職場いじめからの暴走
当ブログがユニークな点は『いじめ・ハラスメント』というカテゴリーを設けているところにある。積極的に、この問題について取り組んでいきたいと考えているからだ。
自分は今回の加害者の気持ちもよく分かる。
もちろん、暴走行為にはどんな理由があれ相応の償いをしなければならないのだが、今回は『職場いじめ』が引き金になっていることを忘れてはいけない。
殺人未遂で容疑者送検 仙台アーケード暴走
2005年12月27日12時40分(asahi.com)
http://www.asahi.com/national/update/1227/TKY200512270209.html
仙台市の歩行者専用のアーケード商店街を乗用車が暴走し、7人が負傷した事件で、仙台中央署捜査本部は27日午後、業務上過失傷害容疑などで逮捕した会社員千葉良文容疑者(52)=同市太白区=を殺人未遂容疑に切り替えて仙台地検に送検した。現場にブレーキ痕がなかったことなどから、捜査本部は千葉容疑者には殺意があったと判断した。
千葉容疑者は調べに対し、7人が死傷した今年4月のトラックによるアーケード暴走事件をまね、「人をはねるつもりでアーケードに進入した」と供述。動機について同容疑者は「職場で嫌がらせにあい、うっぷんを晴らしたかった」と説明し、アーケードを狙った理由については「近くにデパートがあり、特に人通りが多いから」と供述しているという。
いじめる側は自分からいじめを止めることができないものであり、またいじめる側の近くにいる人間もいじめに荷担するようになる。さらに、いじめを知りながら知らぬふりをしている傍観者もいる。
今回の容疑者が暴走した行為は容認されるものではない。しかし、この容疑者を責める人がいるならば、自分の身の回りでいじめがないか振り返ってほしい。自分がいじめる側になっていないか、いじめの荷担者になっていないか、いじめを知りながら何も出来ない傍観者になっていないか。
大抵「いじめられる奴にも悪いところがある」といって、自分の弱さや疚しさを感じないようにするために合理化しているものなのだ。
いじめの問題は、いじめられる側だけの悲劇ではない。いじめる側にも、傍観者にも色々な意味で悲劇をもたらすものなのだ。
職場いじめ・嫌がらせ(パワーハラスメント)や、大学での嫌がらせ(アカデミックハラスメント)は、一般の人々が想像している以上に日常茶飯事に行われているのである。
Posted by 奥田健次 いじめ・ハラスメント社会 | Permalink
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