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2006.11.04

『子育て学』を高校の必修科目にせよ。

高校の必修単位偽造事件も、もうアホくさくてね。だったら、自分がずっと前から主張してきた『子育て学』を高校の必修科目に入れてくれと、真面目に言いたい。安倍さんの教育再生会議には、とても出来ん話やろうが。痛ましい事件が頻発しているのに。

乳児を数十回投げつけ重傷 埼玉県警、私大生の父親逮捕
http://www.sankei.co.jp/news/061104/sha014.htm

 生後5カ月の長男を布団に数十回投げつけ、急性硬膜下血腫で全治約3カ月の重傷を負わせたとして、埼玉県警朝霞署は4日、傷害の疑いで、東京都練馬区旭町、私立大生、遠藤寛文容疑者(22)を逮捕した
 調べによると、遠藤容疑者は7月25日から31日にかけ、当時住んでいた埼玉県朝霞市のアパートで、ベッドの布団の一部を立て掛けた壁に向かって、長男を頭から数十回投げ付けた疑い。長男は8月2日にけいれんを起こし、救急車で病院に搬送。病院が「虐待の恐れがある」として同署や児童相談所に通報した。
 遠藤容疑者は会社員の妻(22)と長男の3人暮らし。「妻が不在の時に、あやすつもりでやった」と話しており、妻は遠藤容疑者の行為を知らなかったという。
(11/04 18:53)

生後5か月の赤ちゃんに、全治3か月の重傷を負わせたと。40歳の成人に、全治25年の重傷を負わせたようなものだ。怒りがこみ上げてくるよ、まったく。

こうした家庭状況自体、虐待の生じる蓋然性が高いわけで、そこにアプローチしなきゃ子どもを救うことは出来んよ。これも学会でずっと主張しているのだが、無視され続けている。

法医学では子どもを救いきれない。子どもの傷の有無で判断するようなやり方はいけない。現場では、「この傷は転んで出来た傷か否か」とか「もう1度、あざを作って来たら通報しよう」などと、真顔で議論されている。自分に言わせれば、何を馬鹿なことを言っているのかと。次の傷が致命傷になったらどうするのか。

だから、子どもの傷の有無で虐待を判定する方法は子どもを救いきれない。

自分が提案し続けている方法は、『家庭環境』と『parenting skill(親業スキル)』を評価・判定する方法だ。アメリカでは、こうした客観的方法が子どもを虐待から救う予防的な方法として取り入れられている。

このことを学会でも提案したが、児童相談所や鑑別所などの法務関係者の反応は悪かった。肯定も否定もされず、黙殺された(詳しくは『里親について考えてほしい』もご覧下さい)。

自分のこの論理構成について、反論でも構わないのでリアクションが欲しかったのだが。「今の法律では、そんなこと出来るわけがない」という思考停止状態に陥っているのではなかろうか。だったら、そんな法律は改正すればいいじゃないか。

自分は数年前から、本当の『子育て大学』を作りたいと思っていた。だが、そんなカネはない。だから、ホームページ上のコラム『子育て大学』でメッセージを送ってきた。同時に、中学校や高等学校で子育ての授業と実習が出来ないか模索してきた。

今回のアホらしい高校必修単位偽装事件。「大学受験に関係ない勉強はしたくない」ってのが親も子も、ガッコの先生も共通した思いなんでしょ? 誰も「授業料、返せ!」とは言わないし。ひねくれ者の自分は、「大学受験に関係ないが、お前ら子育てと納税の勉強はしとけよ!」と言いたい。

いくら言ってももう駄目なんやけどね。結局は、「子育ても納税も、大目にみてやれ!」ってか。

 

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子どもを上手く育てるために
      など多数。

Posted by 奥田健次 教育 |