おそばのくきはなぜあかい
絵本の中にも、トラウマチックな印象が残っているものもある。
さすがに大人になったんだからもう大丈夫だろうと見くびっていると。。やっぱり開こうとするだけで身構えてしまうものだ。こうした絵本を、トラウマ絵本という(笑)。
前回の『イチ押し☆の絵本』と同じ岩波の子どもの本シリーズだ。初版が1954年(昭和29年)か。きっと、自分の親の世代が読んだ絵本だろう。そして、これは日本の民話なのだから、祖父やそのまた祖父までも知っているということか。
この絵本には、「なぜ?」についてのお話しが3つ入っている。子どもは「なぜ?」が好きなのだ。
『おそばのくきはなぜあかい』
『おししのくびはなぜあかい』
『うみのみずはなぜからい』
初山滋さんの絵が、子どもの頃はなんとなく恐かった。でも、今見ると何だかカワイイなあ。『うみのみずはなぜからい』が自分のお気に入りで、今でもあれが何処かの海の底で回り続けていると思ってしまうのだから、民話ってすごいものだ。
つくづく、『おそば〜』も『うみ〜』も日本の昔話の中では名作の部類に入ると考える。
1冊で3話楽しめるので、ぜひとも「なぜ、なぜ?」期の子どもに読んであげてほしい。
最近のコメント