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2007.06.21

「潰れるべき国立大学法人は潰れろ」のスタンスで国際競争力が高まるか!?

まあ、この記事が出る前にすでに聞いていたけどね。国立大学法人の運営費交付金が「兵庫教育大学、9割減」という、財務省の馬鹿げた試算のこと。

そこの奥さん、子どもや孫の将来のために、ゆっくり続きを読んでみて。

産経新聞の記事。

国立大「競争」に反発 地域貢献や基礎研究考慮を

 国立大学に配分する運営費に競争原理を導入しようという議論が政府内で高まっている。国の財政状況が厳しいなかでも、日本の国際競争力を高めるためには、先進的な研究や独自性のある教育に強い大学には手厚く資金を配分しよう、というものだ。これに対し、国立大学側は地方を中心に、教育や地道な基礎研究、地域社会への貢献も考慮すべきだ、と反発している。

 ≪努力を数値化≫

 「こんなことをすれば、15か16の大学しか生き残れなくなる」。ある国立大学関係者は、財務省の行った試算結果に声を荒らげる。

 試算は独創的・先駆的な研究を支援するための科学研究費補助金(科研費)の配分実績に応じて、大学の基本的な収入である運営費交付金を配分し直したもの。

 運営費交付金は学生数などに応じて決められるが、科学研究費補助金を得られるかどうかは、先端的な研究かどうかなど内容がカギとなる。科学研究費補助金の配分実績で交付金を計算し直した試算では、東大、京大など13大学は運営費交付金が増加する一方で、兵庫教育大、愛知教育大など74大学は減少。東大は2倍強となり、兵庫教育大は9割減った。

 財務省は「実際に適用することはあり得ないが、各大学がどれだけ努力しているかをみることはできる」と試算意図の説明に言葉を濁す。

 ≪国際競争力強化≫

 経済財政諮問会議、総合科学技術会議、イノベーション25会議、規制改革会議…。こうした政府の会議がこぞって大学改革を取り上げ、濃淡はあるものの、資金配分に競争原理を取り入れる必要性を指摘している。

 米国などで研究資金獲得のための競争が大学を活性化させ、技術革新を支えていることを見習おうという考え方だ。

 ≪教育の質低下≫

 これに対して、国立大学側の反発は強い。「競争を重視しすぎると教育の質が保てなくなる。評価されにくいが、将来の競争力向上に欠かせない基礎研究の芽を摘むことにもなりかねない」(国立大学協会)と訴える。

 各大学は、独立行政法人に移行した平成16年に、経営効率化や教育、研究の高度化などの中期目標を設定し、年度ごとの計画を策定し実行中だ。その成果を21年に文部科学省が評価する。大学側は「結果が出る前に、新たな競争原理を取り入れるのはおかしい」(同)と反発する。

 文科省が外部のシンクタンクに委託して行った試算でも、地方の中規模大学は地元に406億〜667億円の経済効果をもたらしているとされ、「性急な改革による再編などは、教育や人材育成だけでなく、地域社会にも大きな打撃を与えかねない」と反論している。

(2007/06/18 15:13)

でも大丈夫。

我々には伊吹文明さんがいるじゃないか。約1か月前に、伊吹大臣が会見で直々に「そうしない」と言明して下さってるからね。今や、閣僚内はもとより野党からも一目置かれている伊吹さん。伊吹さんが言っていることが正しいわけ。

基礎あっての応用。こんな当然のことが理解できない人は、頭の中がオカルトなんよね。

ある教授がエエ事、言うてはりましたよ。

病院のスタッフに対して経営者が『経営効率化』を言い始めたら、その病院は危ない。同じように、教育者や研究者に対して経営者が『経営効率化』なんて話を持ち出すのは危ない。経営者はたとえ財政が苦しくても、スタッフに対して「しっかり最高の教育を続けてください」と言い続けるべきである

本当にその通りだ。ゼニカネの心配は経営サイドがやるべきこと。

自分に言わせれば、病院も教育機関も両方とも経営効率化なんて議論が出始めたのは、小泉暗黒時代である。今では、右も左も「経営効率化を考慮するのは当たり前、もしくは致し方ない」と思い込んでいるのではないか? 上記のある教授の言葉を思い出して欲しい。

冷静に考えてみて。教育や医療に経営の効率化なんて持ち出すことは、とんでもないことでしょ。「小児科は採算が合わないから減らします」、「教員養成系で地域貢献している大学も勝手に潰れてください」と言っているようなもんです。

国立の子ども病院では、100円売り上げるために200円の経費がかかっています。つまり、子どもが来れば来るほど赤字になる。子どもに医療行為をすればするほど赤字になる。じゃあ、子どもになるべく来させないようにするのか? 人件費削減するためにスタッフを減らすのか?

恥ずかしくないか? 日本の教育予算は先進諸国で最低レベルなんですよ。にもかかわらず、この上さらに予算削減しようとしているんです、 現在の自公政権は。こんなことをやっていて、国際競争力だとか馬鹿なことを言うんじゃない。そういう「国際競争力を高める」と喧伝している連中は、年収2,500万円以上の富裕層の子女がさらに国際舞台でも活躍できるようにしたいだけなんやから。

うちのブログでも、ずっとずっと言い続けてきた(断ブログ中はゴメンネ)ことだが、小泉媚米政権が「構造改革」「新自由主義経済」「小さな政府」「民間で出来ることは民間に任せる」「市場原理主義」「規制緩和」などなど、やることなすことすべてが史上最低最悪の売国政策だったわけ。世界史上にも残るであろう、経済大国の奴隷化政策。

小泉カイカク革命以降、どれほど多くの学校や病院が廃業したことか。今なお、減りつつあるのを止められない。開き直りがお得意な小泉前首相は、「サラリーマンも苦しい。主婦も苦しい。病院や学校だけが苦しまないようになんて通るもんかねえ」などと嘯く姿が目に浮かぶ。

滑稽なことに、サラリーマンや主婦がこれに対して「そうだ、そうだ」と言っているのも目に浮かぶ。こういう、小泉まやかしフレーズに騙されて、結局は国民は自分で自分の首を絞めていることに気がつかない。

苦しんだ病院、学校はどうすると思う? 医療の質も下がるし、教育の質も下がるに決まっているでしょ。質が下がるに決まっているのに、小泉マンセー軍団は「下がらないよう努力すればよい」「下がらないための手立ては打ってある」とか言うわけ。こいつら、アホか。

実際に、採算を重視するようになってから、医療・福祉でどれほど患者や利用者が不利益を被っているか。教育現場では子どもらがどれほど犠牲になっているか。これからも、たくさん出てくるって。「あってはならない」と言われるような事件がね。病院や福祉法人の詐欺、学校から英会話教室で起こる詐欺。食品や生活の安全関係の詐欺、偽装。減るわけがない! どんどん増えますよ!

「医療と教育だけは、採算を度外視する」と言う政治家はいないのか? どいつもこいつも「無駄を無くす」しか言わないんじゃない? 「無駄を無くす」と言った方が主婦にウケが良いからでしょう。主婦のみなさんも、しっかりして下さいよ。「医療、教育には金をかけろ」「文科省にもっと予算を」「小学校から高等学校までの予算を削るな」と言い続けて下さい。

大きな安心感は、我々には伊吹大臣がいるということ。財務省も、前任の『居酒屋の酔っぱらい大臣』なら簡単に御せたけれども、伊吹大臣の前では教育費削減のトーンが明らかに下がっている。つまり、財務省の中にも伊吹大臣の言っていることのほうがもっともだと分かっている人たちもいるってこと。ただちょっと小賢しいよな。こんな数値を公表して、国民の反応を確かめているよね。

それにしても、新聞やテレビなどのメディアが、大いに国民を洗脳し続けているのが問題だ。新聞やテレビの資本を握っているのはだれ? 取引先の外資。スポンサー。アメリカ色に染まるための宣伝をやり続けているとしか言いようがない。亀井静香さんらを悪代官に仕立て上げるようなネガティブキャンペーンをやっていたやんか(確かに亀井さんのキャラは見た目では悪代官にピッタリではあるけれども)。

本質的な議論なんか全然されていなかった。

経済コラムマガジンのこの記事を、じっくり読んでみて下さい。小泉政権のデマっぷりがよく分かる。

他にお薦めの本は最後にリンクを貼っておく。各分野で「小泉カイカク」がどれほど我が国の文化や社会を破壊したかご覧頂きたい。

 

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Posted by 奥田健次 教育, 経済・政治・国際 |