阿久悠さんを偲んで
作詞家の阿久悠(あく ゆう)さんが亡くなった。昭和の日本歌謡界で間違いなくナンバーワンの作詞家だった。
大人に囲まれて育った自分は、小学校の頃から大人を喜ばすために、いろんな歌謡曲を歌っていたんよね。当時は歌詞の意味も分からなかったけども。調べてみたら「これも作詞・阿久悠かよ!」という驚きばかり。
故人を偲んで、いろいろ拾い集めてみました。
一緒に仕事をしている作曲家も、これまた良い曲を付けているんですがね。やっぱり、阿久悠さんの歌詞は「歌いやすい、覚えやすい、忘れにくい」といえるんじゃないでしょうか。
以下、下線の付いた曲名をクリックしたら、youtubeで視聴できるようにしました。
石川さゆり「津軽海峡・冬景色」。(名曲中の名曲:♪上野発の夜行列車 おりた時から〜)
沢田研二「時の過ぎゆくままに」「勝手にしやがれ」。(幼い頃、真似をして帽子を斜めにかぶって投げてました)
杉田かおる「鳥の詩」。(歌手が「こんな人だった」けど、良い曲だから今でも評価は高い)
西田敏行「もしもピアノが弾けたなら」。(♪もしもピアノが弾けたなら〜)
ピンクレディー「UFO」「透明人間」など。(阿久悠さんが、ピンクレディーを大ブレイクさせたと言ってよいでしょう)。
都はるみ「北の宿から」。(♪あなた変わりはないですか 日毎寒さがつのります 着てはもらえぬセーターを 寒さこらえて編んでます)
八代亜紀「舟唄」。(代表作ですね:♪お酒はぬるめの燗がいい 肴はあぶったイカでいい〜〜しみじみ飲めば しみじみと〜)
山本リンダ「どうにもとまらない」「狙いうち」。(自分には懐メロだが、耳に残る曲)
他にもたくさん。5,000曲以上あるんやって。アニメソングもすごい。「宇宙戦艦ヤマト」もそうやったのか〜。「真っ赤なスカーフ」とか好きな挿入歌やったな。「ウルトラマンタロウ」もかー。「デビルマン」の主題歌もエンディングも。最近では「名探偵コナン」もだって。え? 「ピンポンパン体操」も? 本当に偉大な作詞家やったんやね、こうして並べ立ててみると。
阿久悠さん、兵庫県出身ですよ。1993年からの選抜高等学校野球大会(センバツ)の大会歌、「今ありて」。作曲は谷村新司さん。地元・兵庫県ではこういう「歌い継がれる音楽」というのを大切にしているんですね。
「球児賛歌」響かせ50年 神戸山手女子高
2004/03/22(神戸新聞)西宮市の甲子園球場で二十三日、選抜高校野球大会が開幕する。大会歌の合唱で開会式に花を添えてきた神戸山手女子高校(神戸市中央区)。今大会で参加五十年を迎える。野球の強豪校でもかなわない“五十回連続出場”。「球春」を伝えて半世紀、卒業した祖母や母らに続いて念願の甲子園の土を踏む生徒もおり、「歌声で球児を励ましたい」と張り切っている。(金川篤)
初参加は一九五五年の第二十七回大会。当時の勝本鼎(てい)一校長=故人=が大会主催者と親しかったことから、出演が決まった。
現在の大会歌は、阿久悠さん作詞、谷村新司さん作曲による「今ありて」。合唱の練習は二月下旬に始まり、「芝の緑を思い浮かべて」「一つ一つの言葉を大事に」などと、音楽科主任の矢野正文教諭(61)から厳しい声が飛ぶ。
今年は普通科二年と音楽科一、二年の約二百四十人が参加。うち約四十人は、親せきが過去に甲子園に立った。
普通科二年の木村衣佐さん(17)=同市中央区=は、五十年前のメンバーの孫として初めて参加する。祖母は木村さんが小学五年の時に亡くなったが、「本番では、優しかったおばあちゃんを思い出すと思う。負けないよう一生懸命歌います」。
同校では、週に一度の「全校コーラス」の時間がある。生徒にとって大会歌は大切な思い出で、同窓会などで歌われることも多い。三十年以上、指導に当たってきた矢野教諭は「音楽を通して、生徒に調和を重んじることを伝えてきた。長年、球児の活躍を裏方で支えてこられてうれしく思う」と話している。
みんな、歌というものはそれぞれに思い出として残るもの。阿久悠さんの詩も、歌い継がれていくことでしょう。
阿久悠さんの詩は、今どきのみたいに「テキトーに横文字並べりゃカッコつく」みたいなんじゃないよね。横文字を使っても「音韻づかい」まで心配りがなされていて、意味のない言葉は使わない感じなのが好きです。
最後はこれ。あんまり昭和の曲を知っていると「何歳?」とか言われそうなんですが、阿久悠さんの歌詞なら幼児も口ずさむという証拠youtube。
和田アキ子「あの鐘を鳴らすのはあなた」。
上のリンクをクリックしてみてね。「あの鐘を鳴らすのはあなた〜♪」と熱唱する女の子はすごい。
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