« 2006年9月 | トップページ | 2006年11月 »

2006.10.31

与党の救済措置が、日本を滅ぼす。【高校必修単位偽造事件】

良識ある伊吹さんの負け。「国民からお金は納めていただくが、必修単位は修めて頂かなくても構いません」ってか。

「大目に」と森氏提案 未履修問題で文科相に
http://www.sanyo.oni.co.jp/newsk/2006/10/30/20061030010006661.html
(山陽新聞Web)

 自民党の森喜朗元首相は30日、大阪市での講演で、高校必修科目の未履修問題をめぐり伊吹文明文部科学相に対し「大目に見てやったらどうか」と提案したことを明らかにした。
 同時に「学校側が必修科目を受けたことにしていたのなら、学校が子どもたちに『うそをつけ』と教えていたようなもので、子どもに責任はない」と指摘。「卒業した生徒は問わないなら、今の3年生も問わなければいい。問題はこれからどうするかだ」と述べ、文科省は再発防止に力点を置くべきだとの考えを強調した。
(10月30日20時39分)

森さんよ、救済措置の圧力をかけた公明党に押し切られたのか?

そして、こうなった。伊吹さんの敗北。学習指導要領の法的強制力の根拠となる過去の最高裁判例の敗北。法治国家の原理原則の敗北。

自民、上限70時間の補習で卒業を了承 既卒者は不問
http://www.sankei.co.jp/news/061031/sha010.htm

 伊吹文明文部科学相は31日の閣議後記者会見で、高校の必修科目未履修問題について「未履修のまま既に卒業した生徒本人には瑕疵(かし)がない。(卒業取り消しには)ならないだろう」として、既卒者は不問にする考えを明らかにした。また、自民党の中川秀直幹事長は同日、未履修の3年生全員の卒業を70時間(2単位)分の補習を条件に認めるとの政府方針を、党としても大筋で了承する考えを表明。文科省はさらに検討を進め、週内に救済策をまとめ、都道府県教育委員会などに通知する。
 伊吹文科相は救済策の考え方について「学習指導要領通りの授業を受けた95%の生徒とのバランスを考えるべきだが『300時間やれ』などと非常識なことを言っても現実的でない。指導要領を変えない救済策を考えている」と述べ、あくまで指導要領順守の原則を踏まえた上で、一部の生徒の特例的な救済にとどめる方針を示した。
 文科省が30日までに公立高校を調査した結果、未履修の生徒は289校で約4万7000人。8割は2単位不足だが、残りはさらに長時間の補習が必要で、大学受験を前に生徒の負担が過大になるとの声が政府与党内で強まっていた。
 70時間の補習について、伊吹文科相は衆院教育基本法特別委員会で「3月の春休みも含めて受験に無理のないように受講してもらえると考えている」などと述べた。
【2006/10/31 大阪夕刊から】
(10/31 15:53)

日本は『なし崩し国家』になってしまったのか。そんな情けない国に墜ちるなら、国際的に『ならず者国家』となったほうがよほど素敵かもしれん。プリンシプルが無ければ、なし崩しになってしまうでしょ。

自民党も公明党と手を組んでからどうよ。合わない者同士が、相互利益だけで手を組み続けると、取り返しが付かんほど崩壊してしまう。民主党も、教員をこれ以上追い詰めないためにも、「生徒を救済するため」と言いつつ、さっさと与党案に賛成してしまうかもしれんな。だらしない野党だ。

せっかく解決案を提供してやろうと思ったのに。今からでも採択しろっての。政治シロウトの自分が、10分で作ってやったよ。これをたたき台にして、なし崩しの救済措置を撤回・修正しなさい。

【履修不足生徒に対する特別措置】

1)現在高校3年生の場合
・できるだけ在学中に補習を受けて必修単位を修得すること。
・どうしても不足した生徒は『仮卒業扱い』とすること。
・仮卒業生徒は、大学進学後、在籍する大学・短大の休暇を利用して未修得単位の補習を受けること(1年以内に修得する)。
・すべての大学・短大・企業は、仮卒業生徒のために、長期休暇中の高校による補習に協力すること(出身校でなくてもよい)。

2)すでに卒業している場合
・大学等に在籍する者は、大学の長期休暇または休日を利用して、高校による補習を受けること(2年以内に修得する)。
・すでに就職している者の場合、就職先の休暇または休日を利用して、高校による補習を受けること(5年以内に修得する)。
・高校は、大学や企業などの協力を受け、卒業生が未修得単位を受講しやすいよう協力すること(出身校でなくてもよい)。

これぐらいやらんといかんでしょう。省庁の枠を超えて。んで、高校や大学の枠を超えて。確かに、高校生に一方的に責任を負わせられるような問題やないよ、これ。しかし、だからといって「大目にみる」っていうのは教育的処遇ではないやん。まるで『お客様への対応』やないか。そんなもん、教育とちゃうやんか!

今回の必修単位偽造事件。これを「大目にみる」ならば、年金未納も大目にみてやればいかがか。法律でNHKの受信料を義務化するのも、美しくないからやめておけ。

「国民からお金は納めていただくが、必修単位は修めて頂かなくても構いません」って宣言しとるようなもんやで!

良識ある国民ならば今回の政府与党の救済措置には真っ向反対していただきたい。と、世間から遠く離れて良識が無いとされる自分は、何が良識か分からんようになってしまった。

 

にほんブログ村 政治ブログへ ←クリックしていただければ幸いです。

人気blogランキングへ ←こっちはクリックしても無効(現在、調査中)。

関連記事:
高校履修詐欺事件。大衆の論調を斬る!
日本の教育行政、その責任者不在のシステム。
安倍流『有名人会議』による教育改革

伊吹大臣への応援歌
給食費を払わない保護者

内閣総理大臣補佐官5人集

Posted by 奥田健次 教育, 経済・政治・国際 |

どうなんでしょうねぇ、臨床心理士って。

もぉ、批判的なのを知ってるくせにぃ(笑)。愛知県臨床心理士会のニューズレターで「研修会についてのアンケート」の集計結果が載っていたよと、ある先生から連絡があってね。「奥田先生が断トツ1位ですよ、なのに先生の名前が間違っとる!」って。自分、「へ?」ってな感じ。

確かに、チェックしてみたら「長期研修会 希望するテーマ」にありました。

              理論   技法
認知行動療法 恩田健次   35   11
行動療法          12    3
精神分析           5    3

確かに、断トツ1位ですな。しかし、自分が『認知行動療法』にカテゴライズされているのが微笑ましいね。厳密に言わせてもらえるなら、「認知も行動として厳密に扱える行動療法家」かな(笑)。

さっそく今日、修正のDMが来たよ。

愛知県臨床心理士会会員の皆様

 「ニュースレター」記載に関して訂正のお知らせです。
 先日配布のニュースレターにつきまして、以下のような記載の
誤りがありましたのでお詫びと共に、訂正させていただきます。
よろしくお願い致します。

愛知県臨床心理士会ニュースレター第17号 P10
㈼ 長期研修会について 1 希望するテーマのうち認知行動療法講師名
    誤 「恩田健次」→  正  「奥田健次」

自分はこの組織に今まで何の協力もしていなかったので、名前を間違われても「失礼な!」なんてことは思いませんよ。

むしろ驚くばかり。普段から臨床心理士についてかなり厳しいことを言っているのに、皆さんどうしちゃったの? 厳しい言葉も聞いてみたいって人が増えてきたんかいな。だとすれば、良い兆しだとは思うけどね。それとも、マゾっぽい人が多いだけとか(笑)。

愛知県臨床心理士会の理事幹部の方々には、自分のことを一方的に嫌っている(警戒している?)人もいるよね。どっかからの根拠のない中傷を真に受けてるのか知らんがね。一般の会員の人は知らないことなんで、詳しくは書かないけども。こちらは、陰でコソコソ中傷して喜んどるサミシーィ連中の身元はおよそ把握しているけどさ。

どうなんやろねぇ。会員の声は届くのだろうか。それとも、もみ消されるのか(笑)。

そろそろ辞めようかと思っていたけど、もしも講師で呼ばれたら行きますよ。呼ばれたからって、自分の態度を変えたりせず、いつも通り正論ぶちかまして批判すべきところは言わせてもらいます(キッパリ)。

幹部にそれほどの器の大きい人がいるのかどうか。まだ、愛知に来て2年目なんで良く解りませんわぁ。知ってることといえば、「日本で一番、居酒屋で飲み代を使わない」「日本で一番、喫茶店でお金を使う」「ブランド好き」「倹約家」「やや極端に走るところがある」。そんな程度かな。ステレオタイプでゴメンね。

 

にほんブログ村 政治ブログへ ←クリックしていただければ幸いです。

人気blogランキングへ ←こっちはクリックしても無効(現在、調査中)。

Posted by 奥田健次 教育 |

2006.10.29

高校履修詐欺事件。大衆の論調を斬る!

履修しておくべきものを、していなかっただけの話。高等学校なんてもん、教育現場じゃなかったってことよ。進学先と進学率のことしか考えていなかった。それだけのこと。生徒も保護者も、それに乗っかっていただけ。都合が悪くなったらクレームですか。

「補習出ない」「学校ふざけるな」 履修漏れ、受験生ら
http://www.asahi.com/life/update/1028/007.html
2006年10月28日13時47分

 高校卒業に必要な科目の履修漏れは、本格的な受験シーズンを間近に控えた高校3年生に大きな負担を強いる。補習や授業時間の組み替えで、これから受験科目以外の授業が増えることになった生徒たちからは怒り、戸惑い、不安、あきらめの声があがる。
 宮崎県の県立宮崎大宮では世界史と日本史で履修漏れが発覚した。26日、3年生約350人を体育館に集めて校長が履修漏れについて説明すると、「エーッ」とざわめきが起きた。女子生徒は「私は受験科目が日本史。(未履修の)世界史は正直いらない。とにかく不安だ。土日も補習になれば(受験に)必要な教科の勉強ができない。どうしてちゃんと調べてカリキュラムを組んでくれなかったのか……」と憤る。
 理系で地理歴史の履修漏れがあった石川県の県立金沢桜丘。男子生徒は「最悪。教科書があるのに授業しないでおかしいと思っていた。補習は出席しないかも」。金沢辰巳丘の女子生徒は「教育委員会とか上の人がもっとしっかりしてくれていれば、こんなことにはならなかったのでは」と不満をぶちまけた。
 栃木県立小山の男子生徒は「学校ふざけるな、と言いたい。指導する立場の先生がこんなことするなんて信じられない。前から世界史をやらなくていいのかなとは感じていた。これから世界史なんてはっきり言って面倒」と怒りをあらわにした。
 帰宅後4時間は勉強しているという福岡県の県立田川の男子生徒は「世界史を必修にしていることに問題があるのではないか。進学校には時間がなく、受験に必要ない科目はやるべきではない」と語った。
 国立大を目指している山形県立山形北の女子生徒は「3月まで受験勉強しないといけない。どうやっていまからもう1科目を勉強すればいいのかわからない」と不安を漏らした。
 学校への同情を口にする生徒もいた。秋田県立秋田南の男子生徒は「テストを受けていない世界史の成績表には日本史と同じ点数が記載されていて変だと思っていた。だけど、学校は僕らの受験のためにやってくれたことで仕方がなかったとも思う」と話した。

今頃になって、不安や不満が続出ですか。

生徒らもな、「大人は本当に馬鹿なことばっかりやるもんだ」と気付いたならば、そんな大人の馬鹿にいつまでも不満言ってないで、やってやりゃあいいんだよ。切り替えるしかないやんけ。そうすることで、んーな馬鹿な大人の次元を超えることができるわけ。文句言ってへそ曲げていたら、そりゃ子どものままってこと。

履修不足:350回の補習も 不安渦巻く生徒たち
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/edu/news/20061028k0000m040140000c.html

 受験を控えた高校3年生を巻き込んで、全国に広がった高校の履修単位不足問題。伊吹文明文部科学相は27日、「(単位不足の高校生に)特別な配慮は難しい」と補習授業を厳格に実施することを求めたが、岩手県には50分授業を350回も受けなければならない生徒たちがいる。「そんなに受けられるのか」「受験に影響する」。生徒たちには不安が渦巻く。一方、北九州市の高校では補習授業が始まった。【門田修一、念佛明奈、古川修司】
 同日午前、伊吹文科相は「卒業証書を出すまでの間に学習指導要領に決めた通りの授業は受けていただく。特別な配慮は難しい。みんなが決めたルールを守るところから社会の秩序は成り立っている」と述べた。さらに責任の所在について「所管をしている教育委員会そのものに責任があるんじゃないか」と言及した。
 こうした文科相の発言を受け、各学校は来年3月までに厳格に補習授業を実施する必要に迫られている。
 しかし、盛岡市の私立盛岡中央高では、普通科特進コースの3年生51人の履修不足は10単位に上る。履修が必要なのは世界史B、家庭基礎、情報A、芸術の4科目。50分の補習を計350回受けなければ卒業できない。
 対応策について、3年生は補習やリポートなどで補充する予定だが、生徒の負担を軽減する措置を検討中という。富澤正一校長は「学習指導要領にのっとらなかったことは悪かったと思っている。しかし生徒のためを思って、進路目標を達成させるためにやったことだ」と強調する。未履修科目の授業時間には受験に必要な科目の授業をしていた。少なくとも97年ごろから行っていたという。
(以下、略)

毎日新聞 2006年10月27日 22時38分 (最終更新時間 10月27日 23時27分)

またまた伊吹大臣はエエこと言いますなあ。それにしても、校長はんは「生徒のためを思って」と言うわけね。生徒も「進路目標の達成」、学校も「進路目標の達成」。冒頭で言ったとおり、だから高等学校なんてもんは教育をやってないってこと。もっと過激な事実を書いてやろうか?(今回はやめとくよ)。

自分の話をしとこう。

昨年、今の大学に赴任してきたけども、自分が赴任する前にいろんな事情があって、不開講のコマが結構あった。まじめに履修してきた学生でも、4年間で卒業単位が足りるか際どいということが判明したんよね。そんなタイミングで、自分が赴任してきたわけ。

不開講のコマをチェックしたら、自分の専門領域のものばかりだった。ただでさえ、大学院のも含めて担当講義が多い自分やったんやけどね。教務事務やら教授らから「学生のために、何とか協力してもらいたい」ということだったので、事情を聞いた上で引き受けることにした。引き受ける条件としては、一度学生を全員集めて、事の経緯については大学側から説明してもらって、集中講義でやることは自分の口から説明すると。

こんな状況やったよ。

「発達臨床心理学」 15回 2単位
「教育臨床心理学」 15回 2単位
「障害者福祉」   15回 2単位

大学の1コマは90分。90分を45回ってこと。

最初は、学生も「え〜っ!!」って不満と驚き一杯って感じやったけどね。そりゃ、そうでしょう。学生の立場からすりゃね。

「おれも、そりゃビックリやで。赴任早々になあ。誰かの尻を拭くのは嫌やけど、本来やるべきものなんやから、やるしかないやん! 気の毒やけど、文句言っててもしゃあないやん! やろうぜ!」

こう説得したら、それ以上、文句言う学生はいなかったよ。お盆も正月も返上して、集中講義をやりまくった。もっと大変やったのは、福祉実習とかでどうしても集中講義にも出られない学生がいて、その学生たった数名のために集中講義の代わりにリピート講義として、同じ講義を余分に2科目もやったんよ。これは、自分ばかりに一方的に負担がかかったね。正直、きつかったよ。

学生もよく付いてきてくれた(まあ、自分の講義は学びたい気持ちがあれば面白いけどさ)。学生も甘えなかったし、自分も途中から「他人の尻ぬぐいも悪くねえな」と考えるようになったよ。就職活動や、夏休みに遊びたい気持ちもあったやろうけど、偉いよ、学生らは。

日本の教育は終わってるなと思う、今回の履修不足事件。大人が、生徒や保護者を『お客様』と思っている時点で、終わってるっての。教育における、諸悪の根元ともいえる発想やね。これね、大学でもそんな風潮だらけ。先日、ある国立大学法人の教授の講義を聞いたけど、それを実感した。このことは、また別の機会に書くことにしよう。

安倍首相自身が、大衆に対して軟派なところがあるんやから情けない。伊吹さんみたいに、芯がしっかりしている政治家のほうが少ないのが、ホント情けない。

必修逃れ、文科省は扱いに苦慮…要望相次ぎ
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20061028icw6.htm

 全国各地の高校で必修科目が教えられていない問題で、履修漏れの3年生をどう扱うか、文部科学省が揺れている。
 27日にはPTAの団体が配慮を求める要望書を提出したほか、安倍首相も伊吹文部科学相に負担軽減策の策定を指示した。しかし、必修科目を定めた学習指導要領には法的拘束力があり、授業時間短縮には簡単に踏み切れない。“徳政令”を出すのかどうか——。文科省の対応に注目が集まる。
 今回履修漏れが見つかった必修科目は、学習指導要領で必ず履修しなければならないと定められている。50分授業を週2回、年間計70回履修するのが原則で、例えば、「世界史」が未履修の生徒は、これから最低70回の補習が必要になる。
 当初、伊吹文科相は「指導要領に決めた通りの授業は受けていただく。各都道府県に厳正に通知するつもりだ」と語り、同省内でも、「生徒に履修してもらう」という意見が大勢を占めていた。だが、全国高等学校PTA連合会から生徒への配慮を要望されたり、与党から負担軽減策をまとめるよう求められたりする中、風向きが変わってきた
(以下、略)

なんやねん、この記事。自分は、やっぱり伊吹大臣を応援するよ。ポピュリストな晋三クンは、やっぱり駄目か。救済策だとかって言って、レポートとかを授業時間数にするとかやれば、そりゃ詐欺でしょ。生徒に詐欺を教えるの? ははぁん、なるほど。高等学校ってそんなところやったんや(知ってたけどね)。今回は、方便でもなく公然と詐欺を認めるつもりかね。

補講なり集中講義なりやって単位を出すべきだ。「補習、出席しません」と言って欠席する生徒がいれば、単位を出さなければそれでよいだけのこと。生徒にも保護者にも説得しきらんのやったら、教育現場に携わる者として失格やな! 政治家としても失格。国家としても失格。

 

にほんブログ村 政治ブログへ ←クリックしていただければ幸いです。

人気blogランキングへ ←こっちはクリックしても無効(現在、調査中)。

関連記事:
日本の教育行政、その責任者不在のシステム。
安倍流『有名人会議』による教育改革
伊吹大臣への応援歌
給食費を払わない保護者
親も教師も覚悟が足りない(不登校問題)
     など。

Posted by 奥田健次 教育 |

2006.10.28

『いじめ』の犯人捜しという『いじめ』。

当ブログでは初期から『いじめ問題』に焦点をあてており、専門カテゴリーにも入れているほどである。世間では今さらながら、学校におけるいじめについて火がついたように議論されている。だが、ほとんど安易な『犯人捜し』に終始しているものばかり。マトモなものは無いのかと探していたら、マッコイ博士のブログにおいて、本来議論されるべき大切な部分が触れられていたので紹介する。

まずは新聞記事から。

いじめ、私は見ました…三輪中の同級生が両親に手紙
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20061025i4w7.htm

 福岡県筑前町立三輪中2年の男子生徒(13)がいじめを苦に自殺した問題で、文部科学省の小渕優子政務官らが25日、実態調査のため同町を訪れ、同校の合谷智(ごうや・さとし)校長や男子生徒の両親らと面談した。
 ほかに町を訪れたのは、山谷えり子首相補佐官(教育再生担当)と安倍首相の諮問機関「教育再生会議」の義家弘介委員。
 面談後、小渕政務官は男子生徒の1年時の担任教諭(47)の言動に言及、「(男子生徒への)いじめの誘因となった可能性がある」との認識を示した。
 男子生徒の両親は小渕政務官らに対し、同級生から25日朝に受け取った手紙を読み上げた。聞いていた山谷補佐官も涙を流していたという。手紙の要旨は次の通り。

          ◇

 私は言いたいことがあります。私は○○君の大親友です。今はもう遅いけど、早くおじちゃんやおばちゃんにいじめにあっていることを話しておけば、自殺することはなかったと後悔しています。どんなに帰ってきてと言っても、もう帰ってきません。でも毎日夢をみます。夢の中の○○君は親や家族、みんなを悲しませていることを苦しんでいます。
 本当にいじめはあったのです。私は知っています。見ました。だから学校も本当のことを言ってほしい。これ以上つらく悲しい思いをするのは嫌です。(○○君は男子生徒の名前)
(2006年10月25日23時51分  読売新聞)

これ、たとえ「ごめんなさい」と謝罪したとしても、この生徒だってこれからずっと親友を見殺しにしたことを背負って生きていかなければいかんよ。罪意識から解放されるための謝罪なんて、あってはいけない。謝罪した生徒たちには「謝罪したって何もならない。一生その罪を背負って生きていけ!」という言葉を投げかければよい。

政治家もマスコミも甘すぎる。一番バッシングしやすい暴言教師を叩くばかり。確かに、この教師はマトモではなかった。でも、直接いじめを行った生徒への指導は放棄するのか?

マッコイ博士の記事から引用。

色々と話を聞くと、いじめのきっかけを作った教師というのも確かにどうしようもないアホな教師のようですが、少なくとも自殺した生徒は教師にいじめられて自殺したわけではなく、同級生らからいじめられたことが直接の理由なわけです。

そ う考えると、いじめた生徒たちが一番悪いに決まっています。そして、そのきっかけを作った教師が次に悪く、また子供の異変に気づかなかった親にも責任があ るでしょう。そしてその次くらいに学校や教育委員会の管理責任などが問われる、順番としてはこういう感じだと思います。

このうち、 一番叩きやすい教師ばかりを叩いて皆が正義の味方か救世主にでもなったつもり、そして自殺した親はやり場のない怒りをとりあえずは教師や学校に向けること で憂さ晴らししようとしていると言った感じではないかと思います。しかし親にも責任があるわけですから、それは責任のなすりつけ合いでしかないわけで、私 としては親に到底共感できません。

そして一番の加害者である「いじめた生徒たち」についてはアンタッチャブルになってしまって、おまけに無邪気にも彼らにアンケートなんかしてその結果から早速教師への責任転嫁が行われています。

自分が受けた新聞社の取材で答えた内容とほぼ同じ内容だ。しかし、やはり今回も予想通り新聞社の期待する論調とは異なっていたため、採用されずであった。

もちろん教師に責任があったのはその通りでしょうし、そりゃあ教師は大人ですからそれなりの責任を取らせれば良いのだと思いますが、教師叩きで終わっては無意味どころか逆効果でしょう。

そう。そうなんですよね。結局、『いじめ』を糾弾するという大義名分で弱者の側に立ちながら、反論できない相手を叩く。こうした姿勢が『いじめ』の要素を構成しているということに気付いていない。生徒が教師を集団でいじめることだって可能だし、そういう事実は自分が学生の頃からあった。

こんなことを書くと、「お前は教師を擁護するのか!?」と文脈の読めない人間に文句を言われるかもしれないが、そんなわけないだろう。どっちかといえば、そんな教師には一発カチ喰らわしに行くタイプなんやから。クレーマーこそ、テレビとパソコンの前でギャーギャー言ってるだけで、現場では何も出来ん奴らだ。

もちろんいじめた子供達に何らかの罰や罪の意識を植え付けるような処理も必要なのかもしれませんが、まずはいじめの生じる原因を考えてみないといけないように思います。場合によってはいじめた子供の責任が問いにくい可能性もあるからです。

もしかしたら、現状ではどのような生徒であってもいじめる側にまわる可能性があり、いじめられる側にまわる可能性もあって、それを決めるのは偶然もしくは状況による可能性もあるという事です。

これまた本質的に大切な部分である。マスコミの論調は、やたらと薄っぺらいのだが、マッコイ博士の指摘することこそが真剣に考察されるべきポイントだ。

マスコミが薄っぺらいのは『センチメンタリズム』に酔っているからだろうと自分は思う。大衆世論も同じ。それが『ヒューマニズム』だと思い込んでいるのだろう。そんなものは、本当は価値のない『勘違い』なのだが。早くこのことに気付かなければ、日本には『似非ヒューマニスト』の自己陶酔・自分主義正義感だらけの人間ばかりになってしまうよ。

Circle_of_bully 翻訳出版に関わらせていただいた本。『いじめの輪』のページを紹介しよう(クリックすると拡大します)。みなさん、ご自身は「どの役割を演じたことがあるか」考えてみて下さい。

いじめを無くすことはできないが、いじめの輪を断ち切ることは可能である。センチメンタリズムに浸っていないで、その方法があるということを本書からぜひ学んでいただきたい。

 

 

にほんブログ村 政治ブログへ ←クリックしていただければ幸いです。

人気blogランキングへ ←こっちはクリックしても無効(現在、調査中)。

 

関連記事:
刺客ども、だらしない姿を見せるな。
伊吹大臣への応援歌
『臨床いじめ学』について
高校生意識調査にみる戦後教育の誤り
いじめの根を絶ち子どもを守るガイド
いじめのある現場で解決する策がある
永久に少数派
いじめ社会の完成
番長賛歌
    など多数。

Posted by 奥田健次 いじめ・ハラスメント |

2006.10.25

児童相談所の職員に求められること

京都で3歳児が同居の女に殺された事件。虐待の強い疑いがあるにもかかわらず、しかるべき人間が何も出来ず見殺してしまった。

京都・3歳餓死 「おむつ取れずしつけ」同居の女、供述
http://www.asahi.com/national/update/1023/OSK200610230051.html
2006年10月23日15時24分

 京都府長岡京市の佐々木拓夢ちゃん(3)が父親と同居の女からの虐待で餓死した事件で、拓夢ちゃんが昨年6月に受けた健診時の体重は標準の11キロ台だったことがわかった。死亡時にはこれより約4キロ少ない約7キロで、3歳児平均の半分ほどだった。拓夢ちゃんの3歳の誕生日は今年9月1日で、保護責任者遺棄致死容疑で逮捕された無職西村知子容疑者(39)が同月中旬ごろから食事を与えなくなったと供述していることから、向日町署は誕生日以降に虐待をエスカレートさせたとみている。同署は、同容疑で逮捕した運送業の父佐々木貴正容疑者(28)の同市西の京の自宅を現場検証した。
 調べによると、拓夢ちゃんは昨年6月23日、生後1歳8カ月以上の子どもが受ける長岡京市の健診を受けた。体重は11キロ強、身長は78センチで、いずれも標準だった。04年1月の4カ月児健診では体重7.5キロ、身長63センチでこれも標準の範囲内だったという。
 調べに対し、西村容疑者は「3歳になったのにおむつが取れないので、9月15日ごろからしつけとして食事を与えなかった」と供述。以降は4〜5日に1度、コーンフレークを食べさせたが、9月21〜28日にはほとんど何も食べさせなかった。
 西村容疑者は、拓夢ちゃんの死亡が確認された前日の10月21日夜に「ヨーグルトを与えた」と供述している。一方、佐々木容疑者は「もうやめとけ」「そんなんしたら死ぬぞ」と西村容疑者を注意したことがあったと話しているという。
 同署は、長女(6)が3月に保護された際に空腹を訴えて「ごはん、食べてない」と話していたことから、拓夢ちゃんに対しても以前から食事を与えない虐待があったのではないかとみている。

もちろん、こんなものは「しつけ」ではない。3歳の子どもに、4日に1度しか食べさせなかったって? それは、拷問による殺人だろう。

この事件、児童相談所の職員は電話対応しか行っておらず、電話で養育者の話を聞いただけで自宅への訪問は行っていなかったそうだ。いつもの児相の悪いパターン。何年も、何年も前から言ってるんやけども。アンテナの精度が悪いのか、危機感が無いのか(「時間がない、人手がない」とは言わせんぞ)。

6歳の長女の保護歴があるんだったら、ことさら訪問機会を増やすべきなのは当たり前のことではないか。今のところ法的に、児相の職員しか自宅に乗り込めないねんからな。

継父や継母による『連れ子』への虐待のリスクも高いが、『同居の大人』の場合はもっとリスクが高いだろう。どちらかが子連れの男女が付き合い始めるときには、「可愛いねえ」と言ってみるものなのだが、相当な覚悟がなければなかなかうまくいかないもの。大人の都合だけで、すぐに子どもの存在は邪魔になる。子どもっていうのは、破壊的存在なんだから。壊すし、汚す。それが子どもなの。

実の父親だって、結局は我が子を守りきれなかった。都合の良い女に任せていたのだろう。父親も自分の都合だけ。同居の女も都合が悪くなれば子どもを殺す。大人の都合でやることは、「しつけ」なんかではない。

日本人は『血縁』を重視するところがある。「子どもは血のつながった親元で育つべきである、たとえどんな親であっても」という感覚。自分はこの「たとえどんな親であっても」という部分を完全否定する。つい先日の里親についてのエントリーもヒントにして欲しい。自分の考えは、「まともな親業が出来ない親ならば、血がつながらなくても親らしいことをしてくれる親元で育つ方が子どものためになる」ということだ。

子どもを直接見ること。家庭に入り込むこと。親に直接会うこと。一人で判断せず、情報を共有すること。過去の事例から学ぶこと。これらは児童相談所の職員が最低限行うべきタスクリストだ。

もちろん、児相職員がもっと家庭に介入できるようにするために必要な法改正はすみやかに実施しないといかん。何をどうすべきか、自分には具体案がある。ブログには書かない。だって、学会でも提案してきたやん。しかるべき立場の人間が、「有識者でない」自分の意見なんぞ無視しているのか、理解が悪いのかどっちかなんやろな。

現行の法律で自ら身動き出来にくくなってるのに、新しいシステムをとなると取り入れようとしない。悪い意味での『お役人さん』『公務員』ですな。

辛口なことを書いているけど、本当は自分は応援したい気持ちで一杯なんよ。わが国の子どもを守るために、そう思っている。ところが、この10年間を振り返ってみても、自分の所に自主的に勉強に来られた方々は、親、教師、医師、看護師、保育士、心理士、弁護士、マスコミなどだった。児童相談所の職員は、学会で見かけることはあるが、一度たりとも来ないんよね。辛口になるのも仕方ないわな。

子どものことをすべて親に任せるべきではない! 子どもは社会で守るものなのだ。

にほんブログ村 政治ブログへ ←クリックしていただければ幸いです。

人気blogランキングへ ←こっちはクリックしても無効(現在、調査中)。

関連記事:
里親について考えてほしい
家庭教育に関する国際比較調査。マスコミ論調を斬る!
親の子殺し、子の親殺し。
市教委の単独プレー(先送り)
子宝思想
     など多数。

Posted by 奥田健次 社会 |

2006.10.24

敬語の細分化でよろしかったでしょうかぁ?

『マニュアル敬語』は確かに気持ち悪いねぇ。「リブサンドセットでよろしかったでしょうかぁ♪」「千円からのお預かりでよろしかったでしょうかぁ」「お待たせしましたぁ、豚丼になりますぅ」。。。

自分、店員さんに「豚丼になります」って言われたら、「どうやってなるの?」って思ってしまうよ。「ネエちゃん、豚ドンなんかにならずに美しい日本人になりやあ」ってさ(笑)。

敬語、美化語など加え5分類に・文化審議会が指針案
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20061023AT1G2302123102006.html

 文化審議会の国語分科会は23日総会を開き、敬語の新しい分類方法と正しい使い方とを示す指針案を大筋了承した。丁寧語、尊敬語、謙譲語の3つに分類してきた敬語を、より厳密な解釈を目指して「美化語」「謙譲語2(丁重語)」を加えた5分類に細分化。一方でレストランなどで普及しつつある「マニュアル敬語」の誤用に歯止めをかけるため、一問一答形式で正しい敬語の使い方を示した。
 文化庁は11月上旬に指針案を公開して一般から意見を募集。その結果を踏まえて文化審議会が来年2月、文部科学相に最終的な指針案を答申する。
 指針案は、3種類ある敬語のうち謙譲語を、「謙譲語1」と「謙譲語2(丁重語)」に分けた。。
 謙譲語1は「申し上げる」「伺う」など、へりくだって相手を立てる表現。謙譲語2(丁重語)は話し相手に主に自分の行為を丁重に述べるもので、「参る」「申す」などが当たるとする。  (22:15)

美しくないのが、「謙譲語1」と「謙譲語2」という分類ね。数字を使うなって。

それにしてもなあ、自分のようにネットを使い始めるのが遅かった者からすれば、丁寧語や謙譲語を最近の学生に教えるのは、ちょっと絶望的ちゃうかと思ってしまう。ワープロでブラインドタッチが出来る頃には、メールなんてのは「書き言葉」ではなくほとんど「話し言葉」に近くなってしまう。

しかし、実際には受け手には「書き言葉」として届くので、本来ならばかなり慎重に文章を作成しなきゃいかんはず。「書き言葉」で相手を批判するようなことを書いた場合、相手には想像以上の憎悪を与えるもの。

自分が学生の頃は、師匠にお礼の葉書を書くために、『直子の代筆』なんての使ってね、1つの葉書が完成するまでに2時間ほど費やしたんよね。自分の書いた表現の中に、受けとった相手が不快になるようなことは書いてないか、相手の立場に立って何度も推敲していた。メール世代の人たちなんて(自分もそうなりつつあるが)、ほとんど推敲なんかしないのではないか。

だから、「正しい敬語の使い方」を検討するのも良いが、メールなりブログなり掲示板なりでのマナーを教えなきゃいかんのと違うかな。

まあ、自分のブログでの言語は完全に崩壊しとるわな(苦笑)。ええねん、どっかで崩壊してなきゃ、やってられませんから。


にほんブログ村 政治ブログへ ←クリックしていただければ幸いです。

人気blogランキングへ ←こっちはクリックしても無効(現在、調査中)。


関連記事:携帯電話を規制する

Posted by 奥田健次 教育 |

2006.10.23

伊達政宗公さながらシンポに出陣。【追記付き】

あきまへん。おとといから目が痛くて。今日になって腫れ上がり、目やにもひどい。それでも仕事していたら、とうとう右目がほとんど見えなくなったので、日曜日もやっている眼科に行ってきました。どんな病気なのかしら、と。

結果、「過労」によって免疫が落ちていたからバイ菌に感染したとのこと。バイ菌なんて普段も入ってきてるけど、元気なときなら何ともならない。目薬と軟膏をもらいました。

ホント、このところほとんど寝てないからなあ。本の執筆も一度に何冊も依頼されているんよね。これって、合法的な『暗殺計画』なんやろかぁ(苦笑)。

同じタイミングで同じような症状を持つと親しみを覚えるものだが。安倍首相には、、、うーん、どうかな(笑)。

安倍首相、再び眼科で診察
http://www.sankei.co.jp/news/061020/sei012.htm

 安倍晋三首相は20日、首相官邸近くの眼科クリニックで再び目の診察を受けた。首相は16日にも、急遽(きゅうきよ)同じ眼科で目を洗浄しており、その際は「大した問題ではなかったが、かゆみがあったので用心して診てもらった」と述べていた。今回の受診は「念のための検診」(首相周辺)というが、あらかじめ公表される首相日程には入っていなかった。診察後、首相は記者団に「大丈夫です」と述べた。
(10/20 19:57)

明日朝からシンポジウム。腫れ上がった目でステージに上がります。ちょっと腫れてる程度じゃ、眼帯はせんけどね。

それなりに、老いてきた自分を実感するのも悪くないものだ。

【追記・お礼】
ブログ、『22で』さんから温かいご注意をいただきました。感謝の気持ちで一杯です。自分の家系は遺伝的には昔から早死に気味ですので、長生きよりかは如何に前のめりに死ぬか考えつつ仕事に邁進しています(まさに「自殺行為」かもしれません)。今朝は結局、腫れがひどくなったものですから、眼帯をしていきました。腫れによる見た目の悪さよりも、痛むのが少々仕事をやりづらくしています。とまれ、トラックバックありがとうございました。これからもよろしくお願い致します。

にほんブログ村 政治ブログへ ←クリックしていただければ幸いです。

人気blogランキングへ ←こっちはクリックしても無効(現在、調査中)。


関連記事:
品川でシンポジウムやります
ヤヴァイ? 睡眠時間が毎日2時間未満。

Posted by 奥田健次 お知らせ |

2006.10.21

日本の教育行政、その責任者不在のシステム。

文部科学大臣が、日本の教育行政のトップと考えている方へ。その認識は正確ではないのです。今回のエントリーは最近の文科相の発言から、このことについて考えてみませう。

文科相、国の直接関与に慎重姿勢 いじめ自殺問題
http://www.sankei.co.jp/news/061020/sei002.htm

 伊吹文明文部科学相は20日の閣議後の記者会見で、福岡県筑前町の中学2年生がいじめを苦に自殺した問題をめぐり国が現地調査すべきだとの指摘があることについて、「地方分権の法律があり、それを越えて関与すれば『教育の国家統制』と非難される。バランスを考えないといけない」と述べ、国の直接関与には慎重姿勢を示した。
(10/20 10:59)

伊吹大臣、やりたいことは分かります。だけど、やってみたら制限だらけでしょう。残念ながら、日本における教育のリーダーは残念ながら文科大臣ではないからね。

地方教育行政の組織及び運営に関する法律

(文部科学大臣又は都道府県委員会の指導、助言及び援助)
第48条 地方自治法第245条の4第1項の規定によるほか、文部科学大臣は都道府県又は市町村に対し、都道府県委員会は市町村に対し、都道府県又は市町村の教育に関する事務の適正な処理を図るため、必要な指導、助言又は援助を行うことができる

これ、どういう意味かっていうと文部科学省は教育委員会に対し「指導・助言・援助」しかできないのであって、「命令・強制」できないのである。教育委員会の改革に燃えた伊吹大臣が当然の如くぶつかった壁が、この法律なんよね。

そして、この法律のせいで現場ではこういう問題が起こっとるのよ。たとえば、皆さんが地元の教育委員会の対応が納得できないとしましょう。よくある具体例としては、特別支援教育、いじめ、不登校、学級崩壊などの問題があるんやけどね。教育委員会に文句を言いに行きます。ところが、教育委員会は「善処します」なんて言ってとりあえず帰ってもらうと。それでも現場は何も変わらない。今度は「んじゃ、文科相に文句を言ってやる!」と息巻いて、文部科学省に苦情を申し立てます。ところが、文部科学省は「適正な運営をするよう指導、助言、援助していきます」と言うしかない。

つまり、日本の教育では責任を持つべき立場の人が『責任のなすりつけあい』しちゃえるわけなんよ。法律がそういうふうになっているからね。当然、現場を任されている教育委員会と教師は「事なかれ主義」になってしまう。だからね、問題は隠すし、誤魔化すし。思い切ったことも出来んのんよ。

法律上、文部科学大臣は無力なわけ。子ども達のために、責任の所在を明確にしないといかん。

それでも、今度の大臣は躍動的だ。

高校日本史を必修科目に 伊吹文科相
http://www.sankei.co.jp/news/061020/sei010.htm

 伊吹文明文部科学相は20日の衆院文部科学委員会で、現在は選択科目である高校の日本史を必修科目とすべきだとの考えを示した。早急に文科相の諮問機関である中央教育審議会に検討を指示する。
 伊吹氏は委員会で、野田佳彦氏(民主)が日本史必修化するべきだと指摘したのに対し、「(野田氏と)立場を共有している」と同意した。その上で「小、中、高校(の教育課程)も含めて再編を考えなければならない。中央教育審議会に尋ねさせていただきたい」と述べた。また、「倫理観や社会規範、秩序を守る力を学ぶ根本に歴史教育がある」とも述べ、日本史教育の重要性を強調した
 現在、高校では世界史は必修科目だが、日本史は選択科目。野田氏の委員会提出資料によれば、神奈川県の全日制県立高校で、日本史を履修せずに来年3月に卒業する高校生は28.2%に上る。
 伊吹氏は小中学校での日本史教育、特に近現代史教育についても「十分なことが教えられているのか。日本の伝統や社会が建設された過程をマスターすべきだ」と主張した上で、学校教育法の改正と学習指導要領の見直しを進める考えを示唆した。
(10/20 19:34)

まったく同意。だが、教科書どうすんの? 扶桑社の教科書も今やちっとも美しくないからなあ。

冒頭で指摘した問題もあるでしょ。文科省が教科書を検定できても、どの社の教科書を採用するかまでは命令も強制もできないからね。

「地方分権」ってぜんぜん美しくないってことよ。いま、日本は危機的状況にあるんやからね。自分はこれまたいつも言ってることだが、日本の教育においては一時的な「中央集権化」が必要なんと違うか? サヨクの鬱陶しい声が聞こえてきそうだが。

教育再生会議なんかが手羽先、もとい小手先のことをやっても薬にゃならんって。伊吹大臣のセンスが発揮できるような法改正が必要。


にほんブログ村 政治ブログへ ←クリックしていただければ幸いです。

人気blogランキングへ ←こっちはクリックしても無効(現在、調査中)。

関連記事:
安倍流『有名人会議』による教育改革
伊吹大臣への応援歌
給食費を払わない保護者
内閣総理大臣補佐官5人集
「校内暴力、過去最多」。そりゃそうでしょ。
行動科学を無視した「問題行動」の原因究明!?
小中学校に5段階評価
親も教師も覚悟が足りない(不登校問題)
現職教員にも教員免許更新制度の可能性が
     など多数。

Posted by 奥田健次 教育 |

2006.10.20

どないなっとんねん!【追記付き】

「人気blogランキング」良い調子と思ったら、すぐトラブル。一体、どうなってんねん? リンク設定して半日は稼働していたし、リンクも飛んでいた。なのに、現在に至るまで「無効なリンクコードです」という表示が出てくる。いきなり170位、130位、110位くらいまで1時間毎に駆け上がっていたのにね。

「にほんブログ村」のほうは絶好調。政治・社会問題ランキング、24時間以内に3位。政治ランキングでも12位まで上がりました。みなさま、ありがとうございます。

それにしても、「人気blogランキング」。どうなってるの??

【追記】
どうも「人気blogランキング」ですがIDが削除されている可能性が高いという指摘を受けました。登録後たった数時間後にID削除されますか、普通? 嘘みたい。日本ってそんな国やったんかぁ。2週間経って登録サイト情報も消えたら、自分、ブログやめたろか。断筆宣言するかもしれんよ。「ID削除までのスピード」ってなランキング1位確定なのかもしれんな。

人気blogランキングへ ←クリックして下さい(リンク無効です)。

にほんブログ村 政治ブログへ ←クリックして下さい(こちらは有効です)。

Posted by 奥田健次 お知らせ |

刺客ども、だらしない姿を見せるな。

いじめのことを今さらながらに世間が注目するようになったことは悪いことではない。ただし、学校批判や教師批判をやっていればそれで解決するような甘い問題ではない(ろくでもない学校を擁護するつもりはないことはご存じの通り)。自分がいつも言うように、いじめを断ち切るには「大河ドラマ」ばりの仕掛けが必要なのだ。

今回は郵政解散選挙の『刺客』のその後。前に書いたエントリーでも紹介したように、生き残りに必死になる人たちの無様な姿。そらそうやんな。小泉チルドレンなり、郵政選挙の追い風に乗って当選した議員からすれば、斬り捨てた仲間がゾンビとして戻ってくるんやもん。そりゃあ恐いでしょうなあ。

まずは、『ミカン箱』を利用したネーチャン。

「刺客などと言わないで」 西川氏、涙ながらに反論
http://www.asahi.com/politics/update/1019/011.html
2006年10月19日23時02分

 自民党伊吹派の19日の総会で、郵政民営化法案に反対した議員の復党をめぐる島村宜伸名誉会長の発言に、反対派現職を破って当選した西川京子氏らが涙ながらに抗議し、退席する一幕があった。党内では来夏の参院選での協力を得るために、離党組の早期復党を求める声が強まっているが、離党組と戦った議員の不満が爆発した。
 島村氏はあいさつで、「かつての自民党では、二つにわかれて議論することはあったが、党を追い出すことはなかったし、ましてそこに刺客を向けるようなやり方はなかった」と小泉前首相の対応を批判。これを聞いた西川氏が「私たちは党の命令で、党のために戦った。『刺客』という偏見的なことは言わないでほしい」と涙ながらに反論。やはり刺客組の鍵田忠兵衛氏も、「もっと配慮した発言を」と批判に加わった。
 両氏の抗議に島村氏は釈明はしなかったというが、西川公也事務総長代理は総会後記者団に、「復党はそう簡単にできる話じゃないし、安倍総裁も間合いを見ている。(島村氏の発言は)迷惑だ」と憤慨した。

今になって「党の命令、党のために」ですか。あんだけミカン箱を逆利用したパフォーマンスで当選した人が、何を言う。

自分にはこう聞こえるよ。

「ジャイアンの命令、ジャイアンのために、のび太をいじめたんだ。今になって見捨てないでよ」

こんな記事もある。

プライドは無いのか、西川京子さん     2005/08/16
http://www.janjan.jp/election/0508/0508140949/1.php

 すっかり自民「郵政民営化」vs「民営化反対派」の選挙となってしまった今回の衆議院議員選挙。
 わざわざ近畿ブロックから、小林興起さんの地盤である東京10区に、小池百合子環境大臣を、共倒れの危険性も顧みずに「刺客」として送り込むなどの小泉首相の陰湿ぶりに、折角盛り返した支持率もどうなるのか、と思わざるを得ません。
 さて、旧日本新党からの流転を経て、「仇敵」であるはずの自民党に転じた「政界風見鶏」の小池大臣については、かつて旧日本新党の同志だった同じ東京10区の民主党候補・鮫島宗明さんでなくても、呆れるしかありませんが、呆れる前に怒りを思えるのが、同じく「刺客」候補であり、自見庄三郎元郵政相の対立候補として福岡10区から出馬する事になった、西川京子さんでございます。
 というのも、九州ブロック比例の西川さん、かつては郵政民営化賛成派の橘康太郎さん(北陸信越ブロック比例)に、「比例で当選した女の子が何を言ってるんだ!」と罵倒された程の反対派でございました。(参照;読売新聞「エンタメ」;鈴木美潮のdonna=4月26日付)
 それが見事、先の衆議院での民営化法案採決の場で、「裏切り」に追い込まれただけなら、私も文句はいいませんが、「刺客」として小泉首相に服従するようになるとは、同じ亀井派で、「裏切り」に追い込まれ、かつ、その事により自殺に追い込まれた永岡洋治さんに対して、あまりにも申し訳が立たないのではないか、と怒りを覚えざるをえません。
 いずれにせよ、永岡さんを度重なる恫喝で「裏切り」に追い込み、「自殺」に追い込んだ事といい、共倒れの危険性も顧みずに「刺客」を送り込む事といい、却って「郵政民営化法案」そのものをいかがわしく見せるには充分であります。
 そして西川さんへ、だんなさんが熊本県葦北郡津奈木町長って事以外に「売り」が無い、という立場は分かりますが、かつての信念を曲げてまで「衆議院議員」の椅子に留まるのが正しい事なのか、同じ亀井派だった永岡さんが、今の貴方を見てどう思うのか、と問いかけざるを得ません。
(森下泰典)

学校現場だけやおまへんで。まあ、郵政解散の自民党に『いじめ問題』について語ってもらいたくないな。まずは、「いじめを認めること」が必要なんじゃないの? 自分は、郵政解散前後から自民党のやり方を「いじめ」の観点から論じてきたから、どうしてもこれにこだわるよ。

まだ、『あんな教育委員会』のほうがマシなんちゃうか。一応、メディアの前で「ごめんなさい」したからな。遅すぎるわけだが。政治家や学者ってのは、「ごめんなさい」が出来ない連中ばっかりやからな。所詮、正当化したりとぼけたり。

絶対、認めませんでしょうなあ。

 

にほんブログ村 政治ブログへ ←クリックしていただければ幸いです。

関連記事:
やっぱり学校を作りたい!
学者先生の9割が愚弟です、バカ息子です。
処罰されたアウトロー生徒の行く末は?
小5男児自殺。学校関係者は責任回避し続けるのか?
幹部を処分する方法を検討せよ
郵政関係で粛正、また1名。
新自由主義の行く末は
斬首か、切腹か
どうしようもない校長
郵政民営化について
      など多数。

Posted by 奥田健次 いじめ・ハラスメント, 経済・政治・国際 |

ブログランキングに登録してみました

このブログも1年を過ぎました。ホームページ時代からすれば、1日のアクセス数は軽く10倍以上です。コメント機能を設けていないブログですので、ほとんど一方通行であるにもかかわらず、たくさんの方にお越しいただき感謝です。

こんなブログですので大したことは無いのですが、どうせブログるなら少しでも波紋を広げてみたく『ブログランキング』なるものに参加することにしました。さっそくですが、下のリンク・バナー(2箇所)をそれぞれクリックしていただければ幸いです。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

1日1回クリック下されば鬼のように書きます。

人気blogランキングへ ←クリックして下さい(このリンクは無効)。

にほんブログ村 政治ブログへ ←クリックして下さい(こっちは有効です)。

Posted by 奥田健次 お知らせ |

2006.10.19

ドゥ・メストレ

ハープの音色に弱い自分。どうも、母の胎内にいるような感覚がするのだ。ピアノ弾いてたから、お腹の中にはハープのような音になって聞こえていたのかしら。

いや、実際に胎児に届く音はそんなものではないそうだが。

クーデターの喧しいバンコクで仕事をしていたときのことなんやけどね、ホテルでは夜中もBS2かなんかでNHKが見られる。

スラッとした男性がハープを奏でている。その音色に思わずパソコン作業を止めてしまった。ドビュッシーの『月の光』を、ハープで演奏してるんだよ。信じられないほど、美しかった。ピアノとは全然違うのだ。

番組終了後に分かったのだが、演奏者はメストレという若きハーピスト。近頃、日本でのコンサートの模様を収録した番組だったようだ。次の日もまた同じ番組をやっていたのだが、またまた見てしまった。どうもバンコクでは同じ放送を何度もやるようだ。あの、『りんどう祭』もそうなんかな。

日本でもまた放送してくれないかな。

DVDを買おうかな。探したけど、まだ日本では出していないみたい、CDも。そのうち出るやろうね。

『のだめカンタービレ』とか、クラシックが多少なりとも注目されているのが嬉しいね。『のだめ〜』のドラマは見ていないけど。

 

にほんブログ村 政治ブログへ ←クリックして下さい。

関連記事:
やっぱり学校を作りたい!
非ジャーナリスト宣言!(笑)

Posted by 奥田健次 脱力系, 音楽 |

2006.10.16

品川でシンポジウムやります

興味のある方はどうぞおこしやす。来週、日本行動療法学会大会の準備委員会企画でシンポジストとして自分の専門分野の話題提供をします。大会のサイトはこちら。毎回、全国から話を聞きに来て下さる方もおられますが、「わざわざ来てくれんでもエエんや~。電話くれたら家まで行きまんねん(大木こだま・談)」。

テーマは『心の理論』。または“Theory of Mind”という語で検索してもらえれば、wikipediaでも出ています。

自分の場合、こうした仮説構成概念の使用には当初から批判的。そこで扱われる課題について、操作(制御)可能な変数のみを分析し、それらの変数だけ扱えば良いのだ。『えせ科学者』ほど、仮説構成概念を使い回したくなるもの。グッドサイエンスと呼ばれるものには、定義すべきタームが限りなく少ないものだ。新しい概念を創出しまくるような認知科学は、グッドサイエンスとは言えない。

しかし、批判的に取り組んできたとはいえ、たくさんのデータを集めてきた。いわゆる『心の理論』で扱われるトピックについて、データーベースで話が出来る人ってのは日本では数少ない。ちなみに、アメリカでは『心の理論』についての批判的な研究(行動分析的研究)は、日本から遅れること5年といったところか。自分が10年前に着手し始めたころ、アメリカ人の研究者は「心の理論? 言語行動の一種でしょう」と吐き捨てるだけだった。この2、3年の間で、ABA(国際行動分析学会)の大会でもこのトピックについての研究が散見されるようになってきた。

自分は論文もいくつか書いてきたので、関心のある方はホームページの著訳書、学術論文などを参照して図書館で複写して下さい。

自分の話題提供のテーマは、これ。

「心の理論」を再考する

のっけから、「心の理論」なんて要らねえ〜!って言う予定。ま、いつもの奥田節ってことで(笑)。もちろん、まだまだ暑いのでネクタイなんぞ巻きまへんよ。シンポジウム・イズ・フリーダム♪

 

にほんブログ村 政治ブログへ ←クリックして下さい。

関連記事:
ABA2006参加記(4)
ABA2006参加記(3)
      など。

Posted by 奥田健次 特別支援教育 |

2006.10.13

里親について考えてほしい

日本の児童虐待に対する取り組みは最低である。多くの専門家の危機感の無さも問題だが、自分は法整備の問題が大きいと学会等で主張してきた。そして、別の問題として自分が指摘してきたのが『里親不足』である。自分としては甚だ悔しいが、アメリカの国として子どもを守るの精神と比べると、日本は全然ダメな現状である。

マドンナ、アフリカの男の子を養子に
http://www.sanspo.com/sokuho/1012sokuho005.html

 米人気歌手マドンナが10日、アフリカ南部マラウイの男児(1)を養子縁組する申請をした。女性・児童省の高官が11日、共同通信に語った。
 高官によると、男児の母親は出産直後に死亡。父親は生存しているが、男児を養う経済力がなく、孤児施設に預けていた。
 マラウイの法律は、養子縁組の際、子どもとともに1年半、マラウイに滞在するよう里親候補に義務付けているが、マドンナには、例外措置が認められる可能性が高いとみられている。
 マドンナは4日からマラウイに滞在中。「男児を希望」との要望を受けた同国政府側があらかじめ“養子候補”を選考、マドンナはその中から選んだという。
 マラウイなどサハラ砂漠以南のアフリカは、エイズ禍が深刻。マドンナはマラウイの孤児支援のため300万ドル(約3億6000万円)以上を集めたいと表明していた。(共同)

またマドンナですよ。自分はマドンナのことは、携帯電話のことで取り上げたものだから、改めて敬服するのである。

日本人は、わが子の子育てを終えたら、孫遊び。または、ペットを飼う。こんな感じ。欧米人は、血の繋がらない孤児を引き取って里親になろうとする人が多い。国際比較調査でも歴然の差である。

「里親不足と児童虐待にどういう関係があんの?」って言う人は、もう少し勉強して下さい。ドキュメンタリー番組とか本とか読んでいても、何も見えて来ないよ。特に、アメリカの虐待予防の論文なんかを読むと、そもそもの発想が日本とは違うんやから。この話を、児童相談所や鑑別所他、法務省関係の人にしても「ぽか〜ん」ってしていて、まったくどうにも思考停止状態にみえる。

勉強したい人は、まずはこれだけでも読んでみて。多分、他に類を見ないであろう視点から書いたものなので、虐待に取り組んでいる人はちゃんと引用できるほど読みこなしていただきたい。

奥田健次(2001)子どもへの虐待に対する積極的対応のために−応用行動分析学による支援の可能性−.犯罪心理学研究, 39, 188-191.

「abuse2001.pdf」をダウンロード

もう6年も前に書いたものか。予想通り、世の中、全然良くなっていない。

残念ながら、世の中で頭が良いと言われている人が実は全然ダメダメな奴らばかりなので、これからも悪くなるだろうと溜め息が出る。自分のようなアホな暴れ馬ひとりの力では、駄目なんですよ。

最後に、自分の親友(かなり年上の親友だが)たるアメリカ人のことを紹介しよう。彼は宣教師。里親になろうと、孤児院を何度も訪ねていた。孤児院には、たくさんの孤児がいた。その中から、一人だけ選ばなければならない。元気そうな子、聡明そうな子、明るく活発な子、愛嬌のある子。色んな子どもがいる。彼が選んだ子は、そのいずれの子でもなかった。一番、みすぼらしい服を着て、愛嬌も無いきかん坊で、孤児院でも問題児と言われた男の子の親になることに決めたのだ。これは実話である。彼の息子はすでに成人している。もちろん、思春期は激しく彼に反抗したときもあった。

自分は、これこそ『本物の子育て』ではないかと思っている。

 

にほんブログ村 政治ブログへ ←クリックして下さい。

関連記事:
子どもに携帯を持たせないマドンナは賢母
親の子殺し、子の親殺し。
どうしようもない校長
      など。

Posted by 奥田健次 学ぶこと, 教育, 社会 |

2006.10.11

ヤヴァイ? 睡眠時間が毎日2時間未満。

何だかね。ドラゴンボールを集めて「自分だけ1日38時間にして下さ〜い」ってお願いしたい気分ずら。昨日、子育て雑誌の連載原稿が2つも重なってしまってて。その他、しょうもないゴタゴタもあるしねえ。アメリカの親友から「いつまで起きてんの? どこにそんなパワーがあるの!?」ってさー(苦笑)。

なんやろうね。多分、『怒り』のパワーやと思うよ。

つきつめて生活していると、こうなってしまうのかな。まあ、遺伝的にはどちらかというと長生きできないほうだし。そもそも、長生きしたいと思ったことが無いからねえ。

忙しいはずなのに、今日はケースカンファの後に、我が三線の演奏を披露しました(笑)。要するに、パソコンの前に戻って原稿執筆行動から回避したいだけのことね。余計に自分が追い込まれるだけなのに。

でもまあ出来ましたよ。良かった。

でもまだメール対応などの仕事も残ってるわ。4時間は寝たいけど、今日も無理かな。

 

にほんブログ村 政治ブログへ ←ポチっと一押しに感謝。

Posted by 奥田健次 健康・美容 |

2006.10.08

りょうま通信vol.10

ごぶさたしています! 事務局です。私的な事情でずっと『りょうま通信』を更新できませんでした。

奥田先生&りょうまファンの皆様、ごめんなさいm(_ _)m

実は、今日はりょうまの記念すべき1歳の誕生日なのです(^^)/~ オメデトー!!

これからも、りょうまをよろしくお願いいたします。

by『奥田健次の教育改革ぶろぐろ部 事務局』

Posted by 事務局 脱力系 |

キリンをケースに入れよ【プロジェクトX2】

あはは。たまには面白い記事でも。「キリンがケースに入らない」って。キリンビールのケースを思い浮かべたでしょ? 違うんですよねぇ。本物のキリンさんのお話です(笑)。

キリンがケース入り「拒否」、引っ越し難航 円山動物園
http://www.asahi.com/science/news/TKY200610050323.html
2006年10月06日

 札幌市円山動物園の雄のマサイキリン「シゲジロウ」が和歌山県の観光施設に貸し出されることになったが、輸送用のケースに入ることを1週間近く拒み続けている。
 無理やり押し込むとおびえるため、中にえさを入れて自分から入るのを待っているが、なかなか近づこうとしない。そのえさを母親が食べてしまうことも。
 背丈は3メートルだが、1歳8カ月の子ども。もともと警戒心の強い動物で、職員は「今月中に運べるかどうか……」と首を長くして待っている

10010440063 自分は動物使いではないけれども、中に入れる方法を知ってるよ。

アメリカのことわざやったかな。「馬を水辺に連れてくるのは簡単だが、水を飲ませるのは難しい」ってあるでしょ。つまり、『動機づけ(motivation)』のコントロールは簡単じゃないよって話ね。実際、こうしたことわざはビジネス業界でも教育現場でも使われることがある。

だが、自分の専門の行動分析学。『確立操作(establishing operation)』とか『状況事象(setting events)』という操作的な概念がある。これを使えば、動機づけもコントロールできる。また、恐怖心については行動療法が使える。あとは、具体的な事象に落とすだけ。トゥレットな自分は、またもポンポン泉が湧くようにキリンさんをケースに入れるためのアイディアが浮かびましたよ。

以下、自分がいつも言ってること。さっきの馬の話ね(どこかで聞いた話を、奥田流にアレンジしたストーリーです)。

むかしむかし、ある王様の国に優秀な駿馬がおりました。でも、この馬はわがままでお城の中の水を飲もうとしません。困り果てた王様は、大臣にこう言いました。「国中の学者を集めて、この馬にお城の水を飲ませたら、黄金をあげよう」。大臣はさっそくおふれを出しました。やがて国中から学者がやってきました。学者はあの手この手で馬に水を飲ませようとしました。水の中に砂糖を入れたり、音楽を聴かせてみたり、別の馬に水を飲ませるところを見せてみたり。ところが、何をやっても馬は水を飲もうとしませんでした。学者たちは肩を落として帰っていきました。王様はすっかり呆れてしまいました。すると水場の前で、とつぜん少年が「そんなの簡単だよ!」と言い出しました。大臣たちは追い返そうとしましたが、王様が遊び心に「まあ、やらせてみてはどうだ」と少年の申し出を許しました。少年は「まかせて!」と言って馬に飛び乗りました。少年はさっそく馬を城外まで走らせました。そのまま日が暮れるまで休まず城の回りを走り続けました。日が暮れた頃、走り続けて疲れ果てた馬に乗った少年は城の水場に戻ってきました。少年は馬から降りて、馬を水場に引いていきました。すると、馬は何もしなくても水場の水をたくさん飲んでくれました。大臣の中には、「そんな方法は卑怯だ!」と少年を罵る者もいましたが、王様は深く感心してこう言いました。「少年よ、あっぱれ見事じゃ。そういう方法があったとはな。よし、そなたに黄金をくれようぞ」。少年はこう答えました。「王様、黄金よりもこの馬を下さい。こんな働き者の馬は他にはいませんから」。王様は少年の望むとおり、この駿馬を少年に与えました。

こんなお話しです。

あ、ただね。このキリンの場合。「走らせろ」「ケースの中に餌(水)を入れよ」なんて考えていないよ。そう思いついた人はまだまだ初心者。奥田流ならば、もうちょっと別の方法がある。自分なら1週間もかかりません(キッパリ)。「行動上の問題で、解決できない問題はない」と、さらっと言っておきます。

円山動物園さん、本当に困ったら連絡下さい。いくつかアイディアを提供しますから。キリンさんの体を傷つけず、ケースに入れる方法は確実にあります。うまくいったからって少年のように「キリンを下さい」とは言いませんので。

うまくいったら、「キリンさんが好きです、でもゾウさんのほうがもっと好きです」って言わせてもらいます(笑)。

記者さん、今回はなかなか面白い記事でした。

【追記】リスザル日記さんとこの画像、こちらでも使わせてもらいました。
トラックバック、ありがとうございました。

 

にほんブログ村 政治ブログへ ←ポチっと一押しに感謝。

Posted by 奥田健次 学ぶこと |

2006.10.06

芸術の秋、三線を真面目に始めました。

むっちゃ、すごい。その後、カンカン三線で3日ほど練習したら曲の最後まで弾けるようになったよ。『イラヨイ月夜浜』からスタートしたんやけど。4日目、合皮物やけども本物の三線を買いました。

ショップで試し弾きしてると、三線弾きのおばさんが、

「上手に弾けるね」と言うので、

「まだカンカラで独学の3日目です」と打ち明ける。

「カンカン3日でそんなに弾けるの!? おばさんそのうち越されるね」と驚かれたよ。

自分でも「すごいなー(三線って)」と思ったのが、般化(Generalization)するんよね。三線用の楽譜(『工工四』と言う)を見ただけで、初見の曲もある程度演奏できるのが驚き。かなり合理的な楽器なのかもしれん。『島人ぬ宝』『涙そうそう』も、結構弾けるようになってきた。『仰げば尊し』とか『大きな古時計』とかも余裕。

やはり、先祖からの遺伝(歌舞音楽の才能のあったある武将です)と環境のお陰ですかね(笑)。ネーネーズの曲とか『安里屋ユンタ』も練習しなきゃいかんね。ただ、三線といえば弾き語りなのだそうだが、それはとても無理。もっと昔からやっておくべきだった。

つい先日、甥っ子と遊んだときのことだが、2歳にして島唄を気に入ったそうな。なにやら「いーやーさーさー」という掛け声が出来るようになったと。BEGINの『島人ぬ宝』かなと思って、パソコンに入っている『島人ぬ宝』を再生すると、いや見事に曲に合わせて「いーやーさーさー♪」って歌うんよね。リズム感が完璧。裏で入るリズムにもピッタリ合わせて掛け声を入れてる。

しかも、同じメロでも掛け声のあるところと無いところがあって、それも完璧に歌い分けていた(こっちが間違えたのに)。真面目にすごい。親バカならぬ叔父バカかもしれないが、島唄が合っているのかもしれない。

今度、三線を持って会いに行こうっと。自分の演奏で島唄セッションや。大問題は「いつ練習するか」だ。やっぱり仕事が停滞したときしかないな。原稿書きが停滞したときに無理するよりも、頭をリフレッシュしたほうが生産的だったりする。

私的エントリでした。

 

にほんブログ村 政治ブログへ ←ポチっと一押しに感謝。

関連記事:
フライトまでのひとときに。
ライブハウス島唄
ネーネーズ
カラハーイ

Posted by 奥田健次 脱力系, 音楽 |

2006.10.04

伊吹大臣への応援歌

伊吹大臣には期待できることばかり。現時点においてはね。

北海道のいじめ?女児自殺 文科相が遺書非公表を批判
http://www.asahi.com/edu/news/TKY200610030289.html
2006年10月03日15時20分

 北海道滝川市立小学校の教室内で昨年9月に首をつり、今年1月に死亡した6年生の女児(当時12)が、遺書に「キモイと言われた」などと書いていたことを同市教委が2日まで公表しなかった件について、伊吹文部科学相は3日、「子どもが訴えていたのを、公表せずに握りつぶすようなことはあってはならないことだ」と市教委の対応を批判した
 伊吹文科相は、いじめの見極めは難しいとの認識を示したうえで、「子どもが精神的に動揺しているという事態は、できるだけ早めに見抜いてもらわないといけない」と述べた。

伊吹文科相を断じて応援する。最近、自治体に注文を付ける教育のトップがいなかったからね。「地方分権なんだから、各都道府県市町村の教育委員会の自治を尊重する」なんて言って、丸投げするような官僚・政治家だらけでした。「それが成熟した民主主義だ」って言われたことさえある。

平時においては民主主義で良いだろう。しかし、教育の危機的状況において民主主義なんぞ言ってたら、はっきり言って「お前ら、アホかぁ〜!」と怒鳴りたくなる。

伊吹文科相のリーダーシップに大いに期待したい。

 

にほんブログ村 政治ブログへ ←ポチっと一押しに感謝。

関連記事:
給食費を払わない保護者
内閣総理大臣補佐官5人集
やっぱり学校を作りたい!
      など多数。

Posted by 奥田健次 いじめ・ハラスメント, 教育 |

2006.10.02

給食費を払わない保護者

確かに。巡回とかで学校を回った際に給食を一緒に頂くが、驚くほどに量が少なくなっている。自分なんてラーメンの日に、給食のおばちゃんに「替え玉、1つ!」とお願いしているし(叱られるので、よい子は真似しないように・笑)。

給食費払わぬ親たち お金あっても「頼んだ覚えない」
http://www.sankei.co.jp/news/061001/sha002.htm

 家計にゆとりがあるのに給食費を払わない保護者が増えている。あまりの悪質ぶりに、法的措置を取る自治体が相次ぐ。未納分を学校側が立て替えたり、給食の質や量を下げて対応している事実は、教育界では“公然の秘密”。生活保護に上積みされた給食費を別の出費に流用する保護者もいるほどで、きちんと払っている保護者や教職員たちから非難の声が上がっている。(池田証志)
 「高級外車を乗り回し、携帯電話に何万円も払っているのに、給食費は払わない保護者がいる」。文部科学省にはこんな報告が相次いで寄せられている。外車に乗るような世帯だけではない。国や自治体は所得により生活保護に給食費分を上乗せして支給しているが、それでも給食費を滞納する保護者も多いという
 小学校(低学年)で月3900円、中学校で月4500円の給食費(文科省発表の全国平均)。宇都宮市は9月12日、給食費を滞納している保護者38人に、支払い督促を宇都宮簡裁に申し立てた。4月には仙台市が、翌5月には北海道根室市が同様の措置を取っている。支払いに応じなければ、裁判所による差し押さえの処分が下ることになる。
 宇都宮市の調べでは、5月1日時点で、702人分の給食費が3カ月以上未納で滞納総額は3290万円。中学校21校中20校、小学校59校のうち40校で未納者がいた。未納者がいない学校の方が少なかった。
 北海道芦別市では昨年3月、支払い能力がありながら支払う意思がない「特定滞納者」に行政サービスの一部停止や住所、氏名の公表などを認める条例を可決した。
 佐賀県多久市では一昨年、給食費の納付を約束する保証人付きの「確約書」を全保護者に求めた(昨年度で廃止)。山梨県笛吹市でも「連絡なしに滞納した場合は給食停止」という同意書を保護者に提出させた。
 広島県や東京都でも悪質な未納事案が横行。学校側の再三の説得にも支払いに応じず、教員がポケットマネーで負担した例は日常茶飯事。教師や校長、PTAの役員が給食費を立て替えたものの、子供たちが卒業した後に踏み倒されてしまった例が絶えない。
 各自治体は、徴収員の配置やプリペイド方式の採用など“あの手この手”で踏み倒し防止に躍起だが、滞納する保護者の多くが「義務教育だから払いたくない」の一点張り。なかには「給食を出せと頼んだ覚えはない!」「給食を止められるものなら止めてみろ!」などとすごむ保護者もいるという。
 東京都内のある中学では、1人当たりの給食の予算は1日280円だったが、260円分に抑えざるを得なくなった。給食費の未納は、給食の質や量を低下させるという事態を招いている
 学校給食法は、子供たちに給食を提供するよう自治体に「努めなければならない」と努力義務を規定。そのための設備や調理員の人件費は自治体が負担するが、食材費は保護者が負担するよう定めている。文科省学校健康教育課では「結局は保護者のモラルの問題。学校を通じて給食は自己負担であることへの理解を求めるしかない」と話している。

まあ、こんな話はずっと前から知っていますがね。何を今さら。給食で「ごちそうさま」を言わせない保護者が増えるのも分かるってもんだね。そりゃ、こういうことでしょう。「うちは、きちんと払ってるザマス。なのに、○○さん宅は払ってないのに給食を食べてるのはずるいザマス!」ってなもんやね。いずれにしても、いやしい話だが。

とにかくモラルがどうとか言ってるけど、そういうのは戦後からガタガタに崩れているのは周知の事実。「やってもらって当たり前」という感覚があるんでしょうな。

そういう心根ではいつまで経っても世の中に対する不満しか感じないだろう。親子共に、幸せにはなれないだろう。幸せとは量ではかるものではなく、その人自身の感じ方だから。幸せや感謝を感じることが出来なければ、一時的に満たされることはあってもすぐに不満を感じるものだ。

損得勘定で物事を判断する人は、気の毒だなと思う。5、6年前だったか、雑誌のインタビューでそういう話をしたことがある。子育ての基本ってシンプルなものだ。自分の場合は、「ありがとう」と「ごめんなさい」。この2つが自然に出るようにすることだけ。これを心から言えるようになるのって、実は一番人間にとって難しいことだと思うね。子どもだけの課題ではなく、大人も含めた問いかけ。

伊吹さん、なんとかしてね。ってか、これは厚生労働省にも頑張ってもらわなきゃ。

 

にほんブログ村 政治ブログへ ←ポチっと一押しに感謝。

関連記事:
ゆとり第一世代を評価するって? マジで?
蔓延する携帯電話依存症
「おかずもお願い」
子どもに携帯を持たせないマドンナは賢母
どうしようもない保護者
      など多数。

Posted by 奥田健次 教育, 社会 |

2006.10.01

みんなとはちがった人たち

すごく良い本だ。自分や他人のことについて『違い』を感じ始めた子ども達に読んであげてほしい。自閉症についての理解を促進するためにも、助けとなる一冊だろう。

2006minna 絵本としても品質の高さがにじみ出ている。

『みんなとはちがった人たち 自閉症の英雄のこと』

 

 

高機能自閉症、アスペルガーの子どもたちが悩み始める年頃。こうした絵本に出会うことで、「みんなとは違うことは、恥ずかしいことではない」「みんなと違う人たちは、おかしな人たちではないんだ」「みんなと違うことは、すばらしいことなんだ」と実感できるかもしれない。歴史上でも優れた、科学者、芸術家、数学家、文学者、哲学者、コメディアンにも、同じように「みんなと違う」と言われて育った人たちがいるのだ。

子ども向けの絵本だが、大人や教師が読んでみても学ぶところが多い。また、発達障害とは無関係と思っている方々にとっても、知らないだけで自分の周囲に「みんなと何かがちがう人」と感じることがあるだろう。もしかすると、「自分こそが他の人と何かちがう」と感じている人もいるかもしれない。

美術作品としても価値のあると思うので、ぜひ関心のある人は手にしてみて下さい。

 

にほんブログ村 政治ブログへ ←ポチっと一押しに感謝。

Posted by 奥田健次 イチ押し☆の絵本, 特別支援教育 |