「おかずもお願い」
こんな時代。本当に「どろぼうがっこう」があれば、入学してくるかもしれん。あ、入学金はちょろまかすけどね。
今さっき、土曜日の午前中に入ったニュース。
子ども3人に万引き指示 容疑で父逮捕、母も加担
2006年04月08日10時15分(asahi.com)
http://www.asahi.com/national/update/0408/TKY200604080085.html小学生の子ども3人に万引きをさせたとして、奈良県警中吉野署は7日、同県下市町の無職の男(34)を窃盗の疑いで逮捕した。母親の無職の女(27)=別の窃盗罪で起訴=が「夫婦で子どもに毎日のように万引きを指示していた」と供述したため、犯行が発覚。父親は「親を思って、子どもが勝手にやっただけ」と否認している。
調べによると、父親は2月28日夕、自宅で長女(10)と次女(9)、長男(8)に「酒と肴(さかな)を万引きしてこい」と命じ、同県大淀町内のスーパーで焼酎やチーズなど3点(1278円相当)を盗ませた疑い。3人は万引きをスーパーの保安員に見つけられた。
母親は「おかずもお願いと頼み、リュックサックを渡した」と認めているといい、同署は窃盗容疑で追送検する方針。
夫婦には子どもが6人いる。母親は「とにかく金がなかった。子どもなら罪に問われないと思った」と供述しているという。
戦後の混乱期のような話だ。つまり、やはり今は戦後の混乱期と同じ社会情勢なのである。
被害者の子ども(被害者とする)は、いずれこの親の元に戻るのだろう。こうした家族の再出発をどのように援助するのか。
今や、子どもの万引きが発覚して保護者が呼び出されたとて「ああ、代金を払えばいいんでしょ」という保護者がたくさんいるのだ。「見つからなければよし、見つかってしまえば代金を払うしかしょうがねえ」という感覚。
窃盗罪のしかるべき刑を受けてしまえば、後は無罪放免。ではないだろう。『罪』や『恥』の意識をどのように育てるか。これが課題である。
だが、今の時代を戦時中と考えれば、こんなことはありえて当然だ。左翼的な考え方とは異なるが、格差社会が拡大すればこれらの事件は日常茶飯事となるだろう。
ちょっと短編小説でも書こうかね。「おかずもお願い」ってタイトルで。自分は、この一言がもっともこの事件を象徴しているキャッチコピーにしか聞こえない。
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