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2005.12.26

集中講義(本編)

自分の大学で学部生対象の集中講義。通常、30名程度のはずなのに、事情があって何と100名を越える履修登録。

実習系の内容なのに。

最近、教育現場や保育現場で「子どもと遊べない教師」が増えてきているように感じる。

どうやら「遊んでやっている」「教えてやっている」つもりでいて、実のところ子どもに「弄ばれている(もてあそばれている)」ようだ。

そこで、今回の講義ではグループワークで何か作成する内容にしてみた。

たとえば、最近の学術学会などでは口頭発表よりもポスター発表が主流になっている。このポスター発表を、学校では『学級新聞』のように子ども達に作らせたりしている。何かのテーマを題材に、いろいろと調べた上で、グループで手分けして1枚のポスターに仕上げるのだ。

1回目のテーマは、ポスター発表になれるためにも一般的なテーマを与えた。アロマテラピー、ネイルアート、温泉、健康ジュース、ダイエットなど、学生にとって身近なテーマについて調べて発表する。中には、パンチパーマというジョーカー的テーマもあってウケ狙いのグループには最高のネタとなった。

2回目こそ本番。自閉症、学習障害、不登校、いじめ、心の理論など、発達臨床に関するテーマについて調べて発表する。2回目ともなると、学生達の手際も良い。チームワークも向上している。

最後は創作絵本。『子ども向け』って念を押しているのに、パンチパーマの絵本で押してきたグループもいたが、いずれもなかなか良い出来なのだ。

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たとえば、本格派。タッチが繊細だ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 

oshikko

それから、実用絵本。トイレットトレーニングに使えそうだ。
 
 
 
 
 
 
 
 

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そして、ポストマン。分かりやすい。
 
 
 
 
 
 
 
 
 

グループには色んな考えをした人間がいるし、能力や特性もバラバラだ。リーダーシップを発揮する人、アイディアがひらめく人、実働する人、サボる人がいたりする。一時的に、仲間はずれが起こったり、サボりが起こったりすることもある。

そういうことを解決するためには、自分たちが実践してみて考察するしかないのだ。そして、できれば最後には達成感を味わわせてあげたい。

果たして、まずは合格点をあげられるような出来だった。他の講義で、サボり癖や休み癖がついている学生達が、自分の講義には一生懸命参加してくれるのも嬉しい。まあ、自分が出席を厳しくチェックしているから、それが浸透しているということもあるだろう。

3日で半期分。手慣れたものだが、やって良かった。学生達、よく頑張った。自分も。

集中講義中、名古屋が大雪で荒れる中、東京移動などしていて体調はボロボロ。なんとか売薬でしのいだ。

これは、研究生が撮ってくれた出陣前の自分。講義の前に「よしっ!!」と気合いを入れている。もちろん、刀は持ち出せないけども。土方歳三の洋装コスプレっぽいが、これは自分の普段着だ。

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Posted by 奥田健次 教育 |