バタバタとバンコクで仕事を終わらせて日本に帰ります。
この9月は、名古屋を起点にして東京、ハワイ、関西、北海道、博多、北陸、東京、タイという感じで世界中を転々と。合間に名古屋に戻りつつの動きですから、閉口してしまいますよ。夜中に職場で少し仕事して、自宅に戻ってズボンとシャツを交換したらまた出発という日々。この後さらに9月末までに、神戸で学会、高知、沖縄という動き。北から南まで、どんだけ〜的な動きですわ。
そういえば、アメリカの学会で出会った野球帽の男が「オレは世界中を駆け巡る臨床家だ」とか言っていたけどね。「どことかに行ったんだ?」と聞いたら、「全米各地をあちこちだ」
と。
この野球帽、アメリカのことを「世界」と思っていて、合衆国以外の土地は「異国」と思っているようやね(笑)。今のところ、これだけ各地に呼ばれて出ていく臨床家は自分の他に知らない。
初日の仕事を終えて、セブンイレブンに買い物に行く途中、ホテルの裏道を歩いていると突然目の前に大きな壁が。と思ったら、なんと象。ゾウですよ、ゾウ。エレファントですわ。ゾウさんとすれ違いました。バンコクには何度も来てるけど、こんなん初めてですわー。ここは、Zooか?
翌日、現地の親御さんに聞いてみたら、あれは商売なのだという。象を連れ回してエサを買ってもらうことで、象は飯にありつけるし飼い主も儲かるというシステム。飼い主はどこで象と一緒に生活してるのかというと、ほとんどホームレス状態のようだ。そりゃそうでしょうな。だって、家の中に入れないじゃん。
象とすれ違ったあと、その通りは元々スラム街だったのもあって、数年前と同じく0歳〜4、5歳くらいの「グターーーー」っとした子どもを抱いた母親が、釣り銭をコップに入れろと物乞いしてる。夜中の地べたに、元気なはずの幼児がとにかくほとんど死人のように「グターーーー」っとしているわけ。悲しくなるよな。
現地のレストランで一人で食事していると、まあ次から次へと現地の10代の女の子を連れたオッサンどもがワラワラと。これもいつもの光景だ。どう見てもモテなさそうなオッサン同士が日本語で何やら話していて、現地の少女をホテルに連れて行くわけ。日本人も多いけど、買春やってる白人もかなり多い。売春もビジネスになってるんよ。これも、悲しくなるよな。
初期のエントリーにも書いたけど、別に自分は「日本は経済大国で良かった」と単純に喜べないんよ。いずれ、日本もこうなるのかな(すでになってるのかな)という危機感の一つでも持たなきゃ。かといって、国家が裕福ならそれでいいのかというとそうでもない。国民がある程度豊かであるほうがいいけど、豊かであるために日本の国柄や歴史を外国に売り渡すのなら、それは売春と大差ない。
最終日の夜、またセブンイレブンに買い出しに。今度はまたゾウさんに出会ったら写メをと思って携帯を持参して外出。「まあ、今夜は無理やろな」と思ってたら、何のことはない。ホテルを出てすぐ、エレファントが側道を歩いとるんですよ。すぐに追いかけて写メりました。
ほれ、これ。ホテルのスタバの前を移動中のZooの後ろ姿。あ、ズーちゃうわ、ゾウ(笑)。なんや、顔を覗いてみると牙が生えてるやん(ちょっと恐怖感が...)。
さらに追いかけて、マクドの前。
ここでもう1枚。
すると、飼い主の兄ちゃんはさすが目ざとい。写メった後、自分はすぐに電話してるフリをしたけども、おもむろに接近してきて「エサを買ってください」と(苦笑)。
まあ、しょうがねえなあ。まあ、やっぱ餌付けもしてみたいし。そう思って、20バーツ(80円程)で野菜の入った小袋を購入。購入した時点で、このゾウさんは180度こちらを振り向き、鼻を伸ばしてくる。「動物使いになりたいと思っていた少年時代が自分にもあったはずだ」と言い聞かせて、しっかりと一切れずつ野菜を手渡してみる。ゾウさんも上手に鼻をクルっと丸めて受けとって口に運ぶ。その素早さたるや! 餌付けしているところを自分で写メする暇もなかったぞ。
この写真は、餌付けをやることになったマクド前での接写。ギガでかっす。
さて、その餌付け。自分もいろんな国の激しい行動障害のある人にも食事指導をしてきた経験とテクがあるので、ゾウさんにもきちんと一切れずつ鼻に手渡すわけです。
しかしこれだけでは面白くないので、遊び心が豊かな自分は、ほんのちょっと渡すペースを遅らせてみました。そしたら、なんとやっぱりこのズーさん。鼻の甲(?)で、自分のみぞおち辺りをコンコンやるんですよ。エレファント・ボディーブローはなかなかキツイものがある。ウェイト差があるでしょ。ウルトラスーパーヘビー級のボクサーが、ライト級のボクサーを殴るようなもんやわ。
後からダメージが来たよ。どんなダメージかって? 臭いがクッサイ。しょうがないから、元のペースで残りの野菜を一切れずつプレゼンツ。袋の中の野菜が無いと見て取るや、ズーさん、また巨体を180度反転させて次の客探し。ズーさん、現金な奴。飼い主と一緒に交通量の多い大きな道路を横断して反対側へ消えていきました。
買い物をしてホテルに戻っても、ズーさんの香りがTシャツに残ってますわ。肌触りはザラザラでしたよ。「ダブなら〜、埴輪が有田焼になるって感じ!」っていうちょっと前のCMの商品を使って、ちゃんと洗顔してほしいね。あ、買い物の帰りにまた別のズーさんとすれ違った。ここんとこ、増えてるのかね? ズーさんビジネスが。
スラムの死人同様の幼児を連れた物乞いと売春少女の街には悲しさを感じるが、ズーさんビジネスには少しだけ微笑ましさを感じるといえば、あまりにも『動物贔屓』ですかね。
とにかく、「タイは象の国」というのを町中で初めて実感しました。
ズ〜さん ズ〜さん にほひがキツイのね
そうよ かあさんも キツイのよ♪
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