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2006.05.30

ABA2006参加記(3)

今日は自分の専門分野に近いポスター発表を見に行く。

Aba2006_3 面識のない研究グループだが、さっそく質問してみる。

自閉症児の『共同注視(joint attention)』についての研究。アセスメントと指導の両方の発表があった。いずれもデータを出してはいるものの、もう少し手続きを明確にしてほしかった。

少なくとも、この手の実験研究においては、セッティングについては図示するのが当然ではないか。どこに、実験者と子どもが座っていて、提示されるアイテムはどの位置、カメラはどの位置ということが分からなければ、リプリケーションも出来ない。

Aba2006_4 この点について訪ねると、口頭での説明が始まる。だから、それが不十分だからってセッティングを図示するように求めるとレジメの裏に書いてくれた。

この手の研究ならば、日本の研究者においても、実験条件や結果をクリアに出していると思う。例えば、以下の研究などがその一例。

山本淳一(1996).自閉症児における前言語的行動の成立条件:共同注視、指さし、リファレンシャル・ルッキングの行動分析.文部省科学研究費補助金重点領域研究(認知・言語の成立2),41-52.

Tsuchiya, R., & Yamamoto, J. (2001) . An experimental study investigating the conditions for establishing joint attention and declarative communication in children with autism, Japanese Journal of  Special  Education, 38(6), 33-49.

行動分析学以外の立場でも、以下のようなものがある。

Matsuzawa, M. & Shimojo, S. (1997).  Infants fast saccades in the gap paradigm and development of visual attention. Infant Behavior and Development, 20, 449-455.

Matsuzawa, M. (2001). Development of target-selection process in generation of saccadic eye movements in infants. Perceptual and Motor Skills, 93, 115-123.

これらって、実はね、今から3年前の日本発達心理学会で自分が企画したラウンドテーブルのトピックなのだ。我ながら、なかなか硬派な企画をしたものだと思っている。

いつか、このラウンドテーブルをそのままアメリカに持ち込んでみたいものだ。日本の発達心理学者の大半が軟派なデータしか出さない(出せない)でいるが、乳幼児を対象にした発達研究では、かなり硬派でしっかりした実験研究も多いのである。もちろん、行動分析学研究者の仕事が硬派だってことは言うまでもない。

Aba2006_5 それにしても、この写真。なんだか喧嘩してるみたいに見えなくもないが、そうではなくって(笑)、「子どもの視線をレコードするのは難しいことでしょう、どうやってやったの?」なんて質問しているところだと思う(ペリエ、片手に)。

 

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Posted by 奥田健次 学ぶこと, 特別支援教育 |