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2006.07.21

先帝陛下の言葉を政治利用しようとする売国奴ども

昨日の日本経済新聞一面に、昭和天皇が当時の宮内庁長官に語ったとされる内容についての記事が掲載され、物議を醸している。

当時の宮内庁長官、富田朝彦氏(故人)のメモなのだが、あらゆる面で信憑性が乏しい。

20060720 まずこの画像を見てみよう(クリックすると拡大されます)。

新聞記事になったのは、この見開きページの内の1枚分だけだ。その前後の文脈が不明である。

それから、このメモ(新聞記事にされた部分)は、メモ帳の上に貼り付けられたものである。陛下の前で、宮内庁長官がいちいちメモをするような習慣があったのかどうか、自分は知らない。もし、あったとしよう。こんな『メモ魔』な男がメモ帳を忘れて、別の紙切れに走り書きをするのだろうか。走り書きをしたものを自室に持ち込んで、メモ帳に書き写さず、貼り付けるようなことをするだろうか。

医療ミスの裁判のことを考えてみよう。証拠のカルテが、ツギハギだらけのパッチワーク、修正液だらけだとすれば、かなり胡散臭いものではないか。病院のカルテの場合、カルテ庫で厳重に保管されているので、外部の人間が入手することは基本的にできない。つまり、担当医が故人となったからといって、そのカルテが担当医の妻や子どもの手に渡ることはない。

だが、今回のこの『富田朝彦メモ』。一旦、民間の手に渡っているではないか。そして、ツギハギだらけのパッチワーク。こんなものを一次史料にはできないだろう。百歩譲ってこのメモが本物だとしても、昭和天皇の『公的な』言動から、A級戦犯が合祀されただけの理由で参拝を止めることが本意だとは考えられない。ここで『公的な』と言ったが、そもそも天皇には国民に対して『私的な』お立場は無い。だからこそ、私的な場でのご発言とされるものを、真偽が定かでない段階で、国民に対して新聞・テレビで広めたこと自体に、自分は強い憤りを感じるのだ。

さて、メモの真偽はともかく。こんなものは、まるっきり陰謀だろう。先帝陛下を政治利用しようなど、まさに神をも畏れぬ所業である。ついこの前のマスコミ論調では、寛仁親王のご発言に対して、「政治的な発言を控えろ」と言っていたくせに。ご都合主義の卑しい根性丸出しだ。

以下は自分の愚考。

書籍の週刊売り上げランキングを見てみると、小林よしのり氏の『いわゆるA級戦犯』がランキング上位を推移している。当ブログでも簡単に紹介してきたが、この漫画は、今までA級戦犯とされた人のこともよく知らずに(東条英機の名前くらいしか知らずに)、「日本の戦争責任者」「極悪非道な軍国主義者」と思い込んでいた国民大衆の思い込みを一挙に解消し、逆に、我々の身代わりとなった犠牲者だという評価に変わるほどのインパクトがある。そして、この漫画が予想通り売れ続けている。

こうした国民大衆の、東京裁判に対する評価が根底から変わって困る人がいるのだ。靖国参拝反対の中国・韓国でしょって? もちろんですが、それだけじゃありません。アメリカ含めた連合国もですよ。そして“I LOVE 中・韓”な日本人、“I LOVE USA”な日本人。あるいは、“I am 国際人”“We are 地球人”と思い込んでいるオメデタイ人たち。

こうした大きな流れというか波紋が起こると、必ずそれを食い止めようとする勢力が出てくるものなのだ。小林よしのり氏の漫画のインパクトに対して、こうした勢力の選んだ手法がこの『ツギハギパッチワークメモ』だとすれば笑うしかない。

まだ読んでない人は『いわゆるA級戦犯』、読んでみてね。書店で平積みされてるよ。

 

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Posted by 奥田健次 社会 |