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2006.08.02

家庭教育に関する国際比較調査。マスコミ論調を斬る!

戦後日本の子育ては崩壊してしまっているからな。近いうち、育児書を出してやる。ビビってたじろがせてやろう(笑)。単なるハウツーと違う、子育てのプリンシプルだ。ヴィジョンを明確にしてやるよ。自分がどれほど治しまくっていることか。この世間の崩壊した家庭教育を。

親だけの問題ではない。大人全体が、将来を担う子ども(我が子という意味ではない)を、どのように育てたいのか、明確なヴィジョンを持っていないのが、現代日本の社会病理の一つなのだ。

こんなニュース。

子育ては育児書頼み 日本の親、世話の経験乏しい
http://www.sankei.co.jp/news/060802/sha040.htm

 日本の親は子供のしつけに甘く、親になる前も子供の世話をする経験に乏しいことが、国立女性教育会館が1日発表した国際比較調査で分かった。しつけへの甘さは10年前の調査でもうかがえたが、日本の親は、子供の世話を育児書に頼りがちな傾向が強いことも分かった。
 調査は12歳以下の子供と同居している親が対象。日本、韓国、タイ、米国、フランス、スウェーデンの6カ国でそれぞれ約1000人に面接方式で実施。
 「日常のあいさつ」「行儀良い食事」「身体を清潔にする」「遊んだ後の片づけ」などの項目を挙げ、「5歳の時に1人でできるか」をたずねる質問には「あいさつ」が8割以上、「食事」と「清潔に保つ」は約7割とどの国も高い比率だったが、どの項目もタイが最高で日本は韓国同様、低い傾向。特に日本はどの項目も男児が女児を下回った
 「15歳までに1人でできた」に挙げられた項目も日本は「マナーを守る」が85.8%と6カ国中最低。「家族のために食事を作る」「働いて報酬を得る」が日本は低く、同会館では「総じて子供の自立が低い傾向がみられる」とした。
 親になるために経験・学習したことを聞いたところ、日本の親は「育児書を読んだ」(29.9%)がトップ。「親から教わった」(29.4%)「弟や妹の世話をした」(18.2%)を上回り、韓国を除く4カ国と顕著な違いがみられた。
 日本の父親が平日に子供と過ごす時間は3.1時間で“最低レベル”。前回調査と比べ0.2時間減で、「子供と接する時間が短い」と悩む父親は前回27.6%から41.3%に増えた。
【2006/08/02 東京朝刊から】
(08/02 08:56)

プレス発表資料はここにある。

調査対象6か国の中で、タイのしつけがトップなんだって。なるほど、そうだろうね。コープクンカーップ!

日本は韓国と共に低い水準。この結果に自分は驚かない。予想通りの結果だ。というか、戦後日本のほうが韓国よりも低い水準なんじゃねえかと思っていたけども。

日本の場合、父親が平日に子どもと過ごす時間が『最低レベル』なのだという。まあ、そうだろうな。で、「子どもと接する時間が短い」と悩む父親が増えているそうだ。

さて、こんな記事を読むと『父親が子どもと接する時間を増やすべきだ』と考える人が多いのではないだろうか。この記事を読むと、ややそういう方向に引っ張っていくニュアンスで書かれているようだ。もしかすると、これを調査した国立女性教育会館の解釈(イデオロギー?)が反映されているのかもしれない。はっきりいうが、それは好ましくない考え方だ。そんな単純なものではない。

父親よ、「子どもと接する時間が短い」と悩む必要はない!

母親よ、旦那が「子どもと接する時間が短い」と愚痴るな!

「子どもと接する時間が短い」と悩み、そして申し訳なく感じている父親は、確かに多くなっている。つまり、子どもに(または嫁さんに)引け目を感じている父親が増えているように、自分は感じている。または、母親が旦那に引け目を感じさせる言動をしている場面にも、よく出くわす。

引け目を感じている父親は、子どもの要求を何でも受容してしまう可能性が高まってしまう。実際、この10年の間に、どれほど子どもの言いなりになっている父親が増えたことだろう。共働きをしている母親だって、「子どもに申し訳ないな、可愛そうだな」と引け目を感じる場合が多く(または、引け目を感じさせられている場合が多く)、そういう母親も子どもの言いなりになってしまいがちだ。

子どもに対して、引け目を感じて接してはいけないのだ。もちろん、だからといって父親も母親も、自由気ままにやりたい放題してよいと言っているのではない。しかし、こういう両親もこの10年で増えてきたと感じることも事実。これはこれで問題だ。

父親も母親も必死になって、子どもが社会化するよう常に心掛けよ。共同体において公共心を持たせ役割取得できるように心掛けよ。子どもと接する時間が短くても、「それはそれ」なのだ。引け目を感じる必要はない。「接する時間が短くなるほど、父ちゃん(母ちゃん)は、お前(子ども)のために仕事をしてるんだ、社会のために仕事をしてるんだ」と、子どもに言い聞かせればよいのだ。そして実際、いざというときには仕事を捨ててでも、子どものために時間を作る覚悟を持ち、それを実行せよ。

自分がこんなことを言うのは、イデオロギーでもなんでもない。男女共同参画とか、イデオロギーありきの頭デッカチ学者と自分は正反対。自分の場合は、数々の親子関係の問題を解決してきた経験から、帰納的に導き出した大原則を掲げているのだ。

 

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Posted by 奥田健次 教育 |