ABA2006参加記(5)
日本大学の眞邊一近先生のポスター発表。たくさんの注目を浴びていた。なんてったって、ペンギンでっせ。ペンギンはみんなのアイドルとちゃいますか?
今回、ペンギンのオペラント条件づけの実験を、横浜にある八景島シーパラダイスという動物園の協力を得て行っておられ、その成果を発表されていた。眞邊先生といえば、セキセイインコの鳴きわけを教えた実験行動分析家である。
ペンギンを対象にスキナー箱を使ってオペラント条件づけの実験を行ったのは、世界初の試みだそうだ。
次から次へとポスターの回りに人が集まっていた。なお良かったのは、VTRを持ってきておられたこと。このVTR再生戦術は、昨年、3年前に自分も行っており、実験データの掲示にならんで効果的なプレゼンテーションとなる(去年、電源が借りられなくて往生したが)。
自分もVTRを拝見したが、ペンギンが自分からエレベーターを降りて、廊下を歩いて実験室に入り、自分で体重計の上に乗り、自分からスキナー箱の中に入っていくのを目の当たりにした。ドアを開けているのはもちろん人間なのだが、実験室までの長い距離をペンギン自らが先導して歩いている。
ちなみに、眞邊先生のホームページから、このペンギンのオペラント条件づけの動画を見ることができる。
最初は、画面をつつく行動をシェイピング。
続いて、黒い■をつつく行動のみ強化。
黒い■をつついた瞬間に鳴る「カッチン」という音は、クリッカーと呼ばれる合図音である。このクリッカートレーニングは、最近では家庭用犬などのトレーニングなどで多用されている。
それから、エレベーターから実験箱までの移動。
今のところ実験ベースでやらせていただいているそうなのだが、自分は「商業ベースというか動物園側のニーズはエンターテイメントでしょうから、今後、そういうニーズに応えていく予定はあるんですか?」と聞いてみた。眞邊先生の答えはイエス。つまり、近い将来、この八景島シーパラダイスでペンギンショーを見ることができるということ。
ペンギンマニアにはたまらないニュースだ。うーん、クールミント!
クリッカートレーニングの解説書やビデオを紹介しておく。すごく簡単に、だれでも家庭犬のトレーニングが開始できる。
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