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2005.12.09

市教委の単独プレー(先送り)

こんな事件が起こっても、何ら不思議ではない。

母親が娘を生まれてからほとんど外出させずにいたという事件。

母が娘を18年“軟禁”義務教育受けさせず…福岡
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20051206i301.htm
(2005年12月6日3時17分  読売新聞)

 福岡市で11月、福岡県警博多署に保護された同市内の少女(18)が、生まれてからほとんど外出を許されず、義務教育も受けないまま育てられたことがわかった。
 同月初旬、母親(40)が少女への傷害容疑で県警に逮捕されたことから、明らかになった。福岡市教委などは約11年半前から未就学を把握しながら、事実上放置してきたことを認めている。
 同署によると、少女は10月28日午後、テレビを見ないとの言いつけを守らなかったとして母親から顔や背中を殴られ、はだしで家を飛び出した。所持金はなく、同市内の公園で寝泊まりし、水を飲んで空腹をしのいだという。11月1日午後、通行人に助けを求め、保護された。
 少女の身長は小学校低学年並みの1メートル20で、かなりやせていた。ゆっくりとした会話はできるが、漢字の読み書きや計算はできない。
 同署の事情聴取に対し「ずっと家の中で暮らしています。買い物もしたことがないし、友だちもいません」と話した。
 母親は、少女を就学させなかったことについて、「物を壊したり、排せつがうまくできないなど発育の遅れがあり、外に出すのが恥ずかしかった。他人の迷惑になるとも思っていた」と説明した。
 少女は父母と姉、兄の5人家族。父親は留守がちで、姉と兄は既に独立しており、ほとんど母親と2人だけの生活だった。
 博多署はネグレクト(育児放棄)の疑いもあるとみて捜査したが、養育を完全に放棄したとはいえないと判断、傷害容疑だけ立件した。
 少女は現在、検査入院している。
 一方、市教委は少女が小学校に入学する年齢に達した時から、中学校を卒業すべき年までの9年間、校長らに月1回のペースで家庭訪問をさせていた。
 しかし、母親が「娘の具合が悪い」などと面会を断り続けたため、少女の姿は一度も確認できなかった。

はっきりいって、これは母親だけの問題にするべきことではない。こうした親は他にもっといるのだ。自分は専門家として、こうした事例に出会ってきたし、これからもまた出会うだろう。いずれ、今まで関わって救出してきたこうした事例も紹介しよう。

今回の大きな問題は、まず市教委が義務教育の9年間、家庭訪問を重ねながら一度も子どもの姿を見ることがなかったにもかかわらず、家庭訪問以外には何の手も打たなかったことである。

本来なら、何度も面会を断られた時点で、市教委は保健課やら児相やらに連絡を取り、何としてでも誰かが子どもと面会できるようにするべきなのだ。それを怠った市教委は、まさに犯罪的である。また、この時期にこの市教委に関わった教育関係者・児相なども同じく共犯者である。

市教委独自の勝手な判断で問題を先送りすると、こういうことになるのだ。こうした家庭が地域にいることが恥なのではない。知りながら、何も手を打てない教育関係者こそ恥なのだ

最後にこの母親が「発達の遅れ」と言っているが、それも詳しく調べてみなければ本当かどうか疑わしい。また、今回のことを警察署がネグレクトとしなかったのはどうしてなのか。博多ってそういうところなのか?

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Posted by 奥田健次 教育, 特別支援教育 |