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2005.12.10

子どもを追い込むカウンセラーのアンケート

またしても教育関係者の間違った行為。

化粧品じゃあるまいし、何でもアンケートやればいいってものではない。アンケートをすることによって、子どものいわゆる『不安』や『ストレス』が逆に明確化するという可能性を、教育関係者が知らないのだ。もちろん、マスコミも無知である。

自分に言わせれば、こんなアンケートを続けることは、子どもを余計に病気にしようとしているようなものだ。学校関係者もスクールカウンセラーも、まったく子どものことを分かっていないのである。

先ほどアップされた、この記事をお読み頂きたい。

児童2割の心、不安定 栃木・女児殺害の大沢小学校
http://www.asahi.com/national/update/1210/TKY200512090376.html

 栃木県今市市の市立大沢小学校1年生、吉田有希さん(7)が殺害された事件で、同校が全校児童を対象にアンケートした結果、2割弱の51人が心理的に不安定な状態にあることが分かった。同校は9日、51人の保護者に、今週末はできるだけ子どもと一緒に過ごしてもらえるよう、文書で通知した。
 8日の授業で、「事件のことが気になってしかたない」「よく眠れない」「いらいらする」など20項目をあげた調査票を配布、該当する個所をチェックさせた。
 スクールカウンセラーによると、回答した278人中51人(低学年16人、中学年25人、高学年10人)の回答に、精神的に不安定な状態が見られた。いずれも初期段階の軽い症状で、話を聞いてあげたり、土日を利用して親が一緒に行動したりすれば問題ない程度だという。
 「今の気持ち」と題した自由記入欄には「(有希さんに)もう一度会いたい」「早く犯人を捕まえて欲しい」「もとの生活へ早く戻りたい」などと書き込まれていた。
 同校では、週明けに再度アンケートし、今後の対応を検討する。
(2005年12月10日00時23分:asahi.com)

確かに、犯人を早く捕まえなければならない。これは当然のこと。

だが、地域の子ども達の不安を取り除くための手段としては、犯人逮捕を黙って待つようなものではなく、積極的な手だてが必要なのである。

その手だてとは、(1)犠牲になった子どもへの供養(儀式)と、(2)新しい遊びや活動を通した連帯感の再構築である。自分はこういうことを、池田附属小事件のときにも言っていたのだが。

簡単にいえば、みんなで一緒に犠牲になった子どものことについて涙し、さよならを告げること(ここまでは大抵やっている)。その後、友達と一緒に遊びまくること、親も教師も巻き込んで困難を伴う活動(成し遂げると気持ちの良い達成感を味わえるもの)を成し遂げることなのだ。こうした回復のための台本を作ってやることが大人の仕事なのである。

それが、アンケートとは。幼稚すぎて話にならない。

「事件のことが気になってしかたない」などと、繰り返し子どもに質問するの? 本当に阿呆だな。そんな質問をするから「事件のことが忘れられなくなる」のだ。こんなアンケートに晒される子どもは可愛そうだ。

まったく嘆かわしいことだが、日本の心理臨床とはこんなレベルなのである。

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Posted by 奥田健次 教育 |