« CTスキャン、その後。 | トップページ | JR西日本脱線事故から1年 »

2006.04.22

入寮させられた男が外傷性ショック死

やりたいことは分からないでもないが、いくつか基礎的な問題がある。

NPO施設で男性死亡、入寮直後から拘束続く 名古屋
2006年04月21日21時27分
http://www.asahi.com/national/update/0421/TKY200604210312.html

 引きこもりなどの若者らを支援するNPO法人「アイ・メンタルスクール」の名古屋市北区の寮で入寮者の無職男性(26)が死亡する事件が18日あった。愛知県警の調べでは、男性は断続的に何らかの道具を使って手足を拘束されるなどしていた疑いが強く、県警は職員らから事情を聴くなどして、逮捕監禁致死容疑などで調べている。
 男性は東京都世田谷区に住んでいたが、14日、家族が入寮させた。その直後から、たびたび暴れたり職員に暴力を振るったりし、職員らが押さえていたという。
 男性は18日朝、1階の大部屋でぐったりしているのが見つかり、病院で死亡が確認された。両手足などに多数のすり傷や打撲の跡があった。司法解剖の結果、死因は外傷性ショックだったが、致命傷とみられる傷はなかった。このため、県警は、男性が暴れるたびに断続的に拘束が繰り返されたことが、死亡につながった可能性があるとみている。

まず、問題の一つ。本人の意思ではなく、家族が入寮させたこと。逆にもっと年齢が低ければ適応する可能性もあるのだが、26歳にもなる息子を『家族が入寮させた』というのが大きな間違いである。無理矢理、入寮させる年齢ではないだろう。今頃そんなことをするくらいなら、もっと早くからやっておくべきであった。

もう1つ。こうした民間での教育的行為は透明性が重要である。隔離された現場では、何が行われるか分からない。福祉施設にしても学校教育(個別指導)にしても、他人の目の無いところでは、人間はブレーキがかからなくなる場合があると考えておいたほうが良い。いつでも誰でも覗くことのできる環境にしておくべきだったのだ。あるいは、防犯カメラを回し続けることも有効である。

クライアントや利用者を守るために、そして自分自身を守るために、隔離された空間での指導はできる限り避けなければならない。自分が関わってきた施設では、保護者に対していつでもアポイント無しで見学に来てもらえるよう伝えてきたし、施設職員に対しては「利用者がこう暴れたら、こうすればよい」などと具体的な支援方法を手ほどきしてきた。そして、こうした暴力に対する対処方法は必ず文書化してきた。

第三者の目から隔離された「アイ・メンタルスクール」の事件は、起こるべくして起こった事件と考えてよいだろう。

 

にほんブログ村 政治ブログへ ←ポチっと一押しに感謝。

関連記事:親の子殺し、子の親殺し。
     など。

Posted by 奥田健次 教育 |