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2006.01.01

発達障害者支援法の通知文書

2006年元旦を迎えた。

今年、一発目の記事は特別支援教育関係である。

平成17年(2005年)4月から『発達障害者支援法』が施行された。この法律は、2005年秋に自民・公明の賛成多数にて採択された『障害者自立支援法』とは異なるので、専門外の方はご注意いただきたい。

前者の『発達障害者支援法(以下、支援法)』は、厚生労働省と文部科学省が省庁の壁を越えて作成したものであり、これに関わった国会議員も超党派から構成されていた。

今まで学校や地域社会において、発達障害児・者に対する無理解から十分な支援が受けられなかったのだが、この支援法を通して地域全体で理解と援助を深めていくことになったのだ。

さて、こうした教育関係の新法が施行されると、中央から各地へ「通知」がなされる。これは非常に重要な意味を持つものである。差出人が「文部科学事務次官」と「厚生労働事務次官」であり、宛先は「各都道府県知事、各指定都市市長、各都道府県教育委員会教育長、各指定都市教育委員会教育長、各国公私立大学長、各国公私立高等専門学校長」となっている。

ところが、それにもかかわらず特別ニーズのある子どもに対する支援が何もなされないどころか、相変わらず「我慢を強いる」自治体が山ほどみられる。

たとえば、そのご家族の居住する学区の小学校には特別支援学級が無いという理由で、学区外の小学校に越境するよう迫られることがあるのだ。教育委員会の言い分を聞いてみると、「部屋がない」「金がない」「学区外の学校はセンター校として良い支援をやっているから」などという。

場合によっては、母親が送り迎えを6年間しなければならないことになる。そんなことをさせたら母親が燃え尽きてしまうのではないか。「越境するな」というのは聞いたことがあるが、教育委員会が「越境しろ」といっていいのだろうか。越境を強いるならば、スクールバスか公用車を出せなのだ

力のある現場教師の仲間達にこの話をすると、「部屋がないとか金がないじゃなくて、やる気がないんでしょ」とバッサリ。そして「余分な部屋がないと言うのなら、校長室でやればいいんだから」と激励された。まったくだ。現場にこういう教師がいてくれると本当に力づけられる。校長も、校長室を教室にされたくなければ、部屋の一つくらいなんとかしろなのだ。

クライアントの保護者達が何度となく教育委員会と交渉しているが、ほとんどまともに取り合ってくれないようである。「もう、無理かもしれない」と弱気だ。だが、上記の「通知」の存在があるのだ。自分は絶対に、すべての保護者が冷静に交渉していけば、学区内に特別支援学級が新設されると信じて疑わない。もし、この「通知」を無視する自治体、教育委員会などがあれば、堂々と具体名を公表していけばよい。

これまでの特別支援教育の流れを無視してきた自治体や教育委員会。各地で大きな温度差ができてしまったのだが、それがこれからどんどん浮き彫りになってくるだろう。少なくとも、自分に付いてきてくれている保護者達には見抜けるはずだ。土木ゼネコン大好き自治体が多くて目を覆うばかりだが、教育や福祉の充実した自治体もあるだろう。そして、ろくでもない自治体でも保護者が諦めてしまった時点でおしまいなので、あきらめずに変えていこう。

発達に障害のある子どもたち、その保護者へのお年玉代わりに、この「通知」ファイルを差し上げたい。教育委員会との交渉に利用可能な大きな武器となるのは間違いない。教育委員会の連中には、これを読んでいない給料泥棒もたくさんいるはずだ。

就学だけでなく、医療や福祉、就労支援などの様々な面で自治体のサービスに納得いかないことがあれば、この「通知」を利用されるとよい。

 

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Posted by 奥田健次 教育, 特別支援教育, 社会, 経済・政治・国際 |