はあまり気持ちを表情に出さないし、表情に出し過ぎるのは良くないような文化がある。
でも、指定討論(シンポジストの発表を受けて議論の口火を切る人)のDr.シュリンガーもこれらの研究を評価をした上で、「もっと自然な方法では出来ないのか」というような指摘をしていた。
自分も終わってから、発表者のところに言って質問。1つは、「指導手続きでerror correctionってのがあるけど、具体的にはどうやってやるの? 自閉症の子どもの顔を触るの? 触覚過敏があるから難しいんじゃない?」と聞いてみた。発表者は「Least to Most プロンプトを使っているから、問題ないよ」と答えてくれたけど、これって答えになってないよね。「だからさ、口元を触ったり眉毛を触ったりするんでしょ? 少しずつって言うけど触るのを少しずつってどうやるの?」→「こうやるのよ(と自分の口を触ってた)」。2つ目の質問は、「なんでさあ、たったこれだけの指導に6か月から24か月もかかるの?」と。発表者は「いろいろそれぞれ事情があって・・・」というところで、Dr.ハンク・シュリンガーが挨拶に来てくれた(発表者は自分を学生と思ってたんやろね、きちんと応答せずに終わってしまったよ)。
ハンクは今回の国際学会の1か月前、いきなり自分にメールを送ってきたんよね。いろんな論文を探していて、たまたま自分の論文(日本語論文だがアブストラクトは英語なので検索にひっかかる)を見つけたようで、それに関する資料を送ってくれってなお願いメール。ハンクには3年前に同学会で発表したときに指定討論をしてもらっていたけど、メールでは初めてだったのでビックリした。
でまあ、また資料は送りますよなんて話をしました。
実はこのハンク、ミュージシャンでもあるんよね。そして、自分がホームページをリニューアルするときに業者に参考ホームページとして紹介したのが、ハンクのホームページだったわけ。ハンクのホームページには、確かアカデミックなことは書いてなかったっけ。ひたすら音楽のことしか書いてなかったっけ。
ハンクのホームページはこちら。その名も、ハンクシュリンガー・ドット・コム。トップページを開いてしばらく静かにお待ち下さい。忘れた頃に、ハンクの音楽が流れ始めます。
http://www.hankschlinger.com/
んで、こっちが自分のホームページ。その名も、ケンジオクダ・ドット・コム。トップページを開くとすぐにムービーが始まり、直後に音楽が始まります。ただし、自分のはウェブから購入した曲。
http://www.kenjiokuda.com/
職場で見ている人は音にご注意下さい。
あーあ、このエントリー、途中から完全に脱線してしまってるよ(苦笑)。
←ポチっと一押しに感謝。
Posted by 奥田健次 学ぶこと 特別支援教育 | Permalink
2007.05.28
トークン・エコノミー法(後編)
読者の皆様、このエントリーの前の『トークン・エコノミー法(前編)』 はお読みいただけたでしょうか。まだの方は、先に上記のリンクをクリックして、前編からお読み下さい。
さて、いよいよ参加したシンポジウムの内容についてです。
発達障害の子どもへの行動支援プログラムを提供する企業(アメリカには腐るほどあります)によるシンポジウムでした。
内容については、トークン・エコノミー法に関する基本的特徴について紹介するところから始まり、後半は具体的な応用例を紹介するという構成になっていました。
ところが、アメリカらしいんですが、途中でフロアからどんどん質問がなされます。それに演者が逐一応答していくのですが、意外と前半の基本的知識の部分で質問する人が多くて、なかなか自分が聞いてみたいと思った応用編に辿り着きません。
ハンドアウト資料をみても、もともと分量も多く普通にやっても時間切れになるんじゃないかと思っていました。案の定、途中からスライドをはしょり始めて、応用編に突入した辺りで時間オーバー。最後まで真面目に聞いていたのですが、ちょっとガッカリしました。
それでも、面白いアイデアが随所に見られ、共感できる部分もたくさんありました。
たとえば、野球が好きな子どもには野球板を使ってポイントを獲得するシステム。具体的に定義された適切行動(たとえば、自発的に挨拶する)が生起するたびに、ヒット1本。ヒット3本で満塁になり、4本目はホームラン(グランドスラムと言います)。これで4点獲得。学校の帰りまでに9回の攻防があって、帰りにお楽しみ(バックアップ好子)と交換できるというシステムです。もちろん、点差があればあるほどバックアップ好子の価値は高まります。
他にも、チェスが好きな子にはチェス盤を使って獲得したポイントを視覚的に提示していくアイデア。宝探し(すごろくのようなもの)を使ったり、昆虫採集のようなものがあったり。見ているだけでも楽しくなります。
自分らもトークンを出来るだけ楽しくするための工夫は、あの手この手を使ってやっています。パズルを適切行動1回につきピースを1つずつ渡し、完成したらバックアップ好子というやり方も、まったく同じです。
トークン・エコノミー法を成功させるための決め手もいくつか紹介されていて、これらもまったくその通り。
まず、「子ども自身がバックアップ好子を選択できること」。子どもの年齢によって、興味や関心、好みを考慮する必要があります。そして、普段は手に入らないものが効果的。
それから、「実際に与えやすいもの」であること。子どもがポイントカードをコンプリートしたのに、バックアップ好子をもらえるのが半年後とかではいけない(これ、親御さんとかがしばしば陥る失敗例)。
他にも、リストアップしていない適切な行動(想定していなかった適切な行動)に対してトークンを与えるのは良いが、きちんと定義されていない行動(想定していなかった不適切な行動)に対して、レスポンスコスト(トークンを奪ってしまう減点法)を使うべきではないこと。
なかなか奴らもそれなりの経験則を持っているなと、思わずニヤリとしてしまいました。
その他、『学校用スケジュール』、『家庭用スケジュール』などの紹介があり、『地域社会でのスケジュール』なども、ちらっと説明がありました。その後、問題行動への介入の辺りになると、もうほとんど時間もなく、説明が不十分でした。
面白かったのは、トイレの水を何度も流す自閉症児に対して、『トルネード・チューブ』という、水がくるくる回るオモチャを使う方法でした。資料によると、「不適切な流し方をしなかった時だけ、トルネードチューブを渡す」とありました。まあ、厳密なことを言わせてもらえれば、「○○しなかった時だけ渡す」という介入方法は、行動分析が不十分なんですけどね。いずれにしても、トイレの水を流すのと似たような機能をもつオモチャを使うというのは、自分らがやってきた方法と同じです。
他に、ラミネートされたスケジュールを使う方法、行動契約法など、自分がこれまでやってきた実践と同じものがたくさんありました。
何か新しい知識を得たかと言われると、それはありませんでした(最初からそれを期待していたわけではありません)。しかし、自分がこれまでやってきた方法を振り返ることができたし、これからまた色んなアイデアグッズを作ってやろうという動機づけにはなりました。うちのスタッフにも色々教えてやろうっと。
尻切れトンボで終わってしまったので、終わってからすぐ演者に質問に行きました。
まったく今回のプレゼンでは触れられていなかった、重度の子どもへのアプローチです。あるいは、中程度の遅れのある子どもで、なかなかトークンへの動機づけが高まらない事例への工夫について、一体どう考えているのか。
自分の場合、高機能の子ども達だけを相手に仕事をしているわけではないので、この辺りの知見については彼女らに負けないものを持っていると思います。重度の子、無発語の子、2歳程度の障害のある幼児でも、可能な方法があるんですね。
いつかアメリカに輸出しましょーかねー。
あ、トルネード・チューブ。どこで売ってるのか聞けばよかった。(追記:ゲットしました )
続き:『トークン・エコノミー法(バックアップ編)』
←ポチっと一押しに感謝。
関連記事:
トークン・エコノミー法(前編)
Posted by 奥田健次 教育 特別支援教育 | Permalink
トークン・エコノミー法(前編)
今日はプラプラっと適当に面白そうなシンポジウム探して動いていました。参加したのは、「トークン・エコノミーの適用法」について。
トークン・エコノミー法って、行動分析学では良く知られた方法です。教室の中で、また家や職場などで、非常に簡便に使用できるため、行動分析学の専門でない人でもたくさん使ってくれています。そもそも、これは心理学ではなく字の通り経済学での概念です。
トークンは、日常生活でありとあらゆる場面に用いられ、人間の消費行動に影響を与えています。自分の財布の中のカード類も、ほとんどがポイントカード。
さあ、心理学に興味のある方、そうでない方も続きをお読み下さい。
トークン・エコノミー法の利点は、扱いが容易なこと、特定の行動の出現を高めるのに有利なこと、視覚的に動機づけられ達成感も味わえること、などがあるでしょう。
さて、自分が大学の講義の中でも話している例を紹介します。
財布の中に美容室のポイントカードがあります。この美容室はまあまあ気に入っている程度です。でもある日、仲の良い友だちが「新しい美容室を見つけたんだけど、すんごい上手に思い通りのスタイルにしてくれるんだよ、今度一緒に行こうよ」と誘ってきたとします。
そのとき、今まで通っていた美容室のポイントカードはこんな感じだったとしましょう。2000円ごとにスタンプ1ポイント、捺印してもらえるのです。
あと、1ポイントだけゲットすれば、5000円の金券と交換できるという状況です。
あなたは、友人の誘いに乗って、この今まで1年近くかけて貯めたポイントカードを捨てて、新しい美容室に行くことにしますか?
もう1つのシチュエーションを考えてみましょう。
今まで通っていた美容室のポイントカードがこんな感じだった場合は?
5000円の金券と交換できるようになるまで、まだ1年近くかかりそうですね。
こんな状況ならば、友人の誘いに乗ってすぐに新しい美容室にくら替えしてみる気にもなります。
上の図のように、あと1ポイントでこれまでただの紙切れだったものがお金の価値を持つようになる状況では、賢い主婦ならば「もう1回だけ今までの美容室に行ってからにするわ」となる率が高いのです。
つまり、トークンエコノミーは、消費者の行動をこれほどまでに影響を与えるものであり、しかもカードとスタンプだけでとても簡便です。後は、全部貯まったら、それなりの金品(バックアップ好子と言います)と交換できるようにすれば良いのです。
懐かしい話をすれば、グリーンスタンプとかブルーチップも同じシステムです。これらをどんどん貯めれば貯めるほど、景品交換リストからお好きな景品と交換できるわけです。クレジットカードのプレゼントもそうですね。航空会社のマイレージも、トークンの一種でしょう。ビジネスホテルのポイントカードもそう。おかげで、私の財布の中はポイントカードだらけです。薬局、総菜屋、ドーナツ屋、クリーニング屋、味噌カツ屋。もうこうなると、支払いの時に「ポイントカードはお持ちでしょうか?」と聞かれた時には、ドラえもんが慌てた時に長靴やら傘を出してしまうように、そのお店のポイントカードをすぐに出すことのほうが難しい(笑)。
さて、たまに「トークンエコノミーを息子に使ったが、うまくいかなかった。トークンシステムは万能ではない」などと言う人がいます。確かに、重度の知的障害があると適用困難なところはありますが、高機能自閉症の子どもに使ってうまくいかないと言うのです。
しかし、これはトークンエコノミー法が万能かそうでないかではなく、トークンの『さじ加減』の問題である場合がほとんどです。
ちょっと、これをご覧下さい。
このポイントカード。右下まで行って、ようやく交換してもらえるというのは、さっきまでのと同じです。しかし、そこに行き着くまでに5年ほどかかりそうです。
こんなカードを財布の中に大事にしまっておく人はどのくらいいるのでしょう。
こんなお店は、リピーターを失うこと間違いなしでしょうね。
やはり、バックアップ好子が適度にコンスタントに得られる程度に配分しなければいけないわけです。それに、20万円分利用したのに、バックアップ好子が「折りたたみ傘(Made in China)」だけだとどうですか? 店長を殴ってやりたくなるでしょう。
後編に続く(後編はこちら から)
←ポチっと一押しに感謝。
Posted by 奥田健次 教育 特別支援教育 | Permalink
2006.11.15
奇跡の名犬物語
タイ国王の絵本が日本語訳になって出版された。スマトラ沖地震の直後にタイに入国し、クーデターの直後にまたもタイに入国した、タイに何故か縁のある自分としては見逃せない絵本だ。
タイ国王の「愛犬物語」、日本語訳の子供向け絵本に http://www.yomiuri.co.jp/national/culture/news/20061115i501.htm
【バンコク=田原徳容】タイのプミポン国王が野良犬との生活をつづった「トンデン物語」が日本語に訳され、「奇跡の名犬物語」(世界文化社)の題で子供向けの絵本として出版された。 4年前に発表された原作はタイで65万部のベストセラー。国王の愛犬家ぶりは有名で、インド洋津波では国王の発案で訓練を受けた野良犬が捜索活動で活躍した。タイと日本は来年、修好120年 を迎え、タイ政府関係者も「タイへの理解がさらに深まる」と“国王本”の日本進出に期待している。 雌犬トンデン(邦訳ではタイ語の響きを生かし「トーンデーン」と表記)は、国王が1998年秋に救った野良犬の中の一匹が産んだ。賢明で立ち姿が堂々としているトンデンの特徴を詳細に記録。「テレパシーが使えるようだ」などの独自の観察も盛り込んでいる。 11月中旬から日本とタイで店頭に並んでいる。 (2006年11月15日3時13分 読売新聞)
『微笑みの国』の国王、プミポン国王の絵本。ぜひとも読んでみたい。
ところで、日本ではあまり知られていないのが、あのスマトラ沖地震の津波でプミポン国王はお孫さんを亡くしている。
タイ国王の孫も、津波の犠牲に http://www.worldtimes.co.jp/news/world/kiji/2004-12-27T193030Z_01_NOOTR_RTRJONC_0_JAPAN-165815-1.html
【バンコク 27日 ロイター】 タイのタクシン首相は27日、インドネシア・スマトラ島沖の大地震に伴う津波で、プミポン国王の21歳の孫が死亡した、と発表した。 死亡したのは、国王の長女の息子、Bhumi Jensen氏。津波が襲った時間に、クラビ沖でジェット・スキーをしていた姿が目撃されている。レスキュー隊がカオラク・ビーチで遺体を発見した。 2004/12/27 19:30
このお孫さんは、自閉症という発達障害をもつ男性であった。このことは、タイ国民なら皆が知るところだ。つまり、王室も隠そうとせず、国営テレビにも何度も出ていたという。祖父のプミポン国王と同じく、国民のアイドル的存在だった。発達障害に偏見のない国柄だと思わせるのは、彼の最期である。きっと最高の余暇(レジャー)を楽しんでいたのだろう。国民のアイドルの最期に、みな悲しみが溢れたという。
愛する孫を津波で失ったプミポン国王。そういう視点からも、この絵本を読んでみる価値があるだろう。
←クリックしていただければ幸いです。
関連記事:さよならドンムアン空港 非ジャーナリスト宣言!(笑) バンコクに来ています 帰国、そして日常へ。 正月から海外へ 子や孫の世代まで 初めてのムエタイ観戦
Posted by 奥田健次 特別支援教育 イチ押し☆の絵本 | Permalink
2006.10.16
品川でシンポジウムやります
興味のある方はどうぞおこしやす。来週、日本行動療法学会大会の準備委員会企画でシンポジストとして自分の専門分野の話題提供をします。大会のサイトはこちら 。毎回、全国から話を聞きに来て下さる方もおられますが、「わざわざ来てくれんでもエエんや~。電話くれたら家まで行きまんねん(大木こだま・談)」。
テーマは『心の理論』。または“Theory of Mind”という語で検索してもらえれば、wikipediaでも出ています。
自分の場合、こうした仮説構成概念の使用には当初から批判的。そこで扱われる課題について、操作(制御)可能な変数のみを分析し、それらの変数だけ扱えば良いのだ。『えせ科学者』ほど、仮説構成概念を使い回したくなるもの。グッドサイエンスと呼ばれるものには、定義すべきタームが限りなく少ないものだ。新しい概念を創出しまくるような認知科学は、グッドサイエンスとは言えない。
しかし、批判的に取り組んできたとはいえ、たくさんのデータを集めてきた。いわゆる『心の理論』で扱われるトピックについて、データーベースで話が出来る人ってのは日本では数少ない。ちなみに、アメリカでは『心の理論』についての批判的な研究(行動分析的研究)は、日本から遅れること5年といったところか。自分が10年前に着手し始めたころ、アメリカ人の研究者は「心の理論? 言語行動の一種でしょう」と吐き捨てるだけだった。この2、3年の間で、ABA(国際行動分析学会)の大会でもこのトピックについての研究が散見されるようになってきた。
自分は論文もいくつか書いてきたので、関心のある方はホームページの著訳書、学術論文などを参照して図書館で複写して下さい。
自分の話題提供のテーマは、これ。
「心の理論」を再考する
のっけから、「心の理論」なんて要らねえ〜!って言う予定。ま、いつもの奥田節ってことで(笑)。もちろん、まだまだ暑いのでネクタイなんぞ巻きまへんよ。シンポジウム・イズ・フリーダム♪
←クリックして下さい。
関連記事:ABA2006参加記(4) ABA2006参加記(3) など。
Posted by 奥田健次 特別支援教育 | Permalink
2006.10.01
みんなとはちがった人たち
すごく良い本だ。自分や他人のことについて『違い』を感じ始めた子ども達に読んであげてほしい。自閉症についての理解を促進するためにも、助けとなる一冊だろう。
絵本としても品質の高さがにじみ出ている。 『みんなとはちがった人たち 自閉症の英雄のこと』 。
高機能自閉症、アスペルガーの子どもたちが悩み始める年頃。こうした絵本に出会うことで、「みんなとは違うことは、恥ずかしいことではない」「みんなと違う人たちは、おかしな人たちではないんだ」「みんなと違うことは、すばらしいことなんだ」と実感できるかもしれない。歴史上でも優れた、科学者、芸術家、数学家、文学者、哲学者、コメディアンにも、同じように「みんなと違う」と言われて育った人たちがいるのだ。
子ども向けの絵本だが、大人や教師が読んでみても学ぶところが多い。また、発達障害とは無関係と思っている方々にとっても、知らないだけで自分の周囲に「みんなと何かがちがう人」と感じることがあるだろう。もしかすると、「自分こそが他の人と何かちがう」と感じている人もいるかもしれない。
美術作品としても価値のあると思うので、ぜひ関心のある人は手にしてみて下さい。
←ポチっと一押しに感謝。
Posted by 奥田健次 特別支援教育 イチ押し☆の絵本 | Permalink
2006.09.19
新連載、スタート!
雑誌『アスペハート』の最新号(第13号)から、連載をスタートしました。当ブログの暴発具合とは違って、一応、『あったか・やわらか路線』です。連載のタイトルは、『アスペラー小公子』です。本当は、『ハモろう! アスペラーズ』だったのですが。登場する子どもたちの純粋さに打たれて、直前で『小公子』になってしまいました。
年3冊だけですので、定期購読を申し込まれるのが便利かと思います。ホームページ から購入申込が可能だそうです。
第一話は、不登校のチトくんの話です。チトくんのお母さんの活躍もあって、感動的な結末を迎えます。チトくんの極めつけの一言に、お母さんと一緒に思わず笑ってしまいました。
読みやすいエッセイ風なので、専門外の方でも楽しんでいただけると思います。
←ポチっと一押しに感謝。
Posted by 奥田健次 特別支援教育 | Permalink
2006.09.06
久里浜養護学校に行ってきました。
筑波大学附属久里浜養護学校(旧・国立久里浜養護学校)で、講演ではなく、指導プログラムについての助言に行ってきました。
若手の先生方は熱心かつ柔軟な先生が多く、自分の提案する具体的なプログラムの理解は良かった。
久里浜養護には、全国各地の養護学校から出向のような形式で研究に来ている教諭が多く、3年程度で元の自治体の学校に戻っていく。この3年の間に、恵まれた環境で実力をつけて各地方に戻っていくという、なかなか良いシステムがあるのだ。
学校自体も人的に恵まれていて、1クラス6名の児童に教諭3名。幼稚部と小学部しかないので、少人数でやりたいことが実現しやすい環境だろう。スクールバスも2回に分けて巡回しており、低学年と高学年で児童の実態に合わせたカリキュラムが可能。
自分としては、自分の持ち味を生かすためにいわゆる「ハウツー」を中心に提供した。まず、何か効果的なことを実践してみないことには、教師の努力も報われないから、一面ではこれで構わないだろう。実際、緊急性のある現場において教師が「ハウツー」を得ることは大きなニーズではある。
ただ今後、その背景にある基礎理論や原理について押さえていく機会が無ければ、教師は「ハウツー」のまま終わってしまうもの。もちろん、それでも何もしないで偉そうにしているだけのベテラン教師よりは、よほど戦力となる教師ではある。だが、新しい問題に直面した際、それに対処できるようになるためには、やはり基礎理論や行動の原理を習得しておくことが望ましいだろう。そんな機会があれば良いなと。
単発の打ち上げ花火ではなく、継続的な研修計画が必要だろう。
久里浜養護の若手・中堅教諭、そして各自治体に戻ってからのこれらの教師の活躍に、保護者とともに大いに期待したい。
この写真は、教諭が作成したPECSの一例。一番、自分になついてきた男の子なんかは、さっそく何度も遊んで欲しいものの写真を自発的に外して持ってきてた。
それから、教室で個別指導の部屋。1クラスが3部屋から4部屋くらいの広さで、広々としている。
食堂から久里浜の海岸が見えた。絶景だったね。仕事だけで帰るにはモッタイナイ(笑)。
←ポチっと一押しに感謝。
Posted by 奥田健次 特別支援教育 | Permalink
2006.08.26
きょうだいの会 in 沖縄 2006
近年、兄弟姉妹に発達障害者のいる人(以下、きょうだい)に対する支援に注目が集まっている。多くのきょうだいが、幼い頃から自分のことについて相談したくても、相談できない(親に聞いてもらえない、遠慮して言えない、etc.)ことから、成人に至るまでの間にさまざまな不適応をかかえる場合がある。
今年も沖縄で『きょうだいの会』を開催しました。
参加条件は、発達障害のある子どもをどこかに預けて、きょうだいと親だけで来られること。つまり普段と逆。普段は、発達障害のある子どもが親と一緒に相談に来るとき、きょうだいは留守番しているのだ。『きょうだいの会』では、きょうだいが主役。
こうすることで、発達障害児にとっても、ファミリーサポートやソーシャルサポートを開拓するきっかけにもなる。いざというとき、発達障害児をどこにも預けられないというのは、親子共に良くないことなのだ。
そして、主役のきょうだいたち。ある小学生は「今日は、ぼくが奥田先生と遊んでもいいの?」と母親に聞いたそうだ。それくらい、普段から気を遣っている様子が伺われる。
この日は、宜野湾市のトロピカルビーチ 。幼児期から青年前期まで幅広い年齢のきょうだいと母親が参加した。時間を忘れて、泳ぎまくって遊びまくった。この日は遠慮なんかいらんから、きょうだい達もはしゃぎまくった。ビデオもカメラも撮るのを忘れてしまった。今年も、日が暮れるまで、ひたすら遊びまくり。日が暮れてから、写メを1枚。
ビーチで遊んだ後、みんなでエンダー(A&W) に移動。みんなビックリするくらい食べるし、飲む。海人(うみんちゅ)から食人(たべんちゅ?)に変身。
食事の後は、おまけ。北谷のジャスコに移動してゲーセンで遊ぶ。子ども相手に、手加減せずに太鼓の達人で勝負。そして、余裕でベンツが買えるほど鍛えたUFOキャッチャーで景品をゲットしては、きょうだい達にプレゼント。ゲーセン行くと、自分もただの子どもに戻ってしまう(笑)。大人公認の夜遊びともいう。
きょうだい同士、自然に仲良しになっていくのも良い感じだった。
楽しかったねえ。また来年、行けたらいいね。
←ポチっと一押しに感謝。
関連記事:沖縄市に来ました
Posted by 奥田健次 特別支援教育 | Permalink
2006.08.21
臨床発達心理士の講師に行ってきました
今日は大阪学院大学で仕事でした。JR岸辺にあるキャンパスで、以前、学会発表しに行ったことがあるので2回目。茶色いタイルで統一されてて、よく印象に残っている。
臨床発達心理士 資格取得を目指している人への講習会で、講師としてお話しをさせていただいた。
いつもこの参加者らは、まずほとんどの受講者の目がギラギラしているところ。ほとんどが何らかの問題意識を持ってきているからだろう。だから、講義はとてもやりやすい。
自分はいつも通り、過激なことをたくさん喋ってきたが、それらはすべて自分に返ってくると思っている。自分を追い込むために、過激なことを言っているのだ。「○○も出来ないやつは、医師・心理士・教師なんぞ辞めてしまえ!」的な発言は、「自分はそういう覚悟でやるべき仕事だ」と自分自身に言い聞かせているためのもの。オーディエンスがどれくらい、それを理解しているのかどうかは不明だが。
それから、これもいつものことだが、最初は受講生はいつも「え? あんな人(あんな恰好した兄チャン)が先生なの?」という目で見ているのは、前に立っていると、ひしひしと伝わってきている。だが、それもものの10数分で態度が変わるのだ。アンケートでも、そういうことを正直に書いて下さる方もいる。「最初、見たときは大丈夫かな〜と思いましたが、本物の臨床家なんだと言うことがすぐに分かりました」「人は見かけによらないものということを実感しました」という自由記述が目立つ。
いやいや。たいていの場合、人は見かけで判断されるもの。ただ、自分はちょっと異常なだけ(笑)。『平均』なんて言葉が、もっとも当てはまらないのが自分です。
そんな自分が書いた章があるので、働きながらでもこんな資格を取ってさらに発達支援に磨きをかけたいと思われる方は、ぜひお読み下さい。分担執筆者の中で、間違いなく、自分が一番厳しいことを書いているからね。
それと講義のときにも言いましたが、いつもこの後、講演の依頼が増えるんですよ。でも、申し訳ないですが、最近はほとんどの場合、お断りしています。話を聞くだけじゃ、現場は良くならんからね。講演に行く暇があったら、暴れてる子どもらに会いに出かける時間に充てるから。
←ポチっと一押しに感謝。
Posted by 奥田健次 特別支援教育 | Permalink
2006.06.30
【お知らせ】教職研修7月号増刊
特別支援教育関係の最新情報満載です。
これならできる“LD・ADHD・高機能自閉症への対応” ──考え方・取り組み方と今やらなければならないこと (教育開発研究所 )
当ブログで、今年の4月からLD(学習障害)、ADHD(注意欠陥多動性障害)の児童生徒も、通級指導の対象となったことを紹介した。今年4月までに出版されたこの手の教科書は、前の法律に従ったものだったが、今回の教科書は新しく施行された法規に沿った内容で書かれている。
特別支援教育のことをより良く理解するために、現場の教師・管理職向けに編集されている。また、保護者にとっても学校で受けられる特別支援の具体的なシステムをより良く理解することができるだろう。ニーズ別にページが開けるというのが便利であると、すでに好評である。
雑誌扱いなのでアマゾンでの取り扱いはないが、出版社のサイトから直接購入可能であり、書店での取り寄せも可能。手前味噌ではあるが、小中学校には1冊置いておくべき基本図書といえるだろう。保護者の要望に対して適切に応じられるよう、現場の先生方にはぜひ手元に置いておいていただきたい。
←ポチっと一押しに感謝。
関連記事:LD、ADHDの児童生徒が通級指導の対象に 発達障害者支援法の通知文書 など。
Posted by 奥田健次 特別支援教育 お知らせ | Permalink
2006.06.02
ABA2006参加記(7)
アトランタでの学会も無事終了。それなりに良い刺激を受けることはできた。総括。
まず、今大会、行動分析学の学会にしては会場内の場所表示など弁別刺激(手がかり刺激)が少なすぎて困惑した。ホテル側の要請だったのだろうか、とにかく会場が二つの建物に別れていて難しい場所移動なのに、矢印の一つすら見かけなかった。
それから、会場の部屋割りにも問題があったのではないか。同じ時間帯に、小さな会議室には聴衆で溢れかえり、地べたに座っての参加、廊下から覗いての参加などということが、2回はあった。一方で、あきらめて隣の大きな会場を覗いてみると、ガラガラに空いていた。事前に予測できないものなのだろうか。
内容についてだが、今大会の自閉症・発達障害系の発表では、やたらと“Video Modeling”法が目立った。昨年は、PECSが目立っていた。どうも、毎年ブームというかトレンドがあるのかもしれない。しかしながら、“Video Modeling”について行動分析学的に詳細な分析が出来ているかといえば、ほとんどの研究でそれが曖昧なままだったように思われる。あまり質の高い研究ではなく、実践としてもそれほどインパクトは無かった。
もっとアメリカの学生さん達には、ラディカルな視点から行動分析学の基礎を再学習していただきたい。あ、ちなみに自分は今回「SABA DONOR」なんだわ(リボン付きの名札がカックイー)。「SABAの助成金を受けている学生よ、しっかりしろ!」の一言ぐらい、言っても構わんだろう。
最後に。自分は初日からペリエ を買いまくって、会場でも酒飲みのようにペリエ瓶を持ち歩いていたのだが、3日目にして売り切れた。これは、自分の宣伝効果ではないかと思っている。ペリエ代理店は、少しばかりの謝意を示してほしい(笑)。
さあ、来年の学会はSan Diegoだ。自分のセカンドタウン。必ず発表しようと思っている。
←ポチっと一押しに感謝。
関連記事:ABA2006参加記(6) ABA2006参加記(5) ABA2006参加記(4) ABA2006参加記(3) ABA2006参加記(2) ABA2006参加記(1) “すぎ”だらけ(too muchなアメリカン) ボーイング777の機内より いざ、アトランタへ。
Posted by 奥田健次 学ぶこと 特別支援教育 | Permalink
2006.06.01
ABA2006参加記(6)
今回のシンポジウムは、アメリカのHeadsprout社が中心メンバーのものだった。
自分はもう何度か彼らのシンポジウムに参加しているのだが、今回が初めての大学院生もいたので、一緒に参加してきた。
シンポジウムの内容についてあまりここで書いても一般読者には興味のないことかもしれないので、Headsprout の仕事について紹介することにしよう。
現在、アメリカの教育的危機の一つに、アメリカの子どもの約40%が読み書きの問題を持っている ことが挙げられている。これは、National Center for Learning Disabilitiesによって2001年に報告されたことである。
これだけの問題があるのは、英語がアルファベット26文字の組み合わせによって発音が異なるという言語の構造上の特徴に起因するのであろうが、他にも経済的な格差とそれが生み出す教育格差などの社会構造も関係しているのかもしれない。
問題の原因はともかく。Headsproutはこうした喫緊の社会的課題に応えるために行動分析学者数名が起業したベンチャー企業である。つまり、Headsproutは、アメリカの子どもに効果的に「読み」のパフォーマンスを高めることにコミットした会社というわけだ。ここでの「読み」とは、テキストを読む“reading”と、文脈や内容を理解する“comprehension”の両方が含まれている。
Headsproutの「読み」指導プログラム(Early Reading)は、サイエンスベースドでありリサーチベースドである。つまり、実験的に立証された効果的な指導方法がこのプログラムの随所に盛り込まれており、よくある作りっぱなしの教材開発会社とは発想も方法も違っている。
また、子どもはオンラインで学習を進めていくのだが、子どもがあるエピソード(課題)で正解したり間違ったり、答えるのに時間がかかったりしたことは、すべて個別データとなって収集されていく。あるエピソードでは、学習がスムーズな子どもとそうでない子どもとのスコアの幅が大きすぎるといった場合、そのエピソードはバージョンアップされ、こうした幅が少なくなるまで改訂されていく。
詳細な個別データを見せてもらったことがある。確かに、10万人の学習者がいれば10万人のデータ、1万の教室のデータがあれば1万の教室のデータという感じで、学習者の達成過程がよく分かる。
教材に子どもを合わせるのではなく、子どもに教材を合わせていくというスタンス。良き臨床家のスタイルを、企業で実践しているというわけだ 。
必然的に大きな成果を上げており、教育局や第三者機関などから表彰されたりしている。
今回のシンポジウムは、自分は教材開発に関心のある大学院生を連れていた関係で参加したのだが、自分にとって真新しい話はあまりなかった。院生にとっては刺激的な内容であったと思う。
思わず笑っちゃったのは、このEarly Readingを導入している小学校の登校シーン。スクールバスの中身を改造していて、みんながブースの中のパソコンに向かってEarly Readingをやっていた。やらされているというのではなく、教材自体が楽しいので進んでやっている感じだ。バスの中でゲームボーイで遊んでいる感覚なのだろう。
自分の『関西んぐりっしゅ』も、Early Readingでスキルアップしてもらおうかと本気で考えたりして(笑)。
Vice President の Janet Twyman とは、今回は挨拶程度しか話はできなかったが、こちらの仕事もまた見せられるように精進しなければならない(遅々とした歩みだが)。
←ポチっと一押しに感謝。
関連記事:ABA2006参加記(5) ABA2006参加記(4) ABA2006参加記(3) ABA2006参加記(2) ABA2006参加記(1)
Posted by 奥田健次 学ぶこと 特別支援教育 | Permalink
2006.05.30
ABA2006参加記(4)
またまたシンポジウムに参加。これまた自分の専門分野。
『心の理論(theory of mind)』ね。ただし、このトピックを扱う場合、研究者のお里が知れるっていう部分がある。
今回のシンポジウムのカテゴリーが『自閉症』『実験的分析』となっていたので、大いに期待していった自分が間違いだった。ちなみに、この連中もハンドアウト無し。なんなんだろうね、不親切な話だ。
まずは、企画者によるプレゼンテーション。これは、単に行動分析学の立場から自閉症の『心の理論』論を批判するといった内容である。前提として「行動分析学の立場からまだ批評がされていない」みたいなことを言っていたけど、そんなことはないだろう。
自分は山ほどやってきたよ、そんなこと。論評だけでも、これぐらい。
奥田健次・井上雅彦(2000).自閉症児への「心の理論」指導研究に関する行動分析学的検討−誤信課題の刺激性制御と般化−.心理学評論, 43(3), 427-442.
奥田健次(2001).認知発達と言語行動:「心の理論」研究から. 日本行動分析学会(編), 浅野俊夫・山本淳一(編),ことばと行動:言語の基礎から臨床まで(pp. 189-210). ブレーン出版.
奥田健次(2004).「心の理論」、なにができるのか.吉備国際大学臨床心理相談研究所紀要, 1, 17-23.
まあ、どなたかが言っていたことだが、「英語で書いてよ」って。そうだね、英語で書かなきゃいかんよな。それって、公用語だからって訳ではないよ。英語論文しか目を通さない君たちのために、仕方がないから書いてやる しかねえかって話(笑)。なんとか時間を作って書くしかねえな。
話を戻そう。この最初の発表者は、『心の理論』を『視点取得』と位置づけて理論分析している。これって、まったく自分の論評と同じではないか。この発表者に寄れば、3つの視点取得があって、『言語的視点取得(verbal perspective taking)』『感情的視点取得(emotional perspective taking)』『知覚的視点取得(perceptual perspective taking)』が、さらっと説明されただけ。
2番目の発表者については、実験をやったようだが結果は文章でしか提示されていない。グラフが無いのだ。おまけにハンドアウトも無いから、お話しにならない。内容については『心の理論』というよりも、自閉症論についてという感じであった。
3番目の発表者が一番ましだった。聴覚刺激(20dB、40dB、60dB)に対する定位反応(orient responses)から、自閉症児と健常発達児との差違を見出すような実験デザインであった。データもグラフで表示されていた。また、馴化(habituation)に注目した実験デザインも面白いなとは思う。ただし、結論が面白くもなんともない。討論も全然、面白くなかったから、眠りの境地だった。
要するに、自閉症児は健常発達児と比べて異なった反応パターンを示すということを明らかにしただけ。そこから、「馴化に障害がある(impaired)」とか、「刺激に対する反応が弱い」、「オペラント/レスポンデント学習に問題がある」、 「社会的刺激に対するinsensitivity」、「知覚的な偏好がstereotypyを生み出している」などと結論づけたところで、それがどうしたという印象しか残らない。それは、自閉症と診断されるに至る行動群を持つ子どもがいるわけだから、そういう実験計画を立てれば差違がでるのは当然のこと。
それが何か特効薬の開発にでも繋がるならば、一定の意味もあるかもしれないが、ほとんどの研究が「やっぱ、自閉症の子どもって健常児と違うよね」で終わってないか? これは、アメリカに限らず日本も含めた世界各国の自閉症研究者の特徴なのかもしれない。
ちょうど5年前に、自分はこんな辛口論評(「心の理論」研究に対する批判論文 )をホームページに書いている。時代は何も変わっちゃいない。
もう『自閉症論』なんかのシンポジウムには行かないようにしよう。ストレスと怒りが貯まるだけだ。
←ポチっと一押しに感謝。
関連記事:ABA2006参加記(3) ABA2006参加記(2) ABA2006参加記(1)
Posted by 奥田健次 学ぶこと 特別支援教育 | Permalink
ABA2006参加記(3)
今日は自分の専門分野に近いポスター発表を見に行く。
面識のない研究グループだが、さっそく質問してみる。
自閉症児の『共同注視(joint attention)』についての研究。アセスメントと指導の両方の発表があった。いずれもデータを出してはいるものの、もう少し手続きを明確にしてほしかった。
少なくとも、この手の実験研究においては、セッティングについては図示するのが当然ではないか。どこに、実験者と子どもが座っていて、提示されるアイテムはどの位置、カメラはどの位置ということが分からなければ、リプリケーションも出来ない。
この点について訪ねると、口頭での説明が始まる。だから、それが不十分だからってセッティングを図示するように求めるとレジメの裏に書いてくれた。
この手の研究ならば、日本の研究者においても、実験条件や結果をクリアに出していると思う。例えば、以下の研究などがその一例。
山本淳一(1996).自閉症児における前言語的行動の成立条件:共同注視、指さし、リファレンシャル・ルッキングの行動分析.文部省科学研究費補助金重点領域研究(認知・言語の成立2),41-52. Tsuchiya, R., & Yamamoto, J. (2001) . An experimental study investigating the conditions for establishing joint attention and declarative communication in children with autism, Japanese Journal of Special Education, 38(6), 33-49.
行動分析学以外の立場でも、以下のようなものがある。
Matsuzawa, M. & Shimojo, S. (1997). Infants fast saccades in the gap paradigm and development of visual attention. Infant Behavior and Development, 20, 449-455.
Matsuzawa, M. (2001). Development of target-selection process in generation of saccadic eye movements in infants. Perceptual and Motor Skills, 93, 115-123.
これらって、実はね、今から3年前の日本発達心理学会で自分が企画したラウンドテーブルのトピックなのだ。我ながら、なかなか硬派な企画をしたものだと思っている。
いつか、このラウンドテーブルをそのままアメリカに持ち込んでみたいものだ。日本の発達心理学者の大半が軟派なデータしか出さない(出せない)でいるが、乳幼児を対象にした発達研究では、かなり硬派でしっかりした実験研究も多いのである。もちろん、行動分析学研究者の仕事が硬派だってことは言うまでもない。
それにしても、この写真。なんだか喧嘩してるみたいに見えなくもないが、そうではなくって(笑)、「子どもの視線をレコードするのは難しいことでしょう、どうやってやったの?」 なんて質問しているところだと思う(ペリエ 、片手に)。
←ポチっと一押しに感謝。
関連記事:ABA2006参加記(2) ABA2006参加記(1)
Posted by 奥田健次 学ぶこと 特別支援教育 | Permalink
2006.05.29
ABA2006参加記(1)
初日はのんびりと思っていたが、結局、真面目にペリエ 片手にシンポジウムに出てしまった。いきなりだが、アメリカらしい典型的な良い部分と悪い部分がはっきり出ていたシンポジウムであった。
“Teach Town”という自閉症児へのCAI (コンピュータ支援教育)の会社主体のシンポジウム。
アメリカでは、こうした企業が研究発表するケースは日常茶飯事であり、それなりの品質保持と企業PRが目的なのであろう。これ自体、決して悪いことではない。
しかし、内容に関しては今イチだった。不親切なことにハンドアウト資料も企業のチラシ1枚と、印刷中の研究論文のコピーだけ。他の会場の盛況ぶりと比較しても、大きな会場を借りている割に、さっぱりの客入りだった。
この企業から最初のプレゼンをした女性は、コンピュータを指導に使う利点として、次のようなことを挙げている(といっても、資料がないので参加した自分の速記メモ頼りだが)。
教材を減らすことができる。 厳密なデータを収集できる。 スタッフトレーニングが容易である。 トリートメントにかかるコストを減らす。 多くの子どもにとって動機づけを高める。 獲得を促進する。 すぐに試行を提示できる。 般化。 即時強化。
上記のことは、確かにその通りであろう。
しかし、つまるところ『便利でお手軽』 ということを売りにしているのであって、職人たる自分の方向性とは異なっている。発表者は「教室を走り回る子どもがいて、教師が『ナンシー、ナンシー、ナンシー、こっちきて座って、ナンシー、ナンシー!』と呼びかけて大変だけど、コンピュータを使えば、じっと座ってくれる」 みたいなことを言っていた。
確かに、大学での学生指導をやっているときに、学生が教材の準備にちょっとでももたついていると、その隙に子どもが離席するなんてことはよくあること。アメリカでは、だからコンピュータを使う。だが、自分は学生に「もたもたするな」「子どもを叱るな、もたもた準備しているお前が悪いのだ」「エスケープされるのを待つんじゃなくて、こっちから準備ができるまで離席を許すように」 などと指導している。そして、パソコンの前での学習では動機づけが高い、その利点を活用しようというアメリカ的発想。自分は違う。「自閉症の子どもに好かれるセラピストになれ!」 くらいのことを、学生らには指導しているのだ。理論は同じでも、方向性が違うのだ。
後は提示されたデータ(Pre-Post Test)について。事前テストで平均60%の正答率だったのが、事後テストで約90%に上がっている。しかし、事前テストの正答率が60%と考えると、これはあまり驚くべき変化ではない。最初からある程度のコンピュータスキル(少なくとも着席しての課題従事スキル)があったのではないか、との疑問を持った。
この疑問は、次の発表者によって裏付けられた。次の発表者は、大学教員の立場からこの“Teach Townプログラム”と“教師による指導”との比較研究を行った結果のプレゼンだった。結果は、確かに“Teach Town”で一定の効果もあったが、参加児の中には“Teach Town”が効果的でない子どももいることを示していた。今後の課題の一つに『どんな子どもが“Teach Town”に合うのか?』としていた。ちなみに、この発表者はこのシンポジウムの指定討論者でもある。
一応、フェアな討論もあった。しかし、シンポジウムの企画者でもあり最初の発表者でもある女性は、この企業代表ということもあって、効果的なことを強くアピールしていた。ちょっとクーラーが寒く感じてしまった。
自分が相手にしている年少の自閉症児をみれば、コンピュータに向かうことができるまでにある程度のトレーニングが必要 だということ。つまり、CAIは結構なことだが、その指導を開始するためのレディネスが問われなければならない。この辺りの議論が不足していたことが残念である。
自分の好みで言わせてもらうならば、やはり何でも『お手軽、便利』というのは嫌いである。アメリカ社会では、色んな人が教師・セラピストをしている。教育レベルの高い人もいれば、そうでない人もいる。人種も母国語もさまざま。だから、マニュアルが必要な社会というわけだ。こういう社会で作られた資格は、したがって『最低限の品質保証』的な意味合いが強いといえる。戦後、アメリカを模倣し過ぎた日本でも、資格は『最低限の品質保証』の色彩が強い。自分は、そんなアメリカの資格なんか要らない。日本の資格も要らない。
自分が共感するのはドイツのマイスター制度である。パン職人になるにしても、6年間の修行が必要だという。6年だよ。医者と同じだ。
残念なことに、日本はアメリカ化するばかりで合理化社会に転じてしまった。NHKの『プロジェクトX』 が最後の望みだったのだが、この番組も終了してしまったのも時代の流れか? 早く『プロジェクトX2』が始まることを願っている。
自分としては、あえて時代の流れに逆行して合理主義一辺倒を否定し、マイスター制度に倣っていこうと思う。ただし、職人といっても「黙って見てろ、技を盗め」などと言ったことはない。きちんと、理論の説明はするしデータに基づいて指導している。データに基づく職人たれ、である。
←ポチっと一押しに感謝。
Posted by 奥田健次 学ぶこと 特別支援教育 | Permalink
2006.05.01
LD、ADHDの児童生徒が通級指導の対象に
本年4月から、LD(学習障害)、ADHD(注意欠陥多動性障害)の児童生徒も、通級指導の対象とされた。
昨年12月の中教審「特別支援教育を推進するための制度の在り方について(答申)」 の提言を踏まえたものだ。
これの「2.LD・ADHD・高機能自閉症等の児童生徒に対する指導及び支援の必要性」において、
LD・ADHD・高機能自閉症等の児童生徒の状態像は様々であり、周囲の環境によって変化することも多いため、個別的かつ弾力的な指導及び支援が必要となる。このため、各学校における教育課程の実施の形態についても、通常の学級における教員の適切な配慮、ティーム・ティーチングの活用、個別指導や学習内容の習熟の程度に応じた指導の工夫などに加え、必要に応じて、通常の学級を離れた特別の場での指導及び支援を受けられるようにすることが有効 である。
上記のようなことが述べられている。
これまで、これまでの『通級による指導(通級学級)』では、障害種別や指導時間数などに制限があって、どちらかというと、「使えそうで使えない」ものであった。
それが、この4月1日から弾力的に利用できるようになったということだ。
ところが、自分の知るところ実態は、まだまだ旧態依然としている。市町村の就学指導で「普通学級は困難なので、特殊学級に」と言って『特殊学級判定』を出しておきながら、学区内の小学校には特殊学級がない。そこで、学区外の特殊学級のある小学校に入学するように指導されるような事例が、自分のクライアントでは今年度3件もあった。学区外の小学校に通わせるためには、地方によっては保護者が片道1時間もかけて送り迎えをしなければならないのだ。だったら、スクールバスを出せ、である。「越境するな」 と言っておきながら、教育委員会が越境させようとするのだから。
ひどい地域では、「特殊学級でしっかり個別指導をやりますよ」と保護者に言っておきながら、4月になって入学してみると保護者に何の説明もなく普通学級に入れるような事例もあった。しかも、ティームティーチングのようにアシスタントを付けるわけでもない。「行けるところまで行きましょう」という説明。あまりに無責任だ。「行けるところまで行きましょう」という、よくある言葉を翻訳すると、「駄目になるところまで放っておきましょう」という意味なのだ 。
これらすべて、要するに「お金」の問題。財政が苦しいのだ。「お宅の子どもに出せる金はねえ!」 という意味。
せっかく、文部科学省が作ったこうしたフレキシブルな制度も、都道府県、市町村レベルでは財政面の問題を抱えており、全然機能していない。
正直、教育委員会の姿勢からは相変わらず「保護者が諦めてしまうのを待とう」 と思われても仕方ない態度を感じる。
これらの茶色い鍵かっこ部分 は、もちろんそんな言い方を役所の人間がするわけない。だが、これらは、役所に働く方で心ある仲間から聞いた『お役所の本音』 である。このわが同志が言うには「だからこそ、保護者は諦めずに要望し続けて下さい。保護者が諦めたら本当にそれで終わり」 とのこと。
まったくその通りだ。
←ポチっと一押しに感謝。
関連記事:発達障害者支援法の通知文書 しない させない 越境入学 など。
Posted by 奥田健次 特別支援教育 | Permalink
2006.03.18
高機能自閉症の高校生バスケット選手が大活躍
ミラクルプレーで話題の高校生バスケット選手にハリウッドが映画化権争い http://abcdane.net/blog/archives/200603/basket_waterboy.html
2週間ほど前に、米国ニューヨーク州の高校で4分間に20得点を挙げるミラクルプレーをした高校生にオリンピック以上の注目が集まったが、映画業界ではこの高校生の感動のストーリーを映画化しようと火花を散らしていると言う。
ミラクルプレーを連発した高校3年生のジェイソン・マクエルウィン(Jason McElwain)君は、高校の地元の大会の最後の試合で、最後の4分間に登場した。ジェイソン君にとって公式戦出場はこれが最初で最後。今までジェイソン君は、選手としてではなくマネージャーとして選手に水をあげたり、ボール拾いをしたりでチームに貢献していたのだった。
最後の4分間に投入されたジェイソン君が放った最初のシュートはリングすらかすめないエアボールだった。しかし、その後に6本の3ポイントショートを決める芸術的なプレーで20得点をあげ、試合が終了すると生徒がコートにかけより全員でジェイソン君を胴上げするシーンが感動を呼んだ。
実はジェイソン君は自閉症で、選手たちが練習を終えた後にひとりで体育館に残り、シュート練習をしていた努力が実った20得点だった。
ジェイソン君は、NBA選手でT-MACと呼ばれるTracy McGrady(トレイシー・マクグラディ)にあやかって、J-Macとも呼ばれているが、このジェイソン君にハリウッドが目を付けた。
ディズニーやワーナーといった大手を含めて、25のプロダクションがジェイソン君の両親に映画化交渉の話を持ちかけていると言う。
学校でも友達の多いジェイソン君は「僕は他の人たちとそんなに違わないし、自閉症であることを気にしていない。ただ、僕がそうであるだけということ。他の自閉症たちの人に言いたいのは、がんばって夢を持ち続けていれば、チャンスは訪れ、きっと夢は叶うということ」と話している。
ふだんは雑用係だったジェイソン君のことを現代のリアルウォーターボーイと呼んだりしているニュースキャスターも居ましたが。
とにかく、ジェイソン君のミラクルプレーに全米が驚愕して話題になって、その後のインタビューなどで実はジェイソン君が自閉症だった…といったことが伝わったという感じでしょうかね。
上記の記事のサイトに、そのドキュメントのVTRがあるのでご覧頂きたい(クリック )。ジェイソン君本人もインタビューに答えている。
この記事を読んで、自分は率直に次のようなことを思った。
何か一つのことを不満を言わずに続けること 。簡単なようで、これほど難しいことはない。
またしても自閉症の子どもから大切なことを教えられた。
←ポチっと一押しに感謝。
関連記事:ミサイルのようなロッカー 転んでもタダで起きない など。
Posted by 奥田健次 学ぶこと 特別支援教育 | Permalink
2006.03.12
ADHDの新薬について
注意欠陥多動性障害(ADHD)をもつ子どもは、普通学級1クラスに1〜2名いるとされる。
現在、新薬の開発(治験)が進められており、その有効性に期待が寄せられている。
たまたま出張先の新聞(神戸新聞)の朝刊(3月12日)で、『注意欠陥多動性障害 米系企業 新薬申請へ 年内にも厚労省に』という大見出しが1面トップで扱われていたのを見つけた。
米系製薬会社のヤンセンファーマが開発したのは『塩酸メチルフェニデート』であり、すでに認可されている『リタリン』と呼ばれる治療薬と同じ成分が使用された治療薬である。ただ、神戸新聞にも書いてあるが、アメリカでは服用者に死者も出ており、FDA(米食品医薬品局)では心臓血管障害のリスクを高めるとの警告表示を行うよう勧告している。
この『塩酸メチルフェニデート』が今年、厚労省に製造販売承認を申請するという。
また、同じく米系の日本イーライリリーも『塩酸アトモキセチン』をADHD治療薬として開発中であり、2年後には日本でも使用できるよう厚労省に承認申請する見通しだという。
ちなみに、『塩酸アトモキセチン』のほうは『リタリン』に含まれる中枢刺激性成分は含まれていない。このことは神戸新聞の記事には説明されていなかった。自分は昨年、イーライリリーに招待され講演をしてきた。どちらかというと、製薬会社に対する厳しい言葉が7割、期待の言葉が3割だったと思う。
自分は医師ではないので薬物の処方は出来ないが、数多くのADHDをもつ子どもを支援する仕事をしている。薬物療法に関していえば、まず選択肢の幅がどれだけ用意されているかだ 。
薬だけで何もかも解決するものではない。かけ算の九九を暗記できる薬や友だちとうまく遊べるようになる薬など、無いからだ。
大切なことは教育であること は間違いない。ただ、少なくとも教育を受けやすい状態を整えてやるための方法は、可能な限り受け入れていくべきではないか と考えている。
副作用についてネガティブな印象を持つ方は、当然ながら大勢いる。だが、ただの風邪薬でも副作用はあるし、自分が現在服用している鼻炎アレルギーの薬の副作用は激しいものがあるが、それでも服用しない状態のほうが苦しいので飲み続けている。風邪薬は飲むのに、ADHDや発達障害の薬だけ拒否することには、いささか疑問を感じる。
薬を出せばそれでよいと思い込んでいる医師は大嫌いである。同じく、薬を飲ませればよいと考えている学校の教師も大嫌いだ。
繰り返し言うが、大切なことは教育なのである 。
←ポチっと一押しに感謝。
Posted by 奥田健次 特別支援教育 | Permalink
2006.03.04
特別支援教育理解度チェック
島宗先生のブログ で紹介されていた。
第一法規(株)の『3分でできる特別支援教育理解度チェック』 。
結構、ひっかけ問題だらけだった。よく読んでトライしてみてほしい。
文科省も地方の教育委員会も、半数近くが居眠りを始める集合研修より、こんな形の学習支援に力をそそいでみたらどうだろ?(島宗先生のブログより)
まったくその通りだと思う。こういう教材やワークシートなど、学習者に能動的な行動を求めるようなツール がどんどん開発されるべき。
この時期、就学前や進級前の保護者たちは、発達障害のある子どもの進路のことや進路先での処遇のことやら、気が気でない。教育相談のほとんどが、こうした進路のことである。最初から分かっていることとはいえ、地方によって行政の対応にかなりの温度差がある。
行政としては支出をいかに減らすかという強い圧力がある ので、なんだかんだで保護者が諦めてしまうのを期待しているようにさえ感じる地方もあるのだ。保護者が黙ってしまえば終わり。口を開けて待っていても、行政は何もしてくれない。教育委員会の中でも、事務系の人間などは特別支援教育(そして発達障害者支援法も)のことを全然、理解していない人がたくさんいる。だが、保護者も特別支援教育のことをよく分かっていない人もたくさんいるのだ。
このWeb教材。ちょっと遊んでみてほしい。
←ポチっと一押しに感謝。
Posted by 奥田健次 特別支援教育 | Permalink
2006.02.15
ミサイルのようなロッカー
ブログやってると、いろんな仲間から「記事にして下さい」という要望も寄せられる。
今回はアスペルガー症候群と診断されたロッカーを紹介しよう。
ヴァインズのクレイグ、自閉症の一種と診断 http://www.barks.jp/news/?id=1000003844 2004-11-22 バークス
度重なるトラブルでバンド活動を事実上、休止しているザ・ヴァインズだが、マネージャーはバンド解散の噂を否定している。ヴァインズはこの夏、メンバー間の争いが絶えず、予定していた全米ツアーをキャンセル。また新たに、フロントマンのクレイグ・ニコルズがアスペルガー症候群を患っていることも明らかになった。
これは、11月19日にオーストラリアで開かれた公判で明かされたもの。ニコルズは、カメラマンへ暴行をはたらいた容疑で起訴されていた。この裁判の中で、彼が最近、自閉症の一種であるアスペルガー症候群だと診断されていたことが明らかになった。
バンドのマネージメントは、ニコルズの病状について公式サイトthevines.comにこう声明を発表している。「この半年は、バンドやその周りのv
しかしながら、ニコルズは彼の愛する音楽活動に戻ることを望んでおり、バンドの解散はあり得ないと説明している。「バンドは解散していません。クレイグは、ザ・ヴァインズとして曲を書いたりレコーディングするという作業に戻るのを楽しみにしています。それが彼の愛することであり、生きる証なのです」
アスペルガー症候群は、心の病気ではなく、脳の特性が原因で起きる発達障害の1つであると言われている。一見、ごく普通に見えるため、理解されにくく、その言動から単なる我がままや怠け者と誤解を招くことが多々あるという。
5月にシドニーで行なわれたコンサートの途中でカメラマンを蹴り、そのカメラの壊した容疑で起訴されていたニコルズだが、この日の公判で無罪を言い渡されている。
Ako Suzuki, London
ちなみに、アスペルガー症候群をもつ人は300人に1人、あるいは研究者によってはもう少し多いとされている。満員電車1両に1人いるようなもので、誰もが出会ったことのある人達である。知的な遅れはなく、逆に突出した能力を持っていることが多いため、施設に隔離されることなく地域社会で通常の生活を営んでいる。ただ、社会性やコミュニケーションに困難性を持っている のが特徴だ。
さて、このニコルズ君。ライブ中に本気で喧嘩してしまったり、ライブ自体をキャンセルしてしまったり。来日したときのライブでもメンバーと噛み合わず、途中でメンバーや客にブチ切れてしまったり。聞くところによると、コーラとマクドナルドが大好き で、コーラを好きなだけ飲みたいからマクドナルドでアルバイトしたこともあるそうだ。
とうとう、カメラマンへの暴行で起訴されてしまったわけだ。その後、アスペルガー症候群と診断されるというパターンであった。
アスペルガー症候群と診断されるのが早ければ早いほど、本人にとっても周囲にとっても理解が進みやすい。また、早期の援助も可能である。最近では、この症候群についての理解が進んだため、早期診断がなされるようになってきた。
教育現場でも特別支援教育が推進されつつあり、アスペルガー症候群の子どもにも一人ひとりの特性に応じた教育支援が保障されつつある。
自分のところにも、アスペルガー症候群の診断を受けた子ども達が、たくさん相談にやってくる。初診時、年少の子どもで4、5歳、大きい子どもでは中学生や高校生である。今のところ、小学校入学後に診断される子どもがほとんどだ。欲をいえば4、5歳で診断を受けて相談に来てもらえると、予後の見通しの良い支援を提供しやすい。小学校高学年以降になって初診でこられても、月1回や週1回程度の支援では心許ない。
彼(彼女)らの社会性やコミュニケーションの困難を克服するためには、本人だけでなく周囲の対応の仕方も重要 になってくるのだ。
このロックバンド【The Vines】。最初からアスペルガー症候群だってことが分かっていたなら、逮捕されることはなかっただろう。どういう意味か? 自分なら、最初から壊しても良いカメラをプロレスラー(サクラ)に持たせておき、納得いくまで壊させる。それを計画的に 演出として行ってしまえば問題はなかったのだ。アーティストには色んな演出が付きものだろう。破壊大好きアスペっ子には、破壊の演出を用意しておいてあげましょう。演出以外の破壊をしてしまった場合には、しっかり相応の償いをさせれば良いのだ。
アスペルガーのロッカー。略すと、アスロック。イージス艦に搭載されているミサイルの名前と同じである。
アスペルガー症候群について、10歳の少年が自分で書いた本をご覧いただきたい。関心の無かった人にとって、アスペルガー症候群の子どもの特徴や能力の高さ、そして早期診断と早期支援の重要性を理解して頂くには良書だろう。
←ポチっと一押しに感謝。
Posted by 奥田健次 音楽 特別支援教育 | Permalink
2006.02.08
講演を終えて
年始から2つ講演を行った。ブログでも紹介した が、神戸と愛媛に行ってきた。
神戸のほうは公立学校の教員対象だったためクローズドな講演会だったが、兵庫県内各地から熱心な先生方が話を聞きに来られた。
愛媛のほうは一般向けに公開された講演会だった。たまたま同日、特別支援教育関係の別の講演会が近くであったそうだが、それにもかかわらず300名余の参加者に集まっていただけた。遠くは関東方面から駆けつけて下さった方もおられたし、さらには自分が海外でみている子どものお爺さままでお越し下さった。3時間の講演を、体感速度1時間半ほどだったと思うが、休憩もなく走り抜いた。
参加して下さった親御さんがレポートを書かれている ので、参考にされたい。
なお、愛媛での講演は地元新聞の記者が勉強に来て下さった。講演が終わってから、短い時間の取材も受けた。翌日、記事になっている。
「20060204.jpg」をダウンロード
おおむね、記事通りのことでよいのだが、少し誤解されそうな記述があったので訂正しておきたい。
新聞記事には「行動障害の早期発見、予防は小学二年までが重要」と書かれているが、自分はこのように言ってない。自分が話したことは「発達障害の早期発見、早期介入が重要だ」「行動障害については小学校2年生までに手を打っておかねば大変厳しい青年期を迎える」ということである。そして、もちろん小学校2年を過ぎても大変ではあるが対策はいくらでもある。
記者の方には、何かの手違いで主催者から開始時間が誤って30分遅れて伝わっており、前半部分を聞き逃されたそうで仕方がない。だが、今回の講演で大切だった部分はきちんと伝わっていた。記事の最後に「単に『ダメ』としかるのではなく、具体的な方法を教えて練習させることが大切。放置してはいけない」と書いて下さっている。その通り。具体的な行動目標を立てること。説得するのではなく、出来るようになるまで練習を繰り返すこと。 これが大事なのだ。
両方の講演に関わって下さった皆様。感謝しております。
それにしても、自分は実は最悪のコンディションだった。1月には飛行機に12回乗って各地を移動した。このままでは年間140回を越えるではないか。マイル王 確定だ。自分はどうも飛行機の降下時、高度9,000メートルから4,000メートルあたりでガタンと体調を壊しているようである。
飛行機を降りてから半日ほど、脳や足の裏、二の腕など、体の各所がズキズキ痛む。どうやらエコノミークラス症候群 のようだ。これはやばい。講演もコンスタントに笑いをとっているものの、どうも自分としてはキレが今一つ悪い。そりゃあ仕方がない。適度にどこかにもたれて倒れないようにしながらトークしてるんだから。晩年のカラヤン(←指揮者ね)のように。
職場の仕事も最悪なほど忙しい。学部の講義の成績評価、卒論評価、来年度のシラバス作成。大学院の成績評価、修士論文の査読。おまけに朝イチから入試の監督。それに会議の連続。この3日ほど、睡眠時間2時間未満だ。明日も修士論文の口頭試問を朝から夕方まで。夜にはケースカンファレンス。その他の雑務をこなしてから、修士1年の研究指導。複数の依頼原稿の執筆やら、メールの対応などは真夜中に。そして気晴らしにブログ記事を書く。
おかげさまで栄養ドリンク を毎日飲むようになってしまった。こりゃあ、いかん。
そんなわけで、講演はなるべくお断りしております。
←ポチっと一押しに感謝。
Posted by 奥田健次 特別支援教育 | Permalink
2006.01.06
神戸で、愛媛で。
この冬の講演を。
最近、ほとんどの講演は断っている のだが、どうしても断れない場合もある。
まずは神戸。主催は県立障害児教育センター。
受講対象は「盲・聾・養護学校教員、小・中学校の障害児教育担当教員(通級による指導担当者を含む)」となっているので、一般の方は参加することができない。
会場が、兵庫県民小劇場 ということなので、雰囲気的には講演というよりカンツォーネの一つくらい歌いたくなるような場所だ。
もう一つは愛媛県松山市 。こちらは一般の方も参加できる(要・予約)。
日 時 2006年2月4日(土) 13:00~16:00 場 所 松山大学 820番教室 演 題 特別支援教育―危機感のある予防的アプローチについて―
詳しくは、主催のダンボクラブのホームページ をご覧下さい。後援に、福祉協議会、愛媛新聞社、NHK松山放送局、南海放送、テレビ愛媛、あいテレビ、愛媛朝日テレビ、FM愛媛。
かなり大きな講演会になりそうだ。特別支援教育に興味・関心のある方は、どうぞご参加下さい。お問い合わせは、主催者のほうにお願いいたします。
←ポチっと一押しに感謝。
Posted by 奥田健次 特別支援教育 お知らせ | Permalink
2006.01.01
発達障害者支援法の通知文書
2006年元旦を迎えた。
今年、一発目の記事は特別支援教育 関係である。
平成17年(2005年)4月から『発達障害者支援法』 が施行された。この法律は、2005年秋に自民・公明の賛成多数にて採択された『障害者自立支援法』とは異なる ので、専門外の方はご注意いただきたい。
前者の『発達障害者支援法(以下、支援法)』は、厚生労働省と文部科学省が省庁の壁を越えて作成 したものであり、これに関わった国会議員も超党派から構成されていた。
今まで学校や地域社会において、発達障害児・者に対する無理解から十分な支援が受けられなかったのだが、この支援法を通して地域全体で理解と援助を深めていくことになったのだ。
さて、こうした教育関係の新法が施行されると、中央から各地へ「通知」 がなされる。これは非常に重要な意味を持つものである。差出人が「文部科学事務次官」と「厚生労働事務次官」であり、宛先は「各都道府県知事、各指定都市市長、各都道府県教育委員会教育長、各指定都市教育委員会教育長、各国公私立大学長、各国公私立高等専門学校長」となっている。
ところが、それにもかかわらず特別ニーズのある子どもに対する支援が何もなされないどころか、相変わらず「我慢を強いる」自治体が山ほどみられる。
たとえば、そのご家族の居住する学区の小学校には特別支援学級が無いという理由で、学区外の小学校に越境するよう迫られる ことがあるのだ。教育委員会の言い分を聞いてみると、「部屋がない」「金がない」「学区外の学校はセンター校として良い支援をやっているから」 などという。
場合によっては、母親が送り迎えを6年間しなければならないことになる。そんなことをさせたら母親が燃え尽きてしまうのではないか。「越境するな」 というのは聞いたことがあるが、教育委員会が「越境しろ」といっていいのだろうか。越境を強いるならば、スクールバスか公用車を出せなのだ 。
力のある現場教師の仲間達にこの話をすると、「部屋がないとか金がないじゃなくて、やる気がないんでしょ」 とバッサリ。そして「余分な部屋がないと言うのなら、校長室でやればいいんだから」 と激励された。まったくだ。現場にこういう教師がいてくれると本当に力づけられる。校長も、校長室を教室にされたくなければ、部屋の一つくらいなんとかしろなのだ。
クライアントの保護者達が何度となく教育委員会と交渉しているが、ほとんどまともに取り合ってくれないようである。「もう、無理かもしれない」と弱気だ。だが、上記の「通知」の存在があるのだ。自分は絶対に、すべての保護者が冷静に交渉していけば、学区内に特別支援学級が新設されると信じて疑わない 。もし、この「通知」を無視する自治体、教育委員会などがあれば、堂々と具体名を公表していけばよい。
これまでの特別支援教育の流れを無視してきた自治体や教育委員会。各地で大きな温度差ができてしまったのだが、それがこれからどんどん浮き彫りになってくるだろう。少なくとも、自分に付いてきてくれている保護者達には見抜けるはずだ。土木ゼネコン大好き自治体が多くて目を覆うばかりだが、教育や福祉の充実した自治体もあるだろう。そして、ろくでもない自治体でも保護者が諦めてしまった時点でおしまいなので、あきらめずに変えていこう。
発達に障害のある子どもたち、その保護者へのお年玉代わりに、この「通知」ファイルを差し上げたい。教育委員会との交渉に利用可能な大きな武器となるのは間違いない。教育委員会の連中には、これを読んでいない給料泥棒もたくさんいるはずだ。
就学だけでなく、医療や福祉、就労支援などの様々な面で自治体のサービスに納得いかないことがあれば、この「通知」を利用されるとよい。
←ポチっと一押しに感謝。
「shienhou_tsuuchi.pdf」をダウンロード
「shienhou_tsuchi2.pdf」をダウンロード
Posted by 奥田健次 経済・政治・国際 教育 社会 特別支援教育 | Permalink
2005.12.17
脱稿、そしてなぜかトイレ話へ。
脱稿 。気持ちのエエものである。長いこと詰まっていたものが一気に、という感覚。
あれ? これ何かに似てない?
そう。脱糞(だっぷん) 。特に、便秘後の。
下品だと言われるかもしれないが、自分はまったく気にしない。
これまで、どれほどトイレットトレーニング をやってきたことか!!
脱糞、いや脱稿後なので、このネタを出してみようか。ちなみに、脱稿は脱稿であって、脱肛ではないけれども。
子育てママ たちは、子どものトイレの自立に結構手を焼いている。子どもによっては、お母さんが「いくら頑張っても、うまくいかない」「もう1年以上、頑張ったけど、どうしてもオムツが取れない」などと嘆いている。
自分は今や「トイレットトレーニングは朝飯前」 と言っている。そして、どんなトイレの問題でも自分がやれば1日で治すし、家で保護者にやってもらっても2、3日から1か月ほどで成功している(排泄系に医学的問題がないこと、成熟レベルが一定以上であることが前提である)。
途方に暮れていた親御さんからは感謝感激されるのだが、あくまで自分としては「朝飯前」である。こんな程度は自慢にもならない。
そのうちトイレッティングの本を書くことにしよう。それほど助かる人がいるのなら。
そういえば自分が大学院生の頃、トイレットトレーニングで世界的権威であるFoxx博士が来日 したとき、自分と二人っきりでランチを食べた。あれは名古屋だったな、確か。一緒に『エビフリャー定食』を食べたな、確か。
以下は、自分の下手くそ英語での会話。
Foxx 「日本のトイレットトレーニングってどうなの?」自分 「行動療法という用語は使われてなくても、親向けの本なんか見てみると行動療法を生かしたプラクティス(練習)が結構、入ってますよ」Foxx 「おれの本って、日本で売れてるの?」自分 「結構、売れてますよ。自分も学部のときに読みました。でも今は絶版になってますよ」Foxx 「(やや満足そうに)ふーん、売り切れたってことか。ところで、このチョップスティック、どうやって使うの?」自分 「プラクティス、してみますか(笑)?」Foxx 「やだよ、やめとくよ(笑)」(その後、お箸を1本ずつ両手に持ち、ナイフ&フォークのような所作でエビフライと格闘する博士を前に、まじめに研究の話をしたな、確か。)
しゃべってみると、世界の権威もただの可愛いオジサン でした。だから逆に親しみも感じたわけだが。自分はそんな権威なんてありやしないが、フォックス博士の本より実用的なものを日本の親たちのために書かなけりゃな、これは。
これからも、当ブログではトイレ話、ウンコ話もたくさん出てくるだろう(子育ての話には付きものだから仕方ない)。てんこ盛り だ。
ただし、自分にはそういう趣味は断じてないぞ(笑)。
(どうも絶版のままのようだが、古書で流通しているみたいなので、以下に紹介しておく。今現在、ユーズドで16冊だけのようだ)
Posted by 奥田健次 特別支援教育 | Permalink
2005.12.09
市教委の単独プレー(先送り)
こんな事件が起こっても、何ら不思議ではない。
母親が娘を生まれてからほとんど外出させずにいたという事件。
母が娘を18年“軟禁”義務教育受けさせず…福岡 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20051206i301.htm (2005年12月6日3時17分 読売新聞)
福岡市で11月、福岡県警博多署に保護された同市内の少女(18)が、生まれてからほとんど外出を許されず、義務教育も受けないまま育てられたことがわかった。 同月初旬、母親(40)が少女への傷害容疑で県警に逮捕されたことから、明らかになった。福岡市教委などは約11年半前から未就学を把握しながら、事実上放置してきたことを認めている。 同署によると、少女は10月28日午後、テレビを見ないとの言いつけを守らなかったとして母親から顔や背中を殴られ、はだしで家を飛び出した。所持金はなく、同市内の公園で寝泊まりし、水を飲んで空腹をしのいだという。11月1日午後、通行人に助けを求め、保護された。 少女の身長は小学校低学年並みの1メートル20で、かなりやせていた。ゆっくりとした会話はできるが、漢字の読み書きや計算はできない。 同署の事情聴取に対し「ずっと家の中で暮らしています。買い物もしたことがないし、友だちもいません」と話した。 母親は、少女を就学させなかったことについて、「物を壊したり、排せつがうまくできないなど発育の遅れがあり、外に出すのが恥ずかしかった。他人の迷惑になるとも思っていた」と説明した。 少女は父母と姉、兄の5人家族。父親は留守がちで、姉と兄は既に独立しており、ほとんど母親と2人だけの生活だった。 博多署はネグレクト(育児放棄)の疑いもあるとみて捜査したが、養育を完全に放棄したとはいえないと判断、傷害容疑だけ立件した。 少女は現在、検査入院している。 一方、市教委は少女が小学校に入学する年齢に達した時から、中学校を卒業すべき年までの9年間、校長らに月1回のペースで家庭訪問をさせていた。 しかし、母親が「娘の具合が悪い」などと面会を断り続けたため、少女の姿は一度も確認できなかった。
はっきりいって、これは母親だけの問題にするべきことではない。こうした親は他にもっといるのだ 。自分は専門家として、こうした事例に出会ってきたし、これからもまた出会うだろう。いずれ、今まで関わって救出してきたこうした事例も紹介しよう。
今回の大きな問題は、まず市教委が義務教育の9年間、家庭訪問を重ねながら一度も子どもの姿を見ることがなかったにもかかわらず、家庭訪問以外には何の手も打たなかった ことである。
本来なら、何度も面会を断られた時点で、市教委は保健課やら児相やらに連絡を取り、何としてでも誰かが子どもと面会できるようにするべきなのだ。それを怠った市教委は、まさに犯罪的である 。また、この時期にこの市教委に関わった教育関係者・児相なども同じく共犯者である。
市教委独自の勝手な判断で問題を先送りすると、こういうことになるのだ。こうした家庭が地域にいることが恥なのではない。知りながら、何も手を打てない教育関係者こそ恥なのだ 。
最後にこの母親が「発達の遅れ」と言っているが、それも詳しく調べてみなければ本当かどうか疑わしい。また、今回のことを警察署がネグレクトとしなかったのはどうしてなのか。博多ってそういうところなのか?
関連記事:どうしようもない校長
Posted by 奥田健次 教育 特別支援教育 | Permalink
2005.12.04
久しぶりの講演
今週は珍しく講演が2回もあった。岐阜と岡山。
数年前ならザラだが、過去の記事 にも書いたように、最近はほとんど講演をお断りしているので、久しぶりである。
いずれも熱心な現場の先生の要請に断り切れずに承諾した仕事だ。でも、行ってよかった と思う。一生懸命、話を聞いて下さる教師には頭の下がる思いである。こちらも学ぶことがあるし、エネルギーをいただいている。
特別支援教育はチームワークが大切 だ。こういう明るく熱心な教師とチームを組むのは、なんと心強いことか。
自分は、講演の時にも断っていることだが、最近しばしば『100歳のじーさん』 が憑依する。つい過激なことを言ってしまうのだが、おおむね大きな懐で受け入れてくれているようで感謝一杯の気持ちだ。
仕方ないのだ、この過激さは。それだけ、実際に大変な現場で臨床活動しているのだから。そもそも、自分を演者として招く現場って、こんな過激なのを求めているでしょう? 触れられたくない現場は呼ばないだろうし。
でも過激なことを言っても、きちんとホテルに帰ったら一人、反省しているけど。意外と反省するタイプ なのよ。いや、本当に。
Posted by 奥田健次 学ぶこと 特別支援教育 | Permalink
2005.10.14
商人根性よりも職人魂を
自分は現在、スクールカウンセラー をやる資格(臨床心理士)を有しているのだが、やらないことにしている (ちなみに自分が資格を持っている理由の一つは、資格を利用した権威主義者の化けの皮をはがすためである)。
スクールカウンセラーは、1日4万円と、安月給の大学教員にはギャラが良すぎるため、アルバイトしている大学教員が山ほどいる。聞けば、保健室の先生(養護教諭)とお茶を飲みながら世間話をして過ごし、たまに「自分は大学教員ですよ」と言わんばかりに教員研修を行う程度。不登校の子どもは学校に来ないのでヒマなものだ。学校に来ている発達障害児が教室で暴れていても「自分は不登校の専門ですから」 と何もしないカウンセラーも少なくなく、教員からは不満の声も聞こえてくる。
自分は、効率が悪くギャラも少ない特別支援教育推進体制モデル事業 の巡回相談などを喜んでやっている。自家用車で地域の小・中学校を巡回して、暴れている子ども や学級崩壊しているクラス を立て直しに行くほうが、「労働したな」という気分になれるので生きている感じ がする。ギャラは1日回っても、5,000円くらいにしかならないか。電車やタクシーで行った日には赤字が出ることも しばしばだ。それでも、自分はこっちを選びたい。だって楽しいんだもん。
要するに、臨床家として 子どもに直接、接触する機会というものは尊い時間なのだ。
もちろん、仕事に見合った賃金は、払う側の姿勢を問うため にある程度は貰うべきである。ボランティアでやれというならば、払う側の問題解決のための意欲が
低いとしか言いようがない。その問題を解決するために、雇い主はどれくらいコストをかける気持ちがあるのか。こういう問いかけなのだ。
しかしながら、およそ周囲を見渡してみると「いくら貰えるか」というアルバイト感覚の連中が多すぎる 。「どの仕事ならどれくらい貰える」という商人根性ばかり が目立ち、「やり甲斐がある」とか「自分はこの仕事を究めたい」という職人魂 には、滅多に出会うことがない。
商人根性に代わるものとしては、「資格を取りたい」「医者になりたい」「大学教員になりたい」などという自己実現第一人間 が増えている。首尾良くその目標を実現したところで、自分は立派になったとでも勘違いしているのか、ほとんどすべての人はそれから先に技術的な進歩はみられない。
敗戦から60年の間に、世界に誇れる日本の職人が急速に姿を消していった 。
新自由主義が支配するこの世の中 で、ほんの一握りの金持ちがさらに金を得ていく構造の中で暮らしているからこそ、商人としての打算 より、職人としての研鑽 を追求してみてはどうだろうか。
やり甲斐のある仕事。これを見つけた人は幸せである。
Posted by 奥田健次 教育 社会 特別支援教育 | Permalink
2005.10.05
しない させない 越境入学
名古屋市 の区役所で見かけたポスター。
越境入学 とは、自分の居住地で決められた公立の小・中学校(校区と呼ばれる)に子どもを行かせるのではなく、居住地域外の校区の公立学校に行かせることである。
『しない させない 越境入学』
それにしても、なんじゃこれ!? 3枚ブロック か。どんなジャンプ力やねん。思わず笑ってしまったが、その後、あきれてため息が一つ。
自分の仕事関係では、保護者からの越境入学の相談 を受けることが多く、自分としては越境入学を方法論の一つ として相談に応じている。
どういうことかというと、特別支援教育を推進 している地区や学校というのは、全国でかなりの地域差があり、隣町では特別支援教育を推進しているが、自分の住んでいる町
では発達障害児は放ったらかしにされている なんてことがザラなのだ。
発達障害児をもつ保護者の思いとしては、越境してでも(自分で子どもを送り迎えしてでも)隣町の学校に行きたいと思う場合があるのである。これを親のエゴと言うなかれ。特別支援教育を推進している地域・学校と、そうでない地域・学校との格差は、まだまだ激しいのだ。これは現場や教育委員会側に問題があることがほとんどである。
ところで、このポスター。そういう特別支援教育がらみの越境をブロックする狙いなのかなと思っていたが、どうやら目的はそれではない ようだ。
これは部落差別問題への対策 のようである。つまり、部落の地区を含む学校に自分の子どもを行かせるのは嫌なので、部落の子どもがいない隣の学校に行かせたいという人が少なくないようなのだ。
こういう差別のレベルで越境入学を利用していた人がいたのか。自分はシンプルに学校の取り組みのレベルで考えていたというのに。
いずれにしても、この標語(キャンペーン?)、何とかならないものか。
「○○しない、○○させない」 というのは教育関係者が使う言葉としては良くないネガティブなものだ(そういえば民主党が先の選挙で使ったフレーズも「日本をあきらめない」という最悪なコピーだったな)。こんな啓発ポスターを掲げている地域や学校は、中身空っぽ であることが多い。
どんな子どもに育てたいのか、どんな学校にしたいのか、どんな地域社会を作りたいのか、そういうプラス思考のビジョンを示すべき なのだ。
Posted by 奥田健次 教育 社会 特別支援教育 | Permalink
2005.09.30
転んでもタダで起きない
自分のクライアントである保護者の話。
息子が医師に自閉症と診断 されてから悩める母の一人となって数年後、口コミで自分のことを聞いて相談に来るという、よくあるパターン での出会いであった。(専門でない読者への注釈:自閉症は親のせいで患う病気ではなく、先天的な脳の器質的障害に起因する発達障害である)
ただ、海外にお住まいの方なので、数か月に1回しか 直接セラピーができない。こういう支援スタイルなので、そのご家庭でもできる程度のホームワークを提供 している。それでも、この男の子(5歳)は順調に伸びてきている。
子どもが変わると保護者も変わる。保護者も子どもの変化を実感できるようになり、どんどん強くなっていくのである。
前回のセラピー中に出た話だが、子どもに何か習い事をさせてみたい とのこと。セラピーばかり増やすよりも、運動系や芸術系の習い事をすることは理想的なことだ。
なぜなら、セラピーがうまくいっていない場合、習い事をしてみようという余裕もないだろうから、こういう傾向はセラピーが順調であることの証左でもある。また、子どもの将来のことを考えても、余暇活動を身に付けていくこと は大変重要なことである。
さて、その習い事。「何を始めるんですか?」と聞いたところ、母親は「バレーです」と言う。「こんな小さな男の子がバレー?」という顔をしていると「バレエ」 だそうだ。クラシックバレエを始めようとしたそうである。
クラシックバレエを自閉症の子どもに習わせようという保護者に出会ったのも初めてかもしれないが「なかなか、面白そうですね」とコメントした。
ところが、母親が言うには「バレエ教室にお願いに行ったんですが、断られました 」という。もちろん、母親は息子が自閉症であることを正直に伝えた上でのことである。
ここまでの話ならば、しばしば出会う残念な話 である。保護者によっては、「差別だ!!」と憤ってみたり、失望してやる気をなくしたりする人もいるかもしれない。
ところが、この母親はさすが という動きをしてくれた。転んでもタダでは起きない 奥田式というか、その極意を見事に実践してくれたのだ。
「で、どうしたんですか?」と尋ねると、
「バレエ教室はやめてヒップホップ教室 に行きます」
とのこと。
あまりに見事な切り替えっぷり に、さすがの自分も一瞬目が点。
でも、これは本当にすばらしいアイデアだ。とりあえず形から入る こともできる。ヒップホップらしい服装や身なりをさせてみよう。こんな風に考えるとワクワクしてくる。
バレエのことなんざ気にするな なのだ。 奥田先生が白鳥のレオタード を着てやるよって(笑)。
音痴でも構わない。姿勢が悪くても文句を言われそうにない。気になる独り言も、歌詞にしてしまえば良いのだ。棒読み大歓迎。
ちょっと即興で作ってみた。
おれはYO おれはYO おれは電車が好きなんだYO
これはYO これはYO これはクハ135の4
ぶらりGO ぶらりGO ぶらり途中下車の旅でGO
みたいにね。
独り言をやめさせたがる保護者は山ほどいる。やめさせる発想 から活かす発想へ 。こういう素晴らしいアイデアに出会うたびに、この仕事の面白さが身に染みる。
Posted by 奥田健次 特別支援教育 | Permalink
2005.09.26
愛・地球博、閉幕。
9月25日、愛・地球博 が閉幕した。
はっきりいって、万博史上最低の準備の遅れ があったのではないか。
開幕に間に合わないパビリオン、弁当やペットボトルの持ち込みの扱いについての方針が場当たり的、アクセスの悪さなど、来場者の多くは不満 だったようだ。いや、そういう悪い部分を聞いていた人間は来場すら敬遠 しただろう。自分もそのクチだ。
聞くところによると、パビリオンの待ち時間が7時間 のところもあったようだ。7時間待つくらいならのんびりとグアムに遊びに 行ったほうが、よっぽど自然の叡智を実感できたんじゃないか。いくらなんでも7時間待ちというのは、構造的に問題があったとしか考えられない。
本当に、人に地球にやさしかったのだろうか?
たとえば、障害者に対するホワイトカード のようなもの。これは、ディズニーワールド などが提供している特別な配慮で、障害児・者とその同行者が列に並ばずに入場できるものである。身体障害者に限らず、自閉症児にも適用されるのが普通である。
愛・地球博でも、こうした配慮は当然あったようだ。しかし、障害者手帳で言うところの重度判定の障害児・者のみ対象だったようだ。とすると、軽・中度判定の自閉症児は長蛇の列に並ばなければならなかったということになる。
軽・中度の子どもにこそじっとしているのが苦手な子たち が多いのだと思うのだが。発達障害児の実態が分かっていないと、こういうことになるのだろう。
それから、大切なことは愛・地球博は速やかに詳細なデータを示すこと だ。国際環境NGO FoE Japan も指摘しているように、ゴミの総量やリサイクル率、消費電力や温室効果ガス排出量、そして解体・撤収にかかる作業における費用やリサイクル状況などを情報公開してほしい。
データに基づく評価・反省 をするべきだ。
最初から最後まで、大切なことは伝えずスローガンを叫ぶだけ で終わってしまっていいのか? スローガンだけを叫ぶ連中をみていると、汚い物を隠しているんだなと確信を持つに至った今日この頃。
このままでは企業にやさしい博覧会 と言われても仕方がないだろう。
Posted by 奥田健次 社会 特別支援教育 | Permalink
2005.09.22
全体研修より事例研を(2)
前回の記事 で、講演を聞くだけの全体研修会がさほど有意義では無いと述べた。
学校の教師の実践力 を高めるためには、教師の自発的な行動 をいかに引き出すかが肝要である。
自分は昨年からスタイルを変更した。講演活動はできるだけお断りし、事例研究会(以下、事例研)を開催することにした。ここに至るまでには、地域の学校で危機感の強い教員や管理職、現場のことを良く理解している教育委員会の主事など、さまざまな立場の人達の理解と協働がなければ実現不可能であった。
また、大学側の教員にもある程度の負担は必要であった。自分はノーギャラで事例研の助言者を引き受けた。
事例研では、教師がA4用紙2、3枚程度に対象児童生徒のことをレポートし、時間にして1ケース30分ほどのプレゼンテーションを行う。助言者は、児童生
徒についての細かな情報を確認していく。その後、参加者はグループでケースについて話し合いを行い、グループ毎にどんなディスカッションをしたか2、3分
程度で発表を行う。最後に、助言者が発表者に対して具体的な実践レベルでの助言を行う。
こうした形式は、従来の全体研修で聞くだけの受動的な 学習形態ではなく、自発的に何かを作る本当の意味での学習 を促進する。聞くだけでは何を学習したのか不明 のままである。まさに、グラウンドに降りて実際にキャッチボールを練習するスタイルが必要なのだ。
百聞は一見にしかず ということわざがあるが、ここでは、百見は一行動にしかず と言っておいて差し支えなかろう。
たとえば、教師が子どもの不登校の実態についてプレゼンした際、助言者から家庭での生活習慣について質問されたことで「そんなことも聞かれるのか」と発見
があったとしよう。その教師は、次の発表機会までには子どもの生活習慣について保護者から聞き取りを行ってくれるし、それ以外の事例についても聞き取りを
してくれる。つまり、保護者に何を聞くべきか ということがキャッチボールをしているうちに、身に付いていくのである。
こうした事例研を毎月開催し、これに毎回参加した教師は、たった1年で考えられないほどの実践力を身に付けていく。おまけに自信の無かった教師が自信を取り戻していく。どうせ投資するなら、自発的に発表する機会のある事例研に投資したほうが、大きな利益となって返ってくることは間違いない。
自分にも利益があった。講演活動中心だった頃、教員や保育士が個人的にわざわざ研究室まで相談に来たケースが4年間で5件 だったのが、事例研にしたとたん4か月で12件
である。たった4か月で4年間の2倍以上(昨年のシンポジウムで、このデータの一部を紹介した)。幼稚園教諭、保育士、養護教諭などが、出張としてではなく自分の時間を割いて来られる のだ。無料で対応す
る自分も忙しくなってしまったが、こうした現場の変化をとても心強く思った。
結論だが、自分は学校や教育委員会に対して、教師全体のスキルアップを求めない ことにしている。事例研に1度だけ参加した教師には「私はもう分かったか
ら、今度はあなたが行っておいで」とか「みなさん平等に行きましょう」などと言う人もいるが、それは意味がないので否定している。キーパーソンを養成して
いかなければならない のだ。
学校や教育委員会も(もちろん文科省の方向性としても)、全体研修会の予算取りに力を入れるのではなく、事例研やワークショップなどの定期的な開催 に力(予算)を入れてもらいたいものである。
Posted by 奥田健次 教育 特別支援教育 | Permalink
2005.09.18
全体研修より事例研を(1)
これまで数多くの講演活動 を行ってきた。一昨年までは、とにかく地域貢献をと考えて、どんなに安いギャラだろうと小規模な講演会だろうと引き受けてきた。そして、それは大学の宣伝活動にも繋がるものだった(ただし、講演依頼など来ない大学側の連中は、宣伝活動になっていることさえ否定するのだが)。
講演の際、主催者側でアンケート調査でもやろうものなら、手前味噌ではあるが毎度好評で、その証拠に講演の依頼がさらに増えるのだった。アンケートの自由記述欄などでは「目からウロコが落ちた」 というもので溢れている。
一体、他人様の目からウロコを何枚落としてきたことだろう。でも、講演活動(学校側からすれば全体研修会)では地域の学校教員の実践レベルに変化はみられなかった。
昨年、日本行動分析学会年次大会のシンポジウムで、自分は「キャッチボールをやってみたくする方法‐教師がABA学習行動を自発するための確立操作‐」というタイトルの話題提供を行った。
こんなことを想像していただきたい。たとえば、キャッチボールが上手になりたいと思っているとしよう。そのために、イチロー選手の練習を見に球場に足を運ぶ人がいるかもしれない。やはり、イチロー選手のキャッチボールは見ているだけでも美しい。だから、何度も球場に通った。
さて、これでキャッチボールは上手くなるのだろうか。
自分は、こんなことを繰り返しても時間とお金の無駄としか思えない。キャッチボールを上手くなりたいという目的に到達するための手段としては説得力が無さ過ぎる 。
キャッチボールを上手くなりたい。そう思うならグラウンドに降りてボールを投げてみよう。どんなに暴投したって恥ずかしいと思う必要はない。プロなら優しく
受け止めてくれるから。
そして、プロはボールを投げ返してくれるので、それを受けてみて欲しい。これも心配いらない。受けやすいように、最初はそうっと投げてくれるだろう。落としても、後逸して
も恥ずかしいと思う必要はない。これを繰り返していくうちに、少しずつボールの投げ方、受け方が身に付いていく。
講演を聞くだけ というのは、プロのキャッチボールを外野で見学しているだけ のようなものだ。そこで、講演がどうだったか評論しても、見学者自身の実践技術は高くならない。
年に1発の打ち上げ花火のような講演、行事としてこなすだけの全体研修では、残念ながら教師の実践力向上には繋がらない。
ところが、どうしても全体研修で講演を聞くというこれまでのスタイルを見直そうとする教育関係者は少ない。きっと、止めるわけにもいかないのだろう。効果は別にして、やっているだけ安心だからではないか。
教師の自発的な研究行動を高め、実践力を高めるための全体研修に代わる方法 、そしてその効果について検討する必要がある。
Posted by 奥田健次 教育 特別支援教育 | Permalink
最近のコメント