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2006.10.31

与党の救済措置が、日本を滅ぼす。【高校必修単位偽造事件】

良識ある伊吹さんの負け。「国民からお金は納めていただくが、必修単位は修めて頂かなくても構いません」ってか。

「大目に」と森氏提案 未履修問題で文科相に
http://www.sanyo.oni.co.jp/newsk/2006/10/30/20061030010006661.html
(山陽新聞Web)

 自民党の森喜朗元首相は30日、大阪市での講演で、高校必修科目の未履修問題をめぐり伊吹文明文部科学相に対し「大目に見てやったらどうか」と提案したことを明らかにした。
 同時に「学校側が必修科目を受けたことにしていたのなら、学校が子どもたちに『うそをつけ』と教えていたようなもので、子どもに責任はない」と指摘。「卒業した生徒は問わないなら、今の3年生も問わなければいい。問題はこれからどうするかだ」と述べ、文科省は再発防止に力点を置くべきだとの考えを強調した。
(10月30日20時39分)

森さんよ、救済措置の圧力をかけた公明党に押し切られたのか?

そして、こうなった。伊吹さんの敗北。学習指導要領の法的強制力の根拠となる過去の最高裁判例の敗北。法治国家の原理原則の敗北。

自民、上限70時間の補習で卒業を了承 既卒者は不問
http://www.sankei.co.jp/news/061031/sha010.htm

 伊吹文明文部科学相は31日の閣議後記者会見で、高校の必修科目未履修問題について「未履修のまま既に卒業した生徒本人には瑕疵(かし)がない。(卒業取り消しには)ならないだろう」として、既卒者は不問にする考えを明らかにした。また、自民党の中川秀直幹事長は同日、未履修の3年生全員の卒業を70時間(2単位)分の補習を条件に認めるとの政府方針を、党としても大筋で了承する考えを表明。文科省はさらに検討を進め、週内に救済策をまとめ、都道府県教育委員会などに通知する。
 伊吹文科相は救済策の考え方について「学習指導要領通りの授業を受けた95%の生徒とのバランスを考えるべきだが『300時間やれ』などと非常識なことを言っても現実的でない。指導要領を変えない救済策を考えている」と述べ、あくまで指導要領順守の原則を踏まえた上で、一部の生徒の特例的な救済にとどめる方針を示した。
 文科省が30日までに公立高校を調査した結果、未履修の生徒は289校で約4万7000人。8割は2単位不足だが、残りはさらに長時間の補習が必要で、大学受験を前に生徒の負担が過大になるとの声が政府与党内で強まっていた。
 70時間の補習について、伊吹文科相は衆院教育基本法特別委員会で「3月の春休みも含めて受験に無理のないように受講してもらえると考えている」などと述べた。
【2006/10/31 大阪夕刊から】
(10/31 15:53)

日本は『なし崩し国家』になってしまったのか。そんな情けない国に墜ちるなら、国際的に『ならず者国家』となったほうがよほど素敵かもしれん。プリンシプルが無ければ、なし崩しになってしまうでしょ。

自民党も公明党と手を組んでからどうよ。合わない者同士が、相互利益だけで手を組み続けると、取り返しが付かんほど崩壊してしまう。民主党も、教員をこれ以上追い詰めないためにも、「生徒を救済するため」と言いつつ、さっさと与党案に賛成してしまうかもしれんな。だらしない野党だ。

せっかく解決案を提供してやろうと思ったのに。今からでも採択しろっての。政治シロウトの自分が、10分で作ってやったよ。これをたたき台にして、なし崩しの救済措置を撤回・修正しなさい。

【履修不足生徒に対する特別措置】

1)現在高校3年生の場合
・できるだけ在学中に補習を受けて必修単位を修得すること。
・どうしても不足した生徒は『仮卒業扱い』とすること。
・仮卒業生徒は、大学進学後、在籍する大学・短大の休暇を利用して未修得単位の補習を受けること(1年以内に修得する)。
・すべての大学・短大・企業は、仮卒業生徒のために、長期休暇中の高校による補習に協力すること(出身校でなくてもよい)。

2)すでに卒業している場合
・大学等に在籍する者は、大学の長期休暇または休日を利用して、高校による補習を受けること(2年以内に修得する)。
・すでに就職している者の場合、就職先の休暇または休日を利用して、高校による補習を受けること(5年以内に修得する)。
・高校は、大学や企業などの協力を受け、卒業生が未修得単位を受講しやすいよう協力すること(出身校でなくてもよい)。

これぐらいやらんといかんでしょう。省庁の枠を超えて。んで、高校や大学の枠を超えて。確かに、高校生に一方的に責任を負わせられるような問題やないよ、これ。しかし、だからといって「大目にみる」っていうのは教育的処遇ではないやん。まるで『お客様への対応』やないか。そんなもん、教育とちゃうやんか!

今回の必修単位偽造事件。これを「大目にみる」ならば、年金未納も大目にみてやればいかがか。法律でNHKの受信料を義務化するのも、美しくないからやめておけ。

「国民からお金は納めていただくが、必修単位は修めて頂かなくても構いません」って宣言しとるようなもんやで!

良識ある国民ならば今回の政府与党の救済措置には真っ向反対していただきたい。と、世間から遠く離れて良識が無いとされる自分は、何が良識か分からんようになってしまった。

 

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Posted by 奥田健次 教育, 経済・政治・国際 |